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第5章 村を作ろう!

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馬達の名前はリーダーから、フェイト、ランブル、ワン、ツゥル、エル、フェン、トゥル、ニェクと名付けた。その夜は遅くまで馬に付き合う事になり、朝が辛いことになった。と云っても、まだまだ精神と肉体に影響あるとは思っていなかったのだ。思っていないのだ!

朝食の準備をして、みんなを起こした。
仲間の死は、生き残った者が弔いその死を乗り越えて生きる、小さな子供でも理解しているのだから、この世界は生きるには貪欲のようだ。
朝から元気良く食べる姿に、篤郎は感動している。
そして、

「今日は片付けもあるが、みんなの今後の事も聞きたい。」

子供達のリーダー格のラリエットから、

「私達、子供は親も亡くし、遠い親族の場所まで行くことも出来ません。今後を決めてもらうのはアツロウさんですよね?」

「へっ?」

大人達も、

「私達も乳飲み子を連れて逃げるのも出来ません。アツロウさんに任せます。」

「いや、ちょっと?」

そして、ラッツからは、

「もうラリー村は壊滅です。この事はギルドに報告しなけりゃなりやせん。この地をどうするかは旦那次第ですよ。覚悟してくだせい。」

「はっー。」

まさか、新たな問題が起こった。
どうするかだ。
この地を捨てるには問題がある。米の収穫を捨てるには勿体無く、悪魔の存在もある。昔の魔王を作った悪魔の使役が成功したのかも知りたい。
其れよりも米だ。米を改良するにも、稲が豊富に自生しているのが重要なのだ。
そんな場所を捨てる?

「なぁ、聞きたいのだが、この地を俺が開拓するのに問題はあるか?」

「ありませんよ。」

「この地を支配するのは?」

「領主と争うのですかい、旦那!」

「村を捨てた領主に従いたいと思うか?」

「だ、旦那ぁ。」

「なら、ロレントはギルドに報告!壊滅を強調するのと、俺がこの地に移住する事を伝えろ。ブライは屋敷を捨ててこちらに来るように。ケルエには引き続き奴隷を買うことを伝えろ。ゼクスは商会ギルドには、こちらにも来るように伝えろ。」

「「「はっ!」」」

「馬も三頭貸し出す。戻るのはゆっくりでも良いからな。」

「「「はい!」」」

この時は安心出来る人だと、誰もが思っていた。
この世界で生きた事よりも日本で生きた知識は、試したいのだ。
村を発展させたい為の知識と紋章を生かす為の方法を試せる。その為の行動と制限がない今こそ造りたいのだ。

「では、仕事に掛かるかな。」

鬼気として出掛けてたのだ。
村の復興を信じる生き残った者と、篤郎に従う者。そして、常識と言う物が壊れる事を知る日となるのである。
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