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本章
あくまがきた
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アシュビーは気が付いてしまった。
「おかしいではなくて、此ってウイルス?いえ、ハック、よね。」
声を抑えて、周りを見渡す。
必死にパソコンを叩くが、疑問が確信しか変わらなかった。
下界の映像も、担当地区の学園しか映らないものだが、映像を何回も確認しても同じ箇所でロジックが起こる。映像に何の不具合もないのに。
侵入をしても何にも起こらないのは幸いだが、何とも無いのかが不安ではある。
今の映像を見てみる。
学園が映しだされ、男の子達が少女をナイフで刺す遊びをしていた。
男の子達は体に刺す事が飽きたのだろうか、顔を狙って刺していた。大抵は頬を狙っていたが、対象も踞るので背中になる。上手く刺せた時に顔が出てくる瞬間を狙って頬を刺す。
笑顔で刺しているのは、アシュビーの理論上の事なので当然なのだが、気分が良いものではなかった。
「思ってたよりも、キツいね。こりゃ。」
苦笑いで見ているが、人の残虐性に慣れないものだと思った。これ以上の事も見ているが毎度見るのは御免だと心から思う。
ぞくっ。
一瞬躊躇してしまう程の何かがくる。
何だろうと思いながら、映像を見る。
ビクッとしてしまうのは、少女の視線があった気がした。
それは泣きそうな少女ではなく、何かを見つけた様な視線を感じてしまったから。
目を映像から離して、報告にいこう。
かいしゃみたいなところ。
イルミナ様に、報告しないと行けないね。
席から立ち上がり、廊下を進んだ。
「アシュビー、どこ行くの?」
レットーは甘い物を食べながらアシュビーに声をかけたのだが、アシュビーは無視をしたのか、見えていない風に先を急いでいた。
「・・・真面目になったのかしら?」
考える事を止めて甘い物に集中した。
甘いの最高ですと、ルンルン気分で席に戻って行った。
廊下を進む。
すると豪華な扉の前に来ていた。
扉をノックする。
「ん?入れ?」
言われたので、扉を開ける。
「しつ・・・あれ?イルミナ様?」
アシュビーは驚いてしまう。
「お前は監視科の子ではないか、何かようか?」
「ようですか?あれ?何でしょう?」
「何だ?お前のような下使が私の部屋に来れないはずなのに?」
イルミナもアシュビーも謎の顔をしている。
何故か?例えば大企業と言ってもどの程度が分からないから具体的に例として日本Amazonの新宿エリアマネージャーが米Amazon本社のCEOに会いに来た様なものだ。
だけど、暇を持て余していたイルミナは、
「何か報告でもあるの?」
「あっ、はい!そうです!私の担当の学園で報告があります!」
「学園?えっと、確か『敬愛に掛かる不安を取る為の残虐行為とその増加関係』だっけ?」
「はい!覚えてくれたんですか!」
「此れくらいは当然です。それで?」
「あ、はい。あのレポートを一日掛けてプログラムしたのですが、どうもおかしい様な事がありまして。」
「何かしら?」
「見つけました。」
「ん?」
「ロジック固定、座標固定、エリア支配完了。」
「どうした・・・・・」
固まったアシュビーは白眼に口が半開きの状態で何か言っていたが、イルミナは理解していなかった。
不意にアシュビーの後ろから女の子と女性の執事と犬が現れた。
更にイルミナの理解が出来なかったのだ。
羽がない人達と女の子と犬が居ることに。
女性タイプはイルミナの配下なので理解が出来るし、執事もあったか!と納得も出来る。
女の子と犬は天界には存在していないはずだ。
何故、此処に居るのか?
イルミナは恐ろしくなり、
「対象、自分、転送!」
と、叫ぶが移動が出来ないでいた。
「何あれ?」
「転送。中級天使や中級悪魔が使う移動魔法です。転送先は予め決めた位置を登録する為、使い処がありません。」
「複数できないの?」
「一ヶ所しか登録出来ません。」
「ショボイ!」
女の子は可愛いながら辛辣な言葉を平気で言うし、執事女は正確に話している。犬が怨めしそうな視線を投げ掛けているのが意味が分からなかった。
「ど、どこから・・・・」
「あー、転移だ。」
「て、転移?」
「転送の上位です。」
「じょ、上位?!」
イルミナは驚いていた。
「しかし、化けてるねー。」
「悪魔と天使にそれほど変わりが在りませんから。」
何を知っているの!悪魔と天使の事をそんな真実を普通に言う人はいないのに。
イルミナの驚きは焦りに変わる。
「イシャナも言いたい事を言えば?」
「そうですね。」
犬が喋るが、聞いたことのある声だ。
名前何かは思い出せないが、遠い昔に聞いた事がある声である。
何で声だけで、嫌な気分になるのかも分からなかった。
犬から目が離せないでいたが、犬もそのままではなかった。
ゆっくりと変化していた。
変化が終われば半裸の男が出てきた。見たことの・・・・・・
「イルミナか。その姿に騙された俺が馬鹿だった。」
男を見ていたイルミナは冷や汗をかいていた。
見間違うはずは無い、会いたくない人物。
「イ、イグミサルなの、ね。」
逃げ様と窓に手を掛けるが、開く事はない。
それは、天界を支配しているイルミナには、考えられなかった。
多分、虫の様に逃げる為にもがいていた。
「決着をつけるぞ、ドゥルジ・ナス」
イグミサルが真面目な某拳法漫画の様に立っていた。
ナインは『うん、真面目に締めようとしてるわ、半裸のくせに。』と思っている。
既に、適当にやらしてみよーと考えていたのだ。
久々に合掌。
「おかしいではなくて、此ってウイルス?いえ、ハック、よね。」
声を抑えて、周りを見渡す。
必死にパソコンを叩くが、疑問が確信しか変わらなかった。
下界の映像も、担当地区の学園しか映らないものだが、映像を何回も確認しても同じ箇所でロジックが起こる。映像に何の不具合もないのに。
侵入をしても何にも起こらないのは幸いだが、何とも無いのかが不安ではある。
今の映像を見てみる。
学園が映しだされ、男の子達が少女をナイフで刺す遊びをしていた。
男の子達は体に刺す事が飽きたのだろうか、顔を狙って刺していた。大抵は頬を狙っていたが、対象も踞るので背中になる。上手く刺せた時に顔が出てくる瞬間を狙って頬を刺す。
笑顔で刺しているのは、アシュビーの理論上の事なので当然なのだが、気分が良いものではなかった。
「思ってたよりも、キツいね。こりゃ。」
苦笑いで見ているが、人の残虐性に慣れないものだと思った。これ以上の事も見ているが毎度見るのは御免だと心から思う。
ぞくっ。
一瞬躊躇してしまう程の何かがくる。
何だろうと思いながら、映像を見る。
ビクッとしてしまうのは、少女の視線があった気がした。
それは泣きそうな少女ではなく、何かを見つけた様な視線を感じてしまったから。
目を映像から離して、報告にいこう。
かいしゃみたいなところ。
イルミナ様に、報告しないと行けないね。
席から立ち上がり、廊下を進んだ。
「アシュビー、どこ行くの?」
レットーは甘い物を食べながらアシュビーに声をかけたのだが、アシュビーは無視をしたのか、見えていない風に先を急いでいた。
「・・・真面目になったのかしら?」
考える事を止めて甘い物に集中した。
甘いの最高ですと、ルンルン気分で席に戻って行った。
廊下を進む。
すると豪華な扉の前に来ていた。
扉をノックする。
「ん?入れ?」
言われたので、扉を開ける。
「しつ・・・あれ?イルミナ様?」
アシュビーは驚いてしまう。
「お前は監視科の子ではないか、何かようか?」
「ようですか?あれ?何でしょう?」
「何だ?お前のような下使が私の部屋に来れないはずなのに?」
イルミナもアシュビーも謎の顔をしている。
何故か?例えば大企業と言ってもどの程度が分からないから具体的に例として日本Amazonの新宿エリアマネージャーが米Amazon本社のCEOに会いに来た様なものだ。
だけど、暇を持て余していたイルミナは、
「何か報告でもあるの?」
「あっ、はい!そうです!私の担当の学園で報告があります!」
「学園?えっと、確か『敬愛に掛かる不安を取る為の残虐行為とその増加関係』だっけ?」
「はい!覚えてくれたんですか!」
「此れくらいは当然です。それで?」
「あ、はい。あのレポートを一日掛けてプログラムしたのですが、どうもおかしい様な事がありまして。」
「何かしら?」
「見つけました。」
「ん?」
「ロジック固定、座標固定、エリア支配完了。」
「どうした・・・・・」
固まったアシュビーは白眼に口が半開きの状態で何か言っていたが、イルミナは理解していなかった。
不意にアシュビーの後ろから女の子と女性の執事と犬が現れた。
更にイルミナの理解が出来なかったのだ。
羽がない人達と女の子と犬が居ることに。
女性タイプはイルミナの配下なので理解が出来るし、執事もあったか!と納得も出来る。
女の子と犬は天界には存在していないはずだ。
何故、此処に居るのか?
イルミナは恐ろしくなり、
「対象、自分、転送!」
と、叫ぶが移動が出来ないでいた。
「何あれ?」
「転送。中級天使や中級悪魔が使う移動魔法です。転送先は予め決めた位置を登録する為、使い処がありません。」
「複数できないの?」
「一ヶ所しか登録出来ません。」
「ショボイ!」
女の子は可愛いながら辛辣な言葉を平気で言うし、執事女は正確に話している。犬が怨めしそうな視線を投げ掛けているのが意味が分からなかった。
「ど、どこから・・・・」
「あー、転移だ。」
「て、転移?」
「転送の上位です。」
「じょ、上位?!」
イルミナは驚いていた。
「しかし、化けてるねー。」
「悪魔と天使にそれほど変わりが在りませんから。」
何を知っているの!悪魔と天使の事をそんな真実を普通に言う人はいないのに。
イルミナの驚きは焦りに変わる。
「イシャナも言いたい事を言えば?」
「そうですね。」
犬が喋るが、聞いたことのある声だ。
名前何かは思い出せないが、遠い昔に聞いた事がある声である。
何で声だけで、嫌な気分になるのかも分からなかった。
犬から目が離せないでいたが、犬もそのままではなかった。
ゆっくりと変化していた。
変化が終われば半裸の男が出てきた。見たことの・・・・・・
「イルミナか。その姿に騙された俺が馬鹿だった。」
男を見ていたイルミナは冷や汗をかいていた。
見間違うはずは無い、会いたくない人物。
「イ、イグミサルなの、ね。」
逃げ様と窓に手を掛けるが、開く事はない。
それは、天界を支配しているイルミナには、考えられなかった。
多分、虫の様に逃げる為にもがいていた。
「決着をつけるぞ、ドゥルジ・ナス」
イグミサルが真面目な某拳法漫画の様に立っていた。
ナインは『うん、真面目に締めようとしてるわ、半裸のくせに。』と思っている。
既に、適当にやらしてみよーと考えていたのだ。
久々に合掌。
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