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隠れ家――アンフェールとグレン4
アンフェールとあれから五年 ※
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アンフェールは草原に座り、ポロンポロンと竪琴を爪弾く。
以前、離宮の宝物庫で見つけた『アヴァロニア』と印字された竪琴だ。
竜骨で出来た竪琴。
アンフェールの手に異様に馴染むこれは、兄アヴァロニアの骨なのだ。
あれからかなり経つのに、未だに耳に『たすけて』と叫ぶアヴァロニアの声が残っている。
救ってあげたくても、彼ははるか昔に亡くなっている。どうする事も出来ない。
出来るのはこうして、彼の遺骨で鎮魂歌を弾き、歌う事位だ。
グレンがあの高台から離宮の一角を見つめ、ただ弟を思う、という儀式をする意味がアンフェールにも分かった気がした。
アンフェールはアヴァロニアを思い、歌う習慣が出来ていた。
五年の月日が経った。
アンフェールは十二歳になった。
ここ一年で身長はぐんぐん伸びて、一六〇センチ程度になっている。
前世、一八〇ぐらいの身長はあった。そこまで伸びるだろうか。
グレングリーズの血も入っている訳で、もしかしたらそれより大きくなるかもしれない。
鏡を覗けば、幼さの残る面差しとはいえ頬もシュッとして、すっかり大人っぽくなった顔が映っている。
前世と同じ姿形だ。
この身体は我が子達、マイアサウラとスキピオニクスの掛けあわせだとは分かっているのだが、今のアンフェールにグレングリーズを思わせる身体的特徴は出ていない。
本当に、前世の続きを生きているかのようだ。
その成長した形をとるのは、離宮にいる時だけだ。
隠れ家では相変わらず幼体で過ごしている。
人型はあくまで竜種の仮初の姿だ。幼体年齢の時には成体の形にはなれないが、成体年齢の時には幼体もとれる。
前世、老齢であったアンフェールは人型になる時には一番自身が精力的に動けた年齢の人型をとっていた。
時折、老人として振舞うために老体になる事もあったが、やはり、使いやすい年齢の形をとることが多かった。
だからアンフェールは、グレンの前では相変わらず身長一メートルのふくふくほっぺの精霊でいるのだ。
形が変わらないせいで、精霊という設定に説得力が増している。
鎮魂歌を歌い終わると、後ろからパチパチと拍手が響いた。
高台から戻って来たグレンだった。
「いつ聴いても、切なくなるな」
「……もう会えない人に届けたい歌なんだ」
「……」
アンフェールの答えに、グレンは困ったように眉を寄せた。死者を弔う歌なのだと予想がついたからかもしれない。
グレンはアンフェールの隣に座った。
頭の上に彼の大きな手がポンと乗る。髪をクシャクシャとかき混ぜる様に撫でられた。
慰められている。アンフェールはそう感じた。
「ありがと、グレン」
「届くといいな」
「うん」
礼を言えば、グレンは柔らかい顔で微笑んでくれた。
相変わらず彼はとても優しい。
グレンは今二十二歳だ。彼はすっかり大人の男になってしまった。
元々高かった背はさらに伸び、身体も厚みを増している。
可愛らしい、というよりも美丈夫といったイメージだ。あまりにカッコ良くて、アンフェールは時々ボーっと彼を眺めてしまう。
性格の男っぷりも上がっている。
グレンは長らく続けた魔力循環により、魔力量も上がったし、コントロールも巧みになった。
アンフェールが知っている彼以外の王族は、殺したグレン父だけだ。少なくともあの男よりは、魔力量が高くなったな、と思っている。
だからグレンの魔力量を少ないと揶揄する人間はもういないだろう。それに原初の魔術を使いこなす彼は、強者の風格を纏っているはずだ。
グレンの性格の変化は、自信からくるものだろうか。以前のようにオドオドした様子を見せることは無くなった。
それは、良い変化だと思っている。
本当にいい男に育った。
アンフェールは自身の教育の成果に満足していた。
何も知らない赤ちゃんを、自分好みに育てるのは男のロマンなのだ。
五年。
ミセス・ガーベラの企みは逐一情報をチェックし、メイド共に『命令』を施して証拠を持って来させている。
五年で手元にかなりの証拠が溜まった。
害になるならさくっと殺してしまいたいところだが、アヴァロニアの孫なのだと思うと躊躇してしまう。
どう処分するか決めきれぬまま、証拠を集めるにとどめていた。
(まぁ、いざとなったら処分するつもりだが。私はアヴァロニアに対する感傷と比較にならない程、番が大事なのだから)
『自白』を掛けて、ギュンターからグレンのトラウマ要因も聞き出している。
