転生国主興国記

hinomoto

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本章

ノーチ○○

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「マスター、時間ですよ?」



忙しく手を動かしていたままに、



「ん?少し待ってて。」



忙しなく動かしていた手が最後の仕上げに入った。



「できた。」



ナインから出た答えに、



「お疲れ様でした、マスター。」



何であれ、アイはナインが作る物には肯定的になる。例えどんなにクダラナイ物でも。



「ふふふふ、作っちゃた。」



例え其れが無限倉庫にあっても、アイは言わない。



「んー、やっぱりノー○○スは海中で動かすと味があるよねー。」



完成したプラモを海中に浮かべていた。



「あのアニメも好きだったのに、金を持っているN○Kなのに中盤の作画崩壊は許されないのよね。」



「仕方ありません、海外に作画発注したのが失敗ですから、マスター。」



「そうなんだよ。作画の値段と時間を削った阿保局員を恨むよなー。」



「あの時代はアニメやオタクは文化にも出来てませんからね、マスター。」



「確かに。ヒーロー物や戦隊物も低予算でやってたもんなー。外国産はどれも駄作だからなー。ゴ○ン○ャーにも勝てる物が無いからな。」



一気にヲタク談義に花を咲かせていた。

広げ過ぎると逝くとこまで往きそうなので止めておく。



  ~~ 閑話休題 ~~



「マスター、お客様です。」



アイの顔は笑顔であった。別に他意はない。



「誰だい?」



「イワシ族の族長でラブラナ殿です。敬称は殿で統一されていますので様などはご遠慮ください。」



「分かった。会いに行くか。」



と言っても、ナインの海の家に向かう。

海中に家を作ってもどうかと思っていたが、アイの勧めで作った。

困った事に、水龍達にそれが受け入れられて製作依頼が殺到して、ナインが村を改変してしまったのだ。

水龍も人形になり何とか生活を始めている。

空気がある空間は別格らしい。

それとは別に訪問されても良い海中の家も作ったのだ。

海人と話が出来る場所が必要だからな。

家にはラブラナが待っていた。



「な、アイ。」



「何でしょうか、マスター。」



「誰か水龍はつかないの?」



「交渉ですので、マスターが居れば問題ありません。」



「そ、そんなものなんだ。」



じゃかんの心配はあるが、アイが問題ないと言っているのだ。安心だろう。



「待たせました。初めまして、私がナインです。」



手を差し出したが、イワシ族の長ラプトプは土下座をした。



「へっ?」



「龍達を従え、獣神達も配下にされし神龍様に御拝謁を申し上げます!」



頭に何を言ってるのとバレているの同時の事でパニックだ。



「我等は海人の中でも弱小の部族、イワシ族が族長をしておりますラプトプと申します!どうか我等の部族も神龍様の配下の末席を頂けますでしょうか?どうぞお願い致します!」



顔も上げずに要求ばかりだね。

ナインは冷静に観察する。



「配下?」



「はい!我等は海の商いをしております!神龍様にお役に立てると思います!」



「マスターに逆らう事も裏切る事も許しませんよ。」



「はい!是対に逆らう事も裏切る事も致しません!」



アイさん、ノリノリで宣言されてません?良く考えたらラプトプもノリノリ?最初から仕組んでいましたね。



「アイ。」



アイも膝をついて畏まると、



「全て終わっております!ご指示を。」



わ、悪乗りしてましたね。



「はー、もう勝手にしてよ。」



「はっ!ラプトプ、決断が降りました。即座に掛かりなさい!」



「ははっ!掛かります!」



即座に転移されたのを見送ると、



「アイ?」



「憂いを潰せばアトは此方の物です!」



「あ、うん。」



何かを始めたのだろ。だが安全よりも何を始めたのかを知りたい。



「マスターにもお仕事です!」



アイは笑顔でナインを黙らせた。





ーーーーーーーーーーーーーーーーーー





暗い海はある。

仕事内容は簡単であった。

幻獣の出現による土壌汚染と海域汚染の除去と土壌を豊かにする事である。

単純なお仕事だ。

しかし、幻獣の爪痕とは何とも云えない事だ。ろくでもない化け物だったのだろう。後始末をしないで何をしたかったのかは知らないし、関係もない。ただ異世界の素材が欲しかったから狩っただけだからな。

除去もアイのお陰で楽に出来るし、改変も簡単に終わる。海底の生き物は無理だが水草は植えたぞ。ワカメも多数必要だろう。

隠れる岩場もすっきりしとけば良いな。



その暗い場所から光が広がった。

当然シャチ族の村にも光は届く。

土壌や草が生えてきたのだから、村は当然の様に驚きと喜びに包まれていた。

デークは何が起こったのか訳が解らず、光の元に駆け出した。

デークだけでは無い。村中の者が真相を知るべくして目指したのだ。

やがて中心部らしき場所に行くのだが、そこには人種の子供がいた。姿からは女らしいが、楽しそうにしていたのだ。



「ぶーん、此方ノー○ラ○。深度を下げる。了解。ずぶぶぶ。」



何をしてるのだろう。
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