転生国主興国記

hinomoto

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ナイン抜きのその後のはなし

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ライラック王国から各国に伝わったのは大国獣国(仮)誕生であった。

この事が伝わると獣国の重要性や敵視する国が出てきてもおかしくないだろう。
特に噂になった軍の話は各国には激震的に広がった。
一ヶ月も掛からず二国を軽く倒した三万の兵の話は恐怖を与えていた。
噂だけでも各国が大騒ぎなのに、獣国国内もそれ以上ではないぐらいに大慌てだった。
急な国土拡大に統治にだって急にしなくてはならなかったのだが、一番困った理由は別にあった。
国が侵略する為の軍を動かしたなら、国を挙げての事なのだから報奨や統治を誰や彼やと言ってると良い。

侵略ならばである。
だが、この進軍の本当の訳を隠すべくの進軍であると付け加えないといけない。
確かに軍隊からも参加者はいたが、軍として機能してたかは別にして、信者の怒りの行軍を隠す事に躍起になっていたムソニー王と重鎮と臣下の方々と軍の幹部の尽力で情報操作をしてるのだった。
実はフォゴット将軍が率いる部隊の事は早めに獣国国民は知っていたのだ。
ナインも忘れているが、獣人の本質的な考えには、強い者にひれ伏す事がある。
ナインは神として認識はしていたが、強さ強者としてフォゴットは密かな人気があった。
しかし、レブルとムリカがフォゴットを倒した事が獣人達に恐れと敬いの対象が間違っていた事を思い知らされたのだ。
神人に居る人に負けた弱者に心酔していた自分達の愚かさと、その対象に敵対していた国に怒ったのだ。
信者としての本分を取り戻す戦いが起こったのは、〃村〃からであったし、特急電車で獣国にも知らせて信者達の心に火を着けるわ、レイクに知らせてオカマ信者の怒りに火を着けるわで収集が出来なくなっていた。
ムソニー王の告知もなく軍を動かす前に民衆が動いたから、悲壮な気持ちで隠すしかなかったのである。
神が居る国など知られてはならないのも、ナインの意向なのだから必死で隠す。
もう、必死で後追いでも軍を出したにしたし、アイの意向も聞いて何とか了承も得てた。

現在は旧サンガ連合と旧タイク帝国を安定させる事に重点をおいてやるはめになり、人員をかき集めていた。
デテュート親子の登与の急務もして行われてたが、元々の獣国と近国の近代新国とタイク、サンガ、レビットの旧新国をどうするかで悩んでいるのだ。
頭が痛いのは、今回の事はナインに知らせてないし、教えない事が重要なのだ。
よって、死者や負傷者も復活が不可能である。
あの、ファフレミアとレイクでの〃くだらない〃戦争では、死人は砦を襲った貴族連合の全員だけで、後は知った通りの復活が行われた。
ナインが関わった事と神のイタズラが大きな原因だから可能な事にしたのだが、此は違っていた。
人の戦争に関わらなかったし、関わる要素がなかったのだ。
急務が多くて巡礼処ではなく、〃村〃からほとんど新しい城と街の建築が行われていた。
被害があった村や町には救援隊が行っているが、その部隊の装備や食事に恨みが出ていて、何ともならない雰囲気が大きかったのだ。
悩みつきない事態に翻弄していたのだ。

で、ナイン一行はというと、ダンジョンにいた。
居たと言うより避難してもらっていたのだ。
レイクにはダンジョンが三つもあり、誰も制覇していないのだ。
此を餌にして、ダンジョンに行って貰ってる間にどうにかする作戦に出たのだ。

兎に角、必死で新獣国の政策を整えてるべく、軍の在り方や人の在り方等の細々した憲法を定めたり、国としての在り方、知識の共有や理論の発展及び魔法の使い方等の教える学問所や病気や怪我等の医療所等の建設も必要だし、ライラック王国の国境の壁の建設も必要になった。
その中でも新ブレーンのデテュート親子の新旧揃っての活躍が光っていた。
そして、獣国より過酷な仕事を仰せつかったのが、エルクであった。
ファフレミアが直ぐに属国になり、王族の廃止が決まって直ぐにレビットの統治を任されたのだ。
人材不足の獣国で、遊ぶ事が許されるのは赤子とナインだけ。
山賊やるよりも人夫が人気で、仕事があぶれた者が人夫になっており、犯罪者も人間的になっていた。
それは、ミニックより来た旧王族貴族一派が率先しておこなっていた。屈強な男達は絶大な人気があったが、レイク出身の兵に付いていた為に、獣国の権威は上がっていたが、良い兆しなのかは不明であった。
こうして半年掛けて体裁だけは整えた。
内政が落ち着くまで10年は掛かる事となる。
ナインが居ない場所で、獣人は更に信仰していたのは別の話である。
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