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本章
大岡さいばーん
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帰って来ました。
あー、うん。やるわ。
俺はフェルトを伴いテスラクエンタの所まで行く。アイさんが見張る為に近くで立っていて、テスラクエンタと大精霊達は正座していたが俺が来たら土下座をしだした。
「神龍様と分からず、大変に申し訳なく存じます。数々のご無礼の、誠に済みませんでした。」
顔をあげる。涙はないが、決意した顔付きである。後ろでは、フェルトさんが涙を流していた。
「僕は人と関わり、人に長く居て染まりました。人として、力に溺れ力で欲を満たさんと、人を食らってきました。それは許されない事であり、恐ろしい宿業になってしまい、悪事に染まりました。付きましては、死を賜ります事を願います。ただ、僕に使えた精霊は許してもらえないでしょうか?罪も罰も僕だけで十分かと思います。」
再び土下座をする。
「「「「テスラ・・・・」」」」
大精霊達は土下座のままだ。
テスラ君も元は根は良い龍だな。でも長く染まれば黒くなる。魔力で祓っても罪の意識は消える処か罰まで求める程だ。どこぞの駄龍よりましだな。
はっー、どうすれば良いものやら。
ア・・・・・
「ご主人様。どうぞ、テスラクエンタに安らぎを賜りませんか。安らかに・・・・・・・・・」
フェルトさんも泣きながらお願いしますかー。
うわー。
分かるけど、やだねー。
アイさん、どないするね?
[解。二通りを開示します。一つ目は、死。ただ、後の始末等の事に時間が掛かります。二つ目は、生。此方は後を任せれて簡単に終わります。]
はー、答え出てるし。
面倒だ!楽にする為に面倒な事がー!まっしゃない。
「あー、うん。言い分は分かった。で死にたいと?」
「はい。神龍様の手でお願いします。」
「「「「テスラァァ・・・・・」」」」
「楽になりたいと?馬鹿じゃない?罪を償わないで楽になれる訳ないから。」
「そ、そんな事はないです!」
「じゃ、死んで詫びたらいいと?」
「なら、どうやって償えと云うのですか!?」
涙を流しながら訴えてくる。
「生きろ。この国を守れ!但し、関わる事を禁ずる!生きてこの国の先を見ろ!それがお前の償えと思え!」
「は、はぁいぃぃ!」
「「「「テスラァァー!!!」」」」
「大精霊達は精霊程に力を落とす!修行のしなおしだな。ああ、住む場所は駄龍の所な。」
「ありがとうございます!・・・・・」
悩み出したテスラ君。
なんか問題あるのかな?
「なんだ?異議でもあるのかな?」
「そ、そうではありません!」
慌てるテスラ君。
「ご主人様。私から申し上げたい事があります。」
ちょっとお茶目な言い方で話すフェルトさん。
「なに?」
「はい。テスラクエンタは今の旦那ではなくて、前の旦那の子供なんです。」
「はっ?前の旦那?死んだのか?」
「はい。死にました。」
「・・・・そうか。いい奴立ったか?」
フェルトさんの顔が変わってゆく。
「最悪、最低な長でした!今でも殺した私を褒めたいです!あの、穀潰しだけは許せませんから!」
怒れるフェルトさん。抑えてくれー!
「お、落ち着け!」
「あんな父親でも、前の族長ですから!!」
怒ってます。
落ち着け!落ち着いてー!
・・・・・・・・ん?
なに?
へっ!?
「フェルトさん!前の旦那は前の族長なの!?」
「はい?何か?」
怒りも薄くなったフェルトさんに、驚く俺。
いや、驚かない方がおかしくねえ?
「父親って?」
「はい。父親です。厳密には父親役になりますが、なにか?」
はい!!
おかしくねぇ?とにかく、おかしいやん!
親?おやなの!?
「えっ、なんで!?」
「ムカついたから喰っちゃいました♪」
「はぁぁぁあああ!!!」
喰った!喰ってるよ!
あれ?テスラ君の罪軽くね?
あれ?
「テスラ君!おかしいよね!」
混乱した俺に、苦笑いしだしたテスラ君。
「神龍様。お気持ちは分かりますが、人と違い力があれば伴侶や族長になります。が、反対に力が無い者の下に付く事が、一番の侮辱なのです。その為、力が弱くなれば族長の座を譲ったり、伴侶を辞めたりしますが、私の父はそれをしなかったのです。だから母を諭すのは無理です。」
ポクポクポク、チーン。
俺に何を言えば良いの!
泣きたいわー!!
「ああ、駄龍とは今の父親ですか!」
「正解!」
いや、そうだけど!
違う!頭良くねぇ!
何か落ち着いてるし。
駄龍より、良くね?
はっ!!
「フェルト!テスラ君は駄目よ!」
「?何の事ですか?ご主人様。」
怒りも冷めたフェルトさんは不思議そうに首を傾げる。
「母上。神龍様は僕を次の旦那にするのかと、危惧されたのです。」
やっぱり、頭良すぎないか!
「そんな事はしませんよ、ご主人様!もし望むならご主人様ですから!あ、この事はレブル様には内緒ですよ!」
「はっ!?」
何を言ってるのかな?
「母上、神龍様に失礼ですよ。」
お、良く言った!
「伴侶以前に神龍様の成長が終わってないですよ。」
おうっ!痛い所を言われたよ!
後、何年たてばできるよ?
「最低でも、80年は待たないと駄目ですよ。」
へっ?
はち、じゅう?
いやいや、八年?へっ?あれ?
「分かってますぅ。まだ成長されてないのは!たかが、80年なんて知てれますからね!」
はいぃぃぃぃ!!!
アイさぁぁあん!
[現実が分かりましたね。ミッションコンプリートです。お疲れ様でした。]
へっ?
・・・・・・・お疲れ様でした。
ちーん。
あー、うん。やるわ。
俺はフェルトを伴いテスラクエンタの所まで行く。アイさんが見張る為に近くで立っていて、テスラクエンタと大精霊達は正座していたが俺が来たら土下座をしだした。
「神龍様と分からず、大変に申し訳なく存じます。数々のご無礼の、誠に済みませんでした。」
顔をあげる。涙はないが、決意した顔付きである。後ろでは、フェルトさんが涙を流していた。
「僕は人と関わり、人に長く居て染まりました。人として、力に溺れ力で欲を満たさんと、人を食らってきました。それは許されない事であり、恐ろしい宿業になってしまい、悪事に染まりました。付きましては、死を賜ります事を願います。ただ、僕に使えた精霊は許してもらえないでしょうか?罪も罰も僕だけで十分かと思います。」
再び土下座をする。
「「「「テスラ・・・・」」」」
大精霊達は土下座のままだ。
テスラ君も元は根は良い龍だな。でも長く染まれば黒くなる。魔力で祓っても罪の意識は消える処か罰まで求める程だ。どこぞの駄龍よりましだな。
はっー、どうすれば良いものやら。
ア・・・・・
「ご主人様。どうぞ、テスラクエンタに安らぎを賜りませんか。安らかに・・・・・・・・・」
フェルトさんも泣きながらお願いしますかー。
うわー。
分かるけど、やだねー。
アイさん、どないするね?
