70 / 276
幼少期:共和国編 改修中
49〜
しおりを挟む※注:現在この章は全体改修中なのでここから先のお話は変更・非公開になります。
ご了承の上お楽しみください。
49F
「大丈夫か?」
ダンジョン内に時折発生する地下水によってか、湿度が少し高い廊下を歩いていると灰猫が足を止めた。
疲労によって足を止めたと言うよりは、彼の身体の震えを見る限り他の原因の方だろう。
違和感はこの階層に入る直前から、そして次の階層への階段が近づけば近づく程にその容体は急変していく。
安全地帯とは言えないこの場に放置する訳にも行かないので、全身の毛が逆立っている灰猫の背をゆっくりと撫でて落ち着かせようとする。
「フーッ! フーッッ!!」
「落ち着け灰猫、大丈夫だ」
「だ、大丈夫? なんかすっごく怖い感じになってるけど」
灰猫がいつにも増して警戒心をあらわにしている理由は、エルピスにもある程度見当がついている。
足元から感じる気配、それはたしかにエルピスが何度も感じたことのある気配であり、人含め亜人種が最も相手したくない存在がそこにいる事を主張していた。
外で感じた気配の中で類似したものを選出するならば、龍種が一番近いだろうか。
落ち着くように言いながら撫で続けると、ようやく灰猫の呼吸が元に戻る。
それでも未だ警戒はしているし、毛も逆立ったままだが。
「ここから先はさすがに危ないかもな。遥希達はここら辺でも待っていてくれないか? 灰猫も待ってた方がいいよ、本能に逆らってまで無理する必要はないし」
「……分かったよ。不甲斐ないね」
「こっから先、そんなに危ないのか?」
「多分この気配、龍種だ。それも若龍ぐらいの奴らがうようよしている、俺は龍相手の戦闘も慣れているから大丈夫だけどお前らは慣れてないだろ?」
「さすがに年老いた龍相手できるほどにはな。分かった俺たちはここら辺でキャンプ地を作っておくよ」
「助かる」
「私はいいの? ここから先進んで」
「アウローラは付いてきてくれ、近くにいないとここから先は逆に危ないかもしれない」
魔神と龍神の称号を解除しながら、エルピスは完全開放状態に近い〈神域〉を使用して一番下まで探る。
ここから下の階層数は51回層分。
まさかの100階層もある迷宮だった事に少し驚くが、とは言えこの迷宮がかなりイレギュラーな事はもう既に分かっていたし、今のエルピスならば十二分に対処できる範囲ではある。
エルピスが称号を解除した事でセラも強化されたし、アウローラとエラの二人くらいならばカバーしつつ降りるのはそこまで苦ではないだろう。
とはいえ油断はできないので、注意しながら先へと進むのだった。
95F
ーー結論から言うと、分かっていた事ではあったが敵が比べ物にならないほどに強くなった。
エルピスも称号を解放していなければ苦戦している可能性がある魔物も数匹いたし、龍に関してはまるで普通の魔物と同じように迷宮の中をウロウロしている。
聞けばここにいる龍は迷宮の主人が捉えたものか作り出したものらしく、ならばここの迷宮の主人がどれほどの実力なのかもわかりやすいと言うものだ。
基本的に龍など一匹いれば一つの街を滅ぼすような存在で、これだけいれば共和国に大打撃を与えることすら可能だっただろう。
変に弱い冒険者達が刺激して外に出てこなくて良かったと思いながら、目の前に現れた扉を前にエルピスは少し立ち止まる。
「フロアボスの様ですが、どうしますか?」
「気配察知が遮断されてる…この扉の材質が関係しているのかしら、何がいるか分からないわね」
「龍だな、しかもかなり年老いているっぽい……古龍かな」
「こ、古龍!? 一匹居れば最高位冒険者に救援要請が出されるっていう程のあの!?」
「アウローラが想像しているのは古龍の中でも更に強い奴らだね。父さんが倒した奴とかは確かにヤバかったけど、扉の先にいる奴はそんなに強くない」
父の成し遂げた偉業に比べれば、目の前の古龍は随分とちっぽけな生物に思える。
それにエルピスには龍神の称号の効果のうちの一つである、古龍以上の龍からの攻撃無効化がある。
一人で行ってサクッと倒して帰ってくるのが一番安全ではあるが、とはいえ龍相手にそれほど力を消費したくはない。
魔神の称号を開放しているので魔力は無尽蔵にあるが、今は障壁に九割以上リソースを割いているのでたいした火力も出ない。
一人で倒そうと思うとかなりの時間がかかるだろう。
とりあえずは作戦を立ててからーーそう思った矢先に目の前でアウローラの手によって扉が開かれる。
「なら良かったとりあえず扉開けちゃいましょーー」
「ーーバカ! 危ないッ!!」
扉を開けるのと同時に古龍の伊吹がエルピス達が歩いてきた通路を蹂躙していく。
龍神の伊吹には遠く及ばないが、だが古龍の伊吹の威力は並大抵の障壁程度では一秒すらも持たない程の威力はある。
アウローラの前に立ち火から庇おうとエルピスが前に出ると、古龍のブレスはエルピスに当たるギリギリで左右に避けていく。
これが龍神の称号の効果かと思いながら、エルピスはアウローラの安全を確保した事を確認してから龍の近くへと移動する。
「ゴァァァッアアッ!!!」
「古龍は何気に初めて見るか….おい龍! 人の陰でいつまでも休んでないで出てこい仕事の時間だぞ!」
『久方ぶりに呼び出されたかと思えばいきなり古龍相手とは、全く相変わらずだな、何をすればいい』
「拘束するから時間稼ぎをしてくれ」
エルピスの陰で休んでいた龍を叩き起こして無理やり陰から引きずり出すと、龍は即座にエルピスの言った通りに行動してくれる。
龍種の時間感覚はかなりルーズで五年六年くらい平気でゴロゴロしているのであまり起こさないようにしていたのだが、どうやら本人的にはもう少し呼び出して欲しかったようだ。
何故基本的に仕事をしないような立ち振る舞いをしていた彼が、いきなりやる気を出し始めたのかと疑問に思ったが、それも直ぐに答えがわかる。
『ふん、古龍といえど所詮この程度か』
前足で古龍の首を押さえつけ、口から火をこぼしながら龍はそう言って高らかに笑う。
エルピスとこの龍は契約によって結ばれており、エルピスが龍神としての力を使えば使うほどにこの龍も強くなる。
龍神の称号を開放し、龍神として今この場に存在しているエルピスの力の半分程を行使できるのだ、古龍程度確かに敵にすらならないだろう。
なんとかして古龍も反撃しようとするが、龍神の権能は部分的に龍にも付与されているのでエルピスと龍のどちらにも攻撃できない古龍の状況は完全な詰みだ。
もし野外なら間接攻撃ーー石を投げたり木を当てたりーー出来るんだろうが、残念ながら此処はダンジョン内部。
巨大な石が落ちているわけでも、大木が生えているわけでもない。
『さてどうする? 動きは止めたし戦意も無くなった。私としては殺したくはないが命じられれば殺すが』
「無理にやらなくていいよ。それに戦意がないならなおさら殺せないし。そう言えばこのタイミングであれなんだけど龍って名前なんなの?」
『ん? ああ言ってなかったな。我が名はエキドナだ、またこういう時は呼べ』
「え、お前雌なの! ってもう影に戻ったか、早い」
影の中に入っていったエキドナにお礼として収納庫から牛の肉を落として後ろを振り向くと、驚いた表情のまま固まったエラとアウローラが見えた。
そういえばアウローラの前でエキドナを行使するのはこれが初めてか。
「え、何今のえげつないくらい強い龍」
「俺の相棒。結構昔から俺の影の中に居たよ」
「ずっと?」
「うんずっと。二十四時間常に」
「あったま痛い。謝るチャンス逃したどころか謎が一個増えたんだけど、あんたの体どうなってんのよ」
どうなっていると聞かれてもエルピスの体がおかしいのではなく、龍が勝手に人の影に入ってきているのだ。
エルピス自身の体は至って普通の龍神ベースの魔神である。
さて捕まえた龍はどうしようか。
まぁ害はなさそうだし、帰ってきたときに解いてあげるとしよう。
100F
「やっと着いたな、100階層」
いくら階層主が楽に倒せたとは言え、中々ここに来るまで時間が掛かってしまった。
(いくら安全性を最優先にして来たとは言え、ここまで二週間近くかかってるからなぁ…)
とは言え迷宮主さえ倒せば後は登るだけだ。
早々に決着をつけて終わらせるとしよう。
「あの人達は大丈夫でしょうか?」
「四十九回層にまだ居るだろうし、食料は渡してあるから大丈夫なはずだ」
「そう言えばいまふと思いましたが、エルピス様って私に隠している事結構多いですよね。あの方達との関係性とかいろいろと」
そう言われ考えてみてもエラに隠してるいる事など神様関連の能力と、勇者の称号と魔法系統とスキルのレベル後は転生者である事とかーーこう言ってしまうとなんだか結構あるな。
この機会に教えておいた方が良いのだろうか?
昔は不安もあったが今は特に転生者だとしられることにたいしての不安もない。
というより我が家でエルピスの事を転生者だと気づいていない人物の方が珍しいか。
神の称号まではさすがにいえないが、それ以外ならば別に言っても良さそうなところである。
そう思って居ると不意にセラがエラの方に近づいていった。
何をする気だろうか?
「私は、全部知ってますけどね」
「あ、あのエラさん? いきなり手を握ってくれるのは別に嬉しいんだけど、爪が刺さってない? 刺さってるよねこれ!? 痛い痛い痛い!!」
「気の所為じゃないですか? それより倒し終わったら教えて下さいよ、私に隠してる事全部」
「はい、全部言います」
距離感をそろそろ縮めたかったし、その点含めても丁度いい。
「じゃあエラ達は一旦ここで待機で。何かあると危ないしね」
見慣れた扉を押し上げながら帰りのことを考えつつ、エルピスは魔法の準備をする。
「さてさっさと終わらせてしまいましょう。先手必勝です。〈氷地獄〉」
「わぁ、容赦ない。じゃあ俺も〈聖罰〉」
セラとエルピスの手から放たれた氷と光の国家級魔法が、部屋の中を破壊の光線で白く染める。
簡単なことのようにして国家級の魔法を放つ彼等だが、その威力は自然災害すらも生温いと言えるほどの威力を持ってして迷宮内部を圧倒的な暴力で蹂躙していた。
地盤が崩れ迷宮が瓦解しないのは単に奇跡とも呼べるほどの強度を誇るエルピスの障壁が故であり、通常の迷宮の主人であれば散りどころかこの世にいた痕跡すら残っていないだろう。
だが国家級の魔法に対して、未だ若干抵抗しているのがエルピスの手には何となく伝わってくる。
それは対象者が死亡しておらず反撃の構えを見せていると言うことであり、エルピスはそれならばお構いなしにとさらにもう片方の手で能力を発動させるのであれば。
「さてと、もう一発行くか〈水血〉!」
「じゃあ私は〈雷神〉」
駄目押しに放った水と雷の国級魔法が直撃し、僅かに有った抵抗感が消える。
ーーだが此処で魔法を撃つのをやめる程、エルピスもセラも優しくない。
死体に対して魔法を放つのは褒められた行為ではないが、確実に息の根を止めるためにはこの方法が一番確実だ。
それにこの迷宮の主人はイレギュラーな存在である可能性が高い、トドメを入念に挿しておいて損はないだろう。
「もう一発うつーー」
「辞めるのだ! 辞めろ! 辞めてください! 死にますから!」
「嫌です〈風神〉」
ダメ押しにと魔法を打つ瞬間にそんな声が聞こえ、不意にエルピスの魔法を打つ手が一瞬止まる。
だがセラの魔法は問答無用で部屋の中へと飛んでいき、それが不運にも直撃したのか蛙が潰れたような声が奥の方から聞こえてくる。
少しして魔法によって舞い上がった土煙が晴れて視界が晴れてくると、綺麗な黒色の狼の姿が見えた。
その他には特にこれといって生物が見えず、おそらく目の前のそれがダンジョン主なのだろう。
可愛らしい見た目をしているし犬好きのエルピスとしては是非飼いたくはあるが、とは言え迷宮主を倒すのが今回の依頼だ仕方ない。
せめて痛みなく終わらせよう。
「神級魔法ーー」
「ま、待ってほしい! いま僕を殺せばこの迷宮は崩れる! そうなったら君達も無事では済まないはずだろ!? だから一旦落ち着いて!」
エルピス達は100階層分の重量程度なら別に障壁によって耐えられるが、急に崩れたら遥希達も危ないだろうし、このダンジョンを崩したら共和国国王も怒って来る可能性が高い。
それに会話ができるのならば平和的に交渉して、このダンジョンを譲り受けることもできるだろう。
それに何よりも迷宮主がここまで理性的に会話ができると言うのが、エルピスからしてみれば何よりも興味深かった。
「しょうが無いな…話だけは聞いてやるよ」
テーブルと机を収納庫から出して適当に並べて席に座り、狼にも手で着席するように勧める。
遥希達を人質に取られているから仕方なくーー仕方なく話を聞こう。
別にペットにできるかもしれないなどとは考えていない。
いないのだ。
29
お気に入りに追加
2,596
あなたにおすすめの小説

前世は最強の宝の持ち腐れ!?二度目の人生は創造神が書き換えた神級スキルで気ままに冒険者します!!
yoshikazu
ファンタジー
主人公クレイは幼い頃に両親を盗賊に殺され物心付いた時には孤児院にいた。このライリー孤児院は子供達に客の依頼仕事をさせ手間賃を稼ぐ商売を生業にしていた。しかしクレイは仕事も遅く何をやっても上手く出来なかった。そしてある日の夜、無実の罪で雪が積もる極寒の夜へと放り出されてしまう。そしてクレイは極寒の中一人寂しく路地裏で生涯を閉じた。
だがクレイの中には創造神アルフェリアが創造した神の称号とスキルが眠っていた。しかし創造神アルフェリアの手違いで神のスキルが使いたくても使えなかったのだ。
創造神アルフェリアはクレイの魂を呼び寄せお詫びに神の称号とスキルを書き換える。それは経験したスキルを自分のものに出来るものであった。
そしてクレイは元居た世界に転生しゼノアとして二度目の人生を始める。ここから前世での惨めな人生を振り払うように神級スキルを引っ提げて冒険者として突き進む少年ゼノアの物語が始まる。
誰一人帰らない『奈落』に落とされたおっさん、うっかり暗号を解読したら、未知の遺物の使い手になりました!
ミポリオン
ファンタジー
旧題:巻き込まれ召喚されたおっさん、無能で誰一人帰らない場所に追放されるも、超古代文明の暗号を解いて力を手にいれ、楽しく生きていく
高校生達が勇者として召喚される中、1人のただのサラリーマンのおっさんである福菅健吾が巻き込まれて異世界に召喚された。
高校生達は強力なステータスとスキルを獲得したが、おっさんは一般人未満のステータスしかない上に、異世界人の誰もが持っている言語理解しかなかったため、転移装置で誰一人帰ってこない『奈落』に追放されてしまう。
しかし、そこに刻まれた見たこともない文字を、健吾には全て理解する事ができ、強大な超古代文明のアイテムを手に入れる。
召喚者達は気づかなかった。健吾以外の高校生達の通常スキル欄に言語スキルがあり、健吾だけは固有スキルの欄に言語スキルがあった事を。そしてそのスキルが恐るべき力を秘めていることを。
※カクヨムでも連載しています

神の手違い転生。悪と理不尽と運命を無双します!
yoshikazu
ファンタジー
橘 涼太。高校1年生。突然の交通事故で命を落としてしまう。
しかしそれは神のミスによるものだった。
神は橘 涼太の魂を神界に呼び謝罪する。その時、神は橘 涼太を気に入ってしまう。
そして橘 涼太に提案をする。
『魔法と剣の世界に転生してみないか?』と。
橘 涼太は快く承諾して記憶を消されて転生先へと旅立ちミハエルとなる。
しかし神は転生先のステータスの平均設定を勘違いして気付いた時には100倍の設定になっていた。
さらにミハエルは〈光の加護〉を受けておりステータスが合わせて1000倍になりスキルも数と質がパワーアップしていたのだ。
これは神の手違いでミハエルがとてつもないステータスとスキルを提げて世の中の悪と理不尽と運命に立ち向かう物語である。

チートがちと強すぎるが、異世界を満喫できればそれでいい
616號
ファンタジー
不慮の事故に遭い異世界に転移した主人公アキトは、強さや魔法を思い通り設定できるチートを手に入れた。ダンジョンや迷宮などが数多く存在し、それに加えて異世界からの侵略も日常的にある世界でチートすぎる魔法を次々と編み出して、自由にそして気ままに生きていく冒険物語。

俺しか使えない『アイテムボックス』がバグってる
十本スイ
ファンタジー
俗にいう神様転生とやらを経験することになった主人公――札月沖長。ただしよくあるような最強でチートな能力をもらい、異世界ではしゃぐつもりなど到底なかった沖長は、丈夫な身体と便利なアイテムボックスだけを望んだ。しかしこの二つ、神がどういう解釈をしていたのか、特にアイテムボックスについてはバグっているのではと思うほどの能力を有していた。これはこれで便利に使えばいいかと思っていたが、どうも自分だけが転生者ではなく、一緒に同世界へ転生した者たちがいるようで……。しかもそいつらは自分が主人公で、沖長をイレギュラーだの踏み台だなどと言ってくる。これは異世界ではなく現代ファンタジーの世界に転生することになった男が、その世界の真実を知りながらもマイペースに生きる物語である。
間違い召喚! 追い出されたけど上位互換スキルでらくらく生活
カムイイムカ(神威異夢華)
ファンタジー
僕は20歳独身、名は小日向 連(こひなた れん)うだつの上がらないダメ男だ
ひょんなことから異世界に召喚されてしまいました。
間違いで召喚された為にステータスは最初見えない状態だったけどネットのネタバレ防止のように背景をぼかせば見えるようになりました。
多分不具合だとおもう。
召喚した女と王様っぽいのは何も持っていないと言って僕をポイ捨て、なんて世界だ。それも元の世界には戻せないらしい、というか戻さないみたいだ。
そんな僕はこの世界で苦労すると思ったら大間違い、王シリーズのスキルでウハウハ、製作で人助け生活していきます
◇
四巻が販売されました!
今日から四巻の範囲がレンタルとなります
書籍化に伴い一部ウェブ版と違う箇所がございます
追加場面もあります
よろしくお願いします!
一応191話で終わりとなります
最後まで見ていただきありがとうございました
コミカライズもスタートしています
毎月最初の金曜日に更新です
お楽しみください!
『収納』は異世界最強です 正直すまんかったと思ってる
農民ヤズ―
ファンタジー
「ようこそおいでくださいました。勇者さま」
そんな言葉から始まった異世界召喚。
呼び出された他の勇者は複数の<スキル>を持っているはずなのに俺は収納スキル一つだけ!?
そんなふざけた事になったうえ俺たちを呼び出した国はなんだか色々とヤバそう!
このままじゃ俺は殺されてしまう。そうなる前にこの国から逃げ出さないといけない。
勇者なら全員が使える収納スキルのみしか使うことのできない勇者の出来損ないと呼ばれた男が収納スキルで無双して世界を旅する物語(予定
私のメンタルは金魚掬いのポイと同じ脆さなので感想を送っていただける際は語調が強くないと嬉しく思います。
ただそれでも初心者故、度々間違えることがあるとは思いますので感想にて教えていただけるとありがたいです。
他にも今後の進展や投稿済みの箇所でこうしたほうがいいと思われた方がいらっしゃったら感想にて待ってます。
なお、書籍化に伴い内容の齟齬がありますがご了承ください。
没落した貴族家に拾われたので恩返しで復興させます
六山葵
ファンタジー
生まれて間も無く、山の中に捨てられていた赤子レオン・ハートフィリア。
彼を拾ったのは没落して平民になった貴族達だった。
優しい両親に育てられ、可愛い弟と共にすくすくと成長したレオンは不思議な夢を見るようになる。
それは過去の記憶なのか、あるいは前世の記憶か。
その夢のおかげで魔法を学んだレオンは愛する両親を再び貴族にするために魔法学院で魔法を学ぶことを決意した。
しかし、学院でレオンを待っていたのは酷い平民差別。そしてそこにレオンの夢の謎も交わって、彼の運命は大きく変わっていくことになるのだった。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる