クラス転移で神様に?

空見 大

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幼少期:冒険者組合編

遥か彼方からの恋心

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 アウローラ達よりも一足先に宿屋へと来ていたエルピスは、畳の上に正座しながら今後の話をする。
 いままで曖昧にしていた答えを決めるときがようやく訪れ、エルピスは原因不明の緊張に手の震えを抑えようと軽く右手人差し指の第二関節を噛む。
 前世での癖がいまさらになって再発したことに気づくこともないままに、エルピスはどうやってエラ達に今の自分の気持ちを打ち明けようかと頭を悩ませる。

「とりあえず神の称号なんて後で良いので、先に好きかどうかだけ伝えちゃいましょう」
「ーー丁度よかったみたいだね。 話は纏まった?」
「ちょっとだけな」
「なら良かったよ。姉さんも言ってるけどさっさと告白しちゃいなよ」

 最悪は今後の旅のメンバーすら変わってもおかしくない事をまるで簡単な事のようにでも言うのは、浴衣に着替えているニルだ。
 その身体からは普段とは違う甘い匂いがほんのりと漂っており、おそらくは先ほどまで温泉にいたのだろう、肌もいつもより艶々としていた。
 セラと会話している間に温泉に行くというのは聞いていたので、服装について何か思うところない。
 狂愛の女神である彼女からすれば愛を伝えるなど簡単な行為なのかもしれないが、エルピスからすればこの世界では彼女もいたこともないのに、複数の女性に対して好意を伝えるなど緊張するどころの騒ぎでは無い。
 エルピス自身この世界に来て多少は一夫多妻に理解が生まれたが、とはいえ複数の女性と関係を持つのは未だにダメなことだと思うし、告白が成功していない段階からまるで成功することが分かっているかのような物言い事態もーーっとそこまで考えて思考が不毛なものになっていることに気づき、エルピスは意識を切り替える。
 エルピスが今からやることは、みんなに好きだと伝える、自分は神の称号を持っていると伝える、この二つだ。
 何も焦ることも緊張することもない。

「簡単に言ってくれるね。これでも僕の人生で二度目の告白なんだよ?」
「そうですね。知ってますとも、前世の記憶も覗かせていただいたので。中学3年の時でしたか? 思いっきり振られてましたね」
「てへってくらいのノリでそんな重要なことやらないでくれるかなぁ!? 僕の黒歴史なんだけど!」
「あ、あーあー『俺の為にご飯作ってよ』だっけ?」

 急に喉の調整を始めたかと思ったから、どうやらエルピスの真似をしているらしいニルはキメ顔をしながらそう言った。
 微妙に似ているのがまた腹の立つところではあるが、おそらくは委員長相手に対してエルピスが言った言葉を蒸し返したのだろう。
 いまから思い出せばどこからどう見ても男性なのだが、あの時のエルピスは委員長の事を、幹のことを女性だと思っていた。
 初めて告白した相手が男性だなんて考えたくもないが、事実そうなのだから仕方がない。

「もう覚えてないけど、確かそんなこと言ったような気はする。っていうかあれはギリギリ未遂、俺が告白したのは中2の時だし」
「そうでしたっけ? まぁ胃袋掴まれてちゃ話になりませんからね。委員長とやらのご飯食べる前で良かったです」

 もう既に幹の性別を知っている関係上エルピスがご飯を食べた所で何か起きるわけでもないが、ニルは心底ほっとしたようにそう言った。
 狂愛を司るニルがそんな事を言うともしかして自分にはそっちの才能があるのではないかと思ってしまうが、余計な可能性を詮索して変な扉を開けたくないのでそれについては無視しておく。

「話を戻すけど、エラはまだ分かってくれるかもしれないけど、アウローラはどうかな……。日本人としての感覚が強く残ってるから一夫多妻制に納得してくれるかどうか」

 忌避感まであるかどうかは分からないが、自分が数人のうちの一人というのは良い気分ではない事は理解できる。
 それをいまからアウローラに対してお願いする立場上、たとえ口が裂けてもエルピスの口から言えることではないが、もし自分が逆の立場であればいろいろな感情の前に怒りが先立つことだろう。

「納得しなければそれまで、とは言いませんが納得させるのには時間が要るでしょうね」
「僕達の感覚からすれば問題はないけど、そういう環境に生まれてきたんだからそんな考えを持つのも仕方ないよね。手っ取り早い話だと魅了とか使えばすぐだけど?」
「ニル、今は冗談はよしてくれ」
「分かってるよ、確認。僕は君の事をなんでも知ってるけど、それが絶対に正しいとは限らないからね」

 そう言って笑みを浮かべるニルを見て、エルピスはふと疑問を抱く。
 ニルが司るのは狂愛、つまるところは狂ってしまうほどの愛情であり、彼女の属性は分かりやすく言うところのヤンデレである。
 ならばそんな彼女がエルピスが自分のものになるとはいえ、同時に他人のものになるというのはどんな気持ちなのだろうか。
 エルピスが想像する完璧な女性像に自分はなるといつかのニルは言っていたが、それは最初、出会ったばかりの時だけの話だ。
 いまのニルにももちろんエルピスが好きな要素がこれでもかというほどに盛られているが、しっかりとニルという芯が通っているように見える。
 つまりエルピスに、いまのニルの行動はーー

「ーー予想できない。何せ狂気に染まっているのに、好みの姿では無いはずなのに、まるでそれがそうであるかのように自分の好みの姿に見えるのだから」
「ーーなっ」
「僕ってさ、狂愛を司っている訳なんだよ。くどいけれど、くどいからこそ狂愛っぽさが生まれるんだけれど、そんな僕が、狂愛を司る僕がここ最近大人しかったように思わない? 始め会ったときには生きるために残しておいた魔力全てを消費してまでエルピスとの一騎打ちを仕掛け、挙げ句の果てに命を狙い、かと思えば傷を気にして慌てふためく。エルピスの好きだったつんでれ? に入るのかなこれって、でも今は違う、エルピスはつんでれがそこまで好きじゃ無い。人の好きって移り変わるものだから仕方ないよ、ごめんねいきなり長々と話し始めて。しっかりと着地点はあるんだよ、この場合は終着点かな?」

 ニルの話は続いていく。
 黒い目をいつもより暗くして、ゆっくりとエルピスの目を覗き込むようにして近づいてきながら。
 その真っ暗な瞳に飲まれそうになりながら。

「さて、じゃあ先ずはエルピスが疑問に感じた狂愛を司る僕が、狂ってしまうほどの愛を持つ僕が、君のことが好きで好きで独占したくてたまらない僕が、なんで他人に君を、エルピス創生神を譲るような真似をするか。これは案外難しいように思えてーーもしかすればもう既に答えは分かっているかもしれないけれど、簡単なことで単に誰よりも君の事を思っているからさ。狂っていても、壊れていても、崩れていても、死んでいても、僕は私は我は君の事を何よりも優先する。自分の幸福の為に動くのは他人に対する愛じゃない、ただの自己愛だ。だけど僕は君のことが心の底から好きだから、愛しているから、君の幸福の為にならたとえどんなことでも笑顔で許せる」

 ーー愛とは自己犠牲であると、かつて誰かが言っていたらしい。
 俺は、僕は、狂愛の意味を履き違えていたらしい。
 愛とは他人に与えるもの、狂っていようともそれは愛故のものなのだ。

「君の事をなんでも分かるって言ったけど、本当は何も分かっていない。口調だって君が好きそうだと思って、髪型だって君が好きそうだと思って、見た目は生まれつきだから変えられないけれど、ただ君の事を、エルピスの事を見て好きそうなものになろうと努力しているだけなんだよ。だから貴方が僕以外の人を好きになったって、その人以上に好きになってもらえるよう努力する、恋愛において公平性は大事だもんね」

 愛の神であるからか。
 ニルの言葉の一つ一つにしっかりとした想いが感じ取れた、それは思わず息を飲むほどのもので、エルピスは言葉を返すことを躊躇ってしまう。
 そんなエルピスを見て少しだけ失望したような目と、それすらも許す笑顔を見せてニルは小さくつぶやく。

「それでも……これくらいは許して」
「ーーちょ、まっ」
「んっ」

 ーー唇が初めての感触に触れた。
 押し倒された瞬間に見えたニルの表情は緊張に固まっており、触れる唇から震えが少しではあるが伝わってきた。
 いままでの記憶を探っても一度もないほどの距離に、ゼロ距離にあるニルの顔を見てエルピスは混乱する。
 それと同時に、ニルの瞳から零れ落ちた涙が、エルピスの頬を伝って落ちていく。
 ーーまるでこれでは別れのキスのようではないか。
 エルピスの心を埋め尽くしていた驚きは、だがニルの涙でゆっくりと冷静になっていく。
 震える身体を優しく抱き寄せ、エルピスは何も言わずにそのままニルと唇を重ねる。
 それから一体どれほど経っただろうか、ニルの方からゆっくりとおしむようにして唇を離す。

「これで。これで許してあげます、僕の人生初めての、貴方にあげる初めてのわがまま。好きだよ、エルピス」
「……ああほんっと、情けないな。ありがとうニル、好きになってくれて。好きであってくれて。おかげで勇気が出た」
「……それは良かった、姉さんから任せられた僕の役目はこれで終わりだよ。本当はキスまでする予定はなかったんだけれど、僕も女の子だったみたいだ。もう離してもーー」

 離してもいい、そう言いかけたニルを再びエルピスは強く抱きしめる。
 先程は気付くことも出来なかったが、こうしているとニルの心臓の音が聞こえてきた。
 かなり早く、力強く動いている。

「ーーへ!? ちょエルピス!?」
「ニル、勇気出たって言っても俺は小心者だから一回しか言えない。だからちゃんと聞いててくれ」
「ふぁ、ふぁい!」
「好きだ。世界で一番、誰よりもニルのことが好きだ。俺と付き合ってくれ」

 プレッシャーで内臓が全てひっくり返ったのではないかとすら思える。
 告白のセリフなんて考える暇もなく、故にエルピスは自らが思った事をそのまま言葉として伝えた。
 普段からこんな状況のことを考えていたのならばもう少しマシなことも言えたのだろうが、これがエルピスが伝えられる精一杯の気持ちだ。
 沈黙が耳を刺し、それを打ち消さんとするかの如く心臓は強く鼓動を鳴らす。

「ーーっ!……えぐっ……うっ…よかった…っよかったぁぁあっ!!!」

 先程までよりも更に大粒の涙が押し倒されたことにより、ニルの瞳からエルピスの顔へと落ちてくる。
 それを気にする余裕すら無いのか大粒の涙を手で拭いながらも、ニルは大声を上げて泣き叫ぶ。
 好きと伝える事は出会ってからしてきた彼女だが、エルピスからは一度も好きだと言われていなかった。
 自分の気持ちがもしかすれば空回りなのでは、そんな気持ちが常に胸の中にあったニルは安堵から涙を流す。

「人の妹泣かさないでくださいよエルピス様。それに終わったみたいな顔してますけど、まだ後二人居るんですから」
「…っう! 姉さんもなんでこんな時に妹って…っ! ……というか空気読んでよっ…私も…うっ! …私の時間でしょいま…っっ!」
「ごめんなさいねニル。あとエルピス様困っているようですけれど私には言わなくて構いませんよ、あの時、迷宮で私からの思いは伝えましたから。それにいま言えって言われても困るでしょう?」

 そう言いながら妖艶な笑みで笑うセラに、エルピスとニルは勝てないと諦める。
 結局こうなる事をセラはいつからか知らないが気づいていたのだ、おそかれ早かれこうなる事を。
 一枚も二枚も上手な愛の女神に掌で踊らされていた事を知り、ニルとエルピスは二人して声を上げて笑うのだった。
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