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番外編
楓にゃんとネット配信②
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「あの....ほんともう着替えても....?」
「まだだよ瑠衣ぴょん!それにしても瑠衣ぴょんは中性的な容姿と声!ほんとにアイドルやってみない?」
「い、いやぁ、それはちょっと.......。」
グイグイとくる楓にゃんに少し引きつつ、自分の姿を見る。
シャツの上にセーターを着て、丈の短いスカートを履いている僕の姿はまさに女子高校生。あーやだ。
「そうだわ!!ネット配信しましょう!」
「.......え?」
僕が羞恥に悶えているといつの間にか変なことになっていた。なんだろう。楓にゃんって色々と残念な子だな。まぁそこが堅物な晴人を射止めたいい所なんだとは思うけれど。
※※
「やほやほー?皆~!楓だよ~!元気にしてたー?」
僕達の目の前で、3脚に向かって手を振ったり、雑談したりしている楓にゃんをカメラの後ろから見る。
そして、晴人が楓にゃんの配信しているコメントを見れば、オタクさん達の叫び声があがっていた。
''太ももぺろぺろしたい''
"おっぱい見せてー!"
"結婚しよう''
うわぁっと僕はドン引きしていた。
まぁ、楓にゃんほどの可愛さでファンも多ければ、こういう奴も勿論居るだろうが....。楓にゃんは楓にゃんで、コメントを追えてないし...。
「ねぇ。彼氏的にこのコメントどうなの?」
僕は晴人に興味本位で聞いてみた。
「ん~どうとも?結局こいつらは口だけしか何も言えないし。手出せるのは俺だけだからな~」
うわぁっと僕は晴人にもドン引きした。
此奴、惚気けやがった。それに、フンっと明らかに勝ち誇った顔をしている。
う、うっぜぇぇぇ!リア充滅べ!!僕も湊人様とあれやこれやしたい!!(願望)
「それとね~今日ね!めちゃくちゃ可愛い子見つけて、話してたら仲良くなったから~ゲスト的な感じで紹介するね~!瑠衣ちゃぁーん?」
一通り雑談が終わったのだろう。
僕をおいでおいでっと手招きする楓にゃんに僕の顔が引き攣るのが分かる。
ま、マジで言ってる?
僕がふるふるっと左右に振っていると、楓にゃんがにじり寄り、僕をカメラの前にすわらせた。
「瑠衣ちゃんでーす!ほんっとに可愛くない??まじで!やばいから!」
「お、お世辞はいいですよぉ」
あははっと僕は苦笑した。
可愛い可愛い楓にゃんにそんなことを言われても.......。それにしても。コメント欄が凄く早いけど何事かな?
やっぱり。国民的アイドルの隣に僕みたいなのが居たらそりゃあ荒れるか。
僕が勝手にしょんぼりとしていると、楓にゃんが僕の隣に座ろうとしたが、バランスを崩して、僕に乗りかかってきた。
「え?うわぁ!?」
ドンッと押されて、背中を軽く打ち付ける。いたぁっと小さく声を上げて、涙が、目に溜まる。僕は楓にゃんに押し倒されている形で、楓にゃんの方を見れば、楓にゃんはぽかんっとした顔で僕を見ていた。
「か、楓さん?」
僕が声をかければ、え、あぁっと言って、顔を赤面させた。
「.......っ!?ご、ごめんなさい!」
すぐに飛び退いた楓にゃんは何故か晴人の方に行っていた。
僕はコテっと首をかしげながら、カメラの方に顔を向けた。
楓にゃんは晴人と何か話しているし.....僕が場を繋げようと、カメラににじり寄った。
「え、えっとえっと瑠衣です。こんにちわ楓さんのファンの皆様。何でぼ、私なんかが、楓さんの隣にー!って思うかと思いますが、多分今日だけなので....ね?.......ごめんなさい。コメント早くて読めないんですけど、沢山ありがとうございます?.......な、慣れてなくてごめんなさい。」
僕は一人であわあわと配信をしていた。
ちらりと楓にゃんの方を見れば、まだ晴人と何か話していた。早く戻ってきてぇ!!
※※
「ねぇ!晴人!瑠衣は何者なの?女の私.......それもアイドルなのに、魅力で負けた気がするんだけど!」
「まぁあいつは中学の頃ノンケ殺しって呼ばれてたからな。中学の時も男から告白されてたし。」
「.......やっぱり瑠衣が欲しいなぁ。アイドル入れたいなぁ」
キラキラとした視線をする楓に晴人はため息をついた。楓はこうなったら頑固な所がある。いつか、瑠衣がステージに立たされる日が来るのかもなぁっと瑠衣に合掌した。
※※
その日、ツゥィッターはある話題で持ち切りだった。
"楓にゃんの配信に登場した天使は何者だ!?!?"
っと。それを瑠衣が知るのはまだ後の話。
「まだだよ瑠衣ぴょん!それにしても瑠衣ぴょんは中性的な容姿と声!ほんとにアイドルやってみない?」
「い、いやぁ、それはちょっと.......。」
グイグイとくる楓にゃんに少し引きつつ、自分の姿を見る。
シャツの上にセーターを着て、丈の短いスカートを履いている僕の姿はまさに女子高校生。あーやだ。
「そうだわ!!ネット配信しましょう!」
「.......え?」
僕が羞恥に悶えているといつの間にか変なことになっていた。なんだろう。楓にゃんって色々と残念な子だな。まぁそこが堅物な晴人を射止めたいい所なんだとは思うけれど。
※※
「やほやほー?皆~!楓だよ~!元気にしてたー?」
僕達の目の前で、3脚に向かって手を振ったり、雑談したりしている楓にゃんをカメラの後ろから見る。
そして、晴人が楓にゃんの配信しているコメントを見れば、オタクさん達の叫び声があがっていた。
''太ももぺろぺろしたい''
"おっぱい見せてー!"
"結婚しよう''
うわぁっと僕はドン引きしていた。
まぁ、楓にゃんほどの可愛さでファンも多ければ、こういう奴も勿論居るだろうが....。楓にゃんは楓にゃんで、コメントを追えてないし...。
「ねぇ。彼氏的にこのコメントどうなの?」
僕は晴人に興味本位で聞いてみた。
「ん~どうとも?結局こいつらは口だけしか何も言えないし。手出せるのは俺だけだからな~」
うわぁっと僕は晴人にもドン引きした。
此奴、惚気けやがった。それに、フンっと明らかに勝ち誇った顔をしている。
う、うっぜぇぇぇ!リア充滅べ!!僕も湊人様とあれやこれやしたい!!(願望)
「それとね~今日ね!めちゃくちゃ可愛い子見つけて、話してたら仲良くなったから~ゲスト的な感じで紹介するね~!瑠衣ちゃぁーん?」
一通り雑談が終わったのだろう。
僕をおいでおいでっと手招きする楓にゃんに僕の顔が引き攣るのが分かる。
ま、マジで言ってる?
僕がふるふるっと左右に振っていると、楓にゃんがにじり寄り、僕をカメラの前にすわらせた。
「瑠衣ちゃんでーす!ほんっとに可愛くない??まじで!やばいから!」
「お、お世辞はいいですよぉ」
あははっと僕は苦笑した。
可愛い可愛い楓にゃんにそんなことを言われても.......。それにしても。コメント欄が凄く早いけど何事かな?
やっぱり。国民的アイドルの隣に僕みたいなのが居たらそりゃあ荒れるか。
僕が勝手にしょんぼりとしていると、楓にゃんが僕の隣に座ろうとしたが、バランスを崩して、僕に乗りかかってきた。
「え?うわぁ!?」
ドンッと押されて、背中を軽く打ち付ける。いたぁっと小さく声を上げて、涙が、目に溜まる。僕は楓にゃんに押し倒されている形で、楓にゃんの方を見れば、楓にゃんはぽかんっとした顔で僕を見ていた。
「か、楓さん?」
僕が声をかければ、え、あぁっと言って、顔を赤面させた。
「.......っ!?ご、ごめんなさい!」
すぐに飛び退いた楓にゃんは何故か晴人の方に行っていた。
僕はコテっと首をかしげながら、カメラの方に顔を向けた。
楓にゃんは晴人と何か話しているし.....僕が場を繋げようと、カメラににじり寄った。
「え、えっとえっと瑠衣です。こんにちわ楓さんのファンの皆様。何でぼ、私なんかが、楓さんの隣にー!って思うかと思いますが、多分今日だけなので....ね?.......ごめんなさい。コメント早くて読めないんですけど、沢山ありがとうございます?.......な、慣れてなくてごめんなさい。」
僕は一人であわあわと配信をしていた。
ちらりと楓にゃんの方を見れば、まだ晴人と何か話していた。早く戻ってきてぇ!!
※※
「ねぇ!晴人!瑠衣は何者なの?女の私.......それもアイドルなのに、魅力で負けた気がするんだけど!」
「まぁあいつは中学の頃ノンケ殺しって呼ばれてたからな。中学の時も男から告白されてたし。」
「.......やっぱり瑠衣が欲しいなぁ。アイドル入れたいなぁ」
キラキラとした視線をする楓に晴人はため息をついた。楓はこうなったら頑固な所がある。いつか、瑠衣がステージに立たされる日が来るのかもなぁっと瑠衣に合掌した。
※※
その日、ツゥィッターはある話題で持ち切りだった。
"楓にゃんの配信に登場した天使は何者だ!?!?"
っと。それを瑠衣