転生国主興国記

hinomoto

文字の大きさ
上 下
115 / 253
本章

足踏みするひ

しおりを挟む
気が付いたのが、次の日の朝だったのでナインは驚いていた。
一体なにがあった?
記憶が抜けて要るので分からないよ。
ナインはベッドの上で頭を描きながら上半身を起こした。

「おはようございます、マスター。」

「おはよう、アイ。ところで昨日なのだが、」

「マスター、お疲れだったと推察いたします。」

「いや、ほら会議が有ったとおもうけど・・・」

「お疲れだったようです。」

「・・・・・・・・・・」

おかしい。
何かを隠しているようだが、答えないのはあり得ない。
ま、アイが裏切りなど考えられないので、他の事なのだと思うね。
ベッドから抜け出して、服を着替える。
なんか違和感がある。
ハーフパンツは良いけど、上は長くない?スカートみたいなTシャツを着たけどさ。
何のこっちゃと、思いながら着る。
ナインにとってファッションには興味が無いので、女性服以外は簡単に受け入れてしまうのは、感性がおじさんなのか、ただの無頓着なんかは分からない。
どっちにしてもどうでも良かったのである。
朝御飯はパン食になる。
やはり、ふんわり食パンは人気になっていた。
通称、黒パンはイースト菌が入ってない。
硬くて不味いパンになる。
白=イースト菌ありは作るのが困難なものが、いとも簡単に作れるようになったので黒よりも安く手に入る代物になっている。
パンよりも米が高い世界なのだ。
ご飯が終わってムリカとレブルが合流した。
ナインに会うなり、両腕を其々に取られた。
ご満悦な顔なのでほっといたが。
散歩しながら考えていた。

俺って、昨日なにをしていたのかな?



ーーーーーーーーーーーー


ペレ国を降してからの進軍はゆっくりしたものであった。
柔軟な対応になるしか無くなったのだ。
しかし、ファフレミア国とレイク王国の戦いが早く終わるとは予想出来なかった。
守護者も健在の今、ファフレミア国に攻めいるのは不可能であった。
フォゴット将軍とて白龍に勝てる自信はない。
白竜なら戦えるのだが、龍違いは今でも不可能であった。
帝国の指示を仰ぐのに一ヶ月は掛かったのだ。
ペレ国、デント国、ファレ国は降したのだが、ダクト国の防衛に手を焼いていた。
ミニック国の宰相の策略で、ペレ国以外は進軍が出来ない。ダクト国も増援が間に合い五分の戦況になっていた。
フォゴット将軍の軍もファグリーク国の境には進軍したが、先に進めないでいた。
攻めれ無いように動いていた。
サンガ連合の連合長は未だ行方不明なのだが、ミニック国の宰相の手腕で均衡を得たのだ。
しかし、サンガ連合も次の手が打てないでいた。
連合長の不在が事態をややこしくしていた。
獣国と和睦か同盟を結んで戦況を有利にとの考えが使えないのだ。
連合として動けず、国としても動けずにいた。
各国の王の遠縁を遡れば、何処かの国と繋がって要るから何も出来ないでいたのだ。
自国の王でさえ、防衛論よりも交戦を望んでいるのだ。
被害が少なく、無事に囚われた王族を取り戻す事を考えていた。連合長の捜索も続いてあるのだが。
そして、危ないと思った人々は旧レイク王国と流れるのだった。
サンガ連合は詰んでいたのだ。
タイク帝国も詰んでいた。
サンガ連合からは三国しか奪えないし、先のファフレミア国の戦争も終わり、レイク王国が獣国の属国になるとの連絡を受けたのだから堪らない。
戦う先が終結の上に獣国の国土が大きくなるという都合の悪い結果になっていた。
その上に、爆弾を抱えていた。
戦う報酬が戦うのフォゴット将軍がいたのだ。
一ヶ月の良い人的な運営はフォゴット将軍の心境と違うのだ。
その為に、フォゴット将軍には酒と女が贈ら続けたのだ。
しかし、酒も女も数日で役に立たなくなってしまう。
人を物を扱うように潰すフォゴット将軍に戦々恐々なタイク帝国であった。

「将軍。また、貢物が来ましたよ。」

副官がにべもなく入ってくる。
笑顔だが酒と汗と男女の匂いを嗅ぎたくないので、ハンカチを鼻を隠しながら声をかけた。

「あぁ、また来たのか。」

「帝国も将軍の為にしているのですから、嫌な顔は止めて下さい。」

「は、壊れるモノを送りつけるからだろが。」

「壊すのは将軍ですよ。取り敢えずのんびり待ちましょう。」

「待つのは好きでないが?」

「知ってます。適当に魔森に行くことをお薦めしたいのですが、伝令を待つのも将軍の役職の勤めですから。」

「・・・・・・・・止めても良いが?」

「ダメですよ。貴方が呪いを受けたのですから耐えて下さいよ。」

「分かってはいるけども、煩わしいな。」

「仕方ありませんよ。将軍の願いと帝国の野望が合致したのですから、帝国も馬鹿でなかっただけですから。」

「・・・・・・貢物を見るか。」

立ち上がり服を探しだす。

「将軍。湯か水でも浴びて綺麗にしてから来て下さいよ。そのままは次の貢物が怖がりますから。」

「ふん。別に良いではないか。同じ事をするのだから。」

「臭いので何とかしてから来て下さい。一応は将軍なのですから。」

嫌な顔を見せた副官が退室していく。
「掃除が入りますから、直ぐにしてください、ユシアン。」

「分かった。」

シーツを引っ張り出して腰に巻き付ける。

「臭いな。風呂に入るか。誰か湯の準備を頼む!」

フォゴット将軍も部屋を出ていった。
部屋には無数の女が虚無の顔をして宙を見ていた。
身体の大小も若いにも子供からいた。皆が生きていたが誰もが精神が生きてはいなかった。
女性の呟きがあったが、恨み事なのかは分からなかった。
しおりを挟む
感想 47

あなたにおすすめの小説

側妃に追放された王太子

基本二度寝
ファンタジー
「王が倒れた今、私が王の代理を務めます」 正妃は数年前になくなり、側妃の女が現在正妃の代わりを務めていた。 そして、国王が体調不良で倒れた今、側妃は貴族を集めて宣言した。 王の代理が側妃など異例の出来事だ。 「手始めに、正妃の息子、現王太子の婚約破棄と身分の剥奪を命じます」 王太子は息を吐いた。 「それが国のためなら」 貴族も大臣も側妃の手が及んでいる。 無駄に抵抗するよりも、王太子はそれに従うことにした。

もしかして寝てる間にざまぁしました?

ぴぴみ
ファンタジー
令嬢アリアは気が弱く、何をされても言い返せない。 内気な性格が邪魔をして本来の能力を活かせていなかった。 しかし、ある時から状況は一変する。彼女を馬鹿にし嘲笑っていた人間が怯えたように見てくるのだ。 私、寝てる間に何かしました?

強制力がなくなった世界に残されたものは

りりん
ファンタジー
一人の令嬢が処刑によってこの世を去った 令嬢を虐げていた者達、処刑に狂喜乱舞した者達、そして最愛の娘であったはずの令嬢を冷たく切り捨てた家族達 世界の強制力が解けたその瞬間、その世界はどうなるのか その世界を狂わせたものは

パーティを追い出されましたがむしろ好都合です!

八神 凪
ファンタジー
勇者パーティに属するルーナ(17)は悩んでいた。 補助魔法が使える前衛としてスカウトされたものの、勇者はドスケベ、取り巻く女の子達は勇者大好きという辟易するパーティだった。 しかも勇者はルーナにモーションをかけるため、パーティ内の女の子からは嫉妬の雨・・・。 そんな中「貴女は役に立たないから出て行け」と一方的に女の子達から追放を言い渡されたルーナはいい笑顔で答えるのだった。 「ホントに!? 今までお世話しました! それじゃあ!」  ルーナの旅は始まったばかり!  第11回ファンタジー大賞エントリーしてました!

赤ん坊なのに【試練】がいっぱい! 僕は【試練】で大きくなれました

カムイイムカ(神威異夢華)
ファンタジー
僕の名前はジーニアス 優しい両親のもとで生まれた僕は小さな村で暮らすこととなりました お父さんは村の村長みたいな立場みたい お母さんは病弱で家から出れないほど 二人を助けるとともに僕は異世界を楽しんでいきます ーーーーー この作品は大変楽しく書けていましたが 49話で終わりとすることにいたしました 完結はさせようと思いましたが次をすぐに書きたい そんな欲求に屈してしまいましたすみません

勝手に召喚され捨てられた聖女さま。~よっしゃここから本当のセカンドライフの始まりだ!~

楠ノ木雫
ファンタジー
 IT企業に勤めていた25歳独身彼氏無しの立花菫は、勝手に異世界に召喚され勝手に聖女として称えられた。確かにステータスには一応〈聖女〉と記されているのだが、しばらくして偽物扱いされ国を追放される。まぁ仕方ない、と森に移り住み神様の助けの元セカンドライフを満喫するのだった。だが、彼女を追いだした国はその日を境に天気が大荒れになり始めていき…… ※他の投稿サイトにも掲載しています。

嫌われ聖女さんはとうとう怒る〜今更大切にするなんて言われても、もう知らない〜

𝓝𝓞𝓐
ファンタジー
13歳の時に聖女として認定されてから、身を粉にして人々のために頑張り続けたセレスティアさん。どんな人が相手だろうと、死にかけながらも癒し続けた。 だが、その結果は悲惨の一言に尽きた。 「もっと早く癒せよ! このグズが!」 「お前がもっと早く治療しないせいで、後遺症が残った! 死んで詫びろ!」 「お前が呪いを防いでいれば! 私はこんなに醜くならなかったのに! お前も呪われろ!」 また、日々大人も気絶するほどの魔力回復ポーションを飲み続けながら、国中に魔物を弱らせる結界を張っていたのだが……、 「もっと出力を上げんか! 貴様のせいで我が国の騎士が傷付いたではないか! とっとと癒せ! このウスノロが!」 「チッ。あの能無しのせいで……」 頑張っても頑張っても誰にも感謝されず、それどころか罵られるばかり。 もう我慢ならない! 聖女さんは、とうとう怒った。

クラス転移したけど、皆さん勘違いしてません?

青いウーパーと山椒魚
ファンタジー
加藤あいは高校2年生。 最近ネット小説にハマりまくっているごく普通の高校生である。 普通に過ごしていたら異世界転移に巻き込まれた? しかも弱いからと森に捨てられた。 いやちょっとまてよ? 皆さん勘違いしてません? これはあいの不思議な日常を書いた物語である。 本編完結しました! 相変わらず話ごちゃごちゃしていると思いますが、楽しんでいただけると嬉しいです! 1話は1000字くらいなのでササッと読めるはず…

処理中です...