転生国主興国記

hinomoto

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本章

なーばす

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豪華な馬車には御者のアイが固有していた機体しかいなかった。
それでも、レイク王国にゆっくりと向かっていた。といっても、疲れ知らずのゴーレム馬車なので速い。
休憩もなしに進んでいるのだから。
馬車の、中で待てないナイン達は〃村〃にいた。
特にナインはアイを伴い開発用の幾つかの品の実験で地下にってる。
レブルはムリカと〃村〃に食べに出てる。
二号と犬には〃村〃外に出たし、フェルトは神殿に向かった。
こんな感じで、国境までは自由行動にしたのだ。
実はナインにとって、成長まではと諦めていた、剣や刀や装備の作製にはいったのだ。
小さい体には普通の剣も刀も無理な為に小剣か小刀が合うみたいだ。
防具も小さいのを作る必要があるし。
本当に前の反省はあるけど、身長で余り作れなかったが、此処に来て完全に中二病の塊であった。
今回はこの世界に違和感がなく、高性能の武具開発から作製までする。
だから小剣と小刀も新作にしたい。
強度の増強がメインにして造形は凝らない様にしている。
防具も強度と物理衝撃吸収をメインに魔法無効も折り込みながらとした。
まあ、攻撃は幻獣の全力には耐えれるが、肉体ダメージはくるわな。何とか70%は削減はできたが、それ以上は出来なかったよ。
トホホ...。
新型なら出来るんだが、この世界では無理な形だったようだ。
隠し武器はかなりあるのにー。
銃とか爆弾やら爆撃機やら一個師団程の兵器もあるからなー。
星を潰すなよ!
と言われると口をチャックしないとダメだがな!
とにかく普通とやらに合わすのが大変でだったよ。
で、外側のみで中を元に戻す事で、何とか自分の中で決着したわ。
ギミック武器も多数作ったけどね。
後は料理に没頭したよ。
馬車に戻る時間まで、デザートの強化も忘れてはいけない。
駄菓子は工場産が好きだからね。
やる事の殆んどをアイに委譲もしているから安心ですわ。
でもさ、ここ迄来てなんだけどさ、俺の心は会議の前の感じなんだよね。
レイク王国の王都までも一波乱あると思うのよ。
あぁ、やだー。
戦争もどこまで広がるやら。

「マスター、完成しました。」

「あぁ、ありがとう。」

「お疲れ様でした。」

研究所から家に帰と、みんなが集まっていた。
笑顔なので、楽しんだと思う。
さて、戻るか。

「集まってねー。」

「「はい。」」

転移は直ぐに終わるから味気ないな。
馬車に戻ればいつもの席に座るって待つ。
馬車が停止した。

[国境に到着しました。交渉シークエンスに移ります。]

(了解。外部周辺の状態は?)

[解。敵対状態は約一キロ圏内に多数あり、戦闘移行可能60%。マップ上に表示しました。街道沿いの敵対の待ち伏せあり。此方も表示します。尚、敵戦力に対して過剰防衛であることも進言します。]

(分かった。俺が出るが問題は?)

[ありません。いえ、レブル様の対応をお願いします。]

(ぐっ。)

いつも通りなんだけど、胸の奥が痛い。
今回の件は何かあるよな。
身体的問題はないから、俺の問題だよなー。
虫の知らせってやつだな、これは。
なんか起こるよなやつだな。
用心と疑心暗鬼だけは気をつけないとな。
あー、のんびりしたーい。
成長したーい。
ゴロゴロしてたーい。

[マスター、終わりました。移動シークエンスに移行。敵対勢力に接触まで二時間三分程です。]

ガクッ。

(な、何で離れたの!)

[敵対戦力増大。敵対戦力の体勢が整うまで三時間。]

ガン!!

俺は頭をテーブルに打ち付けた。
もう、みんなはビックリしてますよ。

(マジか!)

[どうされますか?]

(.....休憩で。)

起き上がれない。
あははは、何か力が抜けたよ。
俺は何を考えていたんだろう。馬鹿だな。
馬鹿に生きると決めたのにね。
取り敢えず、バーベキューしよう!

「外に出ろー!バーベキューだ!」

「「なに?バーベキュー?」」

外に向かう俺は出入口で振り返り、
「焼き肉よ!」ピキィーン!
笑顔で親指を立てる。 

「「おおー!」」

「準備だー!」

「「おー!」」

その日はバーベキューをして過ごしたよ。
みんなの笑顔がいいね!
あぁ、この世界で楽しもう。
と、ナインは思った。




ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


草むらに沢山の兵が伏せっていた。
軍の統制もとれてるので、皆動かない。

「報告に間違いはないのか?」

「はっ。確かに昼過ぎに出ております。」

「何で連絡がないのだ!」

「隊長、お静かに。」

「分かっている。」

夜中になって更に静かであった。

「しかし、何処に行ったのでしょうか。」

「さぁな。あ、間者は出てるよな。」

「えっ。」

「えって、どうした。」

「隊長から指示出てませんが。」

「いや、これ程の遅れが出たら出すだろ。」

「指示がありませんでした!」

「おま!ちっと。」

立ち上がって、

「ご指示がありませんでした!」

「休憩だ!休憩するぞ!」

焚き火を起こして、体裁を整える。

「隊長、お茶入りましたよ。」

「うむ。」

余りの事に恥ずかしくて道を見ている振りをした。
暗くて道も見えてないから。
お茶を貰う為に振り返った。

「ギャーー!!」

隊長は気を失った。
ただ、気を失う前に思ったのは、怖いであった。

「た、隊長!」

顔を掻きながら、兵達が来る。
その顔や肌は虫に噛まれて無惨になっていた。
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