転生国主興国記

hinomoto

文字の大きさ
上 下
93 / 253
本章

村より街ですよね

しおりを挟む
(村だよね?)
(村ってこんなの?)

二人の心には村の定義で悩んでいた。

((村じゃないよね!))

とにかく一致して、驚いていたのだ。
下の神殿に行くのに驚き、着いて神殿を見てる人の多さに驚き、村(?)に驚きと、麻痺してた驚きが再度襲ってきたのだ。
特に、馬車で廻って、何処までも村なので驚いたのだ。
此処まで驚くと、麻痺して驚かないではなくて、見るもの聞くもの知るものに驚いた。
神殿もそうだが、道にも驚いた。
歩く道に草がない。
ゴミがない。
歩き易い。
匂いも少ないし臭くもない。
逆に旨そうな匂いはある。
賑やかだ。
店も商品の名前があり、値段も書いてある。
人の数では村よりも街や首都並と言っても良い。
兎に角、ナイン様から教えられる事や発せられる言葉に驚いた。
人も獣国の人が多いが人族も居る。憎み蔑む感じもない。
平和で穏やかだ。
来る人はボロい服なのに、帰る人は綺麗で高価な服を着ている。
沢山の荷物を持つ人もいる。
高価な入れ物まで持っている。
恐ろしいのは奥の建物だ。
沢山の工場があるとゆうし、生産が恐ろしくされているようだ。
木工だけで四ヶ所あって従事してるのも三百人程もいる。
木工だけではない、鉄工というもある。
鍛冶なのに武具や防具だけでなくて、小さな棒みたいなネジと呼ばれる物や鍋にフライパンと等も作られている。
此方は六ヵ所に八百人程。
既に村を越えてるよ!と突っ込みたいが、そんな所ではない。
食品には十ヵ所で千人もの人が居る。
そこでは砂糖や塩、胡椒等の物が作られている。
生活用品も四ヶ所で作られている。人数は三百人。生活と言われても、数が多く多彩にある。
未知の世界であった。
来る人は交易でなくて巡礼者だそうだが、兎に角と礼儀が良いのだが、逸れにもまして店側の従業員の対応が良い。
見たこともない対応だ。
丁寧な上に最後まで丁寧なんだ。
何処の街の店でも見たことがない。
本当に此処は村なのかを悩んでしまう。
しかもだ、病院なるものがあって、病気や怪我等を治療してくれる。
学校と言う学べるところがあり、学びたい人は誰でもいける。
兎に角、何でもありだ。
分けが分からず、元の神殿に帰ると変態達が戻っていた。
それも傷もなく衣服の乱れもない。

「「お帰りなさいませ、ご主人様。」」

普通だ。あんな痴態を見せたのに普通だった。
何なんだ、この人は?
エルクとアニァータは同じように考えてた。
まったく分からないです。
これが二人の答えだったのだが。

「何かの御用でしょか?」

「まぁ、ちょっとな。」

テーブルに向かう。もちろん後ろに全員着いていく。
ナインが座ると、続いて各椅子に座る。

「エルク、どうだった?」

「何だか分かりません。」

「アニァータはどう?」

「私ら生きているんですよね?」

あれ?何か珍回答だな?

「まぁ、此処は俺のテコ入れした村だからな。」

「て、て、テコ入れして、あれになるんですか!」

「だって、テコ入れしたもん。」

「はー。」
「あんた・・・・」

落ち込むエルクに励ますアニァータ。
そんな事で悩やんでいる?小さいことなのに。

「ま、落ち着け。お前たちに聞きたいんだけど。」

「・・・・・・なんです。」
「・・・・・・・」

「ファフレミアをどう思う?」

「此処と比べたらクソですね。人の動き、波、感情と情熱、未来に生きてる感じが凄くあって生き生きしている。それに比べてあの国は乗っ取りや利権争いで死んでますよ。」

「ほおっ!なら、エルクならどうする?」

「出来ませんよ。」

「もしもだよ。仮定として、お前ならあの国をどうしたい?」

「・・・・・・もしも、ですか?もしも、俺なら貴族を無くします。この村みたいに活気が持てる様に獣国と和睦して、国境を開き従属します。この中で此処の力を借りて豊かにします。戦力も攻めていたのを防御にして、密に敵国を監視します。後は白龍様の力を借りて守りを強固にして、笑い溢れる国にします。」

「理想は高いが赤点だなー。」

「赤点ですよ。龍に力を借りて治めてる国なんて、国じゃありませんよ。あの国は龍に頼ってきた国です。此処を知った今では、属国になって、将来はエルフがいた街的に変えた方が、よりましな国になりますよ。」

「国に拘らないのか?」

「王を求めて馬鹿な事になったんです。そんな馬鹿は要らないでしょう?それなら守る国にするより属国になって自治領で治まったら良いんです。欲をかいて苦しむより万倍もましです。って、俺には治める力なんてありませんから。」

「アニァータは、傍らに居れるか?」

「あたい!?まぁ、エルクの横しか考えてないからね。」

「ふむ。じゃあ俺の従者として命令するよ。」

「「はっ?」」

「ファフレミアの国王になって。」

「はぁ!?」
しおりを挟む
感想 47

あなたにおすすめの小説

側妃に追放された王太子

基本二度寝
ファンタジー
「王が倒れた今、私が王の代理を務めます」 正妃は数年前になくなり、側妃の女が現在正妃の代わりを務めていた。 そして、国王が体調不良で倒れた今、側妃は貴族を集めて宣言した。 王の代理が側妃など異例の出来事だ。 「手始めに、正妃の息子、現王太子の婚約破棄と身分の剥奪を命じます」 王太子は息を吐いた。 「それが国のためなら」 貴族も大臣も側妃の手が及んでいる。 無駄に抵抗するよりも、王太子はそれに従うことにした。

強制力がなくなった世界に残されたものは

りりん
ファンタジー
一人の令嬢が処刑によってこの世を去った 令嬢を虐げていた者達、処刑に狂喜乱舞した者達、そして最愛の娘であったはずの令嬢を冷たく切り捨てた家族達 世界の強制力が解けたその瞬間、その世界はどうなるのか その世界を狂わせたものは

赤ん坊なのに【試練】がいっぱい! 僕は【試練】で大きくなれました

カムイイムカ(神威異夢華)
ファンタジー
僕の名前はジーニアス 優しい両親のもとで生まれた僕は小さな村で暮らすこととなりました お父さんは村の村長みたいな立場みたい お母さんは病弱で家から出れないほど 二人を助けるとともに僕は異世界を楽しんでいきます ーーーーー この作品は大変楽しく書けていましたが 49話で終わりとすることにいたしました 完結はさせようと思いましたが次をすぐに書きたい そんな欲求に屈してしまいましたすみません

とある元令嬢の選択

こうじ
ファンタジー
アメリアは1年前まで公爵令嬢であり王太子の婚約者だった。しかし、ある日を境に一変した。今の彼女は小さな村で暮らすただの平民だ。そして、それは彼女が自ら下した選択であり結果だった。彼女は言う『今が1番幸せ』だ、と。何故貴族としての幸せよりも平民としての暮らしを決断したのか。そこには彼女しかわからない悩みがあった……。

嫌われ聖女さんはとうとう怒る〜今更大切にするなんて言われても、もう知らない〜

𝓝𝓞𝓐
ファンタジー
13歳の時に聖女として認定されてから、身を粉にして人々のために頑張り続けたセレスティアさん。どんな人が相手だろうと、死にかけながらも癒し続けた。 だが、その結果は悲惨の一言に尽きた。 「もっと早く癒せよ! このグズが!」 「お前がもっと早く治療しないせいで、後遺症が残った! 死んで詫びろ!」 「お前が呪いを防いでいれば! 私はこんなに醜くならなかったのに! お前も呪われろ!」 また、日々大人も気絶するほどの魔力回復ポーションを飲み続けながら、国中に魔物を弱らせる結界を張っていたのだが……、 「もっと出力を上げんか! 貴様のせいで我が国の騎士が傷付いたではないか! とっとと癒せ! このウスノロが!」 「チッ。あの能無しのせいで……」 頑張っても頑張っても誰にも感謝されず、それどころか罵られるばかり。 もう我慢ならない! 聖女さんは、とうとう怒った。

転移術士の成り上がり

名無し
ファンタジー
 ベテランの転移術士であるシギルは、自分のパーティーをダンジョンから地上に無事帰還させる日々に至上の喜びを得ていた。ところが、あることがきっかけでメンバーから無能の烙印を押され、脱退を迫られる形になる。それがのちに陰謀だと知ったシギルは激怒し、パーティーに対する復讐計画を練って実行に移すことになるのだった。

勝手に召喚され捨てられた聖女さま。~よっしゃここから本当のセカンドライフの始まりだ!~

楠ノ木雫
ファンタジー
 IT企業に勤めていた25歳独身彼氏無しの立花菫は、勝手に異世界に召喚され勝手に聖女として称えられた。確かにステータスには一応〈聖女〉と記されているのだが、しばらくして偽物扱いされ国を追放される。まぁ仕方ない、と森に移り住み神様の助けの元セカンドライフを満喫するのだった。だが、彼女を追いだした国はその日を境に天気が大荒れになり始めていき…… ※他の投稿サイトにも掲載しています。

クラス転移したけど、皆さん勘違いしてません?

青いウーパーと山椒魚
ファンタジー
加藤あいは高校2年生。 最近ネット小説にハマりまくっているごく普通の高校生である。 普通に過ごしていたら異世界転移に巻き込まれた? しかも弱いからと森に捨てられた。 いやちょっとまてよ? 皆さん勘違いしてません? これはあいの不思議な日常を書いた物語である。 本編完結しました! 相変わらず話ごちゃごちゃしていると思いますが、楽しんでいただけると嬉しいです! 1話は1000字くらいなのでササッと読めるはず…

処理中です...