[解。二通りを開示します。一つ目は、死。ただ、後の始末等の事に時間が掛かります。二つ目は、生。此方は後を任せれて簡単に終わります。]
はー、答え出てるし。
面倒だ!楽にする為に面倒な事がー!まっしゃない。
「あー、うん。言い分は分かった。で死にたいと?」
「はい。神龍様の手でお願いします。」
「「「「テスラァァ・・・・・」」」」
「楽になりたいと?馬鹿じゃない?罪を償わないで楽になれる訳ないから。」
「そ、そんな事はないです!」
「じゃ、死んで詫びたらいいと?」
「なら、どうやって償えと云うのですか!?」
涙を流しながら訴えてくる。
「生きろ。この国を守れ!但し、関わる事を禁ずる!生きてこの国の先を見ろ!それがお前の償えと思え!」
「は、はぁいぃぃ!」
「「「「テスラァァー!!!」」」」
「大精霊達は精霊程に力を落とす!修行のしなおしだな。ああ、住む場所は駄龍の所な。」
「ありがとうございます!・・・・・」
悩み出したテスラ君。
なんか問題あるのかな?
「なんだ?異議でもあるのかな?」
「そ、そうではありません!」
慌てるテスラ君。
「ご主人様。私から申し上げたい事があります。」
ちょっとお茶目な言い方で話すフェルトさん。
「なに?」
「はい。テスラクエンタは今の旦那ではなくて、前の旦那の子供なんです。」
「はっ?前の旦那?死んだのか?」
「はい。死にました。」
「・・・・そうか。いい奴立ったか?」
フェルトさんの顔が変わってゆく。
「最悪、最低な長でした!今でも殺した私を褒めたいです!あの、穀潰しだけは許せませんから!」
怒れるフェルトさん。抑えてくれー!
「お、落ち着け!」
「あんな父親でも、前の族長ですから!!」
怒ってます。
落ち着け!落ち着いてー!
・・・・・・・・ん?
なに?
へっ!?
「フェルトさん!前の旦那は前の族長なの!?」
「はい?何か?」
怒りも薄くなったフェルトさんに、驚く俺。
いや、驚かない方がおかしくねえ?
「父親って?」
「はい。父親です。厳密には父親役になりますが、なにか?」
はい!!
おかしくねぇ?とにかく、おかしいやん!
親?おやなの!?
「えっ、なんで!?」
「ムカついたから喰っちゃいました♪」
「はぁぁぁあああ!!!」
喰った!喰ってるよ!
あれ?テスラ君の罪軽くね?
あれ?
「テスラ君!おかしいよね!」
混乱した俺に、苦笑いしだしたテスラ君。
「神龍様。お気持ちは分かりますが、人と違い力があれば伴侶や族長になります。が、反対に力が無い者の下に付く事が、一番の侮辱なのです。その為、力が弱くなれば族長の座を譲ったり、伴侶を辞めたりしますが、私の父はそれをしなかったのです。だから母を諭すのは無理です。」
ポクポクポク、チーン。
俺に何を言えば良いの!
泣きたいわー!!
「ああ、駄龍とは今の父親ですか!」
「正解!」
いや、そうだけど!
違う!頭良くねぇ!
何か落ち着いてるし。
駄龍より、良くね?
はっ!!
「フェルト!テスラ君は駄目よ!」
「?何の事ですか?ご主人様。」
怒りも冷めたフェルトさんは不思議そうに首を傾げる。
「母上。神龍様は僕を次の旦那にするのかと、危惧されたのです。」
やっぱり、頭良すぎないか!
「そんな事はしませんよ、ご主人様!もし望むならご主人様ですから!あ、この事はレブル様には内緒ですよ!」
「はっ!?」
何を言ってるのかな?
「母上、神龍様に失礼ですよ。」
お、良く言った!
「伴侶以前に神龍様の成長が終わってないですよ。」
おうっ!痛い所を言われたよ!
後、何年たてばできるよ?
「最低でも、80年は待たないと駄目ですよ。」
へっ?
はち、じゅう?
いやいや、八年?へっ?あれ?
「分かってますぅ。まだ成長されてないのは!たかが、80年なんて知てれますからね!」
はいぃぃぃぃ!!!
アイさぁぁあん!
[現実が分かりましたね。ミッションコンプリートです。お疲れ様でした。]
へっ?
・・・・・・・お疲れ様でした。
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