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本章
民のさいご
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報告が来たのは全滅を確認した監視者からであった。
悲報なのはルミエッタだけだろう。
間抜けな進行、いや進軍をかましたイグミサル皇国に、誰もが飽きてしまうか、笑い話の一つとなっていたのだ。
他はそうでもルミエッタにすれば、親しい人が亡くなったのだから心中察するものもあるだろう。
ナインはルミエッタに対しては何もしなかった。
この行軍の意味を知っているから話さなかった。
10日もすれば、ルミエッタも少女の顔を捨ててナインの前に来て、
「ナインちゃん、ごめんね。私、故郷に帰る!」
ルミエッタの決意ある言葉と行動に対して、
「お姉ちゃん、気を付けて。」
ルミエッタは涙を流して別れを惜しんでいた。
ナインは上手くルミエッタに合わせる事に尽力したのだ。
その後、ルミエッタはどうなったのかはナインは知らない。干渉は全く無いのだから。
その後、いや、少しだけ遡ろう。
ーーーーーーーーーー
砂漠に進軍してしまい、残った民を助けた旅人というか、イシャナ率いる元悪魔天使達によるお助け隊が人の姿で頑張ってお世話をしていた。
と、言っても3日もすれば、ナインは皇国の砂漠の真ん中にいた。
何をではない、砂漠を戻すのに時間も能力も必要としない人物である。ただ、自分の魔力だけであっさりと片付けが出来る。
これ程にあくどいやり方は無い。
なんたって、砂漠化を進めて皇国の性根を見極めて、皇帝貴族一派と闇に生きた者と悪を平気にできる者及び兵達を砂漠で殺したのだ。
魔物に襲われてしまったのも、ナインの手の内である。
魔物を操った訳ではない。
魔物達がいる場所に人を誘導しただけだ。
砂漠での道は基本的にないし、歩く道が決まっているわけでもない。
経験に基づいて歩くのが正解だろう。
例えば、日の陰りや日の位置、星の位置による方角の割だし方や、砂漠での水の集め方は現代なら余裕で解る。
解るのはネットがあるからだ。
この世界では、いやこの世界の人間にはネットなんて代物は使えないし、GPSなんて使った事がない。
多少、日の位置や星の位置を惑わした位である。
事故と同じ様なものだ。
慢心と過信、油断と自信。運がちょとしたスパイスになる。
些細な事が大きな事故になるのは、どこでも変わらない。
たった五キロでさえ、砂漠では地獄なのだ。
安易に考えて、勝手に足を踏み入れてはいけない場所。
一人なら駄目でも大人数なら安心という油断。
皇帝と行くという慢心。
魔物を刈ってくれる兵隊がいるという過信。
行軍に着いて行けば良いという根拠無き自信。
砂漠という運に見放されていて、見事にあたるのだ。
ん、意味が分からない?
ふむ、交通事故で原因の大半が過信である。
運転が上手い、事故に合わない、取り締まり合わない等。
この過信が一番多く、飲酒なども含まれる。
運転が上手いに繋がるが、毎日運転をすれば慢心になる。
運転が出来ている油断。
私は事故を起こさない自信。
この四つが均等なら事故に合う確率は低い。
しかし、少し意識が運転から離れたら?運転中にスマホを触ったら?と油断が大きくなれば?運転が上手い過信からスピードを出せば?事故になる。
事故の大きさは運による。良ければ軽症で重ければ重症ではない。警察に捕まるは軽い。此れは運が良いのだ。
交通事故になれば分かる。
交通事故でも、大きさや事故の内容などは運が関係している。
間違って欲しくないが、運が悪いなら死で、それ以外は良いのだ。その後の事は別なのだ。
ま、砂漠で迷って仕舞えば終りとなる。
例え百万の大軍でも、砂に足を取られながら行軍である。
装備で30キロ、食糧や必要な物が20キロと平均50キロもある。これ以上かも知れないが、食糧や水は減っていく。
残るのは意味がないプライドと一握りの譲り合いが出来ない心。
脱落する者を捨てれる事が出来ても、栄光を掴むことを止めなかった結果であった。
では、脱落者を見て行こう。
最初の脱落者は小さな子供を連れた親子である。
子供の体力では砂漠は辛い、次いでに母親が崩れ、父親が諦める。
皇国に向かうは、家族連れと体力に自信が無いものがいた。
もちろん兵の脱落もある。
それらは皆、旅人に着いて行くことになるのだ。
此処で助けを求め旅人に連れられる人達だけが助かる。
それ以外は砂漠の肉となり、他の生き物に食べられてしまうのだ。
怪しさ満点の旅人は、帰って来る家族連れを中心に布教の様に集めていた。
旅人に着いて行くと、『キューブ』と呼ぶテントに入る事になる。
テントに入ると涼しく火照りを冷まして、奥に連れて来られる。
そこで制約を書く事になるが、決して無理にはしない。
無理なら皇都に連れて行かれるし、納得したなら記入する。
記入していない者は皇国から離れた土地に行くのだ。
尚、皇都には既に人は居ない。
居ないのは、グリーンシティに移り住んで居るからだ。
制約に記入した者は、グリーンシティにて仕事の適性と生活に慣れる事と知識と仕事を覚える事が急務になる。
法律と良いことと悪い事を教えられる。
また、勤務地は皇国の南、皇都から千キロ離れた場所の村に行くことになる。因みに、元砂漠の南は海で遊べる海遊都市になっている。
そこは別に話すとして、そこから海伝いに森も土地も復活している。皇都から250キロから先は人が居なくなると砂漠から良い大地に戻っているからだ。
しかも前と違うのは、グリーンシティから伸びる鉄橋になるのだ。もちろん、川も新しくなっている。
海が近い都市とか港町程度の都市計画ではない。
未来都市化で進んでいるのだ。
因みに文化を急速に発展したら、着いて来れる人は限られるが、新しい物の街に放り込むと、人は新しい物に適応する。
それは、子供とか老人ではなく、生きる為に必要な事を覚えなくてはいけないからだ。
老人とて、生きる為に必死に覚える事が出来る。
出来なければ国から捨てれる契約になっているからだ。
無駄がある内は遊ぶ事しか考えないが、無駄がない場合は遊ぶ事よりも覚える事しか考えない。
子供も大人も余裕も無駄もない過密スケジュールで、勉学に励むしかなかった。
新しい仕事を貰う為に。
そうして、旅人に着いて来た人々は、新しい生活が待っているが、その逆の人々は悲惨であった。
砂漠化は強烈な速さで皇国を呑み込んでいた。土地も水も無くなってしまった土地に明日は無かったのだ。乳飲み子を抱いた親子の死体、水を求めて争った跡に残る干からびた男達。
魔物も溢れ、生きるのも厳しい世界となる。
水が無い人が生きれるのも長くは続かないが、最後の時まで地獄の中にいるのだった。
軍から脱落した者はもっと辛辣であった。
辛辣とは、旅人に声を掛けられた者だけが助かり、掛けられない者は死が待っていた。
アイに選別をして選ばれた人が生きて残る事になるが、殆どが神国に連れられる事になり、普通の生を得ることになる。
神国はもう無くなるが、元神国で自分の愚かさに悲嘆に暮れる事になる。
そこから、新しい生活に移れるまでには時間も期間も掛かる事になる。
こうして元皇国からは約42万人が新しい場所に移り生活を始める。
そして、約358万人が砂漠で散ることになった。
皇国と神国はナインが関わる事で滅ぶ迄に半年もいらなかったようだ。
悲報なのはルミエッタだけだろう。
間抜けな進行、いや進軍をかましたイグミサル皇国に、誰もが飽きてしまうか、笑い話の一つとなっていたのだ。
他はそうでもルミエッタにすれば、親しい人が亡くなったのだから心中察するものもあるだろう。
ナインはルミエッタに対しては何もしなかった。
この行軍の意味を知っているから話さなかった。
10日もすれば、ルミエッタも少女の顔を捨ててナインの前に来て、
「ナインちゃん、ごめんね。私、故郷に帰る!」
ルミエッタの決意ある言葉と行動に対して、
「お姉ちゃん、気を付けて。」
ルミエッタは涙を流して別れを惜しんでいた。
ナインは上手くルミエッタに合わせる事に尽力したのだ。
その後、ルミエッタはどうなったのかはナインは知らない。干渉は全く無いのだから。
その後、いや、少しだけ遡ろう。
ーーーーーーーーーー
砂漠に進軍してしまい、残った民を助けた旅人というか、イシャナ率いる元悪魔天使達によるお助け隊が人の姿で頑張ってお世話をしていた。
と、言っても3日もすれば、ナインは皇国の砂漠の真ん中にいた。
何をではない、砂漠を戻すのに時間も能力も必要としない人物である。ただ、自分の魔力だけであっさりと片付けが出来る。
これ程にあくどいやり方は無い。
なんたって、砂漠化を進めて皇国の性根を見極めて、皇帝貴族一派と闇に生きた者と悪を平気にできる者及び兵達を砂漠で殺したのだ。
魔物に襲われてしまったのも、ナインの手の内である。
魔物を操った訳ではない。
魔物達がいる場所に人を誘導しただけだ。
砂漠での道は基本的にないし、歩く道が決まっているわけでもない。
経験に基づいて歩くのが正解だろう。
例えば、日の陰りや日の位置、星の位置による方角の割だし方や、砂漠での水の集め方は現代なら余裕で解る。
解るのはネットがあるからだ。
この世界では、いやこの世界の人間にはネットなんて代物は使えないし、GPSなんて使った事がない。
多少、日の位置や星の位置を惑わした位である。
事故と同じ様なものだ。
慢心と過信、油断と自信。運がちょとしたスパイスになる。
些細な事が大きな事故になるのは、どこでも変わらない。
たった五キロでさえ、砂漠では地獄なのだ。
安易に考えて、勝手に足を踏み入れてはいけない場所。
一人なら駄目でも大人数なら安心という油断。
皇帝と行くという慢心。
魔物を刈ってくれる兵隊がいるという過信。
行軍に着いて行けば良いという根拠無き自信。
砂漠という運に見放されていて、見事にあたるのだ。
ん、意味が分からない?
ふむ、交通事故で原因の大半が過信である。
運転が上手い、事故に合わない、取り締まり合わない等。
この過信が一番多く、飲酒なども含まれる。
運転が上手いに繋がるが、毎日運転をすれば慢心になる。
運転が出来ている油断。
私は事故を起こさない自信。
この四つが均等なら事故に合う確率は低い。
しかし、少し意識が運転から離れたら?運転中にスマホを触ったら?と油断が大きくなれば?運転が上手い過信からスピードを出せば?事故になる。
事故の大きさは運による。良ければ軽症で重ければ重症ではない。警察に捕まるは軽い。此れは運が良いのだ。
交通事故になれば分かる。
交通事故でも、大きさや事故の内容などは運が関係している。
間違って欲しくないが、運が悪いなら死で、それ以外は良いのだ。その後の事は別なのだ。
ま、砂漠で迷って仕舞えば終りとなる。
例え百万の大軍でも、砂に足を取られながら行軍である。
装備で30キロ、食糧や必要な物が20キロと平均50キロもある。これ以上かも知れないが、食糧や水は減っていく。
残るのは意味がないプライドと一握りの譲り合いが出来ない心。
脱落する者を捨てれる事が出来ても、栄光を掴むことを止めなかった結果であった。
では、脱落者を見て行こう。
最初の脱落者は小さな子供を連れた親子である。
子供の体力では砂漠は辛い、次いでに母親が崩れ、父親が諦める。
皇国に向かうは、家族連れと体力に自信が無いものがいた。
もちろん兵の脱落もある。
それらは皆、旅人に着いて行くことになるのだ。
此処で助けを求め旅人に連れられる人達だけが助かる。
それ以外は砂漠の肉となり、他の生き物に食べられてしまうのだ。
怪しさ満点の旅人は、帰って来る家族連れを中心に布教の様に集めていた。
旅人に着いて行くと、『キューブ』と呼ぶテントに入る事になる。
テントに入ると涼しく火照りを冷まして、奥に連れて来られる。
そこで制約を書く事になるが、決して無理にはしない。
無理なら皇都に連れて行かれるし、納得したなら記入する。
記入していない者は皇国から離れた土地に行くのだ。
尚、皇都には既に人は居ない。
居ないのは、グリーンシティに移り住んで居るからだ。
制約に記入した者は、グリーンシティにて仕事の適性と生活に慣れる事と知識と仕事を覚える事が急務になる。
法律と良いことと悪い事を教えられる。
また、勤務地は皇国の南、皇都から千キロ離れた場所の村に行くことになる。因みに、元砂漠の南は海で遊べる海遊都市になっている。
そこは別に話すとして、そこから海伝いに森も土地も復活している。皇都から250キロから先は人が居なくなると砂漠から良い大地に戻っているからだ。
しかも前と違うのは、グリーンシティから伸びる鉄橋になるのだ。もちろん、川も新しくなっている。
海が近い都市とか港町程度の都市計画ではない。
未来都市化で進んでいるのだ。
因みに文化を急速に発展したら、着いて来れる人は限られるが、新しい物の街に放り込むと、人は新しい物に適応する。
それは、子供とか老人ではなく、生きる為に必要な事を覚えなくてはいけないからだ。
老人とて、生きる為に必死に覚える事が出来る。
出来なければ国から捨てれる契約になっているからだ。
無駄がある内は遊ぶ事しか考えないが、無駄がない場合は遊ぶ事よりも覚える事しか考えない。
子供も大人も余裕も無駄もない過密スケジュールで、勉学に励むしかなかった。
新しい仕事を貰う為に。
そうして、旅人に着いて来た人々は、新しい生活が待っているが、その逆の人々は悲惨であった。
砂漠化は強烈な速さで皇国を呑み込んでいた。土地も水も無くなってしまった土地に明日は無かったのだ。乳飲み子を抱いた親子の死体、水を求めて争った跡に残る干からびた男達。
魔物も溢れ、生きるのも厳しい世界となる。
水が無い人が生きれるのも長くは続かないが、最後の時まで地獄の中にいるのだった。
軍から脱落した者はもっと辛辣であった。
辛辣とは、旅人に声を掛けられた者だけが助かり、掛けられない者は死が待っていた。
アイに選別をして選ばれた人が生きて残る事になるが、殆どが神国に連れられる事になり、普通の生を得ることになる。
神国はもう無くなるが、元神国で自分の愚かさに悲嘆に暮れる事になる。
そこから、新しい生活に移れるまでには時間も期間も掛かる事になる。
こうして元皇国からは約42万人が新しい場所に移り生活を始める。
そして、約358万人が砂漠で散ることになった。
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