249 / 253
本章
さぶはきらい
しおりを挟む
「行きましたな、ランバルト殿。」
ラルデバラートは嬉々として泳ぎ抜けたのには、かなり恥ずかしい。
「お恥ずかしい処をみせた、ラプトプ殿」
情けないと恥ずかしいが同時に感じてしまうのは、子として当然のことだ。特に親の屑な部分は当然に知っているが、他人にも見せる恥体は辛い。
「しかし、ララルバートがこの場所と予想されたのがピッタリ当たりを引き当てるとは、流石ですな、ラプトプ殿は。」
「いえ、私は神龍様の御心に従っただけで、予想よりも直感に近いものでしたから。」
油断はないが、つい自分の実力を知ってもらうのは気分が良いラプトプであった。
「ランバルト殿、護衛達がどっかに行きましたよ?」
「ほんとうだ。しかし、ララルバートは出掛けてないぞ?」
一瞬にして緊張が走る。
気がそれた事はないし、他に出口がないから間違いなく、建物に居る。
だが、万が一が無いとも言えない。
「聴力を上げてるので、静かにしてもらうぞ。」
「は、はい。」
「【超常に控えし深き仲より卑雁香ふ夜咬みを用いて、陽臥釐の莵瓠の經の踴噐に幇じふ】部分仮力、異常聴力」
自分の息が心臓の音が、小さな音が耳に聴こえてくる。それは、他人にも通じ、色んな音を拾う。
ランバルトはそんな音を識別しながら、建物の音を探っていた。
小さな音が耳に聴こえてくる。
それは、息の音が二つ。大きい?いや、早い。そして荒い。濡れた音もする。
経験がなければ、音で何をしていたのか分からない。
必死で音を拾い、構築している。
二つの息は離れたり近付いたりしていた。濡れた音も音が響いている。
意味が分からない。それと、声も聞こえてきた。
あぁ、良い。とか、あぁぁん。とか、何をしているのか分からないし、ぐちゃぐちゃとかも分からない。ぱんぱんぱんって何をしている?
他の音に潰れて行くので魔法を解いた。
「うぅ、耳が。すまんラプトプ殿。しばらくは使い物にならないが、聞いた事を喋る。とにかく、あぁ良いとか、そことか、あぁぁんばかりだったのと、ぐちゃぐちゃとぱんぱんぱんの音が聞こえた。私は分からないから、ラプトプ殿も考えてくれ。あぁ、うぅ。」
倒れて苦しむランバルトを介抱しながら、ラプトプは考えていた。
一体、何の暗号だろうか?ぐちゃぐちゃとぱんぱんぱんは何の事なんだろうか?
ん?まさか、まさかね。
嫌な想像が浮かんできたので、速攻に否定していた。
海人の生態は陸とほぼ同じと思って貰えればいいが、竜は発情期があり、人と違って抑制されていたはず。
それに・・・・・
建物の方に顔を向けると、ラプトプは嫌な顔をしだした。
あの二人は男なのに・・・・・するわけないよな?種族は同じだが、出来るのか?いや、それよりも男で?
ラプトプは混乱した!
想像と混濁を往き来して朝を迎えてしまう。
「またな、ララルバート。」
「うん。ロザンビーク。」
いとおしい二人と、青ざめるラプトプ。
そして、
「待って。」
「ん?」
「んー。」
周辺を気にするロザンビークはそのまま・・・・
チュ、~~~~~。
ロザンビークとララルバートは本当に惜しむ様に別れた。
ララルバートは姿が見えなくなるまで、その場に立っていた。
そして、ラプトプは頭を抱えていた。
男と男?いや、種族を越えれる人なの?いやいや、いやいや、いやいや。
ラルデバラートは嬉々として泳ぎ抜けたのには、かなり恥ずかしい。
「お恥ずかしい処をみせた、ラプトプ殿」
情けないと恥ずかしいが同時に感じてしまうのは、子として当然のことだ。特に親の屑な部分は当然に知っているが、他人にも見せる恥体は辛い。
「しかし、ララルバートがこの場所と予想されたのがピッタリ当たりを引き当てるとは、流石ですな、ラプトプ殿は。」
「いえ、私は神龍様の御心に従っただけで、予想よりも直感に近いものでしたから。」
油断はないが、つい自分の実力を知ってもらうのは気分が良いラプトプであった。
「ランバルト殿、護衛達がどっかに行きましたよ?」
「ほんとうだ。しかし、ララルバートは出掛けてないぞ?」
一瞬にして緊張が走る。
気がそれた事はないし、他に出口がないから間違いなく、建物に居る。
だが、万が一が無いとも言えない。
「聴力を上げてるので、静かにしてもらうぞ。」
「は、はい。」
「【超常に控えし深き仲より卑雁香ふ夜咬みを用いて、陽臥釐の莵瓠の經の踴噐に幇じふ】部分仮力、異常聴力」
自分の息が心臓の音が、小さな音が耳に聴こえてくる。それは、他人にも通じ、色んな音を拾う。
ランバルトはそんな音を識別しながら、建物の音を探っていた。
小さな音が耳に聴こえてくる。
それは、息の音が二つ。大きい?いや、早い。そして荒い。濡れた音もする。
経験がなければ、音で何をしていたのか分からない。
必死で音を拾い、構築している。
二つの息は離れたり近付いたりしていた。濡れた音も音が響いている。
意味が分からない。それと、声も聞こえてきた。
あぁ、良い。とか、あぁぁん。とか、何をしているのか分からないし、ぐちゃぐちゃとかも分からない。ぱんぱんぱんって何をしている?
他の音に潰れて行くので魔法を解いた。
「うぅ、耳が。すまんラプトプ殿。しばらくは使い物にならないが、聞いた事を喋る。とにかく、あぁ良いとか、そことか、あぁぁんばかりだったのと、ぐちゃぐちゃとぱんぱんぱんの音が聞こえた。私は分からないから、ラプトプ殿も考えてくれ。あぁ、うぅ。」
倒れて苦しむランバルトを介抱しながら、ラプトプは考えていた。
一体、何の暗号だろうか?ぐちゃぐちゃとぱんぱんぱんは何の事なんだろうか?
ん?まさか、まさかね。
嫌な想像が浮かんできたので、速攻に否定していた。
海人の生態は陸とほぼ同じと思って貰えればいいが、竜は発情期があり、人と違って抑制されていたはず。
それに・・・・・
建物の方に顔を向けると、ラプトプは嫌な顔をしだした。
あの二人は男なのに・・・・・するわけないよな?種族は同じだが、出来るのか?いや、それよりも男で?
ラプトプは混乱した!
想像と混濁を往き来して朝を迎えてしまう。
「またな、ララルバート。」
「うん。ロザンビーク。」
いとおしい二人と、青ざめるラプトプ。
そして、
「待って。」
「ん?」
「んー。」
周辺を気にするロザンビークはそのまま・・・・
チュ、~~~~~。
ロザンビークとララルバートは本当に惜しむ様に別れた。
ララルバートは姿が見えなくなるまで、その場に立っていた。
そして、ラプトプは頭を抱えていた。
男と男?いや、種族を越えれる人なの?いやいや、いやいや、いやいや。
0
お気に入りに追加
905
あなたにおすすめの小説
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
側妃に追放された王太子
基本二度寝
ファンタジー
「王が倒れた今、私が王の代理を務めます」
正妃は数年前になくなり、側妃の女が現在正妃の代わりを務めていた。
そして、国王が体調不良で倒れた今、側妃は貴族を集めて宣言した。
王の代理が側妃など異例の出来事だ。
「手始めに、正妃の息子、現王太子の婚約破棄と身分の剥奪を命じます」
王太子は息を吐いた。
「それが国のためなら」
貴族も大臣も側妃の手が及んでいる。
無駄に抵抗するよりも、王太子はそれに従うことにした。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
もしかして寝てる間にざまぁしました?
ぴぴみ
ファンタジー
令嬢アリアは気が弱く、何をされても言い返せない。
内気な性格が邪魔をして本来の能力を活かせていなかった。
しかし、ある時から状況は一変する。彼女を馬鹿にし嘲笑っていた人間が怯えたように見てくるのだ。
私、寝てる間に何かしました?
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
強制力がなくなった世界に残されたものは
りりん
ファンタジー
一人の令嬢が処刑によってこの世を去った
令嬢を虐げていた者達、処刑に狂喜乱舞した者達、そして最愛の娘であったはずの令嬢を冷たく切り捨てた家族達
世界の強制力が解けたその瞬間、その世界はどうなるのか
その世界を狂わせたものは
パーティを追い出されましたがむしろ好都合です!
八神 凪
ファンタジー
勇者パーティに属するルーナ(17)は悩んでいた。
補助魔法が使える前衛としてスカウトされたものの、勇者はドスケベ、取り巻く女の子達は勇者大好きという辟易するパーティだった。
しかも勇者はルーナにモーションをかけるため、パーティ内の女の子からは嫉妬の雨・・・。
そんな中「貴女は役に立たないから出て行け」と一方的に女の子達から追放を言い渡されたルーナはいい笑顔で答えるのだった。
「ホントに!? 今までお世話しました! それじゃあ!」
ルーナの旅は始まったばかり!
第11回ファンタジー大賞エントリーしてました!
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
赤ん坊なのに【試練】がいっぱい! 僕は【試練】で大きくなれました
カムイイムカ(神威異夢華)
ファンタジー
僕の名前はジーニアス
優しい両親のもとで生まれた僕は小さな村で暮らすこととなりました
お父さんは村の村長みたいな立場みたい
お母さんは病弱で家から出れないほど
二人を助けるとともに僕は異世界を楽しんでいきます
ーーーーー
この作品は大変楽しく書けていましたが
49話で終わりとすることにいたしました
完結はさせようと思いましたが次をすぐに書きたい
そんな欲求に屈してしまいましたすみません
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
勝手に召喚され捨てられた聖女さま。~よっしゃここから本当のセカンドライフの始まりだ!~
楠ノ木雫
ファンタジー
IT企業に勤めていた25歳独身彼氏無しの立花菫は、勝手に異世界に召喚され勝手に聖女として称えられた。確かにステータスには一応〈聖女〉と記されているのだが、しばらくして偽物扱いされ国を追放される。まぁ仕方ない、と森に移り住み神様の助けの元セカンドライフを満喫するのだった。だが、彼女を追いだした国はその日を境に天気が大荒れになり始めていき……
※他の投稿サイトにも掲載しています。
嫌われ聖女さんはとうとう怒る〜今更大切にするなんて言われても、もう知らない〜
𝓝𝓞𝓐
ファンタジー
13歳の時に聖女として認定されてから、身を粉にして人々のために頑張り続けたセレスティアさん。どんな人が相手だろうと、死にかけながらも癒し続けた。
だが、その結果は悲惨の一言に尽きた。
「もっと早く癒せよ! このグズが!」
「お前がもっと早く治療しないせいで、後遺症が残った! 死んで詫びろ!」
「お前が呪いを防いでいれば! 私はこんなに醜くならなかったのに! お前も呪われろ!」
また、日々大人も気絶するほどの魔力回復ポーションを飲み続けながら、国中に魔物を弱らせる結界を張っていたのだが……、
「もっと出力を上げんか! 貴様のせいで我が国の騎士が傷付いたではないか! とっとと癒せ! このウスノロが!」
「チッ。あの能無しのせいで……」
頑張っても頑張っても誰にも感謝されず、それどころか罵られるばかり。
もう我慢ならない!
聖女さんは、とうとう怒った。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
クラス転移したけど、皆さん勘違いしてません?
青いウーパーと山椒魚
ファンタジー
加藤あいは高校2年生。
最近ネット小説にハマりまくっているごく普通の高校生である。
普通に過ごしていたら異世界転移に巻き込まれた?
しかも弱いからと森に捨てられた。
いやちょっとまてよ?
皆さん勘違いしてません?
これはあいの不思議な日常を書いた物語である。
本編完結しました!
相変わらず話ごちゃごちゃしていると思いますが、楽しんでいただけると嬉しいです!
1話は1000字くらいなのでササッと読めるはず…
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる