14 / 23
13話
しおりを挟む
「そんな感じの出会いです」
アイリスは語り終わる。
長い昔語りをするので、一度テーブルについた。
アイザックが作ったハーブティーを飲みながら。
「おーい、アイくんー」
アイリスはアイザックの目の前で手を振る。
アイザックは頭を抱えていた。
「大丈夫?頭痛い?」
心配そうに顔色をうかがっていた。
「無理!!」
「な、何が…」
アイザックがいきなり大声を上げたので、アイリスは驚いて顔を引きつらせる。
「そんな聖人君子の真似なんて、俺には無理だよ」
「聖人君子なんて、大袈裟な」
「そりゃ、忠誠心誓うよ。アイちゃん、大好きになるよ」
頭をますます抱えてしまっていた。
「よし」
ハーブティーをごくごく飲む。
「全部バラそう」
「何を!?」
不意に立ち上がったアイザックをアイリスは引き止める。
「そんなの、スコルさんに俺たちが入れ替わったことに決まっているだろ」
「だと思った!信じる訳ないでしょう!」
「何で?スコルさんは呪いにかかっていたんだから、俺たちのことも信じるんじゃないかな」
「そ、それはそうかもしれないけど…」
アイリスは口よどむ。
「まあ、スコルさんはしばらく起きそうにないから、それは明日でもいいけど。覚悟決めるためにハーブティー飲みほしたけどね。飲むんじゃなかった。寝れるかな」
アイザックは自分の部屋へと戻っていく。
アイリスはソファにいるスコルのもとに寄る。
「何でこんなところに来たんだよ、スコル」
頬をツンツンつつく。
それから数時間が経ち、朝になった。
仕事で遅かったアイリスはゆっくり眠ってしまっていた。
ぱちりと目を覚まし、起き上がる。
そして、部屋を出た。
アイザックが台所で朝食の準備をしていた。
「おはよう、アイちゃん」
「おはよう、アイくん。スコルは、まだ起きてないんだね」
ソファに寝ているスコルに目をやる。
「本当に疲れたんだね」
「うん。狼の姿に戻っているくらいだから」
「そういえば、何でまた狼になっていたの?アイちゃんが元に戻したんでしょ」
炒めながら、アイリスの方に振り返る。
「あれはあくまで一時的なものだからね。最初の頃は狼の姿でいるときが長かったんだよね。ガーネットが少しずつ解除していって、今では体も心も激しく疲れきったときに狼になってしまうくらい。魔王を倒すちょっと前くらいから、狼になるのは見てなかったんだけど」
「なるほどね。どこから来たのか分からないけど、ここロベ村は国の果てにある村だから、時間かかったんだろうね」
二人はスコルを眺めているのだった。
アイリスは語り終わる。
長い昔語りをするので、一度テーブルについた。
アイザックが作ったハーブティーを飲みながら。
「おーい、アイくんー」
アイリスはアイザックの目の前で手を振る。
アイザックは頭を抱えていた。
「大丈夫?頭痛い?」
心配そうに顔色をうかがっていた。
「無理!!」
「な、何が…」
アイザックがいきなり大声を上げたので、アイリスは驚いて顔を引きつらせる。
「そんな聖人君子の真似なんて、俺には無理だよ」
「聖人君子なんて、大袈裟な」
「そりゃ、忠誠心誓うよ。アイちゃん、大好きになるよ」
頭をますます抱えてしまっていた。
「よし」
ハーブティーをごくごく飲む。
「全部バラそう」
「何を!?」
不意に立ち上がったアイザックをアイリスは引き止める。
「そんなの、スコルさんに俺たちが入れ替わったことに決まっているだろ」
「だと思った!信じる訳ないでしょう!」
「何で?スコルさんは呪いにかかっていたんだから、俺たちのことも信じるんじゃないかな」
「そ、それはそうかもしれないけど…」
アイリスは口よどむ。
「まあ、スコルさんはしばらく起きそうにないから、それは明日でもいいけど。覚悟決めるためにハーブティー飲みほしたけどね。飲むんじゃなかった。寝れるかな」
アイザックは自分の部屋へと戻っていく。
アイリスはソファにいるスコルのもとに寄る。
「何でこんなところに来たんだよ、スコル」
頬をツンツンつつく。
それから数時間が経ち、朝になった。
仕事で遅かったアイリスはゆっくり眠ってしまっていた。
ぱちりと目を覚まし、起き上がる。
そして、部屋を出た。
アイザックが台所で朝食の準備をしていた。
「おはよう、アイちゃん」
「おはよう、アイくん。スコルは、まだ起きてないんだね」
ソファに寝ているスコルに目をやる。
「本当に疲れたんだね」
「うん。狼の姿に戻っているくらいだから」
「そういえば、何でまた狼になっていたの?アイちゃんが元に戻したんでしょ」
炒めながら、アイリスの方に振り返る。
「あれはあくまで一時的なものだからね。最初の頃は狼の姿でいるときが長かったんだよね。ガーネットが少しずつ解除していって、今では体も心も激しく疲れきったときに狼になってしまうくらい。魔王を倒すちょっと前くらいから、狼になるのは見てなかったんだけど」
「なるほどね。どこから来たのか分からないけど、ここロベ村は国の果てにある村だから、時間かかったんだろうね」
二人はスコルを眺めているのだった。
応援ありがとうございます!
0
お気に入りに追加
8
1 / 5
この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる