転生国主興国記

hinomoto

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本章

閑話 あくまのそんざい

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イグミサル皇国で本来暗躍しているはずの悪魔はーいや、悪魔達は恐れていた。
大抵な事は先にも言ったが、堕天や悪魔として産まれ方は様々ある。
殆どが挫折の者が多いし、怨念の集まりが巨大になってもいる。
だから人に不幸を願うのは、今は昔の事。
殆んどの悪魔と云われている悪魔にはパソコンを持っているのだ。
パソコンが無い悪魔は必死に悪魔の本分を果たそうと天使の領域に迫りもした。
まあ、大抵砂漠の呪いによって阻まれているのだが。
で、持っている悪魔は、依存している。
ネットゲーム、ネットサーフィン、ネット警備、コメラー、等々。
日がな一日をネットに費やしていた。
特にゲーム依存の悪魔が多くて実務等の厄災は減ってしまっていた。
これが悪魔の実態である。

アイは積極的に動いていた。
ゲーマー程度の実力なのかの選別に時間を要したのは、ご愛敬である。
何故なら悪魔だけでも千差万別の如くおり、その数だけでも貴族系だけで数万もいるし、悪魔を集めれば数億はいる事になる。
皇国の人口に対して悪魔の数に負けてしまっているのだ。
その為に不可能な事と思われるが、ネットワークを支配したアイにとって、既に細部に至るまで悪魔の所在を確認していた。
その為の選別であり、マスターに有益があるのかが問題である。
しかし、困った事も発覚したのだ。
悪魔が要るのに天使が居ないのである。
天使と悪魔の戦争の弊害が出ていたのであるが、悪い事ばかりではなかったのである。
悪魔しか居ないから、悪魔の有志で悪より人を守るダークヒーローみたいな存在も判明したのだ。
その為に判別も区割り時間がかかっていた。
ナインと別れて肉体(?)を有してのスカウト作業に数日の作業となるのは、気合いが入っているからだろう。
但し、アイによる判別と判断と選別は苛烈に行われた。
別れて数分で悪魔達に天使が本来する業務をさせたのである。
悪魔の選別では数万体の存在が消えていた。
悪魔らしい悪魔は生きた気持ちも無く、怖がって地下に潜るもアイに見つかるのである。
悪事や何を指導や示唆も囁きまで見つかり、悪魔のはずが恐怖を抱く存在になっていた。
悪魔の存在意義が脅かされたのである。
しかし、アイは知っていた。
悪魔は沢山要るのに存在が大きいのが偏る事態となっている現在が間違っている事を、またネトゲにハマり仕事をサボる阿保を。
悪魔の暗黒時代が始まっていた。
逃げ惑う悪魔、怯える悪魔、嵐を過ぎ去る事を願う悪魔等を嘲笑うかのように、全員に等しく悪夢を植え付けたようだ。
但し、記入しとくが悪魔と魔族の関係があるかと言われれば否定できる。
この世界において魔族の本来の種族名は“魔力が特化した人族”である。
人間或いは人族は、“特化無しの人族”か“筋力が特化した人族”もあるが、特人族や筋人族など呼ばれるだけで恥ずかしいと感じて人族になっているが、魔族って格好良いねとなっただけなのである。
魔族と人族は同じ種族である。因みに、獣族や長寿族等は人族とは違うのだが、交配可能である。
と言ってもハーフが多い訳ではない。
民族が交わっただけで、好きになるのと結婚は別物なのだろうか。
冒険者では多種族でパーティーを組むのが多い。
例えば、男が五人と、女が一人の他人がパーティーを組んで居るとする。
男が人族なら女は獣族に、男が獣族なら女は人族となる。
これがこの世界の常識なのだ。
本来の常識を壊す存在はマスターだけであり、この小説もマスター主体であるのだから当然になるが、常識はあってないものだから。
だが、ナインには理解していない話しだとも言っておこう。
話を戻すが、悪魔にとって本来の役目に戻る事になれる者と逸脱する者に別れる。
逸脱者はナインの部下に、戻る者は世界に散る事になる。
どちらにせよ、悪魔の本来の役目は護られる事になる。

護られる・・・・・・のか?
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