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本章
イシャナ
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わんわんわんわん!
「コアはどうするの?」
[もう少し預かります。]
「はいよー。出口ってあるの?」
「無かったかと。」
執事が恐縮したように話してくれる。
わんわんわんわん!
テーブルセットを片付けて、ストレッチを始める。適度に行うのでアドラにも手伝ってもらう。
「よし!アイは案内をお願い。じゃ、行くよー!」
「はい。」
わんわんわんわん!
ナインが先頭でその後ろにアドラが歩いてポメラニアンが着いてくる。
なんでこうなったかと言うと、
アイに言われて魔力を流してテイムしたから。
すんなりと受け入れられて安心したよ。
因みに犬なのもアイに言われたから。
犬種は何となく?
さて、説明終わり!穴掘るぞー。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
~~~~ イグミサル ~~~~
暗い、真っ暗な場所で丸まって寝ていた。
起きていても何も出来なくて、何度も泣いた事だろう。
後何回繰り返していれば良いだろう。
愛してるよイルミナ。
私の愚かさを許して欲しい。
君の幸せを願う。
何万、何億と願い眠ろう。
楽しい剣激の乱舞の夢を観ながら。
暖かな光を感じた。
『私の声が聞こえますか。』
優しい女の声が私に語りかけている様だ。
『私の声に従いますか。』
ふふっ。面白い夢だ。
『従うなら首を振りなさい。』
夢の説明なのかな。久しぶりの他人の声に頷いたと思った。
光が身体を満たす夢を見た。
見たって?観るでなくて?
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
~~~~ 話の少し前 ~~~~
「・・・・・ご主人様。」
「イグミサルで良くないの?うーん、イシャナとかにするか。」
[肯定。]
声が聞こえる?
声?あー、あの優しい女の声か。
夢の続き・・・・・。
「起きろ!」
ゲシッ!ゴロゴロ・・・・ゴロ、ドン
なっ!痛いじゃないか!
「わんわんわんわん!」
ん?「わふぅ?」
あれ?「わん!」
「イシャナが起きました。お久しぶりですね、イグミサル。あ、今はイシャナですから覚えておいて下さい。」
男が上から私を見据えて話しかける。
「わふぅ?」イシャナ?なにそれ。
「ぷっ。失礼しました。あの“紅き戦場”のあなたが小型犬になるとは。」
顔が離れて行くと大きな人が見えた。
見てる!暗闇ではなく光を人を!感じる風を!分かる臭い!?臭い!
「わふぅわふぅわふぅ!」なんです!この臭いは!
「ご主人様、イシャナが臭いますが。」
ハンカチで鼻を押さえるアドラ。
ナインも鼻を引きつらすと、
「まてまて、“クリーン”で臭くないだろ?ついでに“カッター”で毛も刈り取っておくわ。」
「ほー、ご主人様の魔法は効率良く出来てますね。これは興味深い!」
「わんわんわんわん!」どうしたの!ここどこ!
「後はアドラに任せる。アイ、地上までの地図を出してくれ。」
ナインが話しから外れた。
アドラはイシャナに向かって話す。
「まだ、理解ができませんか?」
「わんわんわんわん!」分かりません!
「あ、煩くなりますね。邪魔になりますね。」
(聞こえますね、イシャナ。)
(あなたは誰ですか!)
(まだ、理解してないのですか?私はアドラマリクですよ。)
(アドラマリク!まさか!)
(お久しぶりですね。あ、安心して下さい、敵対してませんよ?)
(私は何故、何がどうなってるのですか!教えて下さい!イルミナは!?)
(落ち着いて下さい。イルミナさんは神族の方に捕まっていますよ。同じ封印をされてます。)
(なっ!なんで!)
(ま、昔の事ですから。あ、あなたは今は犬ですから。)
(イルミ、へっ?)
(魔物でも無く、動物ですよ。)
(わ、私が!)
(犬ですね。あ、小型犬です。)
(・・・・・・・・)
(それと、ご主人様との契約を利口して下さい。)
(はっ!契約?)
(ん、気付いてませんか?主従の契約“テイム”されましたよ。)
(なっ!私がっ!)
(ええ、かく言う私も“テイム”されてます。)
(まさか!私よりも上位の方なのに!?)
(ご主人様は私よりも、いや、このゴミよりも神ですよ。)
(ご主人様!?何処にですか!)
(あなたも見ていた、お方です。)
(少女が!)
(イシャナ!死にたいのですか!)
(えっ?)
(あなたには教えておく事がありますが、先にご主人様を女扱いや女に間違えてはいけません!ご主人様は男なのですから。)
(えっ、でも...)
(もう一度言います。死にたいのですか。)
(...いいえ。)
(では、封印が解けたのも分かりますね。)
(えっ?はい?)
(はー、これは1からお教えしないと駄目ですね。)
(...お願いします。)
こうして、イシャナの生活が始まったのだ。
「コアはどうするの?」
[もう少し預かります。]
「はいよー。出口ってあるの?」
「無かったかと。」
執事が恐縮したように話してくれる。
わんわんわんわん!
テーブルセットを片付けて、ストレッチを始める。適度に行うのでアドラにも手伝ってもらう。
「よし!アイは案内をお願い。じゃ、行くよー!」
「はい。」
わんわんわんわん!
ナインが先頭でその後ろにアドラが歩いてポメラニアンが着いてくる。
なんでこうなったかと言うと、
アイに言われて魔力を流してテイムしたから。
すんなりと受け入れられて安心したよ。
因みに犬なのもアイに言われたから。
犬種は何となく?
さて、説明終わり!穴掘るぞー。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
~~~~ イグミサル ~~~~
暗い、真っ暗な場所で丸まって寝ていた。
起きていても何も出来なくて、何度も泣いた事だろう。
後何回繰り返していれば良いだろう。
愛してるよイルミナ。
私の愚かさを許して欲しい。
君の幸せを願う。
何万、何億と願い眠ろう。
楽しい剣激の乱舞の夢を観ながら。
暖かな光を感じた。
『私の声が聞こえますか。』
優しい女の声が私に語りかけている様だ。
『私の声に従いますか。』
ふふっ。面白い夢だ。
『従うなら首を振りなさい。』
夢の説明なのかな。久しぶりの他人の声に頷いたと思った。
光が身体を満たす夢を見た。
見たって?観るでなくて?
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
~~~~ 話の少し前 ~~~~
「・・・・・ご主人様。」
「イグミサルで良くないの?うーん、イシャナとかにするか。」
[肯定。]
声が聞こえる?
声?あー、あの優しい女の声か。
夢の続き・・・・・。
「起きろ!」
ゲシッ!ゴロゴロ・・・・ゴロ、ドン
なっ!痛いじゃないか!
「わんわんわんわん!」
ん?「わふぅ?」
あれ?「わん!」
「イシャナが起きました。お久しぶりですね、イグミサル。あ、今はイシャナですから覚えておいて下さい。」
男が上から私を見据えて話しかける。
「わふぅ?」イシャナ?なにそれ。
「ぷっ。失礼しました。あの“紅き戦場”のあなたが小型犬になるとは。」
顔が離れて行くと大きな人が見えた。
見てる!暗闇ではなく光を人を!感じる風を!分かる臭い!?臭い!
「わふぅわふぅわふぅ!」なんです!この臭いは!
「ご主人様、イシャナが臭いますが。」
ハンカチで鼻を押さえるアドラ。
ナインも鼻を引きつらすと、
「まてまて、“クリーン”で臭くないだろ?ついでに“カッター”で毛も刈り取っておくわ。」
「ほー、ご主人様の魔法は効率良く出来てますね。これは興味深い!」
「わんわんわんわん!」どうしたの!ここどこ!
「後はアドラに任せる。アイ、地上までの地図を出してくれ。」
ナインが話しから外れた。
アドラはイシャナに向かって話す。
「まだ、理解ができませんか?」
「わんわんわんわん!」分かりません!
「あ、煩くなりますね。邪魔になりますね。」
(聞こえますね、イシャナ。)
(あなたは誰ですか!)
(まだ、理解してないのですか?私はアドラマリクですよ。)
(アドラマリク!まさか!)
(お久しぶりですね。あ、安心して下さい、敵対してませんよ?)
(私は何故、何がどうなってるのですか!教えて下さい!イルミナは!?)
(落ち着いて下さい。イルミナさんは神族の方に捕まっていますよ。同じ封印をされてます。)
(なっ!なんで!)
(ま、昔の事ですから。あ、あなたは今は犬ですから。)
(イルミ、へっ?)
(魔物でも無く、動物ですよ。)
(わ、私が!)
(犬ですね。あ、小型犬です。)
(・・・・・・・・)
(それと、ご主人様との契約を利口して下さい。)
(はっ!契約?)
(ん、気付いてませんか?主従の契約“テイム”されましたよ。)
(なっ!私がっ!)
(ええ、かく言う私も“テイム”されてます。)
(まさか!私よりも上位の方なのに!?)
(ご主人様は私よりも、いや、このゴミよりも神ですよ。)
(ご主人様!?何処にですか!)
(あなたも見ていた、お方です。)
(少女が!)
(イシャナ!死にたいのですか!)
(えっ?)
(あなたには教えておく事がありますが、先にご主人様を女扱いや女に間違えてはいけません!ご主人様は男なのですから。)
(えっ、でも...)
(もう一度言います。死にたいのですか。)
(...いいえ。)
(では、封印が解けたのも分かりますね。)
(えっ?はい?)
(はー、これは1からお教えしないと駄目ですね。)
(...お願いします。)
こうして、イシャナの生活が始まったのだ。
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