転生国主興国記

hinomoto

文字の大きさ
上 下
195 / 253
本章

階段のぼる

しおりを挟む
大人の姿になったナインを抑える人が居ない状況だ。イシャナも見た目はJKの姿だから、男にビンタされるJKの構図も見えるだろう。
違うけどね。
人間でも多いが、無駄に過信する人は多い。若ければ無敵やら最強とか言えるし、歳を取っても病気したこと無いからとか、好きな物を好きなだけ食べても大丈夫!とか根拠の無い自信を持つものだ。
まやかしとも考えないで、まやかしを信じて要るのが多く存在する。
迷惑を他人にかけなければ、適当にやって欲しいと思う。
過信してるから慢心が生まれ、その慢心が傲りとなり、人を虐げずむのだ。
騙される人に多いのだが、ご存知だろうか?
騙された後に騙される事が多いのは、この慢心、傲り、虐げずむだ。
それは、騙す人間にも当てはまる事だ。
イルミナがまさに騙す側の人であった。
法の下では捕まる程度だが、法がない此処では死か同等責めが妥当とされる。

ドコォォォォォォォオン!

今はどうだろうか?音を無くせばビンタである。
が、首は自由に回っている。
それと、周りに多大な被害も出ている。
止めようとしたアイも不可能であった。
アイの顔も青白いのだ。機体なのに。
サポートAIで、機体も天使や悪魔を凌駕した存在だったが、ナインの力がそれも凌駕した存在になっていたのだ。
怒らしていけない存在となっていた、ご主人様。

飽きたのだろうか、左手で顔の回転を再び止めると、

「さて、頬も温まった事だろう。本気で逝くぞ?」

その声は小さくイルミナにしか聴こえない程度のはずなのに、天界の隅々までその声は届いていた。
隅に居た天使はその声を聞いて泣いて謝ったそうだが、既に天界の支配権も奪取したのだろうかと間違う程の事だ。
遠い所に居た者がこうなのだから、近くに居るイルミナはどうなるだろうか。
もし、小悪魔的に男を手玉にとる事を続けていたら変わってたかも知れないが、天界を手中にしてからは男との事も考えなかったのだ。

「こ、殺さないで。」

何にも考えずに発した言葉に、ナインは、

「人がお前を信じて助けを求めても、助けなかったのに何で助ける義理があるの?」

「それは、私を信じたからで、私は貴方に言ってるの!」

「ふーん。俺を信じてなく関係無いのに助ける意味がないな。」

「私は神よ!私の・・・・・」

その刹那に手が頬に触れた。
音も無く消えていた。
イルミナの頭部と右側が綺麗に消えたのだ。
千切れる音も、物が飛んだり壊れた音も無く消えたのだ。
右側は先も見えない程の消え去りようで、その様を見ていたアイでさえ理解する為に何百回ものエラーを繰返していた。

「まだ、核があるから全てを消すまで叩くか。」

『お待ち下さい!これ以上されると私は・・・・・』

足元に手が振るわれた。
足元には深い亀裂が入った。

『お慈悲を!貴方に、貴方様に降ります!降らして・・・・・』

イルミナの左腕は消え去り縦に亀裂が追加される。

『もう一度!もう一度だけ!』

左手が上がった時にアイが止めに入った。

「マ、マスター、お待ち下さい!」

「なに?」

「今はお待ち下さい!地上の被害も考慮して下さい!」

「被害?」

「はい!肯定です。イルミナへの信仰が勿体無いです!」

アイの初めて必死に押し止める発言と姿に笑ってしまう。

ドキューン。

アイは未知の感情に囚われたのだった。因みにイルミナとイシャナはナインの笑顔に撃ち抜かれたのだ。
解けない魔法に。

「仕方ないな、テイム。」

何時もの様にしたのだが、その力が強く強制的に執行されたのだ。
今眷族でも、最下層に入れられる事になった。
それは、ランク分けすると、イシャナと悪魔達は真ん中に位置すれば、最低のランク。ゴブリンの階位ならイシャナがゴブリンロードならイルミナはゴブリンである。因果応報。
弊害としてアシャーは即座に存在が消しとんでいた。
そして、天界は落ちた。
損害はイルミナの会社が壊滅と従業員が百名以上が消えたのだ。
そんな事に関心も無いナインは、

「あれ?勧誘に行かないのアイ?」

目で触れ合うだけで顔を背けてしまう。

「アイ?」

ナインの顔を会わせないアイに不思議に思いながらも、何か考えているんだと思い、無理にはせずに、

「アイがしないなら俺がするか?」

「いえ、出来ます!やって来ます!」

アイは振り替える事無く走って出て行った。
変わった行動が出来る事に満足しながら、ナインは元の姿になる。
適当にアイを待つナインと、不動の様に気お付けをしているイシャナと、元の姿に戻したら死ぬと悟ったイルミナがその場にいるのだった。
しおりを挟む
感想 47

あなたにおすすめの小説

側妃に追放された王太子

基本二度寝
ファンタジー
「王が倒れた今、私が王の代理を務めます」 正妃は数年前になくなり、側妃の女が現在正妃の代わりを務めていた。 そして、国王が体調不良で倒れた今、側妃は貴族を集めて宣言した。 王の代理が側妃など異例の出来事だ。 「手始めに、正妃の息子、現王太子の婚約破棄と身分の剥奪を命じます」 王太子は息を吐いた。 「それが国のためなら」 貴族も大臣も側妃の手が及んでいる。 無駄に抵抗するよりも、王太子はそれに従うことにした。

父が再婚しました

Ruhuna
ファンタジー
母が亡くなって1ヶ月後に 父が再婚しました

パーティを追い出されましたがむしろ好都合です!

八神 凪
ファンタジー
勇者パーティに属するルーナ(17)は悩んでいた。 補助魔法が使える前衛としてスカウトされたものの、勇者はドスケベ、取り巻く女の子達は勇者大好きという辟易するパーティだった。 しかも勇者はルーナにモーションをかけるため、パーティ内の女の子からは嫉妬の雨・・・。 そんな中「貴女は役に立たないから出て行け」と一方的に女の子達から追放を言い渡されたルーナはいい笑顔で答えるのだった。 「ホントに!? 今までお世話しました! それじゃあ!」  ルーナの旅は始まったばかり!  第11回ファンタジー大賞エントリーしてました!

赤ん坊なのに【試練】がいっぱい! 僕は【試練】で大きくなれました

カムイイムカ(神威異夢華)
ファンタジー
僕の名前はジーニアス 優しい両親のもとで生まれた僕は小さな村で暮らすこととなりました お父さんは村の村長みたいな立場みたい お母さんは病弱で家から出れないほど 二人を助けるとともに僕は異世界を楽しんでいきます ーーーーー この作品は大変楽しく書けていましたが 49話で終わりとすることにいたしました 完結はさせようと思いましたが次をすぐに書きたい そんな欲求に屈してしまいましたすみません

勝手に召喚され捨てられた聖女さま。~よっしゃここから本当のセカンドライフの始まりだ!~

楠ノ木雫
ファンタジー
 IT企業に勤めていた25歳独身彼氏無しの立花菫は、勝手に異世界に召喚され勝手に聖女として称えられた。確かにステータスには一応〈聖女〉と記されているのだが、しばらくして偽物扱いされ国を追放される。まぁ仕方ない、と森に移り住み神様の助けの元セカンドライフを満喫するのだった。だが、彼女を追いだした国はその日を境に天気が大荒れになり始めていき…… ※他の投稿サイトにも掲載しています。

嫌われ聖女さんはとうとう怒る〜今更大切にするなんて言われても、もう知らない〜

𝓝𝓞𝓐
ファンタジー
13歳の時に聖女として認定されてから、身を粉にして人々のために頑張り続けたセレスティアさん。どんな人が相手だろうと、死にかけながらも癒し続けた。 だが、その結果は悲惨の一言に尽きた。 「もっと早く癒せよ! このグズが!」 「お前がもっと早く治療しないせいで、後遺症が残った! 死んで詫びろ!」 「お前が呪いを防いでいれば! 私はこんなに醜くならなかったのに! お前も呪われろ!」 また、日々大人も気絶するほどの魔力回復ポーションを飲み続けながら、国中に魔物を弱らせる結界を張っていたのだが……、 「もっと出力を上げんか! 貴様のせいで我が国の騎士が傷付いたではないか! とっとと癒せ! このウスノロが!」 「チッ。あの能無しのせいで……」 頑張っても頑張っても誰にも感謝されず、それどころか罵られるばかり。 もう我慢ならない! 聖女さんは、とうとう怒った。

クラス転移したけど、皆さん勘違いしてません?

青いウーパーと山椒魚
ファンタジー
加藤あいは高校2年生。 最近ネット小説にハマりまくっているごく普通の高校生である。 普通に過ごしていたら異世界転移に巻き込まれた? しかも弱いからと森に捨てられた。 いやちょっとまてよ? 皆さん勘違いしてません? これはあいの不思議な日常を書いた物語である。 本編完結しました! 相変わらず話ごちゃごちゃしていると思いますが、楽しんでいただけると嬉しいです! 1話は1000字くらいなのでササッと読めるはず…

[完結] 邪魔をするなら潰すわよ?

シマ
ファンタジー
私はギルドが運営する治療院で働く治療師の一人、名前はルーシー。 クエストで大怪我したハンター達の治療に毎日、忙しい。そんなある日、騎士の格好をした一人の男が運び込まれた。 貴族のお偉いさんを魔物から護った騎士団の団長さんらしいけど、その場に置いていかれたの?でも、この傷は魔物にヤられたモノじゃないわよ? 魔法のある世界で亡くなった両親の代わりに兄妹を育てるルーシー。彼女は兄妹と静かに暮らしたいけど何やら回りが放ってくれない。 ルーシーが気になる団長さんに振り回されたり振り回したり。 私の生活を邪魔をするなら潰すわよ? 1月5日 誤字脱字修正 54話 ★━戦闘シーンや猟奇的発言あり 流血シーンあり。 魔法・魔物あり。 ざぁま薄め。 恋愛要素あり。

処理中です...