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はじめに
プロローグ
しおりを挟む――この物語は私の姉の養母、黒山春子(旧姓・白河)の体験談を私の解釈でまとめた物語です。
お彼岸の日に咲く鮮やかな『彼岸花』。あの世とこの世が最も近くなる日。
そんなお彼岸の日に起きた不思議な不思議なお話――
2024年9月 著・立花美央
❀✾❀✾❀✾❀
――1996年9月、島根県。
私が18歳の時、母さんは亡くなった。33歳の若さだった。
母さんの死因は溺死……身投げによる自殺と聞かされた。
2ヶ月後の11月。父さんも元々、病気をわずらっていて母さんを追いかけるようにして亡くなった。
私は18歳で突然一人ぼっちになり、母さんの葬儀の時も、父さんの葬儀の時も周りは知らない人ばかりだった。
母さんの死因を借金のせいだとか、父さんの介護疲れのせいだとか……そんな心ない声が聞こえ、頭からしばらく離れなかったのを覚えている。でも本当の理由は誰も知らない。皆、口々に好き勝手な事ばかり言っていた……。
そんな故郷で私一人で生活が出来るわけもなく、その年の12月には大阪の親戚の元へと引き取られ、生まれ育ったこの故郷を……離れた。
故郷から旅立ったあの日、不思議と涙は出なかった。バス停から見た景色の記憶はいつしか薄れ、遠い遠い思い出となっていく……。
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