転生国主興国記

hinomoto

文字の大きさ
上 下
119 / 253
本章

連合の終わり

しおりを挟む
ミニック国にサンガ連合が降伏をしたのは、ダクレ国の降伏とテレート国、ファント国も降伏を併せて入ってきた。
と、言っても発表前の情報である。
デテュート宰相の情報はサンガ連合の各国から他国の小さい事までの情報収集をしていた。
商人の国らしく、小さな商いを個人で手広くしているのだ。
利益の90%はほぼ手下の商人に還元されている。
10%で仕入れや奴隷の購入に当てており、質素倹約の体質を作っていた。
もちろん、手下の商人もデテュート宰相自ら選び、奴隷を貸し与えての行商スタイルを基本としていた。
中には大棚に成り上がった者もいる。
決してデテュートが元とバレない様に沢山の手下を従えていたのだ。
その為の各国の情報から国際情報までありとあらゆる情報を得ていた。
そんな健気な事も国の為と一人で支えて来たのだ。
もっと言えば、国の下の役人もほとんどがデテュート宰相の肝いりで入っている。
上司の補佐役は全て掌握しているのだ。
だが、此れが裏目に出てしまうとは思ってもいなかった。
超弩級の国難に遇うとは思っても見なかった。
特にメアート国の滅亡とエレブル王家の事も知った上で困っていた。
現王は暗愚の部類である。
煩わしい事には口を挟まない王だから、デテュートの良識な手腕が効いていたのも平和だったからだ。
有事があるとシャシヤリ出てくるのが、暗愚な王でもある。
それに伴い貴族の馬鹿も出てくる。
デテュート宰相は辛辣にも、出来ない貴族を一人を守るのに出来る部下を何百も殺す事が出来ない。と言えるタイプでもあるのだ。
取り敢えず、王の調略が第一にして、王家全体の掌握して貴族の動向までも掌握しなければならない。
本当に良い人間程、苦労が絶えないのは時代や異世界など関係なくいるのだ。
デテュート宰相は時間を稼ぐ戦いが始まったのだ。



ーーーーーーーーーーーーーーー


満面の笑みでレント国の王城に入ったのは、ファゴット将軍と別れて10日立っていた。
調度、ブレット国にタイク帝国が進軍を開始した頃だった。
レント国の国王の母親はブレット国から来ていたので、強きであった。
だが、連合長に会わないと出来ない理由があるのだ。
連合長は時間も掛けられず、王の間に入れた。

「連合長殿。何処に居られたのか、わからんが無事で何より。」

「済まない、我が息子殿。少しあちこちと渡り歩いていたのだよ。」

「そうか。処で歩いている間に連合も機能ならない状態になったのだが、どの様にされているのか?」

「今回はタイク帝国の強さを見誤ったようだ。帝国に負けたよ。ところで、王として降伏しないか。もちろん、身分の保証は今までと変わらない様に取り図ってくれよう。3ヶ月でこの連合も滅亡するしかないのだからな。」

「連合長は降る事をお薦めか?」

「レイク王国もなくなった。今さら獣人共に頭なぞ下げれまい。それに身分は剥奪されて一族郎党纏めて奴隷になる可能性しかあるまい。ファフレミア国に助けを要請しても同じぞ?身分を捨てるか、今までと同じ様に振る舞い、連合から帝国に移るだけ。破格の待遇ではないか!考える事もあるまい。婿いや、レント王よ。民の事を考えるのだ。」

レント王はため息をつき、

「連合長よ。約束は必ず施行されるな?」

「身命を賭して守られましょう。」

こうして、連合長の口車に騙されて降伏したのだ。ブレット国とミニック国を残して連合は潰えたのだった。
しおりを挟む
感想 47

あなたにおすすめの小説

側妃に追放された王太子

基本二度寝
ファンタジー
「王が倒れた今、私が王の代理を務めます」 正妃は数年前になくなり、側妃の女が現在正妃の代わりを務めていた。 そして、国王が体調不良で倒れた今、側妃は貴族を集めて宣言した。 王の代理が側妃など異例の出来事だ。 「手始めに、正妃の息子、現王太子の婚約破棄と身分の剥奪を命じます」 王太子は息を吐いた。 「それが国のためなら」 貴族も大臣も側妃の手が及んでいる。 無駄に抵抗するよりも、王太子はそれに従うことにした。

父が再婚しました

Ruhuna
ファンタジー
母が亡くなって1ヶ月後に 父が再婚しました

強制力がなくなった世界に残されたものは

りりん
ファンタジー
一人の令嬢が処刑によってこの世を去った 令嬢を虐げていた者達、処刑に狂喜乱舞した者達、そして最愛の娘であったはずの令嬢を冷たく切り捨てた家族達 世界の強制力が解けたその瞬間、その世界はどうなるのか その世界を狂わせたものは

赤ん坊なのに【試練】がいっぱい! 僕は【試練】で大きくなれました

カムイイムカ(神威異夢華)
ファンタジー
僕の名前はジーニアス 優しい両親のもとで生まれた僕は小さな村で暮らすこととなりました お父さんは村の村長みたいな立場みたい お母さんは病弱で家から出れないほど 二人を助けるとともに僕は異世界を楽しんでいきます ーーーーー この作品は大変楽しく書けていましたが 49話で終わりとすることにいたしました 完結はさせようと思いましたが次をすぐに書きたい そんな欲求に屈してしまいましたすみません

お花畑な母親が正当な跡取りである兄を差し置いて俺を跡取りにしようとしている。誰か助けて……

karon
ファンタジー
我が家にはおまけがいる。それは俺の兄、しかし兄はすべてに置いて俺に勝っており、俺は凡人以下。兄を差し置いて俺が跡取りになったら俺は詰む。何とかこの状況から逃げ出したい。

嫌われ聖女さんはとうとう怒る〜今更大切にするなんて言われても、もう知らない〜

𝓝𝓞𝓐
ファンタジー
13歳の時に聖女として認定されてから、身を粉にして人々のために頑張り続けたセレスティアさん。どんな人が相手だろうと、死にかけながらも癒し続けた。 だが、その結果は悲惨の一言に尽きた。 「もっと早く癒せよ! このグズが!」 「お前がもっと早く治療しないせいで、後遺症が残った! 死んで詫びろ!」 「お前が呪いを防いでいれば! 私はこんなに醜くならなかったのに! お前も呪われろ!」 また、日々大人も気絶するほどの魔力回復ポーションを飲み続けながら、国中に魔物を弱らせる結界を張っていたのだが……、 「もっと出力を上げんか! 貴様のせいで我が国の騎士が傷付いたではないか! とっとと癒せ! このウスノロが!」 「チッ。あの能無しのせいで……」 頑張っても頑張っても誰にも感謝されず、それどころか罵られるばかり。 もう我慢ならない! 聖女さんは、とうとう怒った。

転移術士の成り上がり

名無し
ファンタジー
 ベテランの転移術士であるシギルは、自分のパーティーをダンジョンから地上に無事帰還させる日々に至上の喜びを得ていた。ところが、あることがきっかけでメンバーから無能の烙印を押され、脱退を迫られる形になる。それがのちに陰謀だと知ったシギルは激怒し、パーティーに対する復讐計画を練って実行に移すことになるのだった。

勝手に召喚され捨てられた聖女さま。~よっしゃここから本当のセカンドライフの始まりだ!~

楠ノ木雫
ファンタジー
 IT企業に勤めていた25歳独身彼氏無しの立花菫は、勝手に異世界に召喚され勝手に聖女として称えられた。確かにステータスには一応〈聖女〉と記されているのだが、しばらくして偽物扱いされ国を追放される。まぁ仕方ない、と森に移り住み神様の助けの元セカンドライフを満喫するのだった。だが、彼女を追いだした国はその日を境に天気が大荒れになり始めていき…… ※他の投稿サイトにも掲載しています。

処理中です...