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本章
デークの今。
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海の中の夜は暗く、深い場所は闇でしかない。
暗い闇とは良く言ったもので、夜は海は寂しく生き物が動かなくなってしまう。
海人は海底に生きているために、夜に寝るのが当たり前であり、光は全くなかった。
魔法を使えるが、水系と風系を使うのが普通で、使え無いのが光、火、土、聖、空間系になる。
これは幻獣を神としたのと、幻獣からの指示が大きい。
長年の唱えない魔法はすたれ、滅びてしまった。
滅びてとは、出来る人は意味嫌ったので使わなかったと言える。
それが、シャチ族では海の世界観が変わっている。
暗い闇も無い世界観が広がっていた。
全部ではなく、街道に照らされる街灯はこれ程綺麗な描写を描くものかと感嘆さえ起きよう。
夜の街灯の光は淡く七色に輝き、それを映し出す岩や草も七色に輝き還すのだ。
シャチ族では、その街灯巡りの散歩が人気で、多くのメタボシャチ族が遠くまでの散歩を楽しんでいた。
「綺麗だ。」
この言葉でしか出ないが、この楽しみは先祖が望んでいた以上の事であり、シャチ族の悲願も超えた夢の国とも言える世界であった。
アイ様からのお達しでは、神龍様のおかげであり、祈り心を改めて命と生きる世界を創る様にと言われた。
その言葉に最初は従えなかったのだが、積年の怨みである、クジラ族の今の生活シャチ族の生活には雲泥の差が大きく、あれほどに恨んでいたのに何故か涙と可哀想な気持ちが出ていた。出ていたからか、シャチ族全体で恨む事を辞めたのだ。
今の生活はそれほど心を豊かにしてくれたのだ。
それほど、劇的に変わったのである。
それは追々と話すとして。
夜の海は怖いが、海底では神秘である。
ご多忙に漏れず、シャチ族は夜の散歩をしていた。
「綺麗だのね。」
しゃべり方も姿も変わったデークは街灯の下にいた。
何回見ても、同じ風景なのに淡い七色の光が、見る風景を変えてくれる。満足を越える結果しかないのだ。
「本当ですね。」
ふくよかな女性が傍らにいた。女性には辛い言葉だが、ナインの食事に魅了されたので+50キロは増えた姿である。
しかし、体型よりも今の幸せにまどろんで居たいのだろう。
何とも言えない。
「君とこんな風景を見れるとは、最高でぷ。」
「まぁ、嬉しいです。」
二人は一時の安らぎを得ていた。
夫婦としては、初めてゆったりしていたのである。
身なりも変わっていたが、二人は気にしてなかった。
一時の平和や、ゆったりした夫婦で散歩など夢のような事だ。生きているうちに、こんな夢を味わえるとは思っていなかったし、こんな生死を捨てたのに、幸せも味わえるのは、まかり通るはずが無いと言える。
「この幸せは・・・・・」
「言わないで。」
寄り添う事はあったが、こんな罪悪感で寄り添う事が増えた。
きっと償わなければいけない時は来るだろう。
それまでの間は幸せを感じていたいと思っていた。
「そうでぷ。」
「帰りましょ、家に。そしてあれを食べましょう。」
「ふふ、あでれぷね。」
「貴方はプリンで、私がティラミスです。」
「わーい!帰るでぷ!」
二人は時間を確かめ合うように、歩き帰ったのである。
一時の優しさだろうか。
鬼とも悪魔とも言われたシャチ族の長も、この一時に感謝をしていた。神を裏切り、神を捨てた海人なのに。
「なぁ、幸せでぷね。」
「幸せよ。」
疲れも遠い距離も感じながら帰宅するまで、何回の休憩が必要だったのかは、言わないでおこう。
暗い闇とは良く言ったもので、夜は海は寂しく生き物が動かなくなってしまう。
海人は海底に生きているために、夜に寝るのが当たり前であり、光は全くなかった。
魔法を使えるが、水系と風系を使うのが普通で、使え無いのが光、火、土、聖、空間系になる。
これは幻獣を神としたのと、幻獣からの指示が大きい。
長年の唱えない魔法はすたれ、滅びてしまった。
滅びてとは、出来る人は意味嫌ったので使わなかったと言える。
それが、シャチ族では海の世界観が変わっている。
暗い闇も無い世界観が広がっていた。
全部ではなく、街道に照らされる街灯はこれ程綺麗な描写を描くものかと感嘆さえ起きよう。
夜の街灯の光は淡く七色に輝き、それを映し出す岩や草も七色に輝き還すのだ。
シャチ族では、その街灯巡りの散歩が人気で、多くのメタボシャチ族が遠くまでの散歩を楽しんでいた。
「綺麗だ。」
この言葉でしか出ないが、この楽しみは先祖が望んでいた以上の事であり、シャチ族の悲願も超えた夢の国とも言える世界であった。
アイ様からのお達しでは、神龍様のおかげであり、祈り心を改めて命と生きる世界を創る様にと言われた。
その言葉に最初は従えなかったのだが、積年の怨みである、クジラ族の今の生活シャチ族の生活には雲泥の差が大きく、あれほどに恨んでいたのに何故か涙と可哀想な気持ちが出ていた。出ていたからか、シャチ族全体で恨む事を辞めたのだ。
今の生活はそれほど心を豊かにしてくれたのだ。
それほど、劇的に変わったのである。
それは追々と話すとして。
夜の海は怖いが、海底では神秘である。
ご多忙に漏れず、シャチ族は夜の散歩をしていた。
「綺麗だのね。」
しゃべり方も姿も変わったデークは街灯の下にいた。
何回見ても、同じ風景なのに淡い七色の光が、見る風景を変えてくれる。満足を越える結果しかないのだ。
「本当ですね。」
ふくよかな女性が傍らにいた。女性には辛い言葉だが、ナインの食事に魅了されたので+50キロは増えた姿である。
しかし、体型よりも今の幸せにまどろんで居たいのだろう。
何とも言えない。
「君とこんな風景を見れるとは、最高でぷ。」
「まぁ、嬉しいです。」
二人は一時の安らぎを得ていた。
夫婦としては、初めてゆったりしていたのである。
身なりも変わっていたが、二人は気にしてなかった。
一時の平和や、ゆったりした夫婦で散歩など夢のような事だ。生きているうちに、こんな夢を味わえるとは思っていなかったし、こんな生死を捨てたのに、幸せも味わえるのは、まかり通るはずが無いと言える。
「この幸せは・・・・・」
「言わないで。」
寄り添う事はあったが、こんな罪悪感で寄り添う事が増えた。
きっと償わなければいけない時は来るだろう。
それまでの間は幸せを感じていたいと思っていた。
「そうでぷ。」
「帰りましょ、家に。そしてあれを食べましょう。」
「ふふ、あでれぷね。」
「貴方はプリンで、私がティラミスです。」
「わーい!帰るでぷ!」
二人は時間を確かめ合うように、歩き帰ったのである。
一時の優しさだろうか。
鬼とも悪魔とも言われたシャチ族の長も、この一時に感謝をしていた。神を裏切り、神を捨てた海人なのに。
「なぁ、幸せでぷね。」
「幸せよ。」
疲れも遠い距離も感じながら帰宅するまで、何回の休憩が必要だったのかは、言わないでおこう。
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