根深いのは、ミセス・ガーベラ派閥の教育係による虐待の件だ。
聴いたときははらわたが煮えくり返ってどうにかなりそうだった。
ギュンターは自害した女の遺体を損壊したというが、アンフェールも過去に戻って参加したい気分になった。
ギュンターに対する誤解も正式に解けた。
彼は本当にアンフェールの事を心配していたのだ。
ギュンターとミセス・ガーベラは、グレンを巡って長い確執があるらしく、聞き出した問題エピソードはかなりの量だった。
都度、実行犯を断罪してきたギュンターだが、主犯のミセス・ガーベラに関する証拠がつかめなかったらしい。
だからアンフェールが証拠の紙束を渡したら、彼は泣いて喜ぶと思う。
時が来たらプレゼントとして贈るつもりだ。
誤解は解けたが、今の所離宮にギュンターを立ち入らせていない。
この状態をそろそろ変えないといけないかもしれない。アンフェールは将来に対し、色々思う所があった。
◇◇◇
「アンフェール、大丈夫か?」
「う、ん」
今日も魔力循環をしている。
グレンの逞しくなった胸の上にペタリと乗っている。
はぁはぁと呼吸が荒くなり、グッタリするアンフェールを、グレンは気づかわし気に見ている。
「具合が悪いのだろうか? 顔が赤い……」
「ひゃん!!」
おでこに手を当てられただけで、アンフェールは甲高い声が出た。嬌声そのものだった。
グレンは声に驚いたのか、慌てて手を引っ込める。
アンフェールはそれが恥ずかしく、益々真っ赤になってしまう。
それを見たグレンも顔を赤くし、右に左にうろうろと視線を彷徨わせている。
「すまない。急に触って、驚かせたな」
「ううん。変な声を出してゴメンね」
二人の間に微妙な空気が流れる。
こんな感じの空気になるのは、最近よくある事だった。
アンフェールは身体の成長と共に性成熟が始まっている。まだ、精通が起こっていないものの、確実に身体は大人に向かっているのだ。
当然、発するフェロモンは幼体の頃より強くなっている。
そこは、自身の魔力の流し方で抑えるようにはしている。だから、グレンがおかしいと感じる事は無いと思う。
(……おかしくは無いはず、なのだが。最近よく匂いを嗅がれる気がする。匂いを嗅いで、不思議そうな顔をするグレンは可愛いが、こちらからしたら物凄く照れるのだ……)
前世、番であったグレングリーズも同じようにアンフェールの匂いを嗅いでは、うっとりと微笑んでいた。
同じように、というのはグレンもグレングリーズも大体鼻を近づける場所が同じだからだ。
だがら嗅ぐ仕草も似ていて、アンフェールは余計ドキドキしてしまうのだ。
「アンフェール、休んでいてくれ」
「うん」
グレンは水差しとコップをサイドテーブルに置いた後、隣の居間に行ってしまった。
暗黙の了解になっているが、グレンは隣の部屋で自己処理をしている。
魔力循環に慣れ、アンフェールがイタズラでもしない限り、射精を起さなくなった彼だけれど、身体の昂ぶりは起こっている。
勃起し、治まらない性器を手で擦り鎮めている。
アンフェールはそれを言われなくても、匂いで分かるのだ。
「ふ、う……」
思わず熱っぽい溜息が出てしまう。
アンフェールは、番がアンフェールに興奮して自慰行為をしているのだ、と考えただけで頭がどうにかなりそうになるのだ。
性の匂い。フェロモンの匂い。荒い呼吸。押し殺したような声。
どれも甘美で堪らない。
性成熟が始まる事によってフェロモン受容体も徐々に成長している。
アンフェールは番のフェロモンを、受容できるようになり始めていた。
そんなアンフェールの事情などグレンは知らないので、フェロモンは垂れ流し状態である。
特に性的に高まれば、フェロモンは強く漏出されるのだ。
だから現在の状態だ。
アンフェールはグレンの匂いに酔って、魔力循環後はぐったりしてしまう。
グレンはアンフェールの様子がおかしいと、凄く心配してくれる。
でも、どうしてそんな状態になっているか、アンフェールは説明できないでいる。
性成熟が始まってから、グレンが帰った後に、彼の匂いのついたシーツを嗅ぎながら自慰するのが習慣になった。
射精は起こらない。
起こらないからこそ、何度でも達する事が出来た。
想像するのは逞しいグレンに組み敷かれ、身体を貫いてもらう想像ばかりだ。
それを想像すると、竜種であるアンフェールは雄を受け入れる働きで後孔がとろりと潤む。
アンフェールは、己が抱かれる側で、孕む側なのだと自覚している。
今も隣の部屋での番の自慰の気配に、尻から熱い蜜を溢れさせているのだ。
(ああ……このまま成長し、フェロモン受容体が熟せば、私はいつかグレンを襲ってしまう。前世、グレングリーズが正気を失い、私を犯したように――……!)
