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幕間
アンフェールと夜の顔/グレンと前世夢――過去現在の交錯
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晩餐会が終わり、アンフェールは離宮に戻る。
離宮までは馬車を使う。
アンフェールは魔術を使えば城まで飛ぶように駆ける事も可能だし、魔素反応を気にせずにいられる場所までなら転移だって使える。
けれど、正式に『王弟』として行き来するなら馬車を使わなければいけない。
十四歳の子供なら、それが自然だ。
なので発着所までグレンと一緒に歩いている。見送ってくれるらしい。
彼は今日一日朝からスケジュールが詰まっていた。だから疲れているだろうに、そこまでしてくれるなんて。余程弟と別れ難いのだ。
もう、すぐそこに馬車の並ぶ区画が見える。あっという間に着いてしまった。
楽しい時間はすぐに終わってしまうという事だろうか。
「兄上、今日はお疲れさまでした」
アンフェールはグレンに労いの言葉を掛けた。
背が伸びたとはいえグレンとの身長差はニ十センチ程ある。すぐ隣にいれば、かなり見上げる感じだ。
「アンフェールも、疲れたろう」
「いえ。今は高揚していて……ああ、でも寝て起きたらどっと疲れが来るかもしれません」
「そうか」
そう言って、グレンはごく自然にアンフェールの両肩に手を置き僅かに屈んだ。
そしてアンフェールのおでこに唇で軽く触れる。
キスだった。
「あ! 兄上!?」
アンフェールはビックリして、ちょっと大きい声が出てしまった。周囲が静かだったのでその声はかなり響いた。
しまった、と言う風にアンフェールは縮こまってしまう。
グレンはそんなアンフェールの反応は大して気にしない様子で、穏やかに微笑んでいる。
「よく眠れるようにおまじないだ」
「兄上……」
アンフェールはドキドキしてしまった。
おでこやほっぺにキスなら、家族ならおかしくないのだ。
教会にいた頃、エドワードやロビンからも一杯してもらっている。
グレンはやっと会えた弟に、家族的なキスがしたかったんだろう。
(それは分かっているのだが……。いかん。顔が熱いな)
アンフェールがぽやぽやと熱に浮かされていると、グレンはそのままぎゅっと抱き締めてくれた。
グレンの逞しい腕の中にすっぽりと収まってしまう。
フェロモン受容体を縛る魔道具はつけているけれど、やはりいい匂いがする。
幼体の時に感じたぐらいは感じるのだ。久しぶりの生のグレンの香りにアンフェールはうっとりしてしまった。
(――……はっ! そういえば何故抱き締められているのだ? あんまり良い匂い過ぎてボーっとしてしまったが)
アンフェールが我に返ると同じぐらいのタイミングで、グレンはアンフェールの耳元に唇を寄せた。
「きみの事を利用しようとする輩がこれからは現れると思う。私はきみを守るつもりでいるけれど、万能ではないから……。こんなに愛しい存在に何かあったらと思うと――そう考えただけで、胸が苦しい」
グレンの声音は真剣だった。
アンフェールの事が心配で堪らないようだ。その気持ちはとても嬉しい。
「……大丈夫です、兄上。私の方が兄上を守ってあげる、という気概でいます」
「アンフェールが?」
アンフェールは力強く言いきった。
アンフェールが隠れ住むのを止めたのはグレンを守る為なのだ。彼の地位を盤石にし、命の危険から守る為なのだ。
「私は魔力が強いのです。兄上は私が離宮に置かれた理由を知っているでしょう?」
「知ってはいるが……」
グレンは納得いかなさそうな様子だ。
彼の中では弟は守るべき弱い存在になっているんだろう。
仕方ない。見た目的にアンフェールは強そうには見えない。十四歳なりに身体も薄いし手足も細い。
アンフェールは竜種だ。こんな体型であっても、この国の誰よりも強い。しかしそれを明らかにする訳にはいかない。
(気持ちを楽にしてやりたい……)
アンフェールはグレンの両肩に手を置いて、背伸びするようにして彼の頬にキスをした。
「安心出来るおまじないです」
そっと触れた彼の頬は大人の男の感触がした。
身体を離してグレンの顔を見ると、薄暗くても分かるぐらい彼の顔は真っ赤になっていた。
その顔を見るとつられてドキドキしてしまう。
二人の間になんとも言い難い空気が流れる。色を付けるとしたら仄かに桃色だ。
「おやすみなさい、兄上」
「おやすみ、アンフェール……」
アンフェールはその、わーって言いたくなる空気を掻き消すために、おやすみの挨拶をした。
小さく手を振り、グレンから離れる。
彼に背を向け、馬車どまりで待っているギュンターの方に向かって歩いていく。
その歩みは羽が生えたように軽い。
幸せで、ぽわぽわ浮いているようだ。
アンフェールはグレンから見えない分、へらりと頬を緩ませた。
帰りの馬車。
アンフェールは窓から小さくなっていく王城を、目を細めて眺める。
(さて――。悪人共は夜動く。これからは監視の時間だ。特に晩餐会の夜など情報収集には恰好の漁場だろう)
アンフェールは不敵に笑った。
◇◇◇
これは夢だろうか。
グレンは見た事の無い場所にいた。
広い室内。天井が妙に高い。内装は神殿のように美しく、グレンが座り込むすぐ側にはかなり大きい寝台がある。
ちょっとした小部屋位の広さのある寝台だ。
(精霊の……アンフェールのベッドに似ている。大きさも、デザインも……)
ベッドの横壁には黒髪、赤い目の逞しい男の絵が描かれている。
(綺麗な絵だ。有名なグレングリーズ様の肖像画によく似ている……。でもこの絵の男性は髪が短いな)
本当に見た事の無い場所。
それなのに、少し懐かしい。
泣き声が聞こえる。
泣いているのは自分だ。そうだ。とても大事な人を失ったのだ。
悲しくて悲しくて堪らない。だって『番』だったのだ。
今際の際、『相変わらず泣き虫だ』なんて言われたけれど、仕方ないだろう。
どんなに抱き締めてももう、腕の中の愛しい人は温かくならないのだから。
腕の中――。
(あ……)
グレンの腕の中にいたのはアンフェールだった。
今の彼より身体がしっかりしていて大人だった。冷たくなった身体。顔も人形のように真っ白だ。
生きていない。
グレンがずっと求めていた、やっと会えた弟なのに。
(嫌だ……、いやだ。どうして……)
――『安心出来るおまじないです』
そういって、キスをくれたのに。
グレンは血の気が引いていく。グレンの大事な宝物。やっと抱き締めることが出来たのに。
ぽろぽろと幸せが腕からすり抜けてしまうような感覚に襲われる。その幸せを零したくなくて、グレンは必死に腕の中の躯を抱き締めた。
(やはり何かに巻き込まれたのか。私は……アンフェールを守れなかったのか。『私はきみを守るつもりでいる』なんて言ったくせに。ああ――……!)
………………
…………
……
「――……っ!!」
グレンは飛び起きた。
身体は汗でグッショリ濡れていた。
「……ゆ、め?」
グレンは、ほうと深く息を吐いた。腕の中の重さも冷たさもリアルだったけれど、夢だったのだ。
弟に初めて会えた喜びと、彼に何かあったらどうしようという心配と、即位儀礼の疲労が合わさって変な夢を見たのかもしれない。
「夢か……。よかった……」
安心したと同時に、グレンはぼっと火が付いたように頬が熱くなってしまった。
夢の中でアンフェールは自分の『番』であり、最愛の人であり、身体の関係があったのだ。
グレンは愛らしく喘ぐ彼を何度も貫いていた。ゆったりとした睦みあいではなく、情熱的で激しい情交をしていた――という設定だった。
思い出すと下半身に熱が集まってしまった。完全に勃起している。
弟を抱いたという事に興奮するなど――。
「次にアンフェールと会う時に、どんな顔をすればいいのだ……」
いくら初恋の精霊に似ているからとはいえ、弟を性愛の対象に見るなんて。
グレンはブルブルと夢の内容を振り切るように首を振った。
――その後、グレンは何度も同じ様な夢を見る事となる。そして『この夢はただの夢ではない』と認識するようになるのだ。
離宮までは馬車を使う。
アンフェールは魔術を使えば城まで飛ぶように駆ける事も可能だし、魔素反応を気にせずにいられる場所までなら転移だって使える。
けれど、正式に『王弟』として行き来するなら馬車を使わなければいけない。
十四歳の子供なら、それが自然だ。
なので発着所までグレンと一緒に歩いている。見送ってくれるらしい。
彼は今日一日朝からスケジュールが詰まっていた。だから疲れているだろうに、そこまでしてくれるなんて。余程弟と別れ難いのだ。
もう、すぐそこに馬車の並ぶ区画が見える。あっという間に着いてしまった。
楽しい時間はすぐに終わってしまうという事だろうか。
「兄上、今日はお疲れさまでした」
アンフェールはグレンに労いの言葉を掛けた。
背が伸びたとはいえグレンとの身長差はニ十センチ程ある。すぐ隣にいれば、かなり見上げる感じだ。
「アンフェールも、疲れたろう」
「いえ。今は高揚していて……ああ、でも寝て起きたらどっと疲れが来るかもしれません」
「そうか」
そう言って、グレンはごく自然にアンフェールの両肩に手を置き僅かに屈んだ。
そしてアンフェールのおでこに唇で軽く触れる。
キスだった。
「あ! 兄上!?」
アンフェールはビックリして、ちょっと大きい声が出てしまった。周囲が静かだったのでその声はかなり響いた。
しまった、と言う風にアンフェールは縮こまってしまう。
グレンはそんなアンフェールの反応は大して気にしない様子で、穏やかに微笑んでいる。
「よく眠れるようにおまじないだ」
「兄上……」
アンフェールはドキドキしてしまった。
おでこやほっぺにキスなら、家族ならおかしくないのだ。
教会にいた頃、エドワードやロビンからも一杯してもらっている。
グレンはやっと会えた弟に、家族的なキスがしたかったんだろう。
(それは分かっているのだが……。いかん。顔が熱いな)
アンフェールがぽやぽやと熱に浮かされていると、グレンはそのままぎゅっと抱き締めてくれた。
グレンの逞しい腕の中にすっぽりと収まってしまう。
フェロモン受容体を縛る魔道具はつけているけれど、やはりいい匂いがする。
幼体の時に感じたぐらいは感じるのだ。久しぶりの生のグレンの香りにアンフェールはうっとりしてしまった。
(――……はっ! そういえば何故抱き締められているのだ? あんまり良い匂い過ぎてボーっとしてしまったが)
アンフェールが我に返ると同じぐらいのタイミングで、グレンはアンフェールの耳元に唇を寄せた。
「きみの事を利用しようとする輩がこれからは現れると思う。私はきみを守るつもりでいるけれど、万能ではないから……。こんなに愛しい存在に何かあったらと思うと――そう考えただけで、胸が苦しい」
グレンの声音は真剣だった。
アンフェールの事が心配で堪らないようだ。その気持ちはとても嬉しい。
「……大丈夫です、兄上。私の方が兄上を守ってあげる、という気概でいます」
「アンフェールが?」
アンフェールは力強く言いきった。
アンフェールが隠れ住むのを止めたのはグレンを守る為なのだ。彼の地位を盤石にし、命の危険から守る為なのだ。
「私は魔力が強いのです。兄上は私が離宮に置かれた理由を知っているでしょう?」
「知ってはいるが……」
グレンは納得いかなさそうな様子だ。
彼の中では弟は守るべき弱い存在になっているんだろう。
仕方ない。見た目的にアンフェールは強そうには見えない。十四歳なりに身体も薄いし手足も細い。
アンフェールは竜種だ。こんな体型であっても、この国の誰よりも強い。しかしそれを明らかにする訳にはいかない。
(気持ちを楽にしてやりたい……)
アンフェールはグレンの両肩に手を置いて、背伸びするようにして彼の頬にキスをした。
「安心出来るおまじないです」
そっと触れた彼の頬は大人の男の感触がした。
身体を離してグレンの顔を見ると、薄暗くても分かるぐらい彼の顔は真っ赤になっていた。
その顔を見るとつられてドキドキしてしまう。
二人の間になんとも言い難い空気が流れる。色を付けるとしたら仄かに桃色だ。
「おやすみなさい、兄上」
「おやすみ、アンフェール……」
アンフェールはその、わーって言いたくなる空気を掻き消すために、おやすみの挨拶をした。
小さく手を振り、グレンから離れる。
彼に背を向け、馬車どまりで待っているギュンターの方に向かって歩いていく。
その歩みは羽が生えたように軽い。
幸せで、ぽわぽわ浮いているようだ。
アンフェールはグレンから見えない分、へらりと頬を緩ませた。
帰りの馬車。
アンフェールは窓から小さくなっていく王城を、目を細めて眺める。
(さて――。悪人共は夜動く。これからは監視の時間だ。特に晩餐会の夜など情報収集には恰好の漁場だろう)
アンフェールは不敵に笑った。
◇◇◇
これは夢だろうか。
グレンは見た事の無い場所にいた。
広い室内。天井が妙に高い。内装は神殿のように美しく、グレンが座り込むすぐ側にはかなり大きい寝台がある。
ちょっとした小部屋位の広さのある寝台だ。
(精霊の……アンフェールのベッドに似ている。大きさも、デザインも……)
ベッドの横壁には黒髪、赤い目の逞しい男の絵が描かれている。
(綺麗な絵だ。有名なグレングリーズ様の肖像画によく似ている……。でもこの絵の男性は髪が短いな)
本当に見た事の無い場所。
それなのに、少し懐かしい。
泣き声が聞こえる。
泣いているのは自分だ。そうだ。とても大事な人を失ったのだ。
悲しくて悲しくて堪らない。だって『番』だったのだ。
今際の際、『相変わらず泣き虫だ』なんて言われたけれど、仕方ないだろう。
どんなに抱き締めてももう、腕の中の愛しい人は温かくならないのだから。
腕の中――。
(あ……)
グレンの腕の中にいたのはアンフェールだった。
今の彼より身体がしっかりしていて大人だった。冷たくなった身体。顔も人形のように真っ白だ。
生きていない。
グレンがずっと求めていた、やっと会えた弟なのに。
(嫌だ……、いやだ。どうして……)
――『安心出来るおまじないです』
そういって、キスをくれたのに。
グレンは血の気が引いていく。グレンの大事な宝物。やっと抱き締めることが出来たのに。
ぽろぽろと幸せが腕からすり抜けてしまうような感覚に襲われる。その幸せを零したくなくて、グレンは必死に腕の中の躯を抱き締めた。
(やはり何かに巻き込まれたのか。私は……アンフェールを守れなかったのか。『私はきみを守るつもりでいる』なんて言ったくせに。ああ――……!)
………………
…………
……
「――……っ!!」
グレンは飛び起きた。
身体は汗でグッショリ濡れていた。
「……ゆ、め?」
グレンは、ほうと深く息を吐いた。腕の中の重さも冷たさもリアルだったけれど、夢だったのだ。
弟に初めて会えた喜びと、彼に何かあったらどうしようという心配と、即位儀礼の疲労が合わさって変な夢を見たのかもしれない。
「夢か……。よかった……」
安心したと同時に、グレンはぼっと火が付いたように頬が熱くなってしまった。
夢の中でアンフェールは自分の『番』であり、最愛の人であり、身体の関係があったのだ。
グレンは愛らしく喘ぐ彼を何度も貫いていた。ゆったりとした睦みあいではなく、情熱的で激しい情交をしていた――という設定だった。
思い出すと下半身に熱が集まってしまった。完全に勃起している。
弟を抱いたという事に興奮するなど――。
「次にアンフェールと会う時に、どんな顔をすればいいのだ……」
いくら初恋の精霊に似ているからとはいえ、弟を性愛の対象に見るなんて。
グレンはブルブルと夢の内容を振り切るように首を振った。
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