78 / 276
幼少期:冒険者組合編
冒険者組合森霊種支部
しおりを挟む
エルピス達が懐かしの出会いを果たしていたその時、アウローラ達は既に冒険者組合に到着していた。
王国にある冒険者組合とは外見からしてかなり違うが、森霊種の国の冒険者組合も中身自体は大して変わっていない。
クエストを受けるカウンター、適当に張り出されている討伐依頼、飲んだくれた冒険者の姿、どれをとっても灰猫からすれば慣れ親しんだ冒険者組合のままだ。
「僕がクエストを受けに行ってくるよ。エルピスのこのカードを見せれば受けられるんだろう?」
「ええ、そのはずよ。最高位冒険者のカードって便利ね」
近くの席に座っておくわよ、そういったアウローラに対してうなずくとニルはカウンターへ向かっていく。
エルピスから身分証と同じく渡された最高位冒険者の証だが、あれ一つでも身分証としては十分に機能するほどの効果を持つ。
「僕のカードは他人に使わせたりできないし、最高位はやっぱり特別扱いされてるよね」
「そういえば灰猫はどのランクなの?」
「銅から始まって銀、金、白銀、金剛石、オリハルコン、ヒヒイロカネ、最高位ってなってる中の金剛石だね」
「そんな感じになってたのね、冒険者組合のランク分けって。金剛石ってどうしたらなれるの?」
「特別どうってことはないけど、飛竜くらいは倒せないとダメかな」
灰猫がいった条件を聞いて、アウローラは案外簡単なのではないかと思いかけ、即座に思考を切り替える。
アウローラもおそらくは飛竜程度ならば倒せるが、本来はそう簡単な話でもないのだ。
エルピスの指導と生まれ持ってのものでアウローラは現在戦術級までの魔法を打てるから勝てるが、それ以下の魔法攻撃は飛竜相手にはろくなダメージを当てられない。
その鱗は並みの剣では傷一つつかないし、ブレスなどまともにくらえば対策をしていないと即死する。
エルピスが龍種と遊び感覚で戦っているのを見ているから感覚がくるっているが、龍種はこの世界においてもかなりの上位種。
その幼少期に当たる飛竜は十分な強敵だ。
そんな飛竜に勝てるのだから、金剛石もかなりの強さであることがわかる。
アウローラが認識を改めているとふと風が吹き、いつの間にか近くの席にフェルが腰かけていた。
「エルピスさんはどこに?」
「エルピス様ならエラと二人で宿の確保に行ってるわ」
「なるほど。それにしてもあれほどうまく気配を隠す人、初めてです。やっぱりエルピスさんは面白いですね」
「あら、あなたでもやっぱり分からないのね」
「森霊種が周りに多すぎますね。彼らの影響でかなり精霊が乱れてるのに、エルピスさんがさらに乱してるから何が何だかわかりません。僕でこれですから、多分 森霊種にはエルピスさんの顔すらおぼろげにしかわかってないでしょうね」
「エラがこの国に来ても何も言われていない理由もそれね。これだけ精霊が乱れてると目で見るしか判断する方法がないし、見た目だけで言えばあの子、かなり 森霊種寄りだもの」
妖精神であるエルピスはその場に存在するだけで周囲の精霊を活性化、掌握することができる。
権能を使っていなくともそれは例外ではなく、意識的にではなかろうと周囲の精霊に多大なる影響を及ぼす。
今回もそれが原因で悪魔であるフェルは探知を邪魔され、エラの事を見た人々はエラのことを森霊種だと勘違いを起こしている。
一般の人間に被害はないのかと聞かれれば、精霊が元気になっているおかげで魔法の威力なども上がるのでむしろ利益しかない。
エルピスの意思次第でどうにでもなるが、今のところ誰にも迷惑はかかっていないのだった。
「そこら辺の詳しい事情はまた今度聞くとして、何のクエスト受けるの? あの子なんか奥の方に連れてかれていたけど」
「また面倒ごとはいやだねぇ。迷宮攻略はあと半年はいいよ」
「どうやら魔物討伐のようですね、いま話が終わったようです。いくつか紙を持ってこっちにきてますし」
「よくわかるわね、もしかして透視でもできるの?」
「厳密には違いますが、超能力の類は一通り使えますよ、たぶんエルピス様もエラもそこの悪魔もできますよ」
「なにそれチートじゃないの。人間が不利すぎる気がするのよねこの世界、灰猫もそう思わない?」
「その人間より不利な僕らにそれ言う? まだレベルで能力もらったりできる分強いじゃんか」
人間も灰猫の種族である獣人も、十分この世界において強い種族ではあるが、せいぜいが中堅と言ったところだ。
最上位の悪魔や天使、森霊種と窟暗種のハーフである混霊種、神の称号を持つ神人には勝てるはずもない。
そもそもの基本スペックに差がありすぎるのだ。
セラの言った通り少ししてこちらにやってきたニルは、両手に持ち切れないほどたくさんの依頼を持ってこちらのテーブルに近づいてくる。
それだけで周りの冒険者がザワザワするが、もうエルピスと居てこういう反応は慣れたので誰も何も言わない。
「お帰りニル」
「ただいま。クエストいっぱい受けてきたよ!」
「上機嫌ね? どうしたの?」
「それがね義姉さん、エルピスの事をいっぱい褒められちゃってね、それが嬉しかったんだ」
「義姉さんっていうのは辞めなさいって何度言えば分かるの。それは良かったわね」
なんだかんだ仲のいいセラとニルを見ながら、アウローラはこれがエルピスが好きな女の子像なのかと冷静に分析する。
ニルの行動は全てエルピスが好意的に思う行動だというのは本人から聞いていたので、つまりはいま目の前で満面の笑みを浮かべるニルの姿もエルピスからすれば可愛く映るのだろう。
確かに目の前でにっこりと笑顔を浮かべるニルは可愛いし、エルピスが好意を抱く気持ちもわかる。
ーーというより誰が見てもどう見ても可愛いのだが。
同じ女として敗北感を感じるが、エルピスの好みがその場その場で変わっていくのはアウローラもいろいろと聞いてよく知っている。
焦らなくてもそのうち機会が回ってくると自分に言い聞かせて、机の上に置かれた紙を適当に手に取り内容を見た。
「なになに、『合成獣の討伐』『盗賊討伐』『魔獣の討伐』その他いろいろ。討伐系の依頼ばっかりね」
「うん、倒す方が楽だし採取系は僕あんまり好きじゃないからね」
「私もニルも、育てたり壊したりするのは得意なんだけど見つけるのは苦手なのよね。その点で言えばおそらくフェルの方が上手よ」
「まさか天使であるあなたからそんな事を言われるとはね。確かに採取は得意ですよ、まぁ人並みですが」
「僕的には討伐系の方が良かったし、パーティーのメンツ的にもこういう系がちょうど良いんじゃないかな」
「確かにそうね、稼げるなら手っ取り早くしたいし」
手作業で一つ一つちまちまと物を集めるのは性に合わない人間ばかりが集まっているこのパーティーでは、おそらくまともに作業できるのはエラと灰猫、あとフェルくらいのものだろう。
だがその三人も必要ならばやるが、率先してするほど好きなわけではない。
ならば効率よく稼げて楽に終わる魔物討伐の方が向いている。
「じゃあパーティー二つに割りましょうか、人数も多いし」
「なら弱い組と強い組で分けようよ。下手に混ぜて足引っ張っても悪いし」
「灰猫がそう言うなら、私と灰猫にエラで行く?」
「それでも私達的には構いませんが、もし何かあったときように誰か一人強いのが居た方が良いのでは?」
「なら僕が行きますよ。一応これでも悪魔なのでサポートは得意ですし」
弱い者と強い者で別れろと言われたら、少しくらいは不満が出てもおかしくないと思ったが、特に誰も文句を言わずにスムーズに物事は進んでいく。
冒険者にとって最も必要とされる、自己の実力を客観的に判断すると言うことが全員できているのはこのパーティーの強みだ。
フェルがサポートとして付いてきてくれるのならば万が一何かがあった場合でもエルピス達が駆けつけてくるまでの時間は確実に稼げると思うので、かなり心強い。
「ならそれで決定ね。エラとエルピス様はたぶんまだ時間もかかるでしょうし、その間にいくつか依頼をこなして来なさいな。私の方もやっておくわ」
「セラとニルは2人で大丈夫なの? 万が一なんかあったときとか」
「私を誰だと思ってるのアウローラ? これでもニルやエルピス様より強いのよ?」
「えっ? 本当に?」
「マジよ。なんなら今度手合わせしてみる?」
「遠慮させてもらうわ、命がいくつあっても足りなそう」
「ふふっ、冗談よ。それじゃあまた後で落ち合いましょう」
「私たちも行きましょうか」
机の上から数枚紙を手に取ったセラは、薄く光ったかと思うと光の粒となってどこかへ消えていく。
先程ここに来た時のフェルと同じ雰囲気を感じることから、おそらくは悪魔や天使特有の移動方なのだろう。
原理自体は分からないが、人間であるアウローラには本来なら理解もできない高度な技が使用されていることだけはなんとなく分かった。
机の上に雑に置かれた紙を腰のポーチに入れて、アウローラも灰猫達を引き連れて目的の場所へと向かうのだった。
王国にある冒険者組合とは外見からしてかなり違うが、森霊種の国の冒険者組合も中身自体は大して変わっていない。
クエストを受けるカウンター、適当に張り出されている討伐依頼、飲んだくれた冒険者の姿、どれをとっても灰猫からすれば慣れ親しんだ冒険者組合のままだ。
「僕がクエストを受けに行ってくるよ。エルピスのこのカードを見せれば受けられるんだろう?」
「ええ、そのはずよ。最高位冒険者のカードって便利ね」
近くの席に座っておくわよ、そういったアウローラに対してうなずくとニルはカウンターへ向かっていく。
エルピスから身分証と同じく渡された最高位冒険者の証だが、あれ一つでも身分証としては十分に機能するほどの効果を持つ。
「僕のカードは他人に使わせたりできないし、最高位はやっぱり特別扱いされてるよね」
「そういえば灰猫はどのランクなの?」
「銅から始まって銀、金、白銀、金剛石、オリハルコン、ヒヒイロカネ、最高位ってなってる中の金剛石だね」
「そんな感じになってたのね、冒険者組合のランク分けって。金剛石ってどうしたらなれるの?」
「特別どうってことはないけど、飛竜くらいは倒せないとダメかな」
灰猫がいった条件を聞いて、アウローラは案外簡単なのではないかと思いかけ、即座に思考を切り替える。
アウローラもおそらくは飛竜程度ならば倒せるが、本来はそう簡単な話でもないのだ。
エルピスの指導と生まれ持ってのものでアウローラは現在戦術級までの魔法を打てるから勝てるが、それ以下の魔法攻撃は飛竜相手にはろくなダメージを当てられない。
その鱗は並みの剣では傷一つつかないし、ブレスなどまともにくらえば対策をしていないと即死する。
エルピスが龍種と遊び感覚で戦っているのを見ているから感覚がくるっているが、龍種はこの世界においてもかなりの上位種。
その幼少期に当たる飛竜は十分な強敵だ。
そんな飛竜に勝てるのだから、金剛石もかなりの強さであることがわかる。
アウローラが認識を改めているとふと風が吹き、いつの間にか近くの席にフェルが腰かけていた。
「エルピスさんはどこに?」
「エルピス様ならエラと二人で宿の確保に行ってるわ」
「なるほど。それにしてもあれほどうまく気配を隠す人、初めてです。やっぱりエルピスさんは面白いですね」
「あら、あなたでもやっぱり分からないのね」
「森霊種が周りに多すぎますね。彼らの影響でかなり精霊が乱れてるのに、エルピスさんがさらに乱してるから何が何だかわかりません。僕でこれですから、多分 森霊種にはエルピスさんの顔すらおぼろげにしかわかってないでしょうね」
「エラがこの国に来ても何も言われていない理由もそれね。これだけ精霊が乱れてると目で見るしか判断する方法がないし、見た目だけで言えばあの子、かなり 森霊種寄りだもの」
妖精神であるエルピスはその場に存在するだけで周囲の精霊を活性化、掌握することができる。
権能を使っていなくともそれは例外ではなく、意識的にではなかろうと周囲の精霊に多大なる影響を及ぼす。
今回もそれが原因で悪魔であるフェルは探知を邪魔され、エラの事を見た人々はエラのことを森霊種だと勘違いを起こしている。
一般の人間に被害はないのかと聞かれれば、精霊が元気になっているおかげで魔法の威力なども上がるのでむしろ利益しかない。
エルピスの意思次第でどうにでもなるが、今のところ誰にも迷惑はかかっていないのだった。
「そこら辺の詳しい事情はまた今度聞くとして、何のクエスト受けるの? あの子なんか奥の方に連れてかれていたけど」
「また面倒ごとはいやだねぇ。迷宮攻略はあと半年はいいよ」
「どうやら魔物討伐のようですね、いま話が終わったようです。いくつか紙を持ってこっちにきてますし」
「よくわかるわね、もしかして透視でもできるの?」
「厳密には違いますが、超能力の類は一通り使えますよ、たぶんエルピス様もエラもそこの悪魔もできますよ」
「なにそれチートじゃないの。人間が不利すぎる気がするのよねこの世界、灰猫もそう思わない?」
「その人間より不利な僕らにそれ言う? まだレベルで能力もらったりできる分強いじゃんか」
人間も灰猫の種族である獣人も、十分この世界において強い種族ではあるが、せいぜいが中堅と言ったところだ。
最上位の悪魔や天使、森霊種と窟暗種のハーフである混霊種、神の称号を持つ神人には勝てるはずもない。
そもそもの基本スペックに差がありすぎるのだ。
セラの言った通り少ししてこちらにやってきたニルは、両手に持ち切れないほどたくさんの依頼を持ってこちらのテーブルに近づいてくる。
それだけで周りの冒険者がザワザワするが、もうエルピスと居てこういう反応は慣れたので誰も何も言わない。
「お帰りニル」
「ただいま。クエストいっぱい受けてきたよ!」
「上機嫌ね? どうしたの?」
「それがね義姉さん、エルピスの事をいっぱい褒められちゃってね、それが嬉しかったんだ」
「義姉さんっていうのは辞めなさいって何度言えば分かるの。それは良かったわね」
なんだかんだ仲のいいセラとニルを見ながら、アウローラはこれがエルピスが好きな女の子像なのかと冷静に分析する。
ニルの行動は全てエルピスが好意的に思う行動だというのは本人から聞いていたので、つまりはいま目の前で満面の笑みを浮かべるニルの姿もエルピスからすれば可愛く映るのだろう。
確かに目の前でにっこりと笑顔を浮かべるニルは可愛いし、エルピスが好意を抱く気持ちもわかる。
ーーというより誰が見てもどう見ても可愛いのだが。
同じ女として敗北感を感じるが、エルピスの好みがその場その場で変わっていくのはアウローラもいろいろと聞いてよく知っている。
焦らなくてもそのうち機会が回ってくると自分に言い聞かせて、机の上に置かれた紙を適当に手に取り内容を見た。
「なになに、『合成獣の討伐』『盗賊討伐』『魔獣の討伐』その他いろいろ。討伐系の依頼ばっかりね」
「うん、倒す方が楽だし採取系は僕あんまり好きじゃないからね」
「私もニルも、育てたり壊したりするのは得意なんだけど見つけるのは苦手なのよね。その点で言えばおそらくフェルの方が上手よ」
「まさか天使であるあなたからそんな事を言われるとはね。確かに採取は得意ですよ、まぁ人並みですが」
「僕的には討伐系の方が良かったし、パーティーのメンツ的にもこういう系がちょうど良いんじゃないかな」
「確かにそうね、稼げるなら手っ取り早くしたいし」
手作業で一つ一つちまちまと物を集めるのは性に合わない人間ばかりが集まっているこのパーティーでは、おそらくまともに作業できるのはエラと灰猫、あとフェルくらいのものだろう。
だがその三人も必要ならばやるが、率先してするほど好きなわけではない。
ならば効率よく稼げて楽に終わる魔物討伐の方が向いている。
「じゃあパーティー二つに割りましょうか、人数も多いし」
「なら弱い組と強い組で分けようよ。下手に混ぜて足引っ張っても悪いし」
「灰猫がそう言うなら、私と灰猫にエラで行く?」
「それでも私達的には構いませんが、もし何かあったときように誰か一人強いのが居た方が良いのでは?」
「なら僕が行きますよ。一応これでも悪魔なのでサポートは得意ですし」
弱い者と強い者で別れろと言われたら、少しくらいは不満が出てもおかしくないと思ったが、特に誰も文句を言わずにスムーズに物事は進んでいく。
冒険者にとって最も必要とされる、自己の実力を客観的に判断すると言うことが全員できているのはこのパーティーの強みだ。
フェルがサポートとして付いてきてくれるのならば万が一何かがあった場合でもエルピス達が駆けつけてくるまでの時間は確実に稼げると思うので、かなり心強い。
「ならそれで決定ね。エラとエルピス様はたぶんまだ時間もかかるでしょうし、その間にいくつか依頼をこなして来なさいな。私の方もやっておくわ」
「セラとニルは2人で大丈夫なの? 万が一なんかあったときとか」
「私を誰だと思ってるのアウローラ? これでもニルやエルピス様より強いのよ?」
「えっ? 本当に?」
「マジよ。なんなら今度手合わせしてみる?」
「遠慮させてもらうわ、命がいくつあっても足りなそう」
「ふふっ、冗談よ。それじゃあまた後で落ち合いましょう」
「私たちも行きましょうか」
机の上から数枚紙を手に取ったセラは、薄く光ったかと思うと光の粒となってどこかへ消えていく。
先程ここに来た時のフェルと同じ雰囲気を感じることから、おそらくは悪魔や天使特有の移動方なのだろう。
原理自体は分からないが、人間であるアウローラには本来なら理解もできない高度な技が使用されていることだけはなんとなく分かった。
机の上に雑に置かれた紙を腰のポーチに入れて、アウローラも灰猫達を引き連れて目的の場所へと向かうのだった。
32
お気に入りに追加
2,596
あなたにおすすめの小説

前世は最強の宝の持ち腐れ!?二度目の人生は創造神が書き換えた神級スキルで気ままに冒険者します!!
yoshikazu
ファンタジー
主人公クレイは幼い頃に両親を盗賊に殺され物心付いた時には孤児院にいた。このライリー孤児院は子供達に客の依頼仕事をさせ手間賃を稼ぐ商売を生業にしていた。しかしクレイは仕事も遅く何をやっても上手く出来なかった。そしてある日の夜、無実の罪で雪が積もる極寒の夜へと放り出されてしまう。そしてクレイは極寒の中一人寂しく路地裏で生涯を閉じた。
だがクレイの中には創造神アルフェリアが創造した神の称号とスキルが眠っていた。しかし創造神アルフェリアの手違いで神のスキルが使いたくても使えなかったのだ。
創造神アルフェリアはクレイの魂を呼び寄せお詫びに神の称号とスキルを書き換える。それは経験したスキルを自分のものに出来るものであった。
そしてクレイは元居た世界に転生しゼノアとして二度目の人生を始める。ここから前世での惨めな人生を振り払うように神級スキルを引っ提げて冒険者として突き進む少年ゼノアの物語が始まる。
誰一人帰らない『奈落』に落とされたおっさん、うっかり暗号を解読したら、未知の遺物の使い手になりました!
ミポリオン
ファンタジー
旧題:巻き込まれ召喚されたおっさん、無能で誰一人帰らない場所に追放されるも、超古代文明の暗号を解いて力を手にいれ、楽しく生きていく
高校生達が勇者として召喚される中、1人のただのサラリーマンのおっさんである福菅健吾が巻き込まれて異世界に召喚された。
高校生達は強力なステータスとスキルを獲得したが、おっさんは一般人未満のステータスしかない上に、異世界人の誰もが持っている言語理解しかなかったため、転移装置で誰一人帰ってこない『奈落』に追放されてしまう。
しかし、そこに刻まれた見たこともない文字を、健吾には全て理解する事ができ、強大な超古代文明のアイテムを手に入れる。
召喚者達は気づかなかった。健吾以外の高校生達の通常スキル欄に言語スキルがあり、健吾だけは固有スキルの欄に言語スキルがあった事を。そしてそのスキルが恐るべき力を秘めていることを。
※カクヨムでも連載しています

神の手違い転生。悪と理不尽と運命を無双します!
yoshikazu
ファンタジー
橘 涼太。高校1年生。突然の交通事故で命を落としてしまう。
しかしそれは神のミスによるものだった。
神は橘 涼太の魂を神界に呼び謝罪する。その時、神は橘 涼太を気に入ってしまう。
そして橘 涼太に提案をする。
『魔法と剣の世界に転生してみないか?』と。
橘 涼太は快く承諾して記憶を消されて転生先へと旅立ちミハエルとなる。
しかし神は転生先のステータスの平均設定を勘違いして気付いた時には100倍の設定になっていた。
さらにミハエルは〈光の加護〉を受けておりステータスが合わせて1000倍になりスキルも数と質がパワーアップしていたのだ。
これは神の手違いでミハエルがとてつもないステータスとスキルを提げて世の中の悪と理不尽と運命に立ち向かう物語である。

チートがちと強すぎるが、異世界を満喫できればそれでいい
616號
ファンタジー
不慮の事故に遭い異世界に転移した主人公アキトは、強さや魔法を思い通り設定できるチートを手に入れた。ダンジョンや迷宮などが数多く存在し、それに加えて異世界からの侵略も日常的にある世界でチートすぎる魔法を次々と編み出して、自由にそして気ままに生きていく冒険物語。

俺しか使えない『アイテムボックス』がバグってる
十本スイ
ファンタジー
俗にいう神様転生とやらを経験することになった主人公――札月沖長。ただしよくあるような最強でチートな能力をもらい、異世界ではしゃぐつもりなど到底なかった沖長は、丈夫な身体と便利なアイテムボックスだけを望んだ。しかしこの二つ、神がどういう解釈をしていたのか、特にアイテムボックスについてはバグっているのではと思うほどの能力を有していた。これはこれで便利に使えばいいかと思っていたが、どうも自分だけが転生者ではなく、一緒に同世界へ転生した者たちがいるようで……。しかもそいつらは自分が主人公で、沖長をイレギュラーだの踏み台だなどと言ってくる。これは異世界ではなく現代ファンタジーの世界に転生することになった男が、その世界の真実を知りながらもマイペースに生きる物語である。
間違い召喚! 追い出されたけど上位互換スキルでらくらく生活
カムイイムカ(神威異夢華)
ファンタジー
僕は20歳独身、名は小日向 連(こひなた れん)うだつの上がらないダメ男だ
ひょんなことから異世界に召喚されてしまいました。
間違いで召喚された為にステータスは最初見えない状態だったけどネットのネタバレ防止のように背景をぼかせば見えるようになりました。
多分不具合だとおもう。
召喚した女と王様っぽいのは何も持っていないと言って僕をポイ捨て、なんて世界だ。それも元の世界には戻せないらしい、というか戻さないみたいだ。
そんな僕はこの世界で苦労すると思ったら大間違い、王シリーズのスキルでウハウハ、製作で人助け生活していきます
◇
四巻が販売されました!
今日から四巻の範囲がレンタルとなります
書籍化に伴い一部ウェブ版と違う箇所がございます
追加場面もあります
よろしくお願いします!
一応191話で終わりとなります
最後まで見ていただきありがとうございました
コミカライズもスタートしています
毎月最初の金曜日に更新です
お楽しみください!
『収納』は異世界最強です 正直すまんかったと思ってる
農民ヤズ―
ファンタジー
「ようこそおいでくださいました。勇者さま」
そんな言葉から始まった異世界召喚。
呼び出された他の勇者は複数の<スキル>を持っているはずなのに俺は収納スキル一つだけ!?
そんなふざけた事になったうえ俺たちを呼び出した国はなんだか色々とヤバそう!
このままじゃ俺は殺されてしまう。そうなる前にこの国から逃げ出さないといけない。
勇者なら全員が使える収納スキルのみしか使うことのできない勇者の出来損ないと呼ばれた男が収納スキルで無双して世界を旅する物語(予定
私のメンタルは金魚掬いのポイと同じ脆さなので感想を送っていただける際は語調が強くないと嬉しく思います。
ただそれでも初心者故、度々間違えることがあるとは思いますので感想にて教えていただけるとありがたいです。
他にも今後の進展や投稿済みの箇所でこうしたほうがいいと思われた方がいらっしゃったら感想にて待ってます。
なお、書籍化に伴い内容の齟齬がありますがご了承ください。

5歳で前世の記憶が混入してきた --スキルや知識を手に入れましたが、なんで中身入ってるんですか?--
ばふぉりん
ファンタジー
「啞"?!@#&〆々☆¥$€%????」
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
五歳の誕生日を迎えた男の子は家族から捨てられた。理由は
「お前は我が家の恥だ!占星の儀で訳の分からないスキルを貰って、しかも使い方がわからない?これ以上お前を育てる義務も義理もないわ!」
この世界では五歳の誕生日に教会で『占星の儀』というスキルを授かることができ、そのスキルによってその後の人生が決まるといっても過言では無い。
剣聖 聖女 影朧といった上位スキルから、剣士 闘士 弓手といった一般的なスキル、そして家事 農耕 牧畜といったもうそれスキルじゃないよね?といったものまで。
そんな中、この五歳児が得たスキルは
□□□□
もはや文字ですら無かった
~~~~~~~~~~~~~~~~~
本文中に顔文字を使用しますので、できれば横読み推奨します。
本作中のいかなる個人・団体名は実在するものとは一切関係ありません。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる