転生国主興国記

hinomoto

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テスラクエンタ

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んー。
元の世界なら俺としても証拠や何かは必要よ。
この世界でも同じ感覚では殺されるが、此処までの力なら関係ないよね。だって問題を作ったのが誰で何なのかを知ってしまうとねー。
ま、あれだ。
尻拭きできないヤツが多いわ。
はー、頭痛い。
出来れば普通の場所に生まれたかったよ。
人間とかさ、何か幼馴染みが恋人になったりとかさ。一番理想系だよねー。
俺の周りなんてまともな人間は居ないもん。
人より魔物だらけやん。
たく、なんて所に転生したんだよ、まったく。

「おい!話を聞けー!!!」

「ん?うるさいな。」

「うるさいじゃないだろ!おまえは俺のオモチャなのに、何で歯向かうんだよ!!」

左右を見て考える俺。
うーん?二号居ないよ?
考えてる俺に更に怒る。

「舐めてんのか!分かった。分かったよ!へへっ。この姿を見ても平気でいられるかな♪」

笑い顔のまま変化する。
光の粒子が集まり大きく変化してゆく。
唐突の事で驚く子供達、涙が更にめに溜まる。
それは、子供達には絶望を与える程の恐怖であり、威圧を含む姿であった。
俺には見慣れた姿となる。

「どうだ!見たこともないだろう!竜の上位で神に近い存在!この国の守護者にて、龍王は白龍族の長の子にて、最強で最凶の魔物だ!」

ゲヒャヒャヒャと最強の姿で笑いだす。
涙目で震えるだけの子供達は俺の方を見てしまう、怯えてる?
しかし、見た姿は、終わった感情も無く暇そうな子?
余裕なのか?とも思える。
一人が叫ぶ。

「危ないよ!逃げなきゃ!」

その言葉に子供達はパニックになる。
動きが制限されながらも生きる為にもがく。

「あー、余裕。ちょつと待ってな。」

俺の言葉に怒りに燃える白龍。
もがいていた子供達は動きを止める。恐怖と希望を考えてながら。
うん。こいつも靄がかかってんな?アイ。
[肯定。]

「なにを言いやがる!舐めた事を言いやがって!これで後悔でもしてろ!」

龍のブレスが飛び魔法が襲う。
数発でも国が消し飛ぶはずが、何度も何十度も俺の前で消えてしまう。

「な、喰らえ!!」

何発も何十発もブレスを出している。
白龍は恐怖を覚えてきた。何で死なない?何で攻撃が入らない?何で戦っているの?
解っているのは、攻撃を止めたら殺される、だ。
人が何万何十万もかかっても負けなかった。
一回のブレスで何万もの人を焼いてきた。
幾度の負け戦を立て直してきた。
この国の守護者にまで祭り上げられたのに、何故?
何故こいつは平気なんだ!?
何故?何故?何故?何故?何故?何故?何故?何故?何故?何故?何故?何故?何故?何故?何故?何故?何故?何故?

「おまえの親を呼んだからな。」

不意に聞こえる声。
爆発の音で何も聞こえないはずなのに、聞こえたのだ。

「フェルトラコグテを。」

頭に言葉が聞こえる。
聞いた龍の攻撃がやむ。

「な、なんでその名前を・・・・・・」

先ほどまでの暴君から子猫のように怯えだした。
声も震えだした見ているのは子供なのに。

「おまえが何で知ってるんだ!」

そう叫んだ。

「テスラクエンタ。」

一人の女性が俺の横に現れた。
その女性が土下座して、

「ご主人様。ご無沙汰しております。この度は、不肖の愚息がご迷惑を御掛けしました。」

「何で!長たる貴女が、貴女が小僧に謝る!ご主人様って!」

狼狽しだす白龍テスラクエンタ。
何故なら人種が龍種に勝てるはずがない。勝てた話しも聞いたこともない。物語でも人種の国が滅びた事しか載っているのに。
その龍種の一種の長が人に頭を下げている。しかも土下座。

「フェルトそのまま待て。アイ、頼んだ。」
[肯定。]
「分かりました、ご主人様。」

子供達は何が起こったのか解らなかった。
龍が吠えて、光が歯向かう子に向かうが、何にも無く消える。その間抜けな風景だけ見ている。

テスラクエンタの目にはステータスが見えていた。
最初に見せられたのはこれだ。

名前:ーーーー
年齢:12才
種族:ハーフエルフ
性別:男
生家:ーーーー
職業:冒険者、魔剣士
レベル:12
冒険者ランク:F
筋力:D
耐久:D
機敏:C
知力:C
器用:C
魔力:C
魔力適正:C

スキル:武術の神技、体術の神技、魔法の神技、捜査の神技、知識の理、全回復

趣味:科学の進歩、スキルの進歩、料理の真理へ

今見ているのが、

名前:ーーーー
年齢:12才
種族:デミエルフ
性別:男
生家:ーーーー
職業:冒険者、神龍
レベル:ーーーー
冒険者ランク:F
筋力:A
耐久:A
機敏:A
知力:SSS
器用:SS
魔力:ーーーー
魔力適正:ーーーー

スキル:神の理、異世界知識の理、無限倉庫、ナビゲートAI

趣味:科学の探求、料理の探求、知識の探求

称号:異世界より来る者、魔力を超えし者、神への頂き、神格化せし者、レベルを極めし者

何だこれは?
彼の目には見てはいけない情報が見えていた。
知ったのである、勝てるはずがない。

「見たか?」

俺の言葉にテスラクエンタは人になり、土下座する。

「も、申し訳ございませんでした。神龍様。」

俺は胸を張り、ふんぞり返りながら言う。

「どうだ!」

何が?と一人で突っ込んでたのは内緒に!!
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