転生国主興国記

hinomoto

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本章

した事のさんぶつ

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ファフレミア国進行軍が一転してエレブル国王からの厳命でペレ国に行軍していた。
進行が早いのがペレ国だけではなく、他の国も盟約で決まっているだけなのだが。
ペレ国の途中にあるファグリーク国も参戦するのだが、連合の軍に厳命など前代未聞の事であった。
本来なら解体して其々の参戦国に向かうのが正解なのに、そうしなかったのだ。
理由は簡単で、エレブル国の王妃はペレ国の元王の妹なのである。
仲が悪ければ解体したのだが、仲は良い為に王妃に泣き付かれたのだ。
解体よりも多くの兵を率いた方が楽に戦える、商人らしい風土も見てとれるのだが。
転進を早急に行い軍を率いて王はファグリーク国に向かい、ファグリーク国軍を待たずに進軍を続けさせた。
ペレ国に入り、休憩や情報を集めたら、敵兵の数は千名と分かる。
エレブル国王は勝ったと思っていた。
連合軍が三万とエレブル国が二万の計五万の兵とファグリークから一万の増援もある。
千対六万の戦いに負ける分けが無かった。
直ぐに戦地に向かった。
ペレ国を救ってデント国やファレ国に救援に赴き恩を売るつもりでいた。
戦う前までは。
それは、二人の男が五万の兵の前に躍り出たのだ。無謀と思っていたのだが。
一人の男が凄かった。
剣を一回振るえば何百の人が飛んだのだ。
走って来ては剣を振るい、人が飛ぶ。上半身が、簡単に分かれたのだ。
たった二人の男に兵が敗走するまでに二時間も掛かったが、五万の兵が負けたのだ。
一人の戦う姿と赤く染まった大地は、ペレ国を降伏させる事になった。
この事態を知らせるべく、ファグリークからの伝令が他国に伝わった。
『連合軍敗退、ペレ国降伏。』
此れが報告されてからは、国中が慎重論になってしまう。
サンガ連合はボロボロになってしまう。
タイク帝国に降伏するか、獣国に逃げるのか。
タイク帝国は民の受けは良く、降伏にも寛容に扱うと云う噂になるまでに一ヶ月も掛かるのだか、同じ様に獣国からの情報も流れた。
民の受け入れ万全で、凄い。貴族等の階級は無くなるので、特権階級の人はご注意を。
何が凄いのか、分からなかったが貴族がいない事に引かれた人が多かったのだ。
土地か新しい国か。
民の苦悩は凄まじかった。



ーーーーーーーーーーーー


属国になって一ヶ月で元レイク王国の民は良いのか悩んでいた。
町や村の様子が変わったのだから。
例えば、家が違うのです。
前は、地面に木を立ててからの建築だったのが、地面を少し下げてから、コンクリートなるものを流し入れて、鉄筋を骨組みに基礎なるモノを造り、加工された木材を並べていきます。
図面通りに組み立てるのです。
配管なるものを知るのですが、上水と下水があり、上水からは飲める水が好きなときに好きなだけ使えるそうです。
井戸とか使わないそうです。
カランと云うモノから水が出るそうです。
魔道具が沢山あるそうですが、魔石の交換が要らないとか。
とにかく今までの暮らしを一変したのだ。
風呂も室内で簡単に入れるし、トイレも室内にあります。
洗濯機は婦人の心を掴みました。
服も変わりました。昔のボロの服なんか着れないですね。丈夫で機能的で色が多彩で着心地が良いモノなんです。昔の貴族が着てた布なんか比べようが無い程の違いでした。
肌着も最高です。
食事も変わりました。高価だった上質の塩や砂糖等の調味料が沢山出回り、食糧も豊富に出回ったりして、衣食住が充実してしまいました。
仕事は普段以下ですがあります。
ほとんどが農作業なのですが、冒険者は居ます。
冒険者も軍に入る人が多くて昔程は居なくなりました。
宿舎等の中に学舎があり、大人から子供までが色々と学んでいます。
移動も、徒歩が基本になりますが、馬車も健在しています。
それ以上に電車なる箱型の乗り物が人気ですね。
短時間で隣町や村などに着いてしまいます。
全部が変わってしまいました。
一人の男が言った。

「初めて国の事を知りました。間違った国は間違った社会を作り、知らない人を縛っているのですね。私達は自由なるモノを持って行使しても、幸福等は得られない。私達が助け合いの心を持って、自由を守って暮らしを広げて考えてこそ、人が集まって村や町になり、国になるのですね。拘って不幸になるより拘りを捨てて幸せを掴みたいです。」

本当に悩んでいます。
昔の生活に戻れない今を。
人の考えが変わった瞬間であった。



ーーーーーーーーーーーー


ナインは会議に参加していた。
会議の内容は下着であった。
それも女性物である。
そんな会議に子供ながら誘われたのだ。
女性下着の向上には理解できたし、下着姿のモデルも居るようなのだが、男も参加をしていた。
その会議の人数はナインを除いて12人。
女性は7人で内訳は人、エルフ、獣人になる。
男は五人で全員が人であった。
男達は誰もが体格は良い。
筋肉質で規律がしっかりしていた。
ナインは下着の話し合いが有ることを聞かされて参加を要請された。
もちろん、ナインに不都合などはないし参加しますである。
が、人数と内訳を知り参加を余儀なくなってしまう。
男の参加であった。
一人や二人なら興味本位で参加したが、五人の人と聞いて危なさがあった。
下着に興味がある男性に恐怖を覚えたからだ。
参加して静観して見ていた。
ムキムキのマッチョ達がタンクトップで参加していた。

「では、会議を始めます。今日は現行の下着を製作されましたナイン様を迎えて議題を進めたいと思います。」

進行役は兎の獣人で、その人に紹介されてナインは頭を下げる。

「まず、1ページ目を開いて下さい。ピエールさんからの議題案件で『下着を可愛くする』です。今回の案件の説明をピエールさんからお願いします。」

ナインの、期待とワクワク度が上がる。
だが、名前の通り男がムキムキのマッチョが出て一礼をする。

「ピエールです。前回は現行から色を変えただけからデザインの考案から考え直しました。現行よりも楽しく美しくをテーマにしてみました。今回は作成してみました。」

と、品物が回ってきた。マッチョなんだよね?なんで可愛くなの?てか作っているよ。作りは胸のラインはダメだし、パンティの作りもなってはいないが、遊び心があった。

「ピエールさん、今回の点は何処ですか?」

「はい。色もそうですが、デザインが重要だと思いました。花をイメージしたのですがスケッチ通りに出来なかったのが課題になりましたが、もう少しデザインの簡略化が必要と考えています。また、今回はデザインから縫製に入ったので気づいたのですが、縫製に問題が見つかりました。強度も弱く着心地も悪くなるという事も議題にあげたいと思っております。それは、ジブリット元将軍とエミール元隊長も同意されております。」

二人のおじさんが立って礼をする。
うん。
なんだろうか、この違和感。
男だし、男のしゃべり方なんだよ。

「今回は時間的にも問題はあるが、他にも問題点の、洗い出しが急務になる。」

「うーん。生地を薄くしたいけど、着心地が問題なのよねー。ピーちゃんとエミちゃんからの提案もそう。でも、もっと違う案とかなーい?」

ジブリットのおっさんが言った。
ナインは心で焦っていた。
お釜さんになってるやん!
一抹の不安は現実味を帯びる。

「ここの生地って、これだけなの?他にもなかった?」

悩んでますよとポーズをするが、腰を右にあげていた。
腰があり得ない高さにある。そのポーズに、呼応するのうに立ってる男達が続く。

「ねぇえ、チイコ。他の生地を見せてぇ?」

「はい、ジブ姐。」

生地を配るチイコと呼ばれた男。
うん、やだ、俺。
居たくないので、かいります!

「ナ・イ・ン・さ・ま~♪」

「ひぃい!」

化け物が俺を見ていた。
捕食する目で見られている。

「お知恵借りれますか~?」

云われた時に恐怖が勝ってしまい、目の前が白くなってしまった。

「ひ!ひぃぃぃぃいいぃぃい!」

ナインは三万の兵を瞬殺した技を乱発した。
男も女も容赦ない攻撃が行われたのだ。
恐怖故の無情な〃くだらない技〃は行われた。
アイが急停止を行うまで続いたのだった。
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