転生国主興国記

hinomoto

文字の大きさ
上 下
81 / 253
本章

白いひと

しおりを挟む
馬車は歩く。
城門からかなり走らせてから止まりました。
何も言わないまま、男が馬車からおります。

ほぅ?まだ着いてないぞ。
眠ったふりをして、腕組みまでしてるよ?
誰も起こさないのかな?
魔法と薬品の臭いで満たされます。
魔法は睡眠魔法と薬品も睡眠導入?系ね。
普通の人のら一撃の悪意あるやり方やね。
どうするかな?

馬車が走り出します。
扉が開き、別の男が俺を抱えて連れて行きます。
無駄に遠いよー。
まだ着かない!!
眠ったふりも大変なんだぞ!
男に抱き抱えられるのは嫌だー!
本当に寝た方が楽だよね!
地下に降りるし、階段多いし、面倒ー!
[マスター、しー。]
はい。すんません。
でも、相手してくれてありがとう。
だって、暇なんです。
目を瞑って寝た振りしてるから余計に暇。

扉を開けて入って行く。
台の上に乗せて、一礼して出て行く。

普通のヒーロー番組とかなら、起きて何かをするよね?俺はしないよ。
命に関わるなら別だけど、何にもしてこないなら寝てます。
アイさん、何かあったら起こしてね。
[肯定。]
ぐぅぅーー。


扉が開き、複数の人々が入って来た。

「この子がそうか?」

「はい。」

男は深々と礼をする。

「後は既に揃っております。」

「うむ。・・・・・・・・ただバウンドウルフが居れば・・・・」

「申し訳ありません。しかし、他の数を増やしたので、何とか・・・・・・・」

ジャラジャラさせながら男が呪文を唱えだす。
そのと共に火が松明に次々と灯り出す。

「今日はどんなお楽しみだーい?」

赤い髪をし赤い服を着た女が現れる。
風が吹きとおる。

「まぁ、下品。クスックスックスッ。」

白い髪に白い服を着た少女が現れる。
溝に水が流れ出す。

「別に下品でもないじゃん。」

青い髪に青い服の女性が現れる。
土が盛り上がり人の形になる。

「遅いぞー、俺待たされてるのに。」

茶色い髪に茶色の服を着たボーイシュな女になった。
四人が集まり、呪文に歌声をあわせる。ゆっくりと空間が割れてゆく。空間の割れ目から大きな亀裂が出来ていき、大きな穴となる。
そこから白い男がゆっくり歩いてくる。

「やっとか?ベルクート。」

そう言うと、舌が伸びてゆきビクットの額に突き刺さる。

「あ、あ、こ、く、お・・・・・」

そのまま白い男の口に入っていく。その綺麗な顔から醜い顔に変わりながら食す。
それが終わり四人とキスをしだした。

「たくっ、半年も待たせやがって。ベルクート。」

「はっ、ご希望のハーフの幼子が手に入らなかったので、遅くなってしまいました。」

「そうか?軽く食べれるのは?」

「お待ち下さい。おい!連れて参れ!」

兵士に連れられた子供が多数。
次いでに口輪をした魔物の子供が多数。

「おい、バウンドウルフは?」

「すみません、手に入りませんでした。」

冷や汗を滴ながら、震えだした。
兵士達も同様に震えていた。

「今回は許してやらー。でも次はないからな?ベルクート王様よ。」

卑下た笑いと共に手をふる。
それを確認した王と兵士が外に出ていく。
残ったのは、獣族の子供が20人に人族の子供が20人。魔物こ子供が20匹と俺。
俺以外は恐がり涙が零れている。
声は出せない。出てこないのだ。

「あら、この子が一番なの?」
「何か変なの。」
「変だね。」
「いらないね。」
「そうか?そんなら先に終わらすかぁ?」

ゲヒャゲヒャ笑うと四人も笑いだした。
プーーー。放屁。
「レブルー、食いすぎー。」
寝言の後に腹をボリボリ。

「クセッ!このボケ!!」

白い男は口を開ける。
そこから光が集まり塊になり、放たれる。

「ちょっと!」
「俺をコケにしたガキには、お仕置きだー!ゲヒャゲヒヤ!」

もくもくと煙が立ち上ぼり、子供達は咳き込んでしまう。
でも、平然とした声が聞こえる。

「アイさん!もっと早くても良くない!」

煙から裸の俺が出てくる。
倉庫から服を取り出して着ていく。
下着に肌着、ズボンにシャツ、靴下と靴で終わり。
指を煙に向けるとかき消されてゆく。
笑いを止める白い男に見てる四人の女。
煙が消えて咳が止まる子供達。

「てめー、何もんだ?」
太ももを揺する白い少女。

「何すんだよ?」
震えた声が、
「あの子変!変だよ!風を操ったよ!」
「「「えっ!」」」
「なんだと!?」

驚く五人。
おー?ちょっと暴れちゃう?

「ちみっこ共!そこから動くなよー♪」

火の光を写し出す。
子供達の居る場所に七色の光の壁が出来る。
俺は準備体操に入る。
大事だぞー、準備体操。

「カフェ!あいつの鑑定は!」
「そんな、普通だよ?普通なんだ!」

青い女性が慌てふためく。四人は驚く。
この女性に慌てる事があろうとは!

「拘束と飲みもんも後な~。ゴクッゴクッゴクッ。」

その言葉に俺を見る。
コップと口の端に白い何かがついていた。
うん、牛乳うまい!
その様子を見て動揺する。

「な、なんなの。」
「大精霊が四人もいるんだ!やっちまえ!ゲヒャゲヒャ!」

白い男の言葉に動き出す。
彼女達は力の解放を行い、人の姿から妖精の姿に戻す。
焦ってるせいで中途半端な姿であるが。

「めったにお目にかかれねぇ、四大精霊だ!殺されちまえぇ!」

更に白い男の言葉が飛ぶ。
しかし、襲っていた四大精霊の動きが止まる。

「なにやってんだ!おめーら!!」

動けない声も出せない。
ただ宙に浮かんでいた。

「ふーん。此が精霊か。」

俺は顎を指で触りながら眺める。
黒い影に覆われた四体の精霊を見ている。
不細工だねー。
俺はいらんなー。

宙に漂う精霊達を通り過ぎ、白い男の前で止まる。
したから白い男に言う。

「お前、俺をどうするつもり・か・な?」
しおりを挟む
感想 47

あなたにおすすめの小説

側妃に追放された王太子

基本二度寝
ファンタジー
「王が倒れた今、私が王の代理を務めます」 正妃は数年前になくなり、側妃の女が現在正妃の代わりを務めていた。 そして、国王が体調不良で倒れた今、側妃は貴族を集めて宣言した。 王の代理が側妃など異例の出来事だ。 「手始めに、正妃の息子、現王太子の婚約破棄と身分の剥奪を命じます」 王太子は息を吐いた。 「それが国のためなら」 貴族も大臣も側妃の手が及んでいる。 無駄に抵抗するよりも、王太子はそれに従うことにした。

強制力がなくなった世界に残されたものは

りりん
ファンタジー
一人の令嬢が処刑によってこの世を去った 令嬢を虐げていた者達、処刑に狂喜乱舞した者達、そして最愛の娘であったはずの令嬢を冷たく切り捨てた家族達 世界の強制力が解けたその瞬間、その世界はどうなるのか その世界を狂わせたものは

赤ん坊なのに【試練】がいっぱい! 僕は【試練】で大きくなれました

カムイイムカ(神威異夢華)
ファンタジー
僕の名前はジーニアス 優しい両親のもとで生まれた僕は小さな村で暮らすこととなりました お父さんは村の村長みたいな立場みたい お母さんは病弱で家から出れないほど 二人を助けるとともに僕は異世界を楽しんでいきます ーーーーー この作品は大変楽しく書けていましたが 49話で終わりとすることにいたしました 完結はさせようと思いましたが次をすぐに書きたい そんな欲求に屈してしまいましたすみません

催眠術師は眠りたい ~洗脳されなかった俺は、クラスメイトを見捨ててまったりします~

山田 武
ファンタジー
テンプレのように異世界にクラスごと召喚された主人公──イム。 与えられた力は面倒臭がりな彼に合った能力──睡眠に関するもの……そして催眠魔法。 そんな力を使いこなし、のらりくらりと異世界を生きていく。 「──誰か、養ってくれない?」 この物語は催眠の力をR18指定……ではなく自身の自堕落ライフのために使う、一人の少年の引き籠もり譚。

お花畑な母親が正当な跡取りである兄を差し置いて俺を跡取りにしようとしている。誰か助けて……

karon
ファンタジー
我が家にはおまけがいる。それは俺の兄、しかし兄はすべてに置いて俺に勝っており、俺は凡人以下。兄を差し置いて俺が跡取りになったら俺は詰む。何とかこの状況から逃げ出したい。

嫌われ聖女さんはとうとう怒る〜今更大切にするなんて言われても、もう知らない〜

𝓝𝓞𝓐
ファンタジー
13歳の時に聖女として認定されてから、身を粉にして人々のために頑張り続けたセレスティアさん。どんな人が相手だろうと、死にかけながらも癒し続けた。 だが、その結果は悲惨の一言に尽きた。 「もっと早く癒せよ! このグズが!」 「お前がもっと早く治療しないせいで、後遺症が残った! 死んで詫びろ!」 「お前が呪いを防いでいれば! 私はこんなに醜くならなかったのに! お前も呪われろ!」 また、日々大人も気絶するほどの魔力回復ポーションを飲み続けながら、国中に魔物を弱らせる結界を張っていたのだが……、 「もっと出力を上げんか! 貴様のせいで我が国の騎士が傷付いたではないか! とっとと癒せ! このウスノロが!」 「チッ。あの能無しのせいで……」 頑張っても頑張っても誰にも感謝されず、それどころか罵られるばかり。 もう我慢ならない! 聖女さんは、とうとう怒った。

転移術士の成り上がり

名無し
ファンタジー
 ベテランの転移術士であるシギルは、自分のパーティーをダンジョンから地上に無事帰還させる日々に至上の喜びを得ていた。ところが、あることがきっかけでメンバーから無能の烙印を押され、脱退を迫られる形になる。それがのちに陰謀だと知ったシギルは激怒し、パーティーに対する復讐計画を練って実行に移すことになるのだった。

勝手に召喚され捨てられた聖女さま。~よっしゃここから本当のセカンドライフの始まりだ!~

楠ノ木雫
ファンタジー
 IT企業に勤めていた25歳独身彼氏無しの立花菫は、勝手に異世界に召喚され勝手に聖女として称えられた。確かにステータスには一応〈聖女〉と記されているのだが、しばらくして偽物扱いされ国を追放される。まぁ仕方ない、と森に移り住み神様の助けの元セカンドライフを満喫するのだった。だが、彼女を追いだした国はその日を境に天気が大荒れになり始めていき…… ※他の投稿サイトにも掲載しています。

処理中です...