クラス転移で神様に?

空見 大

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青年期

三頭

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 さて、エルピス達が王国から旅立ったおよそ二年半の月日の間に王国はどう変化したのだろうか。
 まず劇的な変化といえば王族達の勤務先であろう。
 国王であるグロリアスはその内政力を存分に発揮する事で生産力を上げ、国内のあらゆる街道を整備し厳格な交通網を敷くことで商業を発展させてきた。
 長女であるイリアは単一化されていなかった教会内部を一本にまとめ上げ、王国史においては珍しい女性の代表者として王国内部の宗教で大きな権力と影響力を所持している。
 ルークは目指していた近衛兵にこそ未だ成れていないものの、王国騎士団団長という役職をアルキゴスから半ば引き継ぐような形になっており、実権こそ未だアルキゴスのものであるが継承にはそれほど時間もかからないことだろう。
 その他ではミリィは外政官として、アデルは学園と呼ばれる魔法教育機関へと、ペディはまだ幼いがアデルと同じく学園にて勉学に励んでいるらしい。
 多種多様な働きを見せる王族達、彼等はやはり王国にとってはなくてはならない存在であり、その中で注目するとなればやはり王であるグロリアスだろう。

「次の書類を」

 隣に控えていた官僚から書類を受け取りながら、グロリアスは父と同じ執務室で父が座っていた椅子に腰をかけ父が作業を行なっていた机で公務を行っていた。
 書かれている内容はどれも頭が痛くなるもの、何処の国も他国に怯えており、何処の国も自分の国の利益を追い求めている。
 四大国は相変わらず世界は自分達中心で回っていると思っているし、そうでなくとも中小国はそのやけに大きくなったプライドを捨てきれず、浪費癖に頭を悩ませることすら出来なくなった輩は湯水のように金を溶かしては、争いの火種を作っていく。
 もちろん王国内にもそう言った火種を作る輩は一定数存在し、グロリアスの最近の仕事の半分は無能な人間をいかにして左遷するかという事ばかりになっていた。

「王よ、そろそろ休憩なされてはいかがですか?」
「いま何時?」
「日もちょうど頭上に照り始めた頃合いです。休憩を挟むには丁度いいかと」
「そうだね。行儀は悪いけどここで食べるから食事を運んで来させて」

 グロリアスがそれだけ口にすると頭を軽く下げて部屋を出ていく官僚は、やはり父が頼りにしていただけあってかなり優秀な人材だ。
 王として働き始めて一番大切な事は信頼できる人員を見つける事、この点において言えばグロリアスはかなり恵まれていた。
 先代が残した忠誠心の強い官僚や使用人達、王国の様々な機関で重要な役割を持ってくれている兄弟達、厳選され有能なものばかりが残った貴族。
 極め付けは魔法の力で全てを解決できるエルピスという切り札まである。
 だがそのせいで、と言うにはなんだか言葉選びが悪く思えてしまうが、新人育成は全くもって出来て居ない。
 一般教育課程を終え、必要な技量を全て手に入れ、王に忠誠を誓っているような人物が畑から取れればそれこそグロリアスからしてみればなんたる幸運だが、世の中そんなには甘くない。
 人は育てなければいつまでも出てこないままだし、出てこないと言う事はつまりいたずらに平均年齢だけを上げていく結果になる。

「アウローラが王国にいた時に出して居た孤児院計画は順調に進んでいるけど、どうにも時間がかかるのが問題か。イリアの所の優秀な人員を引っ張って来たいが法国の手前そんな勝っても出来ないし……困ったものだ」
「ーー失礼します。アルキゴスです」
「入ってください」

 ぶつくさと文句を呟いていると見知った声が扉を跨いで聞こえ、グロリアスは少し大きな声で返事をする。
 聞き耳を立てられないようにとわざと分厚い素材で作られた扉は、多少の声であれば掻き消してしまうほどの消音性を持つ。
 独り言を呟くくらいであればこれほど最適な部屋はないが、外から来た人を招き入れるのにはなれないものだ。

「失礼します。王よ、先の任務ですが概要を聞いても?」

 束にした報告書を机の上にどさりと置きながらアルキゴスはグロリアスに問いかける。

「急な派遣で呼び出して悪かったと思ってますよ、なにせ情報が不確かな上に任せられる人物も少なかったので」
「そうですか? その割には随分と本腰を入れているようですが」

 そう言ってグロリアスに視線を向けるアルキゴスのそれは、真意を見透かそうとする者特有の目であった。
 国王である以上、言えないことも多いグロリアスが隠していることを聞くのは、野暮であるとアルキゴスも理解している。
 だからこそ言葉の外にある物で状況を整理して、いま自分がどのような立場に置かれているのかを考えようとしているのだろう。
 書類に書かれている人員は僅かに三十名足らず、国王が直々の命令として出す数としては極端なまでに少ない兵士の量ではあるが、その内訳がアルキゴスに何かあると思わせるには十分だった。
 依頼内容は都市周辺の警戒訓練、訓練と名打っているが編成されたメンバーは近衛兵が実に二人、アルキゴスに王国騎士団と宮廷魔術師からもアルキゴスが名前を知っている有能な人物たちが揃っている。
 都市を一つ滅ぼせという作戦ならばこの人員の選出も納得がいくが、警戒訓練だというのにこの面子はさすがに馬鹿でも疑問に思うはずだ。

「僕も大人になったと言うことですよアルさん。正直者の王様になるにはもう少し遅いですね」
「宮廷魔術師が抜かれているというのに師匠からの連絡すら無かった。という事は余程の秘匿情報ということです、軍務最高権力者に近い俺でも触れないほどの機密情報。
 はっきり言って扱いに困る代物ですね」
「アルさんの手を煩わせる事にはならない……と言いたいですが、残念ながら今回遠征に向かってもらう時点で多少は煩わせてしまいそうですね。申し訳ないです」

 言葉の裏に軍を動かす程の事ならば、自分に一報を入れて欲しいと言ったアルキゴスに対して、その可能性を示唆しつつも遠征先での出来事が確定しない以上は自分には判断がつかないと口にしたグロリアス。
 これだけ本格的に話を隠してくるとなれば、国家の存亡に関わるような一大事である可能性も高い。
 アルキゴスの方でもエルピスとアウローラ両名の署名の元、一部関係者のみに配布された周辺国の情勢について目を通して居るだけ不安感は募っていく。
 共和国が落ち目に入り、連合国が自国内で物事を纏めようとする動きが見られる現状では、四大国の一員になろうと活発化する国も少なくはないのだ。

「そう言う事でしたら構いませんよ、我々は兵士。この国のためであれば多少の煩わしさなど跳ね除けて見せましょう。それで兵装の程は?」
「今回は警戒訓練ですので、敵の想定レベルに合わせる必要があるでしょう。そうですね……仮にここでは武装をした亜人種の軍勢と仮定しましょう」
「亜人種のですか。これはまた珍しいですね」

 大群ではなく軍勢と名を打っている以上は、大量発生したが故に暴走する亜人ではなく統率の取れた軍隊なのだろう。
 亜人が統率を取ることなど殆どない、もしあったとすれば強力な種族が率いて居るか人間のどこかの国が手引きして居るかだ。
 だからこそグロリアスは慎重になって居るのだろう。
 どちらであったにしろ、王国からしてみれば面倒ごとには変わりない。

「だからこそ特殊な条件に対応した部隊編成なんですよ。装備の方はそう言う事なので全力装備で、場合によってはF式も出す予定です」
「F式装備をですか……? あれを使うのはエルピス級が相手の場合だけですよ」
「亜人の軍勢であればそれくらいの脅威度はあるでしょう。半人半龍が出てくるとは思いませんが、それなりに強い亜人は出てきそうな物です」

 亜人に対しての脅威度の測定は、冒険者組合であったとしても難しい。
 それは魔物とは違い知恵のある彼等は人間と同じく個体差が顕著に存在し、最低限度の強さこそ分かるものの上は青天井だからである。
 エルピスクラスの亜人種ともなれば、それは上位種に分類される人類が触れては行けないとされる種族のそれに近くなる。
 そんな亜人を相手にする可能性を示唆される事はアルキゴスからしてみれば過去最大級に大きい苦労の種を渡されたような物だった。

「それはまた怖い想定ですね。娘もまだまだ幼いですし、この国を平和に出来るよう訓練にも精を出しますよ」
「いつも悪いですね。これが終わったら長めの休暇でも取ってください」
「そうさせてもらいます」

 せめてその長い休暇が永遠の休暇でないことを祈りながら、アルキゴスは足早に部屋をさっていく。
 1秒でも早く動こうとするアルキゴスを見送ったグロリアスは、改めて思考を回し始めた。

「それにしても亜人の軍勢か……本当に来るのか? ーーいや、情報源が情報源だ。疑う必要もないだろう」

 ニルという女性ーーこれはエルピス本人から聞いたので間違いないーーは聞けば迷宮主でありながらエルピスの古い知人であるという。
 彼であれば迷宮主の知人がいる事も分からなくはない。実際グロリアスにも小国の王ではあるが迷宮主を務めている人物を知っている。
 ただ纏っていた気配は完全に別種であった。
 グロリアスの知っている迷宮主の人物は、物事を見る視点が少し違うものの人間らしさは行動の中にいくつか見つけられた、だがあの狼娘が纏っていた気配は上位種のそれと同じ。
 人には見えない何かがみえているように動く彼らの行動はグロリアスには理解し難い。

「ーー兄さん、お呼びの御用件は?」
「よく来てくれたなイリア。ルークもそのうち来るからちょっと待ってて」

 ノックもせずにするりと部屋の中に入ってきたのは正装に身を包むイリアである。
 朝の間に呼び出しておいたので来るのはわかっていたのだが、思っていた時刻よりはほんの少し早い。
 これは昼食を遅らせないななどと考えながら待っていると、再び扉が開きもう一人入ってくる。

「ーー遅れた、ごめん兄さん。姉さん? なんで……そう言うことか。昼食は遅らせた方が良さそうだね」
「それほど時間は取らせないつもりだけどね。まぁ二人とも座ってよ」

 部屋の前に立ち入り禁止の札を立てかけ部屋の中へと戻ったグロリアスは、椅子に腰掛けて二人に一枚の紙を渡す。
 先程来ていたアルキゴスすらも知らない極秘の情報、これは王族にしか見せることのできない資料だ。

「さて、本題から話すなら面倒ごとが発生した」
「そうだと思いました。私だけならまだしもルークも呼ばれて居ますしね」
「俺も姉さんの姿見た瞬間にそうだと思ったよ。忙しくてこの二ヶ月くらいまともに会ってなかったのに急にこれだからね」
「二人には本当によく働いてもらってるよ。国の代表として感謝を」

 最近の王国は夏も終盤ということもあってかなり繁忙期である。
 冬に備えての準備から夏の間にしておきたい公共事業のスケジュール調整、他国からやってくる使者の相手などなど。
 一年間で最も利益が出る月だからこそ上の人間の仕事量はとてつもないものである。

「それでだけど、匿名で王国が襲撃を受けているとの情報を手に入れたんだ。想定される敵勢力は亜人種の二個師団だから約4万の兵力という訳だ。まずはルークから話を聞きたいな」
「またとんでもない話だね、まずは兄さん。その情報が確かなものなのかどうか、それについて質問したい。
 兄さんの情報網を侮る訳じゃないけど、俺だって今は軍部を扱っている身。この国の防衛情報の全てとまではいかないが、そんな大きな穴を開けられそうになって気付かないほど、怠惰に業務を行ってるつもりはないよ」
「……たしかにそうだな、悪かったルーク。この場にいる面子ならあの人も文句を言ってこないだろう。情報の提供者はニルさんだ、この前執務中に突然訪れてそれだけ教えられた」
「ニルですか? 聞いたことのない名前ですが?」

 なるべく秘密にしろとは言われていたが、弟相手であればあの狼娘も文句を言うことはないだろう。
 理由はわからないがニルは自分がグロリアスに情報を教えたことをエルピスに知られたくないようであった。
 ルークには後で口止めをしておく必要があるだろうが、問題はないだろう。

「姉さんは知らないんだっけ、噂によるとエルピスさんが迷宮から拾ってきた迷宮主らしいよ。
 ただ一回本人に事実確認したことあるけど、お茶を濁されちゃったからなんとも言えないかな。多分セラさんとかと同じだと思う」
「あの熾天使様と同じですか……そうなってくると信憑性も増しますね」

 セラと呼ばれるエルピスの側にいた天使は、グロリアス達からしてみれば気がつけばエルピスの隣にいた存在だ。
 噂程度に聞いた実力ではエルピスすらも凌駕する圧倒的な物であるとか。
 確証こそないものの同じ神に使えるものとしてイリアが相当な実力と位があるだろうと予想を立てていたので、グロリアスとしても扱いに困る人物の一人である。
 エルピスに対してのお願いは間接的に彼女にも労力を割く事を要求しているようなもの、今のところ文句を言われたような事はないが言われてからでは遅い。
 だからなんとか話す機会を作りたいのだが、エルピスの側にいない時の彼女はグロリアスの目と耳を使ってもどこにいるか分からないのである。
 近いうちにニルも含めて二人と話す必要があるなと思いつつも、グロリアスは話を戻すとルークに疑問を投げかけた。

「ただ事実としてルークもそうであるように、防衛網が突破されたという報告は当たり前だけど僕のところにも来ていない。なのに二個師団にも及ぶ亜人の軍勢、そんなものを本当に見落としていると思う?」
「有り得ない……そう言いたいけど事実確認が取れていない以上は俺からは何も言えないよ兄さん。王国騎士団団長としての言葉として発言するなら、そもそもが妄想である。って感じかな」

 現実的ではないことを妄想であると断じてしまうのは簡単なことだ。
 もしこれが一般市民の口から出た言葉であればさすがにグロリアスもその情報を信じる気にはなれないが、なにせ今回の情報は出どころが出どころである。
 エルピスが把握していなさそうな情報であるとはいえ、エルピスの部下からの進言を無視したとなっては、いままで受けた恩義を蔑ろにしていると思われる可能性すらあった。
 だからこそこの場にはもう一人の人間を呼んであるのだ。

「だけれど兄さんが私を呼んだということは、それを妄想と思っていないということなのよね?」
「そうだね。イリアには来る戦争に向けて各街や村にある教会と連絡を密にとって欲しい。それと出来ることならだけど怪我人の受け入れと治癒魔術師の手配も、それも国民の不安を煽らないようになるべく秘密裏にね」
「兄さんそれはなんでも無理難題すぎじゃーー」
「ーーわかったわ」

 魔法使いが大量に動員されるような作戦は、放っておいても各街や村単位で噂が尾鰭を付けたまま広がっていく。
 それも治療に特化した魔法師達が優先的に集められているとなれば、大規模な戦闘があると言うことを隠すのは不可能に近いと言っても良い。
 ルークの驚いた声に対してさも当然であるかのように答えたイリアは、不敵な笑みを浮かべていた。

「何を驚いているのよルーク。私だって国教のトップよ? そのくらいの権力と知恵はあるわよ」
「姉さんすっご!? 俺絶対無理なんだけど」
「ルークはその分演説とかは得意じゃない。良いのよ私達は兄弟で得手不得手を補うんだし」
「そりゃそうだけどさ」

 得て不得手が明確に分かれるのがヴァンデルグの家系の特徴である。
 だからこそ仕方ないと言った姉に対して弟が不服そうな声をあげるとほんの少しだけ穏やかな空気があたりを包む。

「ルークは敵二個師団に対して即応出来るように部隊を配備、部隊数は指定なし。緊急事態だ、ある程度の越権行為は国王権限で揉み消すよ」
「それはもう夢の部隊をつくっちゃっても良いってことだよね? 戦闘はどこで? 平野?」
「都市防衛戦が主だったものになりそうだけど、その前に住民を非難させたいから荷馬車は多めに用意しておいて」
「簡単に言ってくれるけど何処まで行くかも分かってないのにそんな急に用意できないよ?」
「悪い、言ってなかったな。まだ確定じゃないけど狙われると思われているのはルンタだ、周辺警戒用の人員はこっちでもう用意して出しておいたからルークはそれまでに手筈を整えておいてくれ」

 ルンタと言えば王国の商業関係を一手に担う重要な都市のうちの一つ。
 その一つを落としに来ているとなれば、敵は本気で王国を落としに来ているのだろう。
 部隊の編成にかかる時間などをある程度頭の中で考えておき、目処が立ちそうなことを確認するとルークは足早に部屋を出ていく。

「分かったよ。それじゃあ俺はこれで、姉さんも気をつけてね。またご飯食べに行こう」
「ええ。この件が終わったらいきましょう」

 共に食事をする約束は戦争で死なないための御呪いのようなものだ。
 しっかりとした足取りで出て行ったルークの背中を見送りながらも、イリアの視線はまだ緩むことはない。
 むしろいまから告げられることの方がおそらくグロリアスにとっての本題だ。
 そうイリアの感がつげていたからである。

「それでは私もこれで?」
「いや、悪いけどちょっと調べて欲しいことがあるから、今回の件とは別でそれも調べて欲しい」
「調べ物を私に? 分かりました。話を聞きましょうーー」

 行政、軍部、宗教の三頭主が揃った会議はこれで一旦終了し、外敵に対する行動は完全に定められた。
 この時の決断が正解か間違っているかは、おそらく後世の歴史家しか知る事は無いだろう。
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