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本章
くものす
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不思議な風景がある。
暗闇を歩く子供だけであり得ない。
子供も笑顔や真顔だけで、恐がる事も泣く事も無く歩いている。
場所はダンジョンなのに天井はクモの巣の状態が広がっており、倒壊しないのが不思議である。
闇の中でアイの指示で倒す敵と生かす素材を分けられており、鉱物もごっそりと手に入れている。
1日は経って居るので寝てもおかしくないのに、鬼気として進んでいる。
恐いものがないと云うより寧ろ楽しんでいるのは、ナインの仕様だろう。
先にも書いたが、異常な行動をしている自覚もなく、自身の楽しみでダンジョンを進んでいるのだ。
天から湧き出した魔物が落ちて来るが、アイにより排除されている。
ナインが理解してないので、理由を言うのが遅れたが既にダンジョンの支配は出来ている。
支配をしていないが支配をしているのだ。
卵が先か鶏が先の理論ではなくて、卵を持っている人の状態なのだ。
先に生まれたのはではなく、卵の行き先を決める権利を有しているのだ。
階層毎に魔物は湧き出てるが、それの排除は完全に行っている。
転移が出来なくても、魔力で全てを触れている事実を理解していないナインは探検ゴッコを楽しんで居たのだ。
必要な作業はアイが行っており、ナインの邪魔は排除している。
適当にしていても後は万全にしていたのだ。
で、知らない冒険をしているつもりのナインは一生懸命に冒険をしていた。
地道に石を調べ壁も調べている。
それは丁寧に忘れずにの姿勢であった。
一層毎の下りる時間も五時間や六時間はかけて降りている。
走らずに調べながらで下りる時間なのだが、遅い訳でもなくサクサク進む姿と消える地面に代替えの土がクモの巣の様に広がるのだ。素材を吐き出す蜘蛛系には注意がいった。
使える素材を出しているか?強度は?耐久は?太さは?大抵は殺して回収になる。
宝箱には心を踊らせていたが、大抵は不必要なアイテムが多かった。
例えば、『カルデアの輝き』なるアイテムがあるが、此れは腕につけるアニバーサリーアイテムになるのだか、体内の魔力を常時引き出している。
用途は時間である。惑星が生まれてからの正確な時間と惑星の座標、惑星での時間と自分の座標を表してくれる。
凄いがアイがいるナインには不必要だ。
時間も座標もアイに聞けば良いことなのだから。
武器を手に入れても、防具を手に入れても役に立たないモノばかりだった。
ミスリルの鎧にアダマンタイトの剣も役に立たない位にナインの武器や装備が凄いのだから分かると思う。
それでもモチベーションを下げずに、ゆっくりと下りる。
丁寧(風)に調べ(てるつもり)尽くしているのだ。
降る事に時間をかけてるのに休まない。
休まないから進む速度も落ちない。
砕ける音がなるのだが、ナインは気にも止めていなかった。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
「おかしいだろ。」
呟く声に肉体は存在しない。
それは宝玉になった存在であった。
暗い闇の中ではあるが、最高傑作のダンジョンを簡単に食い潰されるのを見ている事に怒りを覚えていた。
自称ダンジョンを作ってきた職人だからこそ、許せなかった。
転送の魔法陣に気がついてくれたのは嬉しかった。
誰にも気付かれなかったモノが陽の目を見たと思っていた。
子供の姿に落胆したが、サンプルになると思った。
探し回る姿に手心を加えたくなるのを我慢していたが、階段を発見した所で気がついた。
俺のダンジョンってこんな形だったっけ?
悩みながらその子は壁を調べたり魔物を倒したりしたのだが、寝ないのだ。
最初は心配もしていたが、いつ寝るのかと考える様になっている。
放った魔物を倒されるのは仕方がないが、新たな魔物が簡単に倒されるのが腹がたった。
変えられるダンジョンにも怒りを貯めていた。
ボロクソに壊されたダンジョンに何も出来ない事に怒りを怨み変えた。
怨みを晴らすべき時まで、怨みを力にして改変を施していた。
「殺してやる、絶対に殺す!」
暗闇を歩く子供だけであり得ない。
子供も笑顔や真顔だけで、恐がる事も泣く事も無く歩いている。
場所はダンジョンなのに天井はクモの巣の状態が広がっており、倒壊しないのが不思議である。
闇の中でアイの指示で倒す敵と生かす素材を分けられており、鉱物もごっそりと手に入れている。
1日は経って居るので寝てもおかしくないのに、鬼気として進んでいる。
恐いものがないと云うより寧ろ楽しんでいるのは、ナインの仕様だろう。
先にも書いたが、異常な行動をしている自覚もなく、自身の楽しみでダンジョンを進んでいるのだ。
天から湧き出した魔物が落ちて来るが、アイにより排除されている。
ナインが理解してないので、理由を言うのが遅れたが既にダンジョンの支配は出来ている。
支配をしていないが支配をしているのだ。
卵が先か鶏が先の理論ではなくて、卵を持っている人の状態なのだ。
先に生まれたのはではなく、卵の行き先を決める権利を有しているのだ。
階層毎に魔物は湧き出てるが、それの排除は完全に行っている。
転移が出来なくても、魔力で全てを触れている事実を理解していないナインは探検ゴッコを楽しんで居たのだ。
必要な作業はアイが行っており、ナインの邪魔は排除している。
適当にしていても後は万全にしていたのだ。
で、知らない冒険をしているつもりのナインは一生懸命に冒険をしていた。
地道に石を調べ壁も調べている。
それは丁寧に忘れずにの姿勢であった。
一層毎の下りる時間も五時間や六時間はかけて降りている。
走らずに調べながらで下りる時間なのだが、遅い訳でもなくサクサク進む姿と消える地面に代替えの土がクモの巣の様に広がるのだ。素材を吐き出す蜘蛛系には注意がいった。
使える素材を出しているか?強度は?耐久は?太さは?大抵は殺して回収になる。
宝箱には心を踊らせていたが、大抵は不必要なアイテムが多かった。
例えば、『カルデアの輝き』なるアイテムがあるが、此れは腕につけるアニバーサリーアイテムになるのだか、体内の魔力を常時引き出している。
用途は時間である。惑星が生まれてからの正確な時間と惑星の座標、惑星での時間と自分の座標を表してくれる。
凄いがアイがいるナインには不必要だ。
時間も座標もアイに聞けば良いことなのだから。
武器を手に入れても、防具を手に入れても役に立たないモノばかりだった。
ミスリルの鎧にアダマンタイトの剣も役に立たない位にナインの武器や装備が凄いのだから分かると思う。
それでもモチベーションを下げずに、ゆっくりと下りる。
丁寧(風)に調べ(てるつもり)尽くしているのだ。
降る事に時間をかけてるのに休まない。
休まないから進む速度も落ちない。
砕ける音がなるのだが、ナインは気にも止めていなかった。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
「おかしいだろ。」
呟く声に肉体は存在しない。
それは宝玉になった存在であった。
暗い闇の中ではあるが、最高傑作のダンジョンを簡単に食い潰されるのを見ている事に怒りを覚えていた。
自称ダンジョンを作ってきた職人だからこそ、許せなかった。
転送の魔法陣に気がついてくれたのは嬉しかった。
誰にも気付かれなかったモノが陽の目を見たと思っていた。
子供の姿に落胆したが、サンプルになると思った。
探し回る姿に手心を加えたくなるのを我慢していたが、階段を発見した所で気がついた。
俺のダンジョンってこんな形だったっけ?
悩みながらその子は壁を調べたり魔物を倒したりしたのだが、寝ないのだ。
最初は心配もしていたが、いつ寝るのかと考える様になっている。
放った魔物を倒されるのは仕方がないが、新たな魔物が簡単に倒されるのが腹がたった。
変えられるダンジョンにも怒りを貯めていた。
ボロクソに壊されたダンジョンに何も出来ない事に怒りを怨み変えた。
怨みを晴らすべき時まで、怨みを力にして改変を施していた。
「殺してやる、絶対に殺す!」
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