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深化1
ミセス・ガーベラとガーランド/ザシャとパンドラの箱
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ミセス・ガーベラは現在、生家である公爵家にいる。
アンフェールの暗示によって離宮から追い出されたからだ。
家の主である公爵より遥かに年老いている彼女は、主人では無くとも主人よりも大きい顔をしてこの屋敷で生活している。
ミセス・ガーベラは暗示の事を覚えていない。
アンフェールを取り込む目的を達していないのに、この家に帰ってきた理由が分からないでいる。
目的のために全く動けていなかった事が不思議でしょうがない。
それが益々彼女を苛立たせていた。
「全く忌々しい。エックハルトめ……」
ミセス・ガーベラはビリビリと手紙を破った。
手紙は子飼いの貴族からのもので、資金ルートの一つに監査が入り潰されたという報告だった。
向こうの動きは、何か情報を掴んだとしか思えない程正確に、ミセス・ガーベラの手足を潰しに来ている。
(……誰か裏切ったのかしら。でもリスクは分散させている。こんな一気に情報が流れるなんておかしいわ……)
このままでは長年かけて築いてきた足場が崩される。ミセス・ガーベラは焦りを感じていた。
(やっと……やっとここまで来たのに。我々の血から男児も産まれた。マグダレーナを奪ったあの王の血が入っているのは気に入らないが……殿下はお母様に似ている。それだけで傅く事も吝かではない)
ミセス・ガーベラはアンフェールの顔を思い出す。
お披露目の晩餐会では、息を飲んでしまった。髪の色は違えども母がそこにいる様に思えたからだ。
うねるような黒髪の、美しかった母サイカニア。
この国最後の竜だったアヴァロニアの唯一の子。
ミセス・ガーベラにとってサイカニアは母であり信仰の対象だった。
その母を壊した現王朝はミセス・ガーベラにとって悪であり断罪の対象だった。
ミセス・ガーベラはクローゼットを開いた。そこには何着かの男物の服が吊るされている。
彼女は白い軍服を取り出し、着替えを始めた。
日頃、侍女に任せる脱衣を自身で行う。
これはミセス・ガーベラにとって儀式に等しい。だから誰も部屋には入れないのだ。
ショーツだけになり、胸はさらしで潰す。
着慣れた軍服を手早く纏い、髪を一つに縛り、彼女は大きな鏡の前に立った。
そこには亜麻色の髪の青年が映っている。
男装、というにはあまりにも自然な姿だった。
汚泥のように濁ったミセス・ガーベラの目が、夢見る様にうっとりと笑う。
「素敵だわ、ガーランド。私の王子様。――悪い王様をやっつけて、貴方が王様になるの」
これは鏡の中のガーランドに対し、何度も繰り返した言葉。
――何度も繰り返された言葉。
これは、ミセス・ガーベラに掛けられた呪いの様なものだった。
その呪いはヴィシュニアの現王朝を潰すまで解ける事は無いのだ。
◇◇◇
「開いた……!」
ザシャは思わず大きい声を出してしまった。
ここはヴィシュニア魔導研究所・所長室。
ザシャの目の前にあるのは前所長個人の金庫だ。ボヤがあり、全ての資料が焼けた所長室で、これだけが焼け残っていた。しかし、開錠ナンバーは分からない。
開かない金庫はザシャの暇つぶしの玩具だった。
カチカチと鳴るキーを回すのは心地いいのだ。神経質なザシャは娯楽の感覚も特殊だった。
その金庫が、十四年の時を経て開いたのだ。
別に鍵が開いただけでもかなりの達成感だが、中身もそれなりに満足がいくものだと嬉しい。
ザシャはズレたモノクルを直し、扉を開けた。
「日記……?」
そこには文具店で良く見る、定番デザインの日記帳が収まっていた。
ザシャは肩を落とした。
日記を金庫に隠すなど、鍵付き日記を好む乙女じゃあるまいし。
そしてガッカリして気づく。
何だかんだ言ってザシャは研究資料なり、金目のものなり、前所長の『宝』を期待していたんだと。
(期待するだろう。結構頑丈な金庫だしな……)
他人のプライベートを覗く、下世話な好奇心くらいしか満たせない戦利品だ。
やる気の無い目で『流し読みでいい』とばかりにペラペラ捲る。――しかし、その捲る手は止まる。
ザシャは目を見開いて最初のページに戻る。
「これは、はは……そうか」
この日記は前所長ボルドが取り組んだ、竜種再生計画の記録だ。
◇◇◇
×月×日
国王陛下からの命で竜種再生の為の研究を始める。
ヴィシュニア魔導研究所地下に保存されているマイアサウラ・スキピオニクスの二体の遺骸を使う許可が出た。
二体から精子と卵子を採取する。
どれだけ出来るか分からないがこれからの研究が楽しみで仕方ない。
×月×日
やはり冷凍での保存期間が長すぎたのだろうか。中々受精しない。
受精しても胚から先に成長しない。シャーレの上では限界があるのかもしれない。子宮が欲しい。
陛下に魔力の強い女を実験体として回して貰えるようお願いする。
陛下は実験の為に側室を増やすと約束してくれた。早速回してくれた女達に受精卵を移植する。
何体か定着してくれればいいが。
×月×日
定着率が悪いが二人、定着した。
経過を観察したい。
×月×日
女達が死んだ。
魔力の多い実験体だったのに、胎児に吸い尽くされたらしい。
×月×日
魔力が足りないならば、魔石の移植はどうだろう。
研究所にはいくつか竜の魔石が保管されている。守護竜グレングリーズの摘発から逃れたものだ。
×月×日
女に魔石を移植する。
経過を観察する。
×月×日
女は意識が戻らないまま死んだ。
酷い魔力過多症を起こしたようだ。
順序としては受精卵が定着した女に魔石を移植する、というのが望ましいだろう。
×月×日
また実験体が死んだ。
中々上手くいかない。
――これ以降何度も『死んだ』『上手くいかない』といったような記述が続く。
かなりの側室が死んだようだ。――
×月×日
魔石には限りがある。そういえば王墓にはアヴァロニアが安置されている。
遺骸の使用許可を取る。
×月×日
運が向いてきた。
暴いた墓にはアヴァロニアの魔石と共に卵が埋められていた。
調べるとその卵は生きていた。共に埋められた魔石の魔力を吸っていたのかもしれない。
生きた卵。
笑いが止まらない。素晴らしい素材だ。
×月×日
卵はアヴァロニアと共に産まれたらしい。弟だ。
慎重に孵したい。
血筋の近い女に移植すれば上手くいきやすいだろうか。マグダレーナという女が丁度適齢期だった。
陛下にマグダレーナが欲しいと頼む。
×月×日
ミセス・ガーベラからかなり抵抗されたらしいが、マグダレーナを側室に出来たようだ。
陛下はマグダレーナに対する嫌悪が強かった。陛下の番が下女として働いていた頃、マグダレーナからいじめを受けていたからだ。
側室にして即こちらに回してくれた。
×月×日
最初は卵ごと腹に収めたがそれだと生育が見られなかった。
思い切って中身を取り出し子宮に収める。生存本能が強い個体らしい。即子宮に根を張った。
マグダレーナに魔石を移植する。
アヴァロニアの魔石だ。
近い親族だ。魔力の親和性も高いだろうと思う。
×月×日
胎児は順調に成長している。
やはり、強い個体なんだろう。
日に日に魔力も強くなっていく。現代に蘇る竜種。そう考えると興奮する。
産まれた個体の生きた子宮を利用すれば、受精卵も育つかもしれない。何体も竜種を生み出せるかもしれない。
×月×日
この卵は『アンフェール』と名付けられる予定だったらしい。
アヴァロニアはいつもアンフェールと呼んでいたと。
アンフェール。神のごとき伝説の古代竜と同じ名だ。
このアンフェールも神になるのだ。
これから生まれてくる、全ての竜種の母になるのだから。
◇◇◇
「ははははははは――」
ザシャは笑いが止まらなかった。とんでもない箱を開けてしまった。
これは神の書だ。
焼けた所長室で最後に残った『希望』だ。
あの晩餐会で見た女神の様な王弟。
彼は純粋な竜種なのだ。
研究内容を見た感じ受精卵までは作れるようだ。
であれば竜種の生きた子宮さえあれば、死んだ前所長の研究は完成する。
夢物語の、絶対に上手くいかない研究だと思ってたのに。
(アンフェール殿下が欲しい。この神を生み出す研究は私が完成させよう――)
アンフェールの暗示によって離宮から追い出されたからだ。
家の主である公爵より遥かに年老いている彼女は、主人では無くとも主人よりも大きい顔をしてこの屋敷で生活している。
ミセス・ガーベラは暗示の事を覚えていない。
アンフェールを取り込む目的を達していないのに、この家に帰ってきた理由が分からないでいる。
目的のために全く動けていなかった事が不思議でしょうがない。
それが益々彼女を苛立たせていた。
「全く忌々しい。エックハルトめ……」
ミセス・ガーベラはビリビリと手紙を破った。
手紙は子飼いの貴族からのもので、資金ルートの一つに監査が入り潰されたという報告だった。
向こうの動きは、何か情報を掴んだとしか思えない程正確に、ミセス・ガーベラの手足を潰しに来ている。
(……誰か裏切ったのかしら。でもリスクは分散させている。こんな一気に情報が流れるなんておかしいわ……)
このままでは長年かけて築いてきた足場が崩される。ミセス・ガーベラは焦りを感じていた。
(やっと……やっとここまで来たのに。我々の血から男児も産まれた。マグダレーナを奪ったあの王の血が入っているのは気に入らないが……殿下はお母様に似ている。それだけで傅く事も吝かではない)
ミセス・ガーベラはアンフェールの顔を思い出す。
お披露目の晩餐会では、息を飲んでしまった。髪の色は違えども母がそこにいる様に思えたからだ。
うねるような黒髪の、美しかった母サイカニア。
この国最後の竜だったアヴァロニアの唯一の子。
ミセス・ガーベラにとってサイカニアは母であり信仰の対象だった。
その母を壊した現王朝はミセス・ガーベラにとって悪であり断罪の対象だった。
ミセス・ガーベラはクローゼットを開いた。そこには何着かの男物の服が吊るされている。
彼女は白い軍服を取り出し、着替えを始めた。
日頃、侍女に任せる脱衣を自身で行う。
これはミセス・ガーベラにとって儀式に等しい。だから誰も部屋には入れないのだ。
ショーツだけになり、胸はさらしで潰す。
着慣れた軍服を手早く纏い、髪を一つに縛り、彼女は大きな鏡の前に立った。
そこには亜麻色の髪の青年が映っている。
男装、というにはあまりにも自然な姿だった。
汚泥のように濁ったミセス・ガーベラの目が、夢見る様にうっとりと笑う。
「素敵だわ、ガーランド。私の王子様。――悪い王様をやっつけて、貴方が王様になるの」
これは鏡の中のガーランドに対し、何度も繰り返した言葉。
――何度も繰り返された言葉。
これは、ミセス・ガーベラに掛けられた呪いの様なものだった。
その呪いはヴィシュニアの現王朝を潰すまで解ける事は無いのだ。
◇◇◇
「開いた……!」
ザシャは思わず大きい声を出してしまった。
ここはヴィシュニア魔導研究所・所長室。
ザシャの目の前にあるのは前所長個人の金庫だ。ボヤがあり、全ての資料が焼けた所長室で、これだけが焼け残っていた。しかし、開錠ナンバーは分からない。
開かない金庫はザシャの暇つぶしの玩具だった。
カチカチと鳴るキーを回すのは心地いいのだ。神経質なザシャは娯楽の感覚も特殊だった。
その金庫が、十四年の時を経て開いたのだ。
別に鍵が開いただけでもかなりの達成感だが、中身もそれなりに満足がいくものだと嬉しい。
ザシャはズレたモノクルを直し、扉を開けた。
「日記……?」
そこには文具店で良く見る、定番デザインの日記帳が収まっていた。
ザシャは肩を落とした。
日記を金庫に隠すなど、鍵付き日記を好む乙女じゃあるまいし。
そしてガッカリして気づく。
何だかんだ言ってザシャは研究資料なり、金目のものなり、前所長の『宝』を期待していたんだと。
(期待するだろう。結構頑丈な金庫だしな……)
他人のプライベートを覗く、下世話な好奇心くらいしか満たせない戦利品だ。
やる気の無い目で『流し読みでいい』とばかりにペラペラ捲る。――しかし、その捲る手は止まる。
ザシャは目を見開いて最初のページに戻る。
「これは、はは……そうか」
この日記は前所長ボルドが取り組んだ、竜種再生計画の記録だ。
◇◇◇
×月×日
国王陛下からの命で竜種再生の為の研究を始める。
ヴィシュニア魔導研究所地下に保存されているマイアサウラ・スキピオニクスの二体の遺骸を使う許可が出た。
二体から精子と卵子を採取する。
どれだけ出来るか分からないがこれからの研究が楽しみで仕方ない。
×月×日
やはり冷凍での保存期間が長すぎたのだろうか。中々受精しない。
受精しても胚から先に成長しない。シャーレの上では限界があるのかもしれない。子宮が欲しい。
陛下に魔力の強い女を実験体として回して貰えるようお願いする。
陛下は実験の為に側室を増やすと約束してくれた。早速回してくれた女達に受精卵を移植する。
何体か定着してくれればいいが。
×月×日
定着率が悪いが二人、定着した。
経過を観察したい。
×月×日
女達が死んだ。
魔力の多い実験体だったのに、胎児に吸い尽くされたらしい。
×月×日
魔力が足りないならば、魔石の移植はどうだろう。
研究所にはいくつか竜の魔石が保管されている。守護竜グレングリーズの摘発から逃れたものだ。
×月×日
女に魔石を移植する。
経過を観察する。
×月×日
女は意識が戻らないまま死んだ。
酷い魔力過多症を起こしたようだ。
順序としては受精卵が定着した女に魔石を移植する、というのが望ましいだろう。
×月×日
また実験体が死んだ。
中々上手くいかない。
――これ以降何度も『死んだ』『上手くいかない』といったような記述が続く。
かなりの側室が死んだようだ。――
×月×日
魔石には限りがある。そういえば王墓にはアヴァロニアが安置されている。
遺骸の使用許可を取る。
×月×日
運が向いてきた。
暴いた墓にはアヴァロニアの魔石と共に卵が埋められていた。
調べるとその卵は生きていた。共に埋められた魔石の魔力を吸っていたのかもしれない。
生きた卵。
笑いが止まらない。素晴らしい素材だ。
×月×日
卵はアヴァロニアと共に産まれたらしい。弟だ。
慎重に孵したい。
血筋の近い女に移植すれば上手くいきやすいだろうか。マグダレーナという女が丁度適齢期だった。
陛下にマグダレーナが欲しいと頼む。
×月×日
ミセス・ガーベラからかなり抵抗されたらしいが、マグダレーナを側室に出来たようだ。
陛下はマグダレーナに対する嫌悪が強かった。陛下の番が下女として働いていた頃、マグダレーナからいじめを受けていたからだ。
側室にして即こちらに回してくれた。
×月×日
最初は卵ごと腹に収めたがそれだと生育が見られなかった。
思い切って中身を取り出し子宮に収める。生存本能が強い個体らしい。即子宮に根を張った。
マグダレーナに魔石を移植する。
アヴァロニアの魔石だ。
近い親族だ。魔力の親和性も高いだろうと思う。
×月×日
胎児は順調に成長している。
やはり、強い個体なんだろう。
日に日に魔力も強くなっていく。現代に蘇る竜種。そう考えると興奮する。
産まれた個体の生きた子宮を利用すれば、受精卵も育つかもしれない。何体も竜種を生み出せるかもしれない。
×月×日
この卵は『アンフェール』と名付けられる予定だったらしい。
アヴァロニアはいつもアンフェールと呼んでいたと。
アンフェール。神のごとき伝説の古代竜と同じ名だ。
このアンフェールも神になるのだ。
これから生まれてくる、全ての竜種の母になるのだから。
◇◇◇
「ははははははは――」
ザシャは笑いが止まらなかった。とんでもない箱を開けてしまった。
これは神の書だ。
焼けた所長室で最後に残った『希望』だ。
あの晩餐会で見た女神の様な王弟。
彼は純粋な竜種なのだ。
研究内容を見た感じ受精卵までは作れるようだ。
であれば竜種の生きた子宮さえあれば、死んだ前所長の研究は完成する。
夢物語の、絶対に上手くいかない研究だと思ってたのに。
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