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本章
ダンジョンにきえゆ
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「えーと、いけるな。じぁ、行ってくるぞ。」
回収不可になった家に手を振って、新しい馬車が走る。家側には、弟子達が寝惚け眼で出掛けるのを見送ってくれた。
騙すように出てきたが、目的の為には仕方がないからな。
言い訳を心で言いながら町に入る。
馬車は汚れても取り上げられても良い、何も施してはいない。幌も普通にしているが、魔法を重複して使用している。清潔なのは必要最低限出来ていたら良いが、最初から不衛生の場所に行きたい訳ではない。
誰でもそうだと思いたいが、この国ではこれが普通なのだ。
かといって、前の世界にもある。
本当に不衛生にも臭いにも慣れれるのが人の強みだろう。
だが、直ぐに慣れれるわけなく、魔法で適当に逃げてます。
魔法万歳!
予定通りにダンジョンの入口前で馬車から降りて、ギルドに馬車を預ける。もう、アドラに任せてとにかく入りたい。
犬のイシャナも大きいままで馬車から切り離し、元の大きさに戻す。もう、魔物としてしまう。
適当な感じで放置しますよ?
少女はアイに甲斐甲斐しくお世話し、アイは俺に来る冒険者をあしらい、アドラが参戦して追い払う布陣をしいた。
人気のダンジョンなので、人が多いが臭い。
臭さの理由は推して計るものでもないが、取り敢えず待つ。
ナインは気にせずにいたが、異様なパーティーと認識されてみんながお節介をしていたのだ。
何故なら周りからは、パーティーリーダーが防具も薄い女の子と子犬と女執事と執事のパーティーなのだ。
冒険者として嘗めているのかと思うが、お節介をしても罰は当たるまいとする面子は多いのだ。
そう、決して悪い人間が多くないのだが、ナインはこれ以上に人に関わりたくなかったのだ。
転移の解禁が近づいていたのだ。
その為にダンジョンに潜るという、訳のわからない理論で行っている。頭が良いわけもので自分のカッコいい事を行ったに過ぎないのだ。その為にナインもお節介をしてしまい、騒動に巻き込まれながら解決をしていた。
が、本人にその解決したつもりも無く、面倒な事に関わった程度にしているのだ。
期待すること三時間は過ぎた頃に順番が来たのでダンジョンに入って行った。
他のパーティーのため息が半端ないが、無視して入ってから少女Aをアイにお姫様ダッコさせて走り出したのだ。
普通の速さではない、ほぼ全力なのだ。
アドラが着いてこれるかの状態で階層を突破していたのだ。
有無を走り抜ける。
「マスター、ルミエッタが気絶しました。」
抱えたまま、アイの報告が聞こえた。
危険ではないので気にせずにいたが、チラリと後ろを見るとアドラがかなり離れていた。
「くそっ。少し待つか。」
少しして、
「ご、ご主人様は凄いです。」
と、ナインの側で倒れていた。汗を大量に流しているのは滑稽だった。
「悪魔なのにだらしない。」
「マスター。だらしない方がもう1人いますよ?」
アイに促されて通路を見ると、ヨタヨタしながらイシャナが現れた。
「はっあ!犬のクセに着いてこれないのか?」
「みたいです。」
犬のイシャナは此方を見つけたら倒れてしまった。
本当に大悪魔と天使なのかと考えてしまう。
たかが、地下百階まで走り抜けるのに脆いなんて。
この間に、ただ走り抜けた代償に、魔物やら冒険者やらトラップやらがどうなっているかは黙秘しよう。黙秘させてくれ。
アドラも着いて行くだけで精一杯なのがショックではあった。地べたに這いつくばるではなく、地べたに寝そべってしまっているのだ。
ご主人様は汗もかかず、息も切らしていないのに。
何もかも負けている事を再確認しながら、ナインの腰にあるキーホルダーが気になった。
「ご、ご主人様、腰のそのアクセサリーはなんですか?」
寝ながら聞けるのは流石とはおもはなかったが質問には答えた。
「これ?えーと、キーホルダー?」
何故に疑問系なのか、滴る汗の中で思っていたが、
「マスター、それは前に閉じ込めて小さくした白龍の一族です。」
「え?あ、あー、ん。そだっけ?」
「いやいや、ご、ご主人様。龍を閉じ込めてたのですか?」
「わ、わふーう。」
「あー、どうする?フェルトに云うのはー、もう少し?」
「後二時間二十四分です、マスター。」
「じゃ、中ボスか小ボス倒してそこで休憩な。」
魔力でアドラとイシャナを浮かべると、アイと並んで走りだした。
「ちょ、ちょっと!ご主人様!待ってーー!」
「わぐぅーー!」
一気に走り抜ける二人と涙目のテイム従者であった。
回収不可になった家に手を振って、新しい馬車が走る。家側には、弟子達が寝惚け眼で出掛けるのを見送ってくれた。
騙すように出てきたが、目的の為には仕方がないからな。
言い訳を心で言いながら町に入る。
馬車は汚れても取り上げられても良い、何も施してはいない。幌も普通にしているが、魔法を重複して使用している。清潔なのは必要最低限出来ていたら良いが、最初から不衛生の場所に行きたい訳ではない。
誰でもそうだと思いたいが、この国ではこれが普通なのだ。
かといって、前の世界にもある。
本当に不衛生にも臭いにも慣れれるのが人の強みだろう。
だが、直ぐに慣れれるわけなく、魔法で適当に逃げてます。
魔法万歳!
予定通りにダンジョンの入口前で馬車から降りて、ギルドに馬車を預ける。もう、アドラに任せてとにかく入りたい。
犬のイシャナも大きいままで馬車から切り離し、元の大きさに戻す。もう、魔物としてしまう。
適当な感じで放置しますよ?
少女はアイに甲斐甲斐しくお世話し、アイは俺に来る冒険者をあしらい、アドラが参戦して追い払う布陣をしいた。
人気のダンジョンなので、人が多いが臭い。
臭さの理由は推して計るものでもないが、取り敢えず待つ。
ナインは気にせずにいたが、異様なパーティーと認識されてみんながお節介をしていたのだ。
何故なら周りからは、パーティーリーダーが防具も薄い女の子と子犬と女執事と執事のパーティーなのだ。
冒険者として嘗めているのかと思うが、お節介をしても罰は当たるまいとする面子は多いのだ。
そう、決して悪い人間が多くないのだが、ナインはこれ以上に人に関わりたくなかったのだ。
転移の解禁が近づいていたのだ。
その為にダンジョンに潜るという、訳のわからない理論で行っている。頭が良いわけもので自分のカッコいい事を行ったに過ぎないのだ。その為にナインもお節介をしてしまい、騒動に巻き込まれながら解決をしていた。
が、本人にその解決したつもりも無く、面倒な事に関わった程度にしているのだ。
期待すること三時間は過ぎた頃に順番が来たのでダンジョンに入って行った。
他のパーティーのため息が半端ないが、無視して入ってから少女Aをアイにお姫様ダッコさせて走り出したのだ。
普通の速さではない、ほぼ全力なのだ。
アドラが着いてこれるかの状態で階層を突破していたのだ。
有無を走り抜ける。
「マスター、ルミエッタが気絶しました。」
抱えたまま、アイの報告が聞こえた。
危険ではないので気にせずにいたが、チラリと後ろを見るとアドラがかなり離れていた。
「くそっ。少し待つか。」
少しして、
「ご、ご主人様は凄いです。」
と、ナインの側で倒れていた。汗を大量に流しているのは滑稽だった。
「悪魔なのにだらしない。」
「マスター。だらしない方がもう1人いますよ?」
アイに促されて通路を見ると、ヨタヨタしながらイシャナが現れた。
「はっあ!犬のクセに着いてこれないのか?」
「みたいです。」
犬のイシャナは此方を見つけたら倒れてしまった。
本当に大悪魔と天使なのかと考えてしまう。
たかが、地下百階まで走り抜けるのに脆いなんて。
この間に、ただ走り抜けた代償に、魔物やら冒険者やらトラップやらがどうなっているかは黙秘しよう。黙秘させてくれ。
アドラも着いて行くだけで精一杯なのがショックではあった。地べたに這いつくばるではなく、地べたに寝そべってしまっているのだ。
ご主人様は汗もかかず、息も切らしていないのに。
何もかも負けている事を再確認しながら、ナインの腰にあるキーホルダーが気になった。
「ご、ご主人様、腰のそのアクセサリーはなんですか?」
寝ながら聞けるのは流石とはおもはなかったが質問には答えた。
「これ?えーと、キーホルダー?」
何故に疑問系なのか、滴る汗の中で思っていたが、
「マスター、それは前に閉じ込めて小さくした白龍の一族です。」
「え?あ、あー、ん。そだっけ?」
「いやいや、ご、ご主人様。龍を閉じ込めてたのですか?」
「わ、わふーう。」
「あー、どうする?フェルトに云うのはー、もう少し?」
「後二時間二十四分です、マスター。」
「じゃ、中ボスか小ボス倒してそこで休憩な。」
魔力でアドラとイシャナを浮かべると、アイと並んで走りだした。
「ちょ、ちょっと!ご主人様!待ってーー!」
「わぐぅーー!」
一気に走り抜ける二人と涙目のテイム従者であった。
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