転生国主興国記

hinomoto

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階段のぼる

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大人の姿になったナインを抑える人が居ない状況だ。イシャナも見た目はJKの姿だから、男にビンタされるJKの構図も見えるだろう。
違うけどね。
人間でも多いが、無駄に過信する人は多い。若ければ無敵やら最強とか言えるし、歳を取っても病気したこと無いからとか、好きな物を好きなだけ食べても大丈夫!とか根拠の無い自信を持つものだ。
まやかしとも考えないで、まやかしを信じて要るのが多く存在する。
迷惑を他人にかけなければ、適当にやって欲しいと思う。
過信してるから慢心が生まれ、その慢心が傲りとなり、人を虐げずむのだ。
騙される人に多いのだが、ご存知だろうか?
騙された後に騙される事が多いのは、この慢心、傲り、虐げずむだ。
それは、騙す人間にも当てはまる事だ。
イルミナがまさに騙す側の人であった。
法の下では捕まる程度だが、法がない此処では死か同等責めが妥当とされる。

ドコォォォォォォォオン!

今はどうだろうか?音を無くせばビンタである。
が、首は自由に回っている。
それと、周りに多大な被害も出ている。
止めようとしたアイも不可能であった。
アイの顔も青白いのだ。機体なのに。
サポートAIで、機体も天使や悪魔を凌駕した存在だったが、ナインの力がそれも凌駕した存在になっていたのだ。
怒らしていけない存在となっていた、ご主人様。

飽きたのだろうか、左手で顔の回転を再び止めると、

「さて、頬も温まった事だろう。本気で逝くぞ?」

その声は小さくイルミナにしか聴こえない程度のはずなのに、天界の隅々までその声は届いていた。
隅に居た天使はその声を聞いて泣いて謝ったそうだが、既に天界の支配権も奪取したのだろうかと間違う程の事だ。
遠い所に居た者がこうなのだから、近くに居るイルミナはどうなるだろうか。
もし、小悪魔的に男を手玉にとる事を続けていたら変わってたかも知れないが、天界を手中にしてからは男との事も考えなかったのだ。

「こ、殺さないで。」

何にも考えずに発した言葉に、ナインは、

「人がお前を信じて助けを求めても、助けなかったのに何で助ける義理があるの?」

「それは、私を信じたからで、私は貴方に言ってるの!」

「ふーん。俺を信じてなく関係無いのに助ける意味がないな。」

「私は神よ!私の・・・・・」

その刹那に手が頬に触れた。
音も無く消えていた。
イルミナの頭部と右側が綺麗に消えたのだ。
千切れる音も、物が飛んだり壊れた音も無く消えたのだ。
右側は先も見えない程の消え去りようで、その様を見ていたアイでさえ理解する為に何百回ものエラーを繰返していた。

「まだ、核があるから全てを消すまで叩くか。」

『お待ち下さい!これ以上されると私は・・・・・』

足元に手が振るわれた。
足元には深い亀裂が入った。

『お慈悲を!貴方に、貴方様に降ります!降らして・・・・・』

イルミナの左腕は消え去り縦に亀裂が追加される。

『もう一度!もう一度だけ!』

左手が上がった時にアイが止めに入った。

「マ、マスター、お待ち下さい!」

「なに?」

「今はお待ち下さい!地上の被害も考慮して下さい!」

「被害?」

「はい!肯定です。イルミナへの信仰が勿体無いです!」

アイの初めて必死に押し止める発言と姿に笑ってしまう。

ドキューン。

アイは未知の感情に囚われたのだった。因みにイルミナとイシャナはナインの笑顔に撃ち抜かれたのだ。
解けない魔法に。

「仕方ないな、テイム。」

何時もの様にしたのだが、その力が強く強制的に執行されたのだ。
今眷族でも、最下層に入れられる事になった。
それは、ランク分けすると、イシャナと悪魔達は真ん中に位置すれば、最低のランク。ゴブリンの階位ならイシャナがゴブリンロードならイルミナはゴブリンである。因果応報。
弊害としてアシャーは即座に存在が消しとんでいた。
そして、天界は落ちた。
損害はイルミナの会社が壊滅と従業員が百名以上が消えたのだ。
そんな事に関心も無いナインは、

「あれ?勧誘に行かないのアイ?」

目で触れ合うだけで顔を背けてしまう。

「アイ?」

ナインの顔を会わせないアイに不思議に思いながらも、何か考えているんだと思い、無理にはせずに、

「アイがしないなら俺がするか?」

「いえ、出来ます!やって来ます!」

アイは振り替える事無く走って出て行った。
変わった行動が出来る事に満足しながら、ナインは元の姿になる。
適当にアイを待つナインと、不動の様に気お付けをしているイシャナと、元の姿に戻したら死ぬと悟ったイルミナがその場にいるのだった。
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