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本章
あくま
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地下百階にボスが居るのは当たり前だろう。
何故十階毎に小ボスが設定しているのか。
謎であるが普通なら戦闘して倒さなくてはいけない。
それは壮絶に戦い、色んなドラマを作り色んな物語がある。
あるよ?
ただ、少し変わった物語だとも自負できることだ。
小ボスが撥ね飛ばされて死んでいるのだ、絶対的な強者にも見えない子供と、執事が走り去るのだから。
ま、誰にも知られていない物語だろう。
しかし、十階毎にボスが居るのはどうなんだ?普通のRPGだよね、これは。
しかも弱い、弱すぎてスライムの方がマシである。
素材も欲しいと思わないレベルだ。
殆ど放置してしまっているのも仕方ない事になると思う。
龍の素材なら欲しいが他は要らない。
鉱物もそこここ手に入ってるが、手に入るのなら鉱物を大量に欲しい。
と、まぁ考えが飛んでしまうが、ナインにとっては普通の事だ。
何となく扉の前にいるのは、少し危険が差し迫ったからだ。
少女Aにはキツかったのかな?
抱いて走ってもらっただけなのに不思議だと考える。
しかし、起きるのを待つのも面白くないから、中に入りたい。
アイから魔素が人体に影響があるので、ただの人間で気絶して弱った体には不可になったのだ。
犬とアイに任せて中に行きたいのだが、不可だと言われる。
アドラも付けるとしたが拒否されたのだ!
一人でも十分なのにね。
アイと入るならでまとめてもらうか。
意味が不明で困るのだが、何とかまとまって良かったのかな?
取り敢えずベッドに寝かしてから、扉を開いて中に入る。
中には当然のように悪魔らしきがいた。
あ、悪魔だよな?とナインは思った。
暗い奥に部屋らしきものがあり、そこに机とテレビがあり、光の中で小さく猫背になりながらの姿が浮かび上がる。
近寄れば近寄る程に、悪魔とはと考えたくなる事に目を疑うのだ。
テレビの光の中で指がひっきりなしに動かし、マウスを動かし、眼鏡を直し、適当な物を口に運んでいた。
後ろに来ても複数ある目はテレビ画面から外れる事なく瞬きを繰り返しながら此方を無視していた。
ナインは理解は出来たと思う。
云わば『ヲタクさん』だと云うことだ。
ネットヲタク、いや、ネトゲヲタクである。
ボス悪魔が何かしらのゲームに嵌まってるようである。
多分、数時間は何も出来ない。
いや、ダンジョン(ゲーム内の事)を出るまで邪魔はしてならないでおくのがネトゲのエチケットだったような気がする。
アイは別の事が気になりそちらに介入しだしたようだ。
パソコンのキーボードが油で汚れるのは嫌だろうが、悪魔は六つの目と四つの手を動かしているので、食べれる手が出来ていた。
ここで、やることは一つ。
ナインは倉庫からポテトとチーズと飲み物を出して取れる場所に置いて、ゲームの邪魔をしない程度に動いていた。
アイに外にいた者に黙って入るように伝えて、黙って待っていた。
悪魔は今までと違う物に些かの驚きがあったが、ゲームから目が離せない状況であった。六人で一パーティーが、四つあるのだ。
画面ではログとHPの減りを確認して、魔法と会話を続けていた。強い敵を見て戦い、タゲを代わり番こにしてチームワークでたおして喜び、楽しんでいた。
ポテトを食べてから怒濤に喉が渇きシュワシュワな飲み物に更に感激しながらゲームに熱中していたのだ。
最高に楽しい一時を過ごした。
楽しいのは続かない、終わりが来るからだ。
メンバーから大体の人が落ちたからだ。
安全な場所にキャラクターを移動して、持ち物を整理と補充をしだした。
その時になって、肩を叩かれたのだ。
「落ちてからで良いから、此方に来て。」
と言われたのだ。
久しぶりの我が家は綺麗に整理され、明るいのだ。
マウスを動かし、落ちる事をキーボードで打ち込み落ちるのを見届けて、声の主を探した。
ベッドとこたつには三人いてのんびりとしていたのだ。
悪魔は眼鏡をしゃくると、こたつに向かった。
「すいません、待たせました?」
悪魔らしからぬ声と話し方である。
直ぐに子供が反応した。
「この世界でネトゲとかどうなんだ?」
呆れながら言ってる。
同族らしき男が、
「あれがネトゲと云うのですか。私は初めて見ました。」
「わんっ!」
と、感心していた。
「えっ、分かるのですか?転生された方でしたか。」
こたつの上にあるポテトに手を伸ばして口に運ぶ。
顔はこれこれー的に満足していた。
二口目に入る前に気がついた、
「あっ!戦いにきたのですか?そうですよね!うわ!どうしよう。困ったなー。」
悪魔はいっそう唸りだして、一案をだした。
「しばらく此処に居てくれない?」
悪魔は真剣に話したのだ。
何故十階毎に小ボスが設定しているのか。
謎であるが普通なら戦闘して倒さなくてはいけない。
それは壮絶に戦い、色んなドラマを作り色んな物語がある。
あるよ?
ただ、少し変わった物語だとも自負できることだ。
小ボスが撥ね飛ばされて死んでいるのだ、絶対的な強者にも見えない子供と、執事が走り去るのだから。
ま、誰にも知られていない物語だろう。
しかし、十階毎にボスが居るのはどうなんだ?普通のRPGだよね、これは。
しかも弱い、弱すぎてスライムの方がマシである。
素材も欲しいと思わないレベルだ。
殆ど放置してしまっているのも仕方ない事になると思う。
龍の素材なら欲しいが他は要らない。
鉱物もそこここ手に入ってるが、手に入るのなら鉱物を大量に欲しい。
と、まぁ考えが飛んでしまうが、ナインにとっては普通の事だ。
何となく扉の前にいるのは、少し危険が差し迫ったからだ。
少女Aにはキツかったのかな?
抱いて走ってもらっただけなのに不思議だと考える。
しかし、起きるのを待つのも面白くないから、中に入りたい。
アイから魔素が人体に影響があるので、ただの人間で気絶して弱った体には不可になったのだ。
犬とアイに任せて中に行きたいのだが、不可だと言われる。
アドラも付けるとしたが拒否されたのだ!
一人でも十分なのにね。
アイと入るならでまとめてもらうか。
意味が不明で困るのだが、何とかまとまって良かったのかな?
取り敢えずベッドに寝かしてから、扉を開いて中に入る。
中には当然のように悪魔らしきがいた。
あ、悪魔だよな?とナインは思った。
暗い奥に部屋らしきものがあり、そこに机とテレビがあり、光の中で小さく猫背になりながらの姿が浮かび上がる。
近寄れば近寄る程に、悪魔とはと考えたくなる事に目を疑うのだ。
テレビの光の中で指がひっきりなしに動かし、マウスを動かし、眼鏡を直し、適当な物を口に運んでいた。
後ろに来ても複数ある目はテレビ画面から外れる事なく瞬きを繰り返しながら此方を無視していた。
ナインは理解は出来たと思う。
云わば『ヲタクさん』だと云うことだ。
ネットヲタク、いや、ネトゲヲタクである。
ボス悪魔が何かしらのゲームに嵌まってるようである。
多分、数時間は何も出来ない。
いや、ダンジョン(ゲーム内の事)を出るまで邪魔はしてならないでおくのがネトゲのエチケットだったような気がする。
アイは別の事が気になりそちらに介入しだしたようだ。
パソコンのキーボードが油で汚れるのは嫌だろうが、悪魔は六つの目と四つの手を動かしているので、食べれる手が出来ていた。
ここで、やることは一つ。
ナインは倉庫からポテトとチーズと飲み物を出して取れる場所に置いて、ゲームの邪魔をしない程度に動いていた。
アイに外にいた者に黙って入るように伝えて、黙って待っていた。
悪魔は今までと違う物に些かの驚きがあったが、ゲームから目が離せない状況であった。六人で一パーティーが、四つあるのだ。
画面ではログとHPの減りを確認して、魔法と会話を続けていた。強い敵を見て戦い、タゲを代わり番こにしてチームワークでたおして喜び、楽しんでいた。
ポテトを食べてから怒濤に喉が渇きシュワシュワな飲み物に更に感激しながらゲームに熱中していたのだ。
最高に楽しい一時を過ごした。
楽しいのは続かない、終わりが来るからだ。
メンバーから大体の人が落ちたからだ。
安全な場所にキャラクターを移動して、持ち物を整理と補充をしだした。
その時になって、肩を叩かれたのだ。
「落ちてからで良いから、此方に来て。」
と言われたのだ。
久しぶりの我が家は綺麗に整理され、明るいのだ。
マウスを動かし、落ちる事をキーボードで打ち込み落ちるのを見届けて、声の主を探した。
ベッドとこたつには三人いてのんびりとしていたのだ。
悪魔は眼鏡をしゃくると、こたつに向かった。
「すいません、待たせました?」
悪魔らしからぬ声と話し方である。
直ぐに子供が反応した。
「この世界でネトゲとかどうなんだ?」
呆れながら言ってる。
同族らしき男が、
「あれがネトゲと云うのですか。私は初めて見ました。」
「わんっ!」
と、感心していた。
「えっ、分かるのですか?転生された方でしたか。」
こたつの上にあるポテトに手を伸ばして口に運ぶ。
顔はこれこれー的に満足していた。
二口目に入る前に気がついた、
「あっ!戦いにきたのですか?そうですよね!うわ!どうしよう。困ったなー。」
悪魔はいっそう唸りだして、一案をだした。
「しばらく此処に居てくれない?」
悪魔は真剣に話したのだ。
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