転生国主興国記

hinomoto

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本章

新エルフのくに

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激おこだ!
ナインは城の床にあぐらをかいて座り、腕組みと頬を膨らましてをセットにしてる。

「ふんっ!」

演説の後に皆で城に入り、王の宣言を行い、各地に書状が駆け抜ける。

『国王即位する。名をエルク・シトラウス。尚、同時にアニァータ・エフェメトと結婚する。仲人に守護者様なり。』

受け取った貴族や領主は項垂れてしまう、終わったのだ。
守護者が貴族でない者に着いたのだ。
これ以上の威力はない。
機転が出来る貴族や領主等は、首都にかけ参じた。
取り敢えず、利権を取りに行ったのだが、まさか貴族や領主が廃止されるとは思ってなかったが。
エルク、いやナインは民主主義を政治に用いた。
まず、城に居る官職をそのまま登用する。
但し、賄賂等の行為を禁じた。
行った者には守護者の罰を受ける事にした。
城の王座の近くに守護者が居るのだから、誰もが守った。守らざる得なかった。
次に貴族や領主を廃止、町や村は各地で代表を選んで治める事にした。
税は暫く免除。巡礼の街道の解放。軍隊の再編成。商人に対しては関税あり。等々の立案と決定が早期に行われた。
官庁の仕事も市民から選ばれた男女を新たに採用して仕事にした。
農業も一転して、行われるので都市の乞食が居なくなったりと、十年掛かる仕事が数日で行われた。
都市だけではない。
各町、各村に至るまで行われたのだ。
精霊を使っても数日では出来ない。
村にしても、村人全員で最大の魔力を使っても不可能な事が出来ていたのである。
更に食料も豊富に放出された。
見たことがない野菜や果物もあるが、味も格段に違ったので人気となった。
肉に関しても、ボア系からオーク系等も豊富に出されて民衆は大助かりであった。
即座に動いているために、反乱の兆しもない。
それに反乱しても守護者に即座に潰れる。
貴族も富はあるので、身の振り方を考えるのに十分にあるが、不正な者には鉄槌が落ちたりと、隅々までエルクの名声に拍車をかけた。
だが、食料の運搬、農地の拡大や整地、病人の診察、魔獣や魔物の駆除、通知の伝達等をナインが裏で一人で動いていた。
それらが一ヶ月で行われた事をエルクは知らされるのに同じ一ヶ月後に知り、ナインの恐ろしさにエルクは微々ってしまい、即座に獣国に同盟の使者を送る事になった。
大使としてレブルが任命された。
側にナインとムリカが着いた。
アイはメイドとして従事。
護衛にフェルトと二号と付属の犬。
てか、ナインから何時ものメンバーじゃないのか?
ま、後はエルクの采配で決まるね。
即座に出発をすると同時に巡礼も始まった。
で、場所から転移して観光村に行く。
アイも別の体で対応してくれたよ。
団体が増えるのよ?
宿泊と土産品を増やす事を決める。
住宅も増やす事にした。
マンションよりも一戸建てだな。
形や大きさを均等にして、区画を決めて建築開始だな。
資材は倉庫にタンマリとある。
下水処理場も強化するか。
電気も水力発電でできるな。
ソーラーパネルも考えておいても良いな。
先ずは村のマップをだす。
もう少し広げるか。
工場も3棟増やしたいな。
ホテルも新築にするか。
奥を工場と畑にして移動もする。
アイの提案でマンションは暫く残して家を建てて行く。
ナインは精霊よりも早い重機です!
粗方建てたので、引っ越しが終わるまで家の建築は待ちになる。
土産物店も新店舗にするか。
二階建てにして、商品の補給を楽にするかな。
店舗も増やして通りを2つにして、長さを1キロほどあれば、見て回るだけで一日は掛かるかな?
うん、足りなかったら増やそう!
あははははは!
楽しいな!

こんな感じで魔改造される村であった。
もちろん夜中に行われて人々が驚くが、説明を受けて納得する。
既に慣れっこになった村人と獣国の巡礼者であった。
ホテルも新築にしたいと言い泊まり客を外に出して作り替える。
ナインは、
や、やり過ぎたかな。
いや、気のせいとしよう!
そそくさと次の場所を探すのだが、なかったのだ。うーん。道の拡大だな。
東側と北側の道路を作りに行く。
そうだ!
増えても通り易い道幅も増やすか!
あぁ、通行の色分けもしないとねー。
出来る事をするだけー。
俺は悪くなーい。

こうして魔改造が進んだ。
既に村の規模ではない。
町?いや、都市並み?以上の広さも併せ持つ、機能都市と化したのだ。
重鎮が見たとき、目指す指針にはなるが、同じ物を作る作業に何年掛かるかの試算だけで泣きそうになり、金額で心を折り、内容を聞いて血の涙を流すか心を病むかのレベルとだけ報告しておこう。
4日で全世帯の引っ越しまで終わらせ、住宅が建ち並び、人々はその神業に拍手を送った。
時間があったので、タワーも作った。
高さ百メートル。
村を一望が出来るのと、外からの目印にもなる新しい観光名所となるだろう。
円形の展望台を持つタワーには、中央にエレベーター式の魔道具で六基を配置。
エスカレーターも上下を各階に北側と南西、南東と六基、普通の階段を螺旋にして、東西南北の4ヶ所に作った。
階層は、一階は地面から八メーターの高さにして、四メーターを基本に上に上がる。23階建てにして、展望台を最上階にすれば良いな。天井に、番犬から交代で着けば良いかな。
粗方出来たので、馬車に戻った。
満足なナインであった。

獣国では、新しい村の噂で沸き上がった。
巡礼の数も増えていたし、移住の打診も増えており、何とも頭が痛い話となっていた。
代案として、食材と物資の輸送が行われる事となり、暴動を抑える事となる。

ファフレミア国も巡礼の復路が来ると、村の話で持ちきりとなり、国から外部に漏らせば巡礼は出来なくなるとのお達しで一命をとりとめる。
大使が帰るまでに、獣国の属国になっても問題が無いように、法を作り、軍隊の強化、穀物の増加と山のようにある案件に取り掛かるのだった。
テスラ、エルク、アニァータはナインが帰るまでの忙しさで、一回りも二回りも大きくなるのだろう。
だが、エルクの一言はナインも知っている。

「ナインのバカ野郎ー!!!」

エルクの受難は続くのであった。
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