236 / 253
本章
ふとってない
しおりを挟む
エイ族の長、ラプトプは焦っていた。
おそらく、この目の前に居る丸に近い物体がシャチ族の長デークとは考えれないのだ。
話し方も、
「我は!」
だったのに今は、
「暑い、ぶー。ハァハァ、それでハァハァ何ハァハァ。」
聞くに耐えない物に、見るのに耐えれない者になっているのだ。あれ程の作られた肉体も既に肉の塊にしか見えていない。
「デーク殿でしたよね?」
ラプトプは汗を流しながら聞き返した。
何故かこの場所は暑いのだ。
「あふっ?ハァハァだよ。ハァハァ。」
耐えて居れないのだ。
居たくなくなってきた。
「・・・・・帰ります。」
「帰るの。ハァハァ、疲れた。ハァハァ」
・・・・・二度と来ないぞ。
そう誓うラプトプだった。
デークの見た目と臭いで嫌になり、慌てて逃げ帰ったのだが、シャチ族の周りが豊かな土壌と豊富な餌場になっていることに。
どの種族も喉から手が出るほどの土地になっている事に気が付かないでいた。
一週間も経たないで、海も陸もその恩恵にありつくのだが、まだ誰も知らない。シャチ族以外は。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーー
クジラ族は怠け者が多い。
見た目に騙される程と言えばクジラ族を先ずあげるだろう。
良く言われるのは、おおらかで優しくて皆の事を考えてそうと言われるのは、付き合えば分かる。
例えば、挨拶なら誰もが簡単に出来る。「おはよう」と言えば「おはよう」で返せる。が、クジラ族は親子でさえ、挨拶は遅い。それは顔を見て誰なのかを確認してから挨拶。同じように顔を見て誰なのかを確認してから挨拶を返す。万事がそうだ。
商売人がクジラ族と話す時は、心を落ち着かせてゆったりとした気分で無いと商売なんて出来ない。
第一次のシャチ族との戦いもクジラ族が悪いのだ。
シャチ族の話を理解出来ないで、先に怒ったのはクジラ族であった。そして争って勝手に応援を募って、大事な所で失敗をおかし良く引き分けに持ち込んだものである。
沢山の作戦の失敗にはクジラ族が関係しているのだが、その言い訳も上手いのもクジラ族であった。
三度も騙されたら誰でも気が付くだろう。
シャチ族と確執を埋めるのに他の種族が躍起にもなったはその為であったが、どこまで修正出来るのかは分からない。
ラプトプはクジラ族の村に寄らなくてはならない程に疲れていた。
気持ち悪い気分のままに村に入り、宿屋に逃げるように入って行く。
誰にも会わない様に怯えていた。
「何であんな物体に。・・・・・恐ろしい。」
そう、怯えて逃げたのだ。
シャチ族との争いが無くなれば無用な被害も無くなる。今の海底は幻獣の時よりも平和な振りをして闇を抱えている。
ラプトプも地上との格差に悩んでいた。
幻獣が居た時はそんなに格差も感じていなかったが、居なくなり陸が海を渡りだしたのは良いが、ゴミの投棄が酷くなり牧場も壊された。サメ族は怒り海賊になった。
エイ族は陸と契約等を行い商いで講和を行った。
海への過度な投棄を止める事と、必要なものの投棄の勧告を行っていた。至極全うな事を行っていたが、分かって居たのはサメ族だけであるのは皮肉ではある。
だから、今回はシャチ族との同盟が不可欠であった。
そうしないと、クジラ族の無能にまたもや人員を削られるだけなのだから。
この事はデークと報告したロレンチーニしか知らない事だが、シャチ族に被害が無いのは広く知られるが、連合の被害は甚大であった。竜族の力が得られなければ滅んでいただろう。その被害もクジラ族には無いのだ。
怪我をした者は多数いたが、死んだり重症な者はいないのだ。これは統計をしなければ分からない事だが、デークは子供の頃から数学の特に統計学には深い知識があった。
子供時代はとりあえずの統計も、第二次の終わりに取った統計には驚く結果にしかならなかった。しかし、誰もその結果には見向きもしなかったのだ。三度目の争いで統計が正しい事が分かったのだ。
その結果を元に仲間を集めてエイ族を纏めたのだ。因みにロレンチーニは初陣の第二次に意気投合して死地を生き残り、第三次で仮説を話し合い、その後に企みを話した。
そう言う事で、シャチ族との同盟は絶対であったのだが、何故か逃げ出したのだ。
あの勇敢で誇り高いシャチ族で竜族も一目を置いた長デーク。
それもブクブク肥った得体も知れない物体になったのだ。
その姿は、その夜にも悪夢となってラプトプを苦しめる事になった。
「うーむ、ま、まるが~、ブヨブヨが~、はぁはぁが~。」
おそらく、この目の前に居る丸に近い物体がシャチ族の長デークとは考えれないのだ。
話し方も、
「我は!」
だったのに今は、
「暑い、ぶー。ハァハァ、それでハァハァ何ハァハァ。」
聞くに耐えない物に、見るのに耐えれない者になっているのだ。あれ程の作られた肉体も既に肉の塊にしか見えていない。
「デーク殿でしたよね?」
ラプトプは汗を流しながら聞き返した。
何故かこの場所は暑いのだ。
「あふっ?ハァハァだよ。ハァハァ。」
耐えて居れないのだ。
居たくなくなってきた。
「・・・・・帰ります。」
「帰るの。ハァハァ、疲れた。ハァハァ」
・・・・・二度と来ないぞ。
そう誓うラプトプだった。
デークの見た目と臭いで嫌になり、慌てて逃げ帰ったのだが、シャチ族の周りが豊かな土壌と豊富な餌場になっていることに。
どの種族も喉から手が出るほどの土地になっている事に気が付かないでいた。
一週間も経たないで、海も陸もその恩恵にありつくのだが、まだ誰も知らない。シャチ族以外は。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーー
クジラ族は怠け者が多い。
見た目に騙される程と言えばクジラ族を先ずあげるだろう。
良く言われるのは、おおらかで優しくて皆の事を考えてそうと言われるのは、付き合えば分かる。
例えば、挨拶なら誰もが簡単に出来る。「おはよう」と言えば「おはよう」で返せる。が、クジラ族は親子でさえ、挨拶は遅い。それは顔を見て誰なのかを確認してから挨拶。同じように顔を見て誰なのかを確認してから挨拶を返す。万事がそうだ。
商売人がクジラ族と話す時は、心を落ち着かせてゆったりとした気分で無いと商売なんて出来ない。
第一次のシャチ族との戦いもクジラ族が悪いのだ。
シャチ族の話を理解出来ないで、先に怒ったのはクジラ族であった。そして争って勝手に応援を募って、大事な所で失敗をおかし良く引き分けに持ち込んだものである。
沢山の作戦の失敗にはクジラ族が関係しているのだが、その言い訳も上手いのもクジラ族であった。
三度も騙されたら誰でも気が付くだろう。
シャチ族と確執を埋めるのに他の種族が躍起にもなったはその為であったが、どこまで修正出来るのかは分からない。
ラプトプはクジラ族の村に寄らなくてはならない程に疲れていた。
気持ち悪い気分のままに村に入り、宿屋に逃げるように入って行く。
誰にも会わない様に怯えていた。
「何であんな物体に。・・・・・恐ろしい。」
そう、怯えて逃げたのだ。
シャチ族との争いが無くなれば無用な被害も無くなる。今の海底は幻獣の時よりも平和な振りをして闇を抱えている。
ラプトプも地上との格差に悩んでいた。
幻獣が居た時はそんなに格差も感じていなかったが、居なくなり陸が海を渡りだしたのは良いが、ゴミの投棄が酷くなり牧場も壊された。サメ族は怒り海賊になった。
エイ族は陸と契約等を行い商いで講和を行った。
海への過度な投棄を止める事と、必要なものの投棄の勧告を行っていた。至極全うな事を行っていたが、分かって居たのはサメ族だけであるのは皮肉ではある。
だから、今回はシャチ族との同盟が不可欠であった。
そうしないと、クジラ族の無能にまたもや人員を削られるだけなのだから。
この事はデークと報告したロレンチーニしか知らない事だが、シャチ族に被害が無いのは広く知られるが、連合の被害は甚大であった。竜族の力が得られなければ滅んでいただろう。その被害もクジラ族には無いのだ。
怪我をした者は多数いたが、死んだり重症な者はいないのだ。これは統計をしなければ分からない事だが、デークは子供の頃から数学の特に統計学には深い知識があった。
子供時代はとりあえずの統計も、第二次の終わりに取った統計には驚く結果にしかならなかった。しかし、誰もその結果には見向きもしなかったのだ。三度目の争いで統計が正しい事が分かったのだ。
その結果を元に仲間を集めてエイ族を纏めたのだ。因みにロレンチーニは初陣の第二次に意気投合して死地を生き残り、第三次で仮説を話し合い、その後に企みを話した。
そう言う事で、シャチ族との同盟は絶対であったのだが、何故か逃げ出したのだ。
あの勇敢で誇り高いシャチ族で竜族も一目を置いた長デーク。
それもブクブク肥った得体も知れない物体になったのだ。
その姿は、その夜にも悪夢となってラプトプを苦しめる事になった。
「うーむ、ま、まるが~、ブヨブヨが~、はぁはぁが~。」
0
お気に入りに追加
905
あなたにおすすめの小説
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
側妃に追放された王太子
基本二度寝
ファンタジー
「王が倒れた今、私が王の代理を務めます」
正妃は数年前になくなり、側妃の女が現在正妃の代わりを務めていた。
そして、国王が体調不良で倒れた今、側妃は貴族を集めて宣言した。
王の代理が側妃など異例の出来事だ。
「手始めに、正妃の息子、現王太子の婚約破棄と身分の剥奪を命じます」
王太子は息を吐いた。
「それが国のためなら」
貴族も大臣も側妃の手が及んでいる。
無駄に抵抗するよりも、王太子はそれに従うことにした。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
強制力がなくなった世界に残されたものは
りりん
ファンタジー
一人の令嬢が処刑によってこの世を去った
令嬢を虐げていた者達、処刑に狂喜乱舞した者達、そして最愛の娘であったはずの令嬢を冷たく切り捨てた家族達
世界の強制力が解けたその瞬間、その世界はどうなるのか
その世界を狂わせたものは
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
赤ん坊なのに【試練】がいっぱい! 僕は【試練】で大きくなれました
カムイイムカ(神威異夢華)
ファンタジー
僕の名前はジーニアス
優しい両親のもとで生まれた僕は小さな村で暮らすこととなりました
お父さんは村の村長みたいな立場みたい
お母さんは病弱で家から出れないほど
二人を助けるとともに僕は異世界を楽しんでいきます
ーーーーー
この作品は大変楽しく書けていましたが
49話で終わりとすることにいたしました
完結はさせようと思いましたが次をすぐに書きたい
そんな欲求に屈してしまいましたすみません
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
催眠術師は眠りたい ~洗脳されなかった俺は、クラスメイトを見捨ててまったりします~
山田 武
ファンタジー
テンプレのように異世界にクラスごと召喚された主人公──イム。
与えられた力は面倒臭がりな彼に合った能力──睡眠に関するもの……そして催眠魔法。
そんな力を使いこなし、のらりくらりと異世界を生きていく。
「──誰か、養ってくれない?」
この物語は催眠の力をR18指定……ではなく自身の自堕落ライフのために使う、一人の少年の引き籠もり譚。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
お花畑な母親が正当な跡取りである兄を差し置いて俺を跡取りにしようとしている。誰か助けて……
karon
ファンタジー
我が家にはおまけがいる。それは俺の兄、しかし兄はすべてに置いて俺に勝っており、俺は凡人以下。兄を差し置いて俺が跡取りになったら俺は詰む。何とかこの状況から逃げ出したい。
嫌われ聖女さんはとうとう怒る〜今更大切にするなんて言われても、もう知らない〜
𝓝𝓞𝓐
ファンタジー
13歳の時に聖女として認定されてから、身を粉にして人々のために頑張り続けたセレスティアさん。どんな人が相手だろうと、死にかけながらも癒し続けた。
だが、その結果は悲惨の一言に尽きた。
「もっと早く癒せよ! このグズが!」
「お前がもっと早く治療しないせいで、後遺症が残った! 死んで詫びろ!」
「お前が呪いを防いでいれば! 私はこんなに醜くならなかったのに! お前も呪われろ!」
また、日々大人も気絶するほどの魔力回復ポーションを飲み続けながら、国中に魔物を弱らせる結界を張っていたのだが……、
「もっと出力を上げんか! 貴様のせいで我が国の騎士が傷付いたではないか! とっとと癒せ! このウスノロが!」
「チッ。あの能無しのせいで……」
頑張っても頑張っても誰にも感謝されず、それどころか罵られるばかり。
もう我慢ならない!
聖女さんは、とうとう怒った。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
転移術士の成り上がり
名無し
ファンタジー
ベテランの転移術士であるシギルは、自分のパーティーをダンジョンから地上に無事帰還させる日々に至上の喜びを得ていた。ところが、あることがきっかけでメンバーから無能の烙印を押され、脱退を迫られる形になる。それがのちに陰謀だと知ったシギルは激怒し、パーティーに対する復讐計画を練って実行に移すことになるのだった。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる