クラス転移で神様に?

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青年期:極東鬼神編(12月更新予定)

選択の時

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 致命傷に近いダメージを追っている鬼神、すでに体力は回復しているが魔力はほぼ尽き始めている皇帝モナルカ。
 ここまでは鬼神討伐を目的としていたアウローラ達にとってみればまさに行幸といえるものだったが、そんな好機を覆して有り余るほどの最悪が今まさに目の前で発生してしまっていた。

「これで、状況はトントンだな」

 そう言ったのはモナルカか鬼神か。
 どちらにせよその言葉通りまさにいまは拮抗状態であった。
 見るからに暴走しているトコヤミが不用意に突撃してこないのは何も彼女の理性がそれを押しとどめているわけではなく、この場にいる全員が最も自分に注意を割き隙が無いため攻めあぐねているだけに過ぎない。
 自分が声をかけたせいで妹が負傷した現場を見たアケナはまともな精神状態とは言えず、困惑と驚きの表情を浮かべながら涙を流して膝を折る。
 とてもではないがいまのアケナは戦闘できる状況ではない。

「あれどういう状況か分かる?」

 アウローラが声をかけたのはこの面子の中で最も長い時を生きてきたレネス。
 様々な生き物と戦ってきた彼女は、アウローラからの質問に対して即座に状況を整理し一番可能性として高いものを挙げる。

「荒神と呼ばれるものだな。神の器足りえないものに無理やり力を入れるとああなる。ざっくりといえば称号に乗っ取られているような状態だな」

 神の称号は意思を持つ。
 とはいっても生物的な意思を持つというわけではなく、その神に対してその他の者達が持つ偏見によって形成されるのが神の仮の人格といっていいものだ。
 それはその他の称号にはない特異な能力であり、すべての神々はその称号の意思と共存し、押さえつけて自分自身の物とする。
 いくら神の血を継いでいるとはいえトコヤミは未熟で実力も神の器には到底足りていない。
 このような結果になるのは当然といえば当然の事であった。

「元鬼神の方はこっちで上手くやっておきます。他は任せましたよ」

「誰かと思えば始祖の悪魔か。魔界の問題児がわざわざ海を跨いで人様の島で暴れるんじゃない」

「先に手を出しておいてそんな話が通用すると本気で思ってるならお笑いだね。自分たちの力じゃまともに立ってられないほど女々しいなら黙って島に引きこもってなよ」

 互いに睨み合う両者、その理由は今回の一件に留まらない。
 鬼人達が森妖種の国との戦争を終わらせた時、次に狙ったのは戦争に協力してくれなかった人間だった。
 彼らからしてみれば人間は戦争に参加してくれなかった裏切者であり、当然の制裁であるという考えの元人の国を荒らすために船に乗った鬼人達だったがその行動を邪魔したのがフェル達悪魔である。
 悪魔からしてみれば人はお得意先の一つであり、しかも鬼族が何かしたら助けてくれとお願いまでされていた。
 結果鬼族の船は完全に沈没、犠牲者こそ出さなかったものの彼らの作戦は無駄に終わることになる。
 人とは違い種族としてそもそも強力な悪魔相手にはさすがに終戦直後の鬼では手を出すこともかなわず、タイミングの悪さからなぁなぁで流されていた因縁がいまここで対面することになったのだ。

 いつもならば神の力を十分に扱ってフェルでも気を抜けばすぐに負けるほどの実力を持つ鬼神だが、いまはその力の大部分をトコヤミに移してしまっているため単純に地力がいつもより圧倒的に劣っている。
 フェルが単純な魔力の塊を鬼神に叩きつけると一瞬で洞窟の外に吹き飛ばされ、それを追いかけてフェルも外に飛び出していき洞窟の中は先ほどまでよりも更に緊張感が増す。

「レネス、あれ一人で抑えきれる?」

「女帝が相手なら別に問題は何もない……がトコヤミちゃんを相手にするとなると一人じゃ厳しいな。殺さない保証がない」

「私も最高位冒険者の相手はちょっと厳しいところがあるわね」

 いつだって絶対に相手よりも戦力を持った状態で戦えるなんて言うのは幻想だ。
 現状余裕のある戦力は存在せず、どちらの陣営も駒をすべて出し切ったうえで勝負を行っている。
 泣き言を言って居られないのならば、自らの責任を果たしてやるべきことをやるしかない。

「逃がしてくれるという選択肢はないんだね。私を逃して2人がかりでやればマシになるんじゃないか?」

「私が入ったくらいで神に近い人同士の戦闘がどうにかなるわけないわよ。ここでアンタを逃さないのが私の仕事」

「意外と冷静だね」

 逃がしたらまたどこかで目の前の相手はこちら側のデメリットになることをする。
 破壊神に着くことで帝国という国が救われるのであれば、目の前の相手はどんな犠牲を出そうがどんな事をしようが必ずそれを実現するだろう。
 そう確信させるだけの決意が彼女の目には宿っていた。
 少なくともここで殺し切ることはできなくとも彼女を自由にさせるのだけは避けなければならない。

「任せたよアウローラ」

「ええ、任されたわ」

 レネスから託されてアウローラは即座にモナルカから距離を取る。
 近接戦闘について基本的なことを学園にいた時にセラからみっちりと教えられていたアウローラだが、近接戦闘をずっとやってきたような相手を圧倒できるほどの技能はない。
 彼女が出来るのは敵の攻撃を食らわない事と自分の得意な距離を常に保ち続ける事。
 アウローラが懐から杖を取り出したその瞬間、洞窟の中に巨大な爆発が巻き起こる。
 まず反射的に攻撃を行ったのはトコヤミ。
 爆発に対して同規模の無属性魔力による疑似的な爆発を行い爆発を相殺、2つの爆発が巻き起こったことで地下深くに有った洞窟は上部の地面を吹き飛ばして洞窟の上に空が映る。
 その隙を狙うようにしてレネスとモナルカが同時に動き出す。

「殴れば暴走が止まるってセラから聞いたからね、恨まないでくれよ」

 爆発で視界が遮ららえたその瞬間を狙ってレネスがトコヤミを殴りつける。
 周囲の森林全てを巻き込んで吹き飛んでいくトコヤミを追いかけてレネスがその場から離れると同時に、モナルカはアウローラに接近する。
 一歩の踏み込みだけで点のように見えるほど遠かったモナルカの姿がすぐそこまで近寄ってくるのは、遠距離戦闘しかできないアウローラにとってみれば恐怖以外の何物でもない。
 右か左かどちらから攻撃が来るかは完全に読みである。

「――防ぐか、やるな」

 事前に構えていなければとてもではないが守り切れないほどの速度で放たれる攻撃。
 それをなんとか受け止めるが、あまりの一撃に手足のガードが下がりそうになる。
 もしモナルカが武器を持っていればいまので決着が付いていただろう。
 そう思えるほどの強い一撃だが、距離さえ取れれば有利なのはアウローラの側だ。

「風の神の力を持って──」

 剣士と魔法使いの戦闘で最もネックになるのは詠唱だ。
 魔法亭は剣士が詰め寄る中で詠唱を絶やすことなく行わなければならず、もし詠唱が途中で乱され魔法の制御を失えば魔力を失うどころか最悪爆発する。
 だが逆に一度詠唱が完成さえしてしまえば余程の実力差がない限り魔法を簡単に弾くことはできず、魔法使いが一気に優勢に傾くことになる。
 魔法を扱うことこそ出来ないが魔法使い対策として詠唱を一通り収めているモナルカは、いまアウローラが唱えている魔法が全8節に渡る詠唱をする風の超級魔法で有ることを見抜いていた。
 一部の優秀な魔法使いは詠唱を半分割することができるが、それを考慮に入れてもあと3節。
 それだけの期間があれば十分だとばかりに前に飛び出すモナルカだったが、そんなモナルカの足元で何かが爆ぜる。
 マギアが開発し、エルピスが実装までこぎつけた時間差発動式の地雷魔法。
 世間一般には広まっていない魔法の存在はモナルカの判断を鈍らせ、結果として2節分の時間を稼がせる。

「目の前の敵を敵を滅さん」

「──させるかぁぁぁッッ!!!」

 魔法名さえ唱えさせなければ魔法の発動は間に合わない。
 爆発の勢いを利用し再び肉薄するモナルカは、近くにあった手頃な石を持ってアウローラの脳天にそれを突き立てようとする。
 だがアウローラは咄嗟にそれを手で防いだ。
 皮が裂け肉を毟り骨が折れる。
 激痛に顔を歪ませるアウローラだが、彼女の最も凄いところは魔力ではなくその根性にあった。
 激痛の中にあっても一才その思考を揺らがせず、ただ真っ直ぐ敵を倒すということだけを意識して一撃を放つ。

「超級風魔法〈破切〉」

 魔法には対象者をロックオンして自動的に追尾する機能がある。
 距離があれば逃げることだって出来ただろう、だがこのゼロ距離であれば魔法は必ず当たる。
 爆風が吹き荒れ先程の爆発と同じように周囲を巻き込むと、土煙を上げながらアウローラの周囲全てを切り刻む。
 同時に詠唱を開始、系20節に及ぶ魔法は物理障壁の展開と追撃を同時に行う。
 勝負は決まったように思えるが、それでもアウローラは一切油断せずに全ての準備を終わらせていた。
 何故そこまでするのか、それは土煙が晴れれば分かることだ。

「……たかだか超級程度の魔法で、ここまで傷を追うとはな」

 全身から大量の血を流しており明らかに致死量であるにもかかわらず、モナルカはまるで何も食らっていないとばかりに平然と立っていた。
 二度の魔法は彼女の体を確かに破壊した、それはいままさにアウローラの足元までやって来ている血の量を見れば明らかだ。
 何が彼女をそこまでさせるのか。

「私の能力は回復魔法を無効化させるんだけど……どうせ知ってるわよね?」

 膝から崩れ、体を微動だにさせないモナルカに問いかける。
 なるべく知られないように立ち回って来たつもりだが、それでも祝福ギフトというものは強ければ強いほど勝手に話が出回るものだ。
 アウローラの祝福ギフトは四大国を含めても有数のものである。

「当たり前だろう。こんな弱って無かったらとっとと逃げてるさ」

「私が思うにそれって嘘じゃない? 貴方はここで元から死ぬつもりだった、だからいまここにいる。そんな気がしてならないのよね」

 ふとアウローラは先ほどまで続けていた詠唱をやめて疑問を投げかける。
 彼女の言動はいつだって一貫性がないように見えた。
 帝国を守るためであればなんだってする、それは真実なのだろう。
 そのために全てを投げ出す覚悟を持っているのだって本当だと思う。
 だがだとしても彼女が破壊神の側につくことは帝国にとってリスクが大きすぎる。
 現皇帝が世界を裏切っているとなれば帝国の立場が悪くなるのは必死、もし皇帝にのみ責任を押し付けたとしてもそれだけで許してくれるほど世界は甘くない。
 ましてや皇帝として多方面から恨まれていたモナルカだ、もし万が一裏切りが成功し唯一人類の中で生き延びれたとして、救われたもの達は別に彼女に対して感謝することもない。
 あまりにもリスクとリターンがあっていないのだ。

「見透かした気になっていい気になるな。……確かにキミはあの男の嫁だな」

「褒め言葉として受け取っておくわ。それで本当の目的は?」

「本当も何も、私の目的は君達が想像しているまま破壊神の信徒として帝国を守ることだ」

 その目には一切の揺らぎがない。
 破壊神の信徒として彼女が行動をして、その結果自らの死を望むのであればアウローラにはもはやその石を曲げることはできないだろう。
 できれば仲間になって欲しい、人同士で無益な争いをしたいとは思わないが、世の中綺麗事だけで生きていけないのも確かだ。
 部外者の言葉ではどうやっても揺らがないだろうその意志も、だけれど身内からならば果たしてどうだろうか?

「――いい姿をしていますねお母様」

 破壊された洞窟の上部。
 森の中からひょっこりと顔を見せているのはエモ二だ。
 一体どこからどうやっていつの間にやって来たというのだろうか。
 ほんの少しだけ漂っている魔力の残滓からはニルの魔力が感じられるので、おそらくはニルに転移魔法で送り届けてもらったのだろう。
 こちらの状況を正確に分かっていない状態で防御手段を持たない彼女が転移してくるのは正気の沙汰だとはとてもではないが元から彼女は正気ではない。
 いつものごとく狂気的な笑みを顔に張り付けて、力でかなわない母を見下す快感にエモ二は体をよじらせる。
 この瞬間この時の為にすべてを計画したといっても過言ではない。
 全てが自分の手の上にある状況こそが彼女にとって最も気持ちいい。

「やはりお前がいたかエモ二」

「この島を取られるわけにはいきませんもの。帝国と獣人種と鬼人、3種族が破壊神の信徒として森妖種の国を総攻撃でもされたらさすがの森妖種もこらえきれませんし」

 森妖種は防衛に関しえて種族的に強い。
 寒い冬と圧倒的なまでの森との親和性、攻める分には上手くいかないこともあるだろうが生まれ育った森の中では森妖種は数が集まれば龍ドラゴンだって倒すこともできる。
 この世界で全面戦争をするときに最も安全な場所は森妖種の国の首都、だとすればそれを落とすために包囲網を作成するのは何も間違った話ではない。
 これについてはアウローラもこの島に来るまでの船の上で地図を見たときに気が付いたことであり、この島に長期的に滞在している理由でもある。
 だがエモ二はそれだけで満足せず、予測をさらにまるで事実のように語る。

「私思うんですのお母様。破壊神が狙ってるのは創生神が用意したこの世界を支える各地にある基盤、それを破壊することでしょう?」

「私は詳しいことは知らんよ。興味もない」

「いいえ、そんなわけありませんわ。だって創生神が用意した人間の基盤は4大国のはずですもの」

 モナルカの顔が曇る。
 エモ二の話がもし本当であるならば、どうやったところで破壊神は帝国を破壊するということになるからだ。
 だが臣民が存在し領土がそこにあり人々が生きていけるのであれば帝国は何度だって復活することができる。
 少なくともモナルカはそう信じていた。
 だからこその決断であり、そのことをエモ二だって分かっているはずだ。
 分かっているからこそ、なるべく屈辱を味わってほしいからエモ二は止まることなく続ける。

「森妖種ならば世界樹で作られた白亜の城、土精霊ならば迷宮、龍族なら龍の谷や森。これらはまだ生きていすわね」

 全面戦争が始まる前に開幕の優劣を決めるのは、この世界におけるランドマークをどれだけ抑えられているか。
 先ほどあげた三つはかなり重要だと思われるがなんとか抑えられているのは行幸か。

「でも壊されたものも多くありますわ。混霊種の村やギリギリ耐えましたが魔界、他にも細かな種族のあれやそれや。何十年何百年も前から少しずつ作って壊し手を繰り返す。どちらかが優勢になればまるで隙を見たかのようにどちらかが急に勢いを増す。近年急に創生神側が力を増し始めているのはエルピス様がこの世界にやってきてからですね」

「……それで? 妄想をペラペラと喋るのは終わりか? お前の話は昔から要領を掴めんな」

「お母様、私はエルピス様に賭けても良いとそう思いました。いえ、賭けるべきだとそう思ったのです」

 エモニはいつだって間違えない。
 母に道を示した時もいまこの場所にいることも、物心ついた時からエモニは常に自分の中の正解を選びつづける。
 モナルカからしてみればそうして正解を選び続けるエモ二の姿はひどく恐ろしかった。
 
「そうか。お前がそう思ったなら、きっとそれが正解なのだろうな」

「ええ、私は間違いませんもの。ですからお母さま、帝国に帰ってきてください。もう裏切るフリはしなくてもいいんです」

 エモ二はいつも通り感情を全く見せることはなく、だがどこか悲しそうな声でそう口にした。
 話の流れを見ていればどうしてこの二人が敵対することになったのか、その経緯というのはなんとなく理解ができる。
 両者共に帝国を活かすために最善の選択を取ろうと努力をし、その結果どちらかが失敗してもどちらか片方が成功を収めることで帝国を活かすという選択肢を取れるようにしたのだ。
 王として彼女の行動は何も間違っておらず、それを理解しているからこそエモ二の判断は一瞬たりとも迷うことはない。

「ダメだな。神同士の争いは不確定要素が多すぎる。この世界を最終的に誰が牛耳ることになるのか、それはもう神にすらわからん」

 ほんの少しでも国の命を長引かせる可能性があるならば。
 エモ二はその選択の為に自らの命を懸けることに対して一切の懸念がない。

「モナルカ、私はお前の事を認めよう。次期王にはお前がなるがいい。帝国の存続と繁栄、それだけが私たちが生きるための意味だ」

「――お母様ッ!」

 エモ二を中心にして爆風が辺り一帯に吹き込み、アウローラが咄嗟にモナルカを連れて上空へと転移する。
 覚悟を決めた相手が自殺覚悟で特攻してくることを見越して放ったアウローラの一手は、なんとか爆風からモナルカを救うことができた。
 だがエモ二までは気を回すことができず、爆心地には大きなクレーターが残りその爆発の威力を示すばかリ。
 いつになく子供らしい感情を見せ暴れるうモナルカを抑えながら、アウローラは敵を逃したことを直感的に理解するのであった。
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