転生国主興国記

hinomoto

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本章

惰性と信頼

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理不尽な事は多く起きるものだ。

まま有る事だは、毎日有る事なのだから。

一人一人が持っている理不尽が大きくなって、人災になる事もあるが今回は違う。

理不尽とは、考えて起こる事ではないからだ。



クジラ族は窮地に追い立てられていた。

馬鹿にしてきたシャチ族の領地が肥沃な大地に変貌して、大きな漁場に変わってしまった。

襲われてきたので周りに助けられたが、今回は不可能に近い。いや、不可能だろう。

争って勝てるなら、何でも使うがそれも不可能。

考えても不可能なのはどうしようもない。

呪いから何故、一転してこんな事が起きているのか?理由は分からないでいた。

だから、会議でも何を決めて良いのかを話し合いをしていた。



「で、モデック長どうするのか?」



「攻める手が一番なのだが、それは出来ない。エイ族の長が我等の仕掛けに気が付いたようだ。物資が少なくなっているし、物資も悪くなっているからな。」



「他にもシャチ族には使者の往き来はありますが、我等にはありません。」



「しかし、お宝が目の前に有るのに黙ってるのもなー。」



「シャチ族と交流を始めますか?」



「そうだな。我等は攻められただけなのだから、出来るだろう。」



「「流石は族長だ。」」



との話し合いがあったのだが、



「では、誰が使者に立つのかだが、長年の争いの争いの表にいたワシでは、話もしてくれない。そこで、他の者に族長の名代として話をして欲しいのだが?」



一斉に顔を背ける一同。



「これは、次の族長を決める事に繋がる。それほど大切な話になるだろう。誰か挙手はないか?」



普通ならこんな言い方をしたのなら誰もが手を挙げて、喜んで先頭に立ったのだろう。しかし、クジラ族は口は達者だが、実は行動は起こせないのだ。立案はするが実行はしない、典型的な口だけ一族なのだ。そして我慢強い。

悪くても悪くない振りも、躊躇いもなく行ってきたのだ。

そして、利が何よりも好きだ。

無償なほどなら、尚更良いと言う考えである。

平行線のまま、議会は続いてしまう。





ーーーーーーーーーーーーーーー





ロレンチーニとラプトプの電撃な行動は直ぐ様に実行された。

ラプトプはエイ族に神龍様からの話をしたのだが、大部分が神龍信仰していたので話は早い。

神龍様からの勅命はエイ族80%が歓喜した。レプート様よりも地位が高いで全員が歓喜したのだが、それにしても乗りが良かった。

まずは各国に賠償の金品を支払う使者を送る事にした。

反対もなく、町中の陸のお金が集められた。

賠償額に何とか対応はできそうだ。

次に町の移動も決まった。

場所も町もそっくり移す予定なのは神龍様に後で言えば良い。

この後は町の者に任せて神龍様の仕事の為に町を離れる。

ロレンチーニは一族を引き連れて獣国に行く事になる。

若干の混乱が合ったが、此方もレプート様と神龍様からの下地と知るとサメ族は歓呼の声を挙げた。当然、奴隷の子等も連れて行くのだが、奴隷から解放されるので安心したものだ。

こうしてロレンチーニも後を託して頼まれた仕事に奔走していた。

会話も少なく、不明者も居るのにも関わらず、二人に特別な事も感じてはいなくても、実行出来たのは、日々のたゆまない信用と信頼出来る努力をしていた為である。

それに、他の弱小部族にも声をかけ出す為にそれぞれ人を使い使者を送っていた。

これこそ、理想的なリーダーなのだろう。
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