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本章
ぜつぼう
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驚いた顔を見るのも飽きたよ。
ナインは関係なくアイに指示する。
「アイ!処理してくれない。」
「肯定です。」
既に全てのボス及び、ネットを持つ悪魔の所在は確認し、現在必要な者を呼び寄せた。
傲慢のルシファー、嫉妬のレヴィアタン、堕落のベルフェゴール、強欲のマモン、暴食のベルゼブブの五人が追加された。
でもって容姿を言いますと、ルシファーは眼鏡を掛けたひょろっとした外人で、レヴィアタンも眼鏡を掛けた細身ヲタク、ベルフェゴールは美青年で均等な外国青年、マモンは痩せすぎたヲタクに分厚い眼鏡、ベルゼブブも痩せすぎたヲタクだ。
名前通りの姿を思い描いただけに、ナインの絶望は大きかった。
「悪魔じゃない・・・・・」
項垂れたまま、呟いていた。
強烈な事が起きたのに五人は、ただ目の前のゲームを一生懸命やっていた。
大悪魔の姿も微塵も無く、ヲタク道にドップリと浸かった成れの果てであった。
元の世界で、秋○原に居ても誰にも気付かれずに何処にでも居そうである。
何があれば、ここまで浸透しているのかは不明だが、五人に言葉はない。
ただ、キーボードのカタカタと云う音が出ていた。
五人とも気付かないのは高級なイヤホンで外の音を遮断しているからだろう。
「こ、殺したい。」
血の涙を再び流して、姿に似合わないハンマーを持ち歩くが、アイに体を持ち上げられてしまった。
「落ち着いてください、マスター。」
「うぎぎぎ・・・・・・。」
我慢するナインであった。
ここまで熱中するのだからとは思うが、思ってもイライラがとまらなかった。
実際に、転移と云う特殊な経験をしたのに、それを無視してゲームにしか神経は反応していないのだ。
ナインが怒りでプルプル震えていたが、アイは不意に行動を起こした。
ブーン。
パソコンの画面が消え、電源が落ちる。
五人は不意の事が起きると、突然怒り出しパソコンを壊す。
五人とも自分の部屋を壊してから、気が付く。
「あれ?」
ここで、フリーズをするのだ。
最初の悪魔四人と天使一人は、五人の行動にビックリしてしまい、動かない様にしていた。
アイはナインを下ろしてから、
「やっと止まりましたね。マスターがある程度は譲歩されましたが、私は許しません。罰を受けなさい。」
アイは転移を繰り返し行った。
高速を超える暴力が行われる。
純粋な怒りで、殴られるとビンタを繰り返しおこなわれる。
それは一人に数百発つづ行われているのである、同時に。
五人の招待者と、元々居た五人は無惨にも執行された。
その醜さを見ていたナインは気持ち悪かった。
高速だろうが転移してこようが、その存在を目で確認できる能力を持っている。
その力は純粋な力であり、スキルを有してのものではなかった。
見切るではなく、確認して見ているのだ。
スキルの発動は体力によって制御されるが、純粋な力なら普段からやれる事なので何ら支障がない。
だが、純粋ゆえに見たくない姿を見ている。
例えるなら、ボクシングの試合をハイスピードカメラで撮ったものをスローで画像を見ている感じだ。
気持ち悪いだけなのである。
尚、少女Aルミエッタは叩かれる音のみを聞いている状態で怖がっている。
一時間を過ぎた時に終わったようだ。
アイは満足気にナインの前に現れて、
「遅くなりましたが、教育を終わらせました。」
ナインの後ろに下がるアイ。
そして、現れる悪魔達の姿は顔も体も腫れて青黒くになっていた。
当然、旧イグミサルも同様になっている。
立っているのがやっとの状態で、足はプルプルしている。
治る事もなく、瀕死の状態で立っているのであろう。
見ているだけで涙が出そうになるが、聞きたい事を聞く。
「で、イシャナの事はどうなる?」
プルプルと手を挙げているのは、髪の色からルシファーのようだ。
「我等は、イグミサルを匿っただけで、どうこうしません。」
「では、悪魔は此れからも天使と戦うと?」
「戦う者は戦うでしょうが、ここに居る悪魔とパソコンをしている悪魔は戦えないでしょう。」
「なんで?」
「私は『十二枚の翼』の団長なのです!そんな事よりも団が心配です!」
後ろの8人は首を縦に動かした。
「だったら、なんでここに寄越したんだよ!」
ナインの威圧が目の前に襲うと、十人の悪魔達と天使は一瞬でアイ以上の恐怖が襲った。
「あー!腹立つー!」
ナインは怒ってパンチとキックを宙に向けて放っていた。
シャドーボクシングのようにしていただけなのだ。
しかし、その行為は彼等には地獄であった。
空に放った攻撃は空気の弾となり、頬を皮膚をかすめて通り過ぎる。動いたら死ぬことを覚悟してしまう。
「ん、六人?アイ、憤怒は?」
「それは此れから出向く事ですね。」
アイの顔が笑顔になるのだが、ナインはホウッとなり、悪魔達と天使はヒッィとなる。
既に生きているのが奇跡のように思えてきた。
「先ずはこっちだね?」
「半殺死までは許されますのでどうぞ。」
何も出来ないが、半殺死だから死ぬ事はないだろうが、新たな痛みが来る期待と嬉しさが沸き上がっていた。
・・・・・・・・あれ?
ナインは関係なくアイに指示する。
「アイ!処理してくれない。」
「肯定です。」
既に全てのボス及び、ネットを持つ悪魔の所在は確認し、現在必要な者を呼び寄せた。
傲慢のルシファー、嫉妬のレヴィアタン、堕落のベルフェゴール、強欲のマモン、暴食のベルゼブブの五人が追加された。
でもって容姿を言いますと、ルシファーは眼鏡を掛けたひょろっとした外人で、レヴィアタンも眼鏡を掛けた細身ヲタク、ベルフェゴールは美青年で均等な外国青年、マモンは痩せすぎたヲタクに分厚い眼鏡、ベルゼブブも痩せすぎたヲタクだ。
名前通りの姿を思い描いただけに、ナインの絶望は大きかった。
「悪魔じゃない・・・・・」
項垂れたまま、呟いていた。
強烈な事が起きたのに五人は、ただ目の前のゲームを一生懸命やっていた。
大悪魔の姿も微塵も無く、ヲタク道にドップリと浸かった成れの果てであった。
元の世界で、秋○原に居ても誰にも気付かれずに何処にでも居そうである。
何があれば、ここまで浸透しているのかは不明だが、五人に言葉はない。
ただ、キーボードのカタカタと云う音が出ていた。
五人とも気付かないのは高級なイヤホンで外の音を遮断しているからだろう。
「こ、殺したい。」
血の涙を再び流して、姿に似合わないハンマーを持ち歩くが、アイに体を持ち上げられてしまった。
「落ち着いてください、マスター。」
「うぎぎぎ・・・・・・。」
我慢するナインであった。
ここまで熱中するのだからとは思うが、思ってもイライラがとまらなかった。
実際に、転移と云う特殊な経験をしたのに、それを無視してゲームにしか神経は反応していないのだ。
ナインが怒りでプルプル震えていたが、アイは不意に行動を起こした。
ブーン。
パソコンの画面が消え、電源が落ちる。
五人は不意の事が起きると、突然怒り出しパソコンを壊す。
五人とも自分の部屋を壊してから、気が付く。
「あれ?」
ここで、フリーズをするのだ。
最初の悪魔四人と天使一人は、五人の行動にビックリしてしまい、動かない様にしていた。
アイはナインを下ろしてから、
「やっと止まりましたね。マスターがある程度は譲歩されましたが、私は許しません。罰を受けなさい。」
アイは転移を繰り返し行った。
高速を超える暴力が行われる。
純粋な怒りで、殴られるとビンタを繰り返しおこなわれる。
それは一人に数百発つづ行われているのである、同時に。
五人の招待者と、元々居た五人は無惨にも執行された。
その醜さを見ていたナインは気持ち悪かった。
高速だろうが転移してこようが、その存在を目で確認できる能力を持っている。
その力は純粋な力であり、スキルを有してのものではなかった。
見切るではなく、確認して見ているのだ。
スキルの発動は体力によって制御されるが、純粋な力なら普段からやれる事なので何ら支障がない。
だが、純粋ゆえに見たくない姿を見ている。
例えるなら、ボクシングの試合をハイスピードカメラで撮ったものをスローで画像を見ている感じだ。
気持ち悪いだけなのである。
尚、少女Aルミエッタは叩かれる音のみを聞いている状態で怖がっている。
一時間を過ぎた時に終わったようだ。
アイは満足気にナインの前に現れて、
「遅くなりましたが、教育を終わらせました。」
ナインの後ろに下がるアイ。
そして、現れる悪魔達の姿は顔も体も腫れて青黒くになっていた。
当然、旧イグミサルも同様になっている。
立っているのがやっとの状態で、足はプルプルしている。
治る事もなく、瀕死の状態で立っているのであろう。
見ているだけで涙が出そうになるが、聞きたい事を聞く。
「で、イシャナの事はどうなる?」
プルプルと手を挙げているのは、髪の色からルシファーのようだ。
「我等は、イグミサルを匿っただけで、どうこうしません。」
「では、悪魔は此れからも天使と戦うと?」
「戦う者は戦うでしょうが、ここに居る悪魔とパソコンをしている悪魔は戦えないでしょう。」
「なんで?」
「私は『十二枚の翼』の団長なのです!そんな事よりも団が心配です!」
後ろの8人は首を縦に動かした。
「だったら、なんでここに寄越したんだよ!」
ナインの威圧が目の前に襲うと、十人の悪魔達と天使は一瞬でアイ以上の恐怖が襲った。
「あー!腹立つー!」
ナインは怒ってパンチとキックを宙に向けて放っていた。
シャドーボクシングのようにしていただけなのだ。
しかし、その行為は彼等には地獄であった。
空に放った攻撃は空気の弾となり、頬を皮膚をかすめて通り過ぎる。動いたら死ぬことを覚悟してしまう。
「ん、六人?アイ、憤怒は?」
「それは此れから出向く事ですね。」
アイの顔が笑顔になるのだが、ナインはホウッとなり、悪魔達と天使はヒッィとなる。
既に生きているのが奇跡のように思えてきた。
「先ずはこっちだね?」
「半殺死までは許されますのでどうぞ。」
何も出来ないが、半殺死だから死ぬ事はないだろうが、新たな痛みが来る期待と嬉しさが沸き上がっていた。
・・・・・・・・あれ?
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