転生国主興国記

hinomoto

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本章

青のオアシス

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青のオアシスに着いた。
着いたのだが、村は厳重な警備をしていた。
ナインは挨拶出来ない雰囲気で困っていた。

「あのー。」

久しぶりなのだが、畏縮して強気には出れなかった。
大人しか目に入らないが、何度か声を掛けた。

「あのー。」

何度目か声を掛けたとき、

「な!まだ子供が此処に!叔母さーん、叔母さーん!子供が出てきてますよー!」

「何だって!」

若い男が大きな声をだすと、ドカドカと叔母さんが怒りながら来た。

「何処に居るんだい!」

ブルンッと首を振り、ナインを見つけると、

「あ!あんた!無事かい!」

ナインに駆け寄り抱き締める。
最初は優しくそして、力強く抱き締められる。
普通なら痛がるが、この時のナインは力のセーブをしていなかったのだ。

「叔母さん、苦しいですよ。」

冷静に対処できるのがいいな。
動くと叔母さんに怪我さしてしまうので注意が必要だ。

「ごめんよ。あー、元気で良かったよ。はっ!あんた怪我はないかい?こんな時に来て大丈夫かい?」

「えーと?何かありました?」

「何言ってるんだい!今は出てないけど魔物が来てるんだ。砂塵が上がったからね!」

「えっ!」

魔物?感知でも危ないのいないのに?
ナインは納得出来ないので、更に聞いてみた。

「魔物ですか?砂塵とかありました?」

「何を言ってんだい!あんなにも凄かったのに!見てごらんよ!」

指を指すのだが、その先はナインが走っていた道のようだ。
砂漠だから元に戻るし大丈夫と思って走っていたが、凄い道が出来ていた。
天から魔物が落ちて来るのが見えた。
うん、僕のせいですね。
ナインから汗が浮き出ていた。
遠くでは落ちたらしい砂ぼこりが高く上がる場所があるようだ。

「凄いですねー。」

「凄いだろう!あそこまで変な道になっているよう。」

叔母さんは心配している顔である。
ナインと全く違う事だが、好意的にナインを心配してくれる。
それは心に鋭い痛みを伴う事であった。

「さぁ、向こうに行くよ。」

追い立てられるように連れて行かれる。

「う、うん。」

一つのテントに入るが、暑くネットリした風が襲ってきた。

「あっ、暑い!」

「あっ!ナインちゃんだ!」

懐かしいテトが先ずは来る。

「「「ほんとだ!」」」

そして、他の子供が来る、一同が思う事は、

「「「ナイン(ちゃん)暑い!!」」」

「はははっ。」

女性も加わるのは、前回の事だなと分かる。
いや、分かってる。
扇風機に氷&タライは定番だね。
早速にも氷の前は人だかりとなる。
ブーンの扇風機の音に癒されているな。
子供達の汗に驚いて、飲み物をいや、清涼飲料水を出した。
スポーツ飲料ではがぶ飲みしてしまうので、水かお茶または緑茶が良い。二杯目からは煎茶にすると味が変わりスーとする。
菓子受けには梅干しを出す。
汗を大量に出す所ではミネラルの不足が大敵である。
酸っぱいだろうがお茶と併せるとなかなか癖になるのだ。
ここまですれば良いだ・・・

「ナインが来てるって!」

外から不穏な足音が・・・・
バサッと天幕が開くと、

「ナインー!」

の声の後に、

「涼しい!ズルい!涼しい!」

はい、だだっ子が増えました。
おじさんの給仕は続くのであった。

・・・・・・・俺の歓迎?
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