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本章
えむ
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「何卒!戦いを待って下され!」
大抵、下手に出てくる敵は強く恐ろしい。
しかも悪魔が下手に出てるのだから、ヤバいと感じることがあれば最高だった。
こたつに居た悪魔は器用に四つの腕で土下座をしている。怖いとか畏怖とかは既にない。
完全なニートが、親、いや保護者に頭を下げていた。
しかも戦闘したくない理由が、イベントがあるから待って貰えないかなのである。
何とも言えない感じになる。
「しかし、悪魔ってこんなのアドラ?」
「申し訳ありません。まさか、ネトゲに嵌まってるのが我が友のベレトとは。」
アドラも頭を振りながらヤレヤレとしている。
悪魔ベレトは頭を上げて、驚いた顔で同胞を見ていた。
「アドラ?アドラマリク?」
「はい、そうですよ。お久しぶりです。」
ミカンを剥いてアイに渡す。もちろんアイはナインにミカンを食べさせる。
流れる動作を見ながら、ベレトは話し出す。
「久しぶりって、そんなレベルの話じゃないよ!いつ出てきたの!あれ、イグミサルの監視は?」
「監視ですか?んー、そうですね、監視は続けてますよ?」
「いや、監視してないじゃん!イグミサルはどこよ?!」
素に戻ったようにしゃべりながらこたつに入って来た。寄ってきた犬を抱きながら普通にしだした。
「ベレトさん、イグミサルを抱きながら聞く事ですか。」
「はぁ?」
犬を自分の前に上げて見る。
「可愛いー!」
悪魔なのに色々間違ってる感じを受けながらベレトを見る一行と、自分の姿も気にせず犬を可愛がる悪魔。
「イグミサルが犬なの?イグミサルが・・・・・・ぷっ!マジないわー、犬なんてないわー。」
笑いながら、いや、ツボに入ったように笑いだした。
「イグミサルと犬って、まんまじゃん!」
「ベレトさん、今はイシャナと呼んでますよ?」
「えー、イグミサルのままで良かったのにー。」
「何を云うのですか。ご主人様に付けて頂いた名前を否定するのですか。」
アドラの力が入ったように見える。差し詰アドラの背景にゴゴゴゴゴと入っている感じだが、そんな事は一切ない。
「ご主人様?これあの天使がご主人様!うそっ!マジ!ウケる!あの朱煌の大天使とか、懴埓の闘天とかの異名てか、中二的な名前を付けられた天使が!イシャナかよー!」
「ぶふっ。」
笑ってしまうナイン。
「なによ?オメーなんよ?」
「なっ!」
アドラの動きよりも速くアイの拳がベレトの頭を突き抜けた。
「ぶえぼらっ?!」
ズカッ!・ドゴーン!
音にしても殴ると壁に激突するまで、間がない。
飛んだこたつを間髪入れずに元に戻して、何もなかったように、
「新しいミカンをどうぞ、マスター。」
「ありがとう、アイ。」
ミカンをアイから受け取るナイン。遅れてゴッ!と犬のイシャナが落ちてきた。
「すいませんでした、ご主人様。」
アドラもこたつに入ったまま謝る。
「で、どうなのアイ。」
「はい。インターネット環境は有線ですが、今の魔道具も水準が上です。インターネットは異世界と繋げてます。恐らく異世界先はマスターと同レベルの世界です。」
「同じではないの?」
「はい、違う異世界です。しかし、良く繋げましたね。」
感心するアイと無関心のナインに同様するアドラ。イシャナは気を失った。
「いってー。悪魔様に手を上げるなんてバカは何万年ぶりっー」
アイが一瞬で二百メートルの距離を詰めると、ベレトの話の途中で殴りだした。
可哀想な位になす統べなくタコ殴りされながら連行されるベレト。
悪魔なのにボコボコにされた顔を晒しながらナインの前に連れてこられていた。
しかし、殴るのは止まらない。
顔をアイの機体の手で殴られる。
神や天使や邪神や堕天使、悪魔まで打撃等の攻撃も魔力による攻撃も受け付けないはすであった。
天使同士、悪魔同士の闘いでも、一撃が入ることさえ稀である。
殴られる事は侮蔑以外に格下、下僕、奴隷の認定がある。
特に痛みを感じていない者が痛みを知るとどうなるかは知らない。
ただ、ナインは殴られるサマを見ていると、何とも言えない気分になる。
何も言わないベレトに一抹の不安を感じながらただ待つ事になる。
アドラとイシャナは恐怖で青くなっているのはご愛敬だ。
暫くしてアイが綺麗に正して戻ると、ベレトが起き上がってこたつよりも後ろに正座したのだ。
「ご主人様、アイ様、テイムしてください。」
大抵、下手に出てくる敵は強く恐ろしい。
しかも悪魔が下手に出てるのだから、ヤバいと感じることがあれば最高だった。
こたつに居た悪魔は器用に四つの腕で土下座をしている。怖いとか畏怖とかは既にない。
完全なニートが、親、いや保護者に頭を下げていた。
しかも戦闘したくない理由が、イベントがあるから待って貰えないかなのである。
何とも言えない感じになる。
「しかし、悪魔ってこんなのアドラ?」
「申し訳ありません。まさか、ネトゲに嵌まってるのが我が友のベレトとは。」
アドラも頭を振りながらヤレヤレとしている。
悪魔ベレトは頭を上げて、驚いた顔で同胞を見ていた。
「アドラ?アドラマリク?」
「はい、そうですよ。お久しぶりです。」
ミカンを剥いてアイに渡す。もちろんアイはナインにミカンを食べさせる。
流れる動作を見ながら、ベレトは話し出す。
「久しぶりって、そんなレベルの話じゃないよ!いつ出てきたの!あれ、イグミサルの監視は?」
「監視ですか?んー、そうですね、監視は続けてますよ?」
「いや、監視してないじゃん!イグミサルはどこよ?!」
素に戻ったようにしゃべりながらこたつに入って来た。寄ってきた犬を抱きながら普通にしだした。
「ベレトさん、イグミサルを抱きながら聞く事ですか。」
「はぁ?」
犬を自分の前に上げて見る。
「可愛いー!」
悪魔なのに色々間違ってる感じを受けながらベレトを見る一行と、自分の姿も気にせず犬を可愛がる悪魔。
「イグミサルが犬なの?イグミサルが・・・・・・ぷっ!マジないわー、犬なんてないわー。」
笑いながら、いや、ツボに入ったように笑いだした。
「イグミサルと犬って、まんまじゃん!」
「ベレトさん、今はイシャナと呼んでますよ?」
「えー、イグミサルのままで良かったのにー。」
「何を云うのですか。ご主人様に付けて頂いた名前を否定するのですか。」
アドラの力が入ったように見える。差し詰アドラの背景にゴゴゴゴゴと入っている感じだが、そんな事は一切ない。
「ご主人様?これあの天使がご主人様!うそっ!マジ!ウケる!あの朱煌の大天使とか、懴埓の闘天とかの異名てか、中二的な名前を付けられた天使が!イシャナかよー!」
「ぶふっ。」
笑ってしまうナイン。
「なによ?オメーなんよ?」
「なっ!」
アドラの動きよりも速くアイの拳がベレトの頭を突き抜けた。
「ぶえぼらっ?!」
ズカッ!・ドゴーン!
音にしても殴ると壁に激突するまで、間がない。
飛んだこたつを間髪入れずに元に戻して、何もなかったように、
「新しいミカンをどうぞ、マスター。」
「ありがとう、アイ。」
ミカンをアイから受け取るナイン。遅れてゴッ!と犬のイシャナが落ちてきた。
「すいませんでした、ご主人様。」
アドラもこたつに入ったまま謝る。
「で、どうなのアイ。」
「はい。インターネット環境は有線ですが、今の魔道具も水準が上です。インターネットは異世界と繋げてます。恐らく異世界先はマスターと同レベルの世界です。」
「同じではないの?」
「はい、違う異世界です。しかし、良く繋げましたね。」
感心するアイと無関心のナインに同様するアドラ。イシャナは気を失った。
「いってー。悪魔様に手を上げるなんてバカは何万年ぶりっー」
アイが一瞬で二百メートルの距離を詰めると、ベレトの話の途中で殴りだした。
可哀想な位になす統べなくタコ殴りされながら連行されるベレト。
悪魔なのにボコボコにされた顔を晒しながらナインの前に連れてこられていた。
しかし、殴るのは止まらない。
顔をアイの機体の手で殴られる。
神や天使や邪神や堕天使、悪魔まで打撃等の攻撃も魔力による攻撃も受け付けないはすであった。
天使同士、悪魔同士の闘いでも、一撃が入ることさえ稀である。
殴られる事は侮蔑以外に格下、下僕、奴隷の認定がある。
特に痛みを感じていない者が痛みを知るとどうなるかは知らない。
ただ、ナインは殴られるサマを見ていると、何とも言えない気分になる。
何も言わないベレトに一抹の不安を感じながらただ待つ事になる。
アドラとイシャナは恐怖で青くなっているのはご愛敬だ。
暫くしてアイが綺麗に正して戻ると、ベレトが起き上がってこたつよりも後ろに正座したのだ。
「ご主人様、アイ様、テイムしてください。」
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