以前、離宮の宝物庫で見つけた『アヴァロニア』と印字された竪琴だ。
竜骨で出来た竪琴。
アンフェールの手に異様に馴染むこれは、兄アヴァロニアの骨なのだ。
あれからかなり経つのに、未だに耳に『たすけて』と叫ぶアヴァロニアの声が残っている。
救ってあげたくても、彼ははるか昔に亡くなっている。どうする事も出来ない。
出来るのはこうして、彼の遺骨で鎮魂歌を弾き、歌う事位だ。
グレンがあの高台から離宮の一角を見つめ、ただ弟を思う、という儀式をする意味がアンフェールにも分かった気がした。
アンフェールはアヴァロニアを思い、歌う習慣が出来ていた。
五年の月日が経った。
アンフェールは十二歳になった。
ここ一年で身長はぐんぐん伸びて、一六〇センチ程度になっている。
前世、一八〇ぐらいの身長はあった。そこまで伸びるだろうか。
グレングリーズの血も入っている訳で、もしかしたらそれより大きくなるかもしれない。
鏡を覗けば、幼さの残る面差しとはいえ頬もシュッとして、すっかり大人っぽくなった顔が映っている。
前世と同じ姿形だ。
この身体は我が子達、マイアサウラとスキピオニクスの掛けあわせだとは分かっているのだが、今のアンフェールにグレングリーズを思わせる身体的特徴は出ていない。
本当に、前世の続きを生きているかのようだ。
その成長した形をとるのは、離宮にいる時だけだ。
隠れ家では相変わらず幼体で過ごしている。
人型はあくまで竜種の仮初の姿だ。幼体年齢の時には成体の形にはなれないが、成体年齢の時には幼体もとれる。
前世、老齢であったアンフェールは人型になる時には一番自身が精力的に動けた年齢の人型をとっていた。
時折、老人として振舞うために老体になる事もあったが、やはり、使いやすい年齢の形をとることが多かった。
だからアンフェールは、グレンの前では相変わらず身長一メートルのふくふくほっぺの精霊でいるのだ。
形が変わらないせいで、精霊という設定に説得力が増している。
鎮魂歌を歌い終わると、後ろからパチパチと拍手が響いた。
高台から戻って来たグレンだった。
「いつ聴いても、切なくなるな」
「……もう会えない人に届けたい歌なんだ」
「……」
アンフェールの答えに、グレンは困ったように眉を寄せた。死者を弔う歌なのだと予想がついたからかもしれない。
グレンはアンフェールの隣に座った。
頭の上に彼の大きな手がポンと乗る。髪をクシャクシャとかき混ぜる様に撫でられた。
慰められている。アンフェールはそう感じた。
「ありがと、グレン」
「届くといいな」
「うん」
礼を言えば、グレンは柔らかい顔で微笑んでくれた。
相変わらず彼はとても優しい。
グレンは今二十二歳だ。彼はすっかり大人の男になってしまった。
元々高かった背はさらに伸び、身体も厚みを増している。
可愛らしい、というよりも美丈夫といったイメージだ。あまりにカッコ良くて、アンフェールは時々ボーっと彼を眺めてしまう。
性格の男っぷりも上がっている。
グレンは長らく続けた魔力循環により、魔力量も上がったし、コントロールも巧みになった。
アンフェールが知っている彼以外の王族は、殺したグレン父だけだ。少なくともあの男よりは、魔力量が高くなったな、と思っている。
だからグレンの魔力量を少ないと揶揄する人間はもういないだろう。それに原初の魔術を使いこなす彼は、強者の風格を纏っているはずだ。
グレンの性格の変化は、自信からくるものだろうか。以前のようにオドオドした様子を見せることは無くなった。
それは、良い変化だと思っている。
本当にいい男に育った。
アンフェールは自身の教育の成果に満足していた。
何も知らない赤ちゃんを、自分好みに育てるのは男のロマンなのだ。
五年。
ミセス・ガーベラの企みは逐一情報をチェックし、メイド共に『命令』を施して証拠を持って来させている。
五年で手元にかなりの証拠が溜まった。
害になるならさくっと殺してしまいたいところだが、アヴァロニアの孫なのだと思うと躊躇してしまう。
どう処分するか決めきれぬまま、証拠を集めるにとどめていた。
(まぁ、いざとなったら処分するつもりだが。私はアヴァロニアに対する感傷と比較にならない程、番が大事なのだから)
『自白』を掛けて、ギュンターからグレンのトラウマ要因も聞き出している。
根深いのは、ミセス・ガーベラ派閥の教育係による虐待の件だ。
聴いたときははらわたが煮えくり返ってどうにかなりそうだった。
ギュンターは自害した女の遺体を損壊したというが、アンフェールも過去に戻って参加したい気分になった。
ギュンターに対する誤解も正式に解けた。
彼は本当にアンフェールの事を心配していたのだ。
ギュンターとミセス・ガーベラは、グレンを巡って長い確執があるらしく、聞き出した問題エピソードはかなりの量だった。
都度、実行犯を断罪してきたギュンターだが、主犯のミセス・ガーベラに関する証拠がつかめなかったらしい。
だからアンフェールが証拠の紙束を渡したら、彼は泣いて喜ぶと思う。
時が来たらプレゼントとして贈るつもりだ。
誤解は解けたが、今の所離宮にギュンターを立ち入らせていない。
この状態をそろそろ変えないといけないかもしれない。アンフェールは将来に対し、色々思う所があった。
◇◇◇
「アンフェール、大丈夫か?」
「う、ん」
今日も魔力循環をしている。
グレンの逞しくなった胸の上にペタリと乗っている。
はぁはぁと呼吸が荒くなり、グッタリするアンフェールを、グレンは気づかわし気に見ている。
「具合が悪いのだろうか? 顔が赤い……」
「ひゃん!!」
おでこに手を当てられただけで、アンフェールは甲高い声が出た。嬌声そのものだった。
グレンは声に驚いたのか、慌てて手を引っ込める。
アンフェールはそれが恥ずかしく、益々真っ赤になってしまう。
それを見たグレンも顔を赤くし、右に左にうろうろと視線を彷徨わせている。
「すまない。急に触って、驚かせたな」
「ううん。変な声を出してゴメンね」
二人の間に微妙な空気が流れる。
こんな感じの空気になるのは、最近よくある事だった。
アンフェールは身体の成長と共に性成熟が始まっている。まだ、精通が起こっていないものの、確実に身体は大人に向かっているのだ。
当然、発するフェロモンは幼体の頃より強くなっている。
そこは、自身の魔力の流し方で抑えるようにはしている。だから、グレンがおかしいと感じる事は無いと思う。
(……おかしくは無いはず、なのだが。最近よく匂いを嗅がれる気がする。匂いを嗅いで、不思議そうな顔をするグレンは可愛いが、こちらからしたら物凄く照れるのだ……)
前世、番であったグレングリーズも同じようにアンフェールの匂いを嗅いでは、うっとりと微笑んでいた。
同じように、というのはグレンもグレングリーズも大体鼻を近づける場所が同じだからだ。
だがら嗅ぐ仕草も似ていて、アンフェールは余計ドキドキしてしまうのだ。
「アンフェール、休んでいてくれ」
「うん」
グレンは水差しとコップをサイドテーブルに置いた後、隣の居間に行ってしまった。
暗黙の了解になっているが、グレンは隣の部屋で自己処理をしている。
魔力循環に慣れ、アンフェールがイタズラでもしない限り、射精を起さなくなった彼だけれど、身体の昂ぶりは起こっている。
勃起し、治まらない性器を手で擦り鎮めている。
アンフェールはそれを言われなくても、匂いで分かるのだ。
「ふ、う……」
思わず熱っぽい溜息が出てしまう。
アンフェールは、番がアンフェールに興奮して自慰行為をしているのだ、と考えただけで頭がどうにかなりそうになるのだ。
性の匂い。フェロモンの匂い。荒い呼吸。押し殺したような声。
どれも甘美で堪らない。
性成熟が始まる事によってフェロモン受容体も徐々に成長している。
アンフェールは番のフェロモンを、受容できるようになり始めていた。
そんなアンフェールの事情などグレンは知らないので、フェロモンは垂れ流し状態である。
特に性的に高まれば、フェロモンは強く漏出されるのだ。
だから現在の状態だ。
アンフェールはグレンの匂いに酔って、魔力循環後はぐったりしてしまう。
グレンはアンフェールの様子がおかしいと、凄く心配してくれる。
でも、どうしてそんな状態になっているか、アンフェールは説明できないでいる。
性成熟が始まってから、グレンが帰った後に、彼の匂いのついたシーツを嗅ぎながら自慰するのが習慣になった。
射精は起こらない。
起こらないからこそ、何度でも達する事が出来た。
想像するのは逞しいグレンに組み敷かれ、身体を貫いてもらう想像ばかりだ。
それを想像すると、竜種であるアンフェールは雄を受け入れる働きで後孔がとろりと潤む。
アンフェールは、己が抱かれる側で、孕む側なのだと自覚している。
今も隣の部屋での番の自慰の気配に、尻から熱い蜜を溢れさせているのだ。
(ああ……このまま成長し、フェロモン受容体が熟せば、私はいつかグレンを襲ってしまう。前世、グレングリーズが正気を失い、私を犯したように――……!)
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