クラス転移で神様に?

空見 大

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青年期:法国

結婚式後編

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 パーナが宴の開始を口にし、湧き上がる会場は先ほどまでとはまた違う熱気に包まれていく。
 結婚式場としてふさわしい内装であった室内は途端にその様相を変え、窓が開け放たれ過度に散りばめられた装飾は落ち着きのある者へと変化し室内にテーブルと各国の料理が立ち並ぶ。
 日本であれば別の場所に移動しなければできないようなことだって、こと異世界においては魔法という便利な道具のおかげでこんなことだってできてしまうのだ。
 式のメインとして特別な席に用意され出される食事を楽しみながらエルピスは何人かの人物と会話を重ねる。
 それは国の偉い人物であったり、エルピスが何かの機会で一緒になった冒険者であったりと様々だ。
 そうして時間が経過して状況が落ち着いていき場が安定してくるようになると、エルピスの見知った顔もちらほらと目に入り始める。

「この度は結婚おめでとうございますエルピスさん」

 晴れやかな正装に身を包み国王としてこの場にやって来ていたのはグロリアスだ。
 普段の何処か幼さを感じる可愛らしい所作は鳴りを顰め、背筋を正しキリッとした目つきで前を見据えるその姿はまさに王のそれである。
 これが王国を出た頃であれば頭を撫でてエルピスも労を労っただろうが、こんな姿を見せられてはもはや子供扱いなどできない。
 一人の男として、友達としてエルピスはグロリアスへと手を差し出した。

「また呼び出して悪いなグロリアス」
「いえいえ、ここに来るのは正直エルピスさんの結婚式を祝うのを抜きにしても国王として重要な事でもありますし」

 しっかりと握られた手の強さからは確かな意志というものが感じられる。
 随分と成長したグロリアスを見てなんだか鑑賞に浸っていると、奥の方からまた一人新しく知り合いがやってくる。

「兄さんは国王として来たみたいですが、俺は一個人としてきました。おめでとうございますエルピスさん」
「ルークお前……っ!」

 咄嗟に家族の前で幼い時の面影を出してしまうあたり、まだまだグロリアスも爪が甘いと言うところか。
 いろんな感情が無いまぜになっているグロリアスの顔はなんとも面白いが、そんなにいじめるものでは無いとエルピスはルークに視線を送る。
 そんなエルピスの自然に分かってますよと目で合図を出してくるあたり、ルークも随分としたたかになったものだ。

「祝いの席で喧嘩してる馬鹿な兄弟がいると聞いて来ましたが、まさかうちの家系でしたか」
「おはようイリア。ありがとう、祝いに来てくれて」
「おめでたいですからね。子供が生まれた時の祝詞は私が上げますから絶対に呼んでくださいよ?」
「もちろん」

 睨みつけるような声音でそう口にして来たイリアを前にして、エルピスは素直に首を縦に振るしかできなかった。
 これだけ集まっているのだからあの人もそろそろ来るのでは?
 そうエルピスが思っているとその思惑の人物が小脇に三人の子供達を引き連れてやってくる。

「──神本人に上げる祝詞ってのもおかしなもんではあるがな」
「お父さん!」
「元気にしてたかグロリアス。話は聞いてるぞ、良い王になったな」
「うん。父さん達が作り上げてきた国を僕の代で終わらせるわけにもいかないからね」

 グロリアスが国王に即位してからムスクロルは邪竜討伐について必要なものを調整するため、世界各地を転々としていた。
 実は邪竜討伐の際に各国を赴いた際に既にいくつか話が通っている国があり、それがムスクロルの功績によるものであった事をエルピスは聞かされている。
 この世界の基準では成人しているとはいえまだ幼かったグロリアスに国を渡し、邪竜というこの世の敵を退治するために動くその選択が取れる豪胆さはさすがに冒険王の末裔といったところか。
 久々に家族で会えたことが嬉しいのか楽しそうにしているグロリアスとムスクロルは、その後軽く挨拶を終えて楽しそうに熱気渦巻く式の中へと戻っていった。
 ヴァンデルグ王国が終わったから次は我々だと言わんばかりに、それからいくつかの国の偉い人間がエルピスに挨拶をしに来る。
 正直面倒な相手ではあるが一応祝いに来てくれている手前無碍にすることもできず対応していると、ふとまた先程までとは違った気配がエルピスの肌を突き刺す。
 神や聖人とは違うが脅威足り得ると実感するに値する気配、かなり前に感じたことのあるこの気配は確か──

「人間の国というのは大変だねぇ、我々の国のようにすれば良いといつも思うよ」

 貴族同士の会話に割り込むなど一体何者だ。
 エルピスと喋っていた男がそんな事を言いたげな顔をしながら振り返った先にいたのは、この世界でも英雄と同じくらい希少であるとされている森妖種達の上位種。
 始祖たる森妖種の女王であった。

「これはこれは。森妖種の国の女王アールヴ様とお見受けします、私は共和国盟主の一人で──」
「よしてくれ、悪いが私は別に人と遊びに来たわけじゃないんだ。心の底から純粋に彼を祝いに来ただけなんだよ」

 明確な拒絶の意を前にして共和国の盟主を名乗る人間はそれであればとそそくさと席を外す。
 こういった場面での引き際の良さは彼等の美徳であり、かつてエルピスが降ってかかった火の粉を払い落とした時にもその引き際の良さは見て取れた。

「すまないなエルピス殿。主君が迷惑をかける」
「別に構いませんよアヴァリさん。招待した覚えもないくらいに細い縁の方ですし」
「ならよかった。改めて妖精神エルピス・アルヘオ殿、結婚おめでとう」
「ありがとうございますアールヴさん」
「やめてくれ、妖精神といえば我々の神だ。そんな人物に畏まられては自分が凄い森妖種なのだと増長してしまいそうだ」

 実際のところ彼女はすごい森妖種であり、力を持つ人物なのだからエルピスが何かを口にするまでもなく増長してもなんら問題のない立場にある。
 とはいえだから増長してもいいんですよとエルピスが言うのもなんだかおかしな話であり、エルピスに出来ることはあなたはすごい人ですよと肯定してあげるくらいの物だ。

「なんにせよ、我々森妖種は三年後の大戦で人と共に戦うことをここに宣言しに来たんだ。この世界を滅ぼそうというやつらと仲良くはなれないからね」
「それは私とは仲良くできるということでいいのかな?」

 森妖種の女王の会話に横から飛び入りなど命がいくつあっても足りない。
 そんな命知らずな行動をとったのはいったいどこの誰なのかとエルピスの様子を周囲からうかがっていた人物たちは、声をかけたものの正体に気が付いて腰が抜けるほどの衝撃を覚えた。
 赤い髪に長身の燃えるような土精霊の女。
 時に人の国に逸品を出品すれば国が傾くほどの金が動くこの世界で最も物作りに長けた彼女は土精霊の神である。

「──よかったよそっちの従者が剣を抜かなくて。反射的に殺しちゃいそうだからさ」

 土精霊と森妖種の確執は世界中に知れ渡るところ。
 愛する者を殺された土精霊側と面子を真正面から叩き潰された森妖種がこの場に顔を突き合わせたというのは、事情を知る物であればとっとと尻尾を巻いて逃げ出したいところである。
 世界樹をへし折っておきながらそれでも鍛冶神の怒りは消えることがなく、言葉通りもしアヴァリが剣を抜いていたならば間違いなく殺していただろう。
 結婚式という大事な場所で惨殺事件などされてはかなわないので、エルピスは椅子から立ち上がり両者の間に入るようにして立つ。

「鍛治神、こんなところで喧嘩しないでくださいよ」
「レリーと呼んでくれよエルピス。鍛治神なんて呼びにくいだろ? 私が仲の良い人間にしか許していない愛称だ」
「ならレリー。本当にやめてくださいよ?」
「安心しなくても手を出すつもりはないよ。その為に海神も呼んだんだ」

 あの神も来ているのかとレリーが指刺す方を見てみれば、どこぞの人物と酒を飲み比べして勝ち誇っている海神の姿が目に映る。
 海で見た威厳のあった老人の姿ではなくエルピスと同年代にみえる彼は、小脇に山神であるエモシオンを置いているのは飲み比べの相手がいなくなった時に相手をしてもらうためだろう。
 既に尋常ではない量の酒だるが海神の横に置かれており、法国にあるすべての酒を飲み切らんほどの勢いである。

「酒飲んで山神と随分楽しそうにしてますけどね」
「アレはそういう性質だからね」
「鍛治神、貴方が世界樹を切り倒したことについては正直私は何も思っていないよ。むしろ貴方の心が心配だ、かつて常人だった貴方に神の力は負担になっていないか?」
「神樹のコピーはさすがに私達とは観点が違うね。だけどそんなこと等の昔に気にするのはやめたよ、君が気にしてないっていうのならわたしは悪いけど謝らない。旦那の死に関して私は神としての理不尽を存分に発揮するつもりだからね」
「何もそれで問題はない」

 許しているわけではないが、共通の敵がいる手前不用意に戦闘をするつもりはない。
 そんなレリーの意思表示を受けてアールヴはただ首を縦に振った。
 彼女がかつての出来事についてどんな感情を抱いているのか、言葉の端々から後悔するような口ぶりが時々出ることがあるので何も思って居ないという事はないだろう。
 森妖種として長い間生きて生きたからか彼女の思考回路は少し特殊で、常人であるエルピスにはとてもではないがその感情をはかり知ることはできなかった。

「そうだエルピス、うちの可愛い娘はどこに?」
「灰猫とそこらへんで飯食べてるはずですよ。あの二人多分そのうち付き合いますね」
「ほう、そうか。猫人族の血……で良いのかアレは?」

 レリーは灰猫と言われて自分の記憶を探るよりも先にエルピスの記憶を探る。
 お互いに記憶を交換し合った関係上、ぱっと思い出せない人物についての記憶を探るにはそちらの方が都合がいいのだ。
 思い出して思っていたよりもエルピスの記憶から得られる灰猫についての情報が乏しく、レリーとしてはどんな表情をすればいいのかも分かりかねていた。

「さぁ? 多分そうだとは思いますけどそこまで踏み込んだ話したことないですからね。なんにせよ旦那候補が見つかってよかったじゃないですか」
「随分と適当な事を言うな、私の可愛い一人娘だぞ。まあ後で直接話をしておくが……そういえば戦争に使う道具は土精霊が生産するから君名義で発行しておいてくれ」
「土精霊の工業製品が使えるようになるのはありがたいです、現状人の装備だと正直頼りないですからね。そういえば大工っていますか? 腕のいい人だとありがたいんですが」
「大工? 何か立てるのか?」
「家を建てようかと。せっかく結婚しましたし腰を落ち着けるための場所が欲しいですから」

 場所も広さも何も決めていないが、家があることはそれだけで心の平穏を保ってくれるとエルピスは知っている。
 自分で家を建てても良いのだが幼い頃から修練を重ねて来た武器や防具とは違い、家ともなるとさすがに勝手が分からない。
 鍛治神の権能によって補助されるのも文字通り鍛治によって作れるものに限定されるので、いくら解釈の幅を広げたところで木材を組み立てて作る家は権能の効能を受けることはないのだ。

「家を建てるなら世界樹を使うと良い、妖精神の家ならばそれくらいの方がいいだろう」
「なら加工は私が直接やったほうがいいだろうね」

 どんどんと魔改造されていく自分の家に止めるべきかとエルピスが戸惑っていると、ふと海神がそんなエルピス達の会話に割って入ってくる。

「なんだ創生神の映しみ家を建てるのか! ならうちから良い水と祝福をやろう」
「山神として挙げられるものは祝福と土地くらいのものじゃの。可愛い孫の住む家じゃから良いところを用意してやろう」
「俺の家がだんだん真改造されてく……」
「それならわしは屋敷全体に癒しの結界を貼ってやろう。頭痛肩こり冷え症その他に効く非常に良いもんじゃぞ」
「他の神にも出来るだけ話を通しておいてやろう。なに、祝いだ受け取れ」
「ありがとうございます」

 海神に加え山神に治癒神、一体何柱の神が集まってくると言うのか。
 家を作るだけの話をしていたはずなのに楽しそうだからと言う理由でゾロゾロと集まって来た彼等を前に、エルピスは一旦その話は預かるから今日ところは勘弁してほしいと懇願する。
 神威を抑えて一般人に偽装しているとはいえ神が人所に集まれば人の目は強烈なまでに惹きつける。
 ましてや5柱も揃えば誰だってその場にいる人物達が常識に当てはめられないものであることに気がつくだろう。
 なんとか神達を追い払い次に誰がくるのかと思っていると、バサバサと音を立てながら窓から影が入り込んできてエルピスは頭を抱える。
 何故よりにもよってこのタイミングなのか、だが相手が悪いわけではないので席を立ちエルピスは外へと出る。

「──遅れてしまい申し訳ない龍神。龍の谷の龍脈をぜひ使ってくれと長老が言ってたぞ」
「久しぶりエキドナ。長老にはありがとうって言っておいて。なんか食べていく?」
「いや、人が多いところは好かん。それではまた」

 飛び去っていくエキドナを見送り、観客達の好奇の目に晒されながらエルピスは席に着く。
 なんだかどかっと疲労が押し寄せてきたような気がする。
 結婚式というのは意外と大変なもののようだ。
 次こそは普通の人物達がやって来てくれとエルピスが祈っていると、少しだけ居心地を悪そうにしながらクラスメイト達が近寄って来た。

「なんか凄い人たちだったな」
「あそこにいるの神か神に近い人間だけだったからね」
「規模が違うわそりゃ」
「結婚おめでとう」
「おめっとさん。これ私からお米、あと他の人もいろいろと」
「祝いに来てくれてありがとう」

 祝いの品を受け取りながらエルピスは全員に感謝の言葉を述べる。
 いつか結婚するだろうとは思っていたエルピスがようやく結婚したとなって、前々から何を渡すか決めていた彼女達の行動はとても素早かった。
 各自がそれぞれの伝手を使って必要なものを取り寄せエルピスがどのような形式の結婚式をするのかを調査し、良すぎず悪すぎずな無難なものを集めきっている。

「まさかお前の結婚式を祝うことになるとはな」
「俺も祝われると思ってなかったよ。みんなは結婚しないの?」
「秋季が確か結婚する予定だったろ?」
「言うなよ、後で驚かせようと思ったのに」
「悪い悪い、和人は彼女二人できたらしいしそのうち結婚すんだろ。安保は当面工業に熱中するってさ」

 クラスメイト達もこの世界で本格的に腰を据えて生きていくつもりらしい。
 自分以外にも結婚してこの地に根を下ろそうとする人物がいることを嬉しく感じるエルピスは、そういえばと頬を膨らませて食事に勤しんでいる遥希に声をかける。

「お前はどうなんだよ」
「彼女ができねぇんだよ悪かったな!」
「なんか……すまん」
「一番落ち込むわそれ……まぁなんだ、おめでとう」

 出会いの場に赴かなければいくら名が知れた人物であっても恋人を作るのは難しい。
 実際のところいまだこの世界で自分がどう生きるべきか、遥希は決めかねているからこそ彼女を作らないのだろう。

「そういや幹が会場に来てたぞ。何があったか知らんけどあってやれよ」
「ああ」

 一応招待は送ったが届いているかも怪しく、この場に来てくれるかどうかも不確かだった幹が来てくれたと知ってエルピスは無意識のうちに幹を目で探す。
 だがぱっと見ただけでは会場に幹を探すことはできず、きっと向こうから来てくれるだろうと考えてエルピスは挨拶に来てくれるもの達の対応へと戻る。

「エルピス様っ!」
「「結婚おめでとーございます!!」」

 見送った遥希達の次にやって来たのは、本家に住まう召し使い達だった。
 エルピスと深い関わりがあるとはいえ貴族の位を持っておらず、しかも最近は無くなり始めたとはいえ差別の対象である亜人の彼等彼女らは気を遣ってエルピスが開くのを待っていたのだ。

「ありがとう。みんないっぺんに来なくても一人ずつ来てくれたら良かったのに」
「従者と主人、立場の違いってやつです。周りに人が多いのもあるです」
「妹が言う通り今日はお披露目の場、あまり私達が話し込むのも良くないですので」
「そう言う事ですな、まぁ致し方ありません」

 トコヤミにアケナ、トゥームまでわざんざ祝いに来てくれているのは心の底から嬉しいことだ。
 自分を建てるために気を遣ってくれている手前下手なことを口にするわけにもいかず、エルピスは甘んじて従者達の気遣いを受け取る事にする。
 改めてまた話ができる機会を設けることを約束し、そうしてエルピスの挨拶はようやく落ち着きを見せ始めていた。

「挨拶が続くと意外と大変だね。ご飯ちゃんと食べれてる?」
「基本的にみんなあんたのお客さんだから大丈夫よ。エルピスこそ大丈夫なの食べなくて」
「食べないとダメですよエル。この後にいろいろと控えてるんですから」
「押し込まないでエラ、食べるから」

 結婚式が始まって早いもので既に2時間ほどだろうか。
 かなりの時間が経過しておりエラから渡される食事を食べながら空いた腹を埋めていると、セラがそういえばとどこからとなく手紙を取り出してエルピスに手渡す。

「そういえばロームから手紙が来てたわよエルピス」
「ロームくんも真面目だねぇ。というか僕彼と正式に義姉妹になったわけか」
「あの子の胃を壊さないであげて。ストレスに弱いから」
「どういうことさ姉さん」

 セラからの言葉にふくれっ面を見せるニルだったが、エルピスもロームは間違いなく腹を痛めているだろうなと思う。
 そうして挨拶もようやく終わり、式は次の項目へと移行してく。
 来賓の中でも特に地位の高い人物達数名から言葉を貰ったり、泣きじゃくってまともに喋る事すらできていないフィトゥスから祝福の言葉を送られたりと式はまだまだ続いていった。
 結婚式という人生の節目を迎えられたことに対する感謝、そしてこれからやってくるだろう困難に対して全員を守り切ると改めて決意を固めたエルピスはそうして大切な一日を終えるのだった。
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