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本章
浜辺で朝食
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朝になりフェンリルの姿がなかった。
砂浜で寝て居たのだ。
当然、髪には砂がついていたので、クリーンで綺麗にしてテーブルや椅子を出して朝飯を準備する。
フェンリルの奴は何処に行ったか知らないが、次に見つけたら問答無用で殴る決意をした。
浜辺で朝食。
ちょっと荒いので風を消して波を穏やかにする。
黒い雲は消して白い雲を演出する。
いつの間にか後ろにアイが居て、紅茶を入れてくれた。
「ありがとう。」
アイに礼を言ってから紅茶を含む。
暑い場所は夜中に冷えるのが一番辛いので、朝は温かい飲み物はありがたい。
「面倒な事になった。」
昨晩の事を思い返しながら今後の事を考えていた。とりあえず水龍達の所に向かう予定だ。面倒事が増えない事を祈ってるよ?
「アイツまだいんの?」
「はい、マスター。」
景色を楽しむ視界には入っていないが、浜辺には昨日からランバルトがいた。昨日の違うのは濡れて以内事だろうか。
起きているのに、此方には顔を向けていない。
森を見ているのだが、ずっとガン見なのが気になる所だ。
何かあったのだろうか?
「マスター、お代わりを。」
流石はアイである。お代わりのタイミングはバッチリだ。
「新作の菓子パンです。」
「おお、旨そうだな!どれどれ。」
一つを取って食べる。抹茶のホイップに粒あんにミルフィーユのパンだ。ミルフィーユは中の層はもちっとして外はサクッとなっている。
「んー!」
美味しい。
此だけでアイとは繋がっているので俺の感情は伝わるだろう。
答えの代わりに、アイも笑顔で次の新作を出してくれる。
幸せだが、不安でもある。
何故なら美味しい物を食べているのに食いしん坊が来ないからだ。
来ない不安に晒されながら、朝食を終える。
「ご馳走さま。」
「お粗末さまです、マスター。」
不安のままに旅立ちの姿になり出立する。
ランバルトは森に釘付けだったが、アイに連れられて来た。
「行くぞ。」
アイとランバルトと一緒に水龍達の近くに転移したのだ。
「行ったな。」
白龍は森から姿を現しながら周りを注意していた。
不意にナインが現れたら、即死コースになる。
「生きているか?」
「生きてるが、動けない。」
フェンリルは大地に腹這いに寝ていた。
木々も数十本は折られ、フェンリルの周りにも落ちている。
白龍も傷を負っていた。
「我も飛ぶのは終わりだ、ね、寝よう。」
「うむ。」
ボロボロになっている二匹は、とりあえず眠りについたのたが、何故こうなったのか?
答えは簡単にナインにやられたのだ。
寝ている時に、魔力の調整かたまに取れないのだ。
理由は大人になれた事が原因で、力の配分が上手く出来ない。
起きているときも、大人バージョンに自由になれる訳でも無く、何も出来ないのだ。
しかし、寝ている時には自由になれる。
そして、ナインは寝相は良い方ではない。
寝ていた時に大人になってフェンリルと白龍を掴み暴れたのだ。
それはもう酷くてフェンリルと白龍が何度も天地をさまよったか知れず、最後には森に捨てられたのだ。
完全に心身共にボロボロである。
ナインが起きた時に何とか骨折が治った程度で、肉体の傷が治った訳でもない。
迷惑な寝相。
しかし、その事を責めてはいけない事も理解していた。
とりあえず、生きている事に感謝をしつつ眠ったのである。
砂浜で寝て居たのだ。
当然、髪には砂がついていたので、クリーンで綺麗にしてテーブルや椅子を出して朝飯を準備する。
フェンリルの奴は何処に行ったか知らないが、次に見つけたら問答無用で殴る決意をした。
浜辺で朝食。
ちょっと荒いので風を消して波を穏やかにする。
黒い雲は消して白い雲を演出する。
いつの間にか後ろにアイが居て、紅茶を入れてくれた。
「ありがとう。」
アイに礼を言ってから紅茶を含む。
暑い場所は夜中に冷えるのが一番辛いので、朝は温かい飲み物はありがたい。
「面倒な事になった。」
昨晩の事を思い返しながら今後の事を考えていた。とりあえず水龍達の所に向かう予定だ。面倒事が増えない事を祈ってるよ?
「アイツまだいんの?」
「はい、マスター。」
景色を楽しむ視界には入っていないが、浜辺には昨日からランバルトがいた。昨日の違うのは濡れて以内事だろうか。
起きているのに、此方には顔を向けていない。
森を見ているのだが、ずっとガン見なのが気になる所だ。
何かあったのだろうか?
「マスター、お代わりを。」
流石はアイである。お代わりのタイミングはバッチリだ。
「新作の菓子パンです。」
「おお、旨そうだな!どれどれ。」
一つを取って食べる。抹茶のホイップに粒あんにミルフィーユのパンだ。ミルフィーユは中の層はもちっとして外はサクッとなっている。
「んー!」
美味しい。
此だけでアイとは繋がっているので俺の感情は伝わるだろう。
答えの代わりに、アイも笑顔で次の新作を出してくれる。
幸せだが、不安でもある。
何故なら美味しい物を食べているのに食いしん坊が来ないからだ。
来ない不安に晒されながら、朝食を終える。
「ご馳走さま。」
「お粗末さまです、マスター。」
不安のままに旅立ちの姿になり出立する。
ランバルトは森に釘付けだったが、アイに連れられて来た。
「行くぞ。」
アイとランバルトと一緒に水龍達の近くに転移したのだ。
「行ったな。」
白龍は森から姿を現しながら周りを注意していた。
不意にナインが現れたら、即死コースになる。
「生きているか?」
「生きてるが、動けない。」
フェンリルは大地に腹這いに寝ていた。
木々も数十本は折られ、フェンリルの周りにも落ちている。
白龍も傷を負っていた。
「我も飛ぶのは終わりだ、ね、寝よう。」
「うむ。」
ボロボロになっている二匹は、とりあえず眠りについたのたが、何故こうなったのか?
答えは簡単にナインにやられたのだ。
寝ている時に、魔力の調整かたまに取れないのだ。
理由は大人になれた事が原因で、力の配分が上手く出来ない。
起きているときも、大人バージョンに自由になれる訳でも無く、何も出来ないのだ。
しかし、寝ている時には自由になれる。
そして、ナインは寝相は良い方ではない。
寝ていた時に大人になってフェンリルと白龍を掴み暴れたのだ。
それはもう酷くてフェンリルと白龍が何度も天地をさまよったか知れず、最後には森に捨てられたのだ。
完全に心身共にボロボロである。
ナインが起きた時に何とか骨折が治った程度で、肉体の傷が治った訳でもない。
迷惑な寝相。
しかし、その事を責めてはいけない事も理解していた。
とりあえず、生きている事に感謝をしつつ眠ったのである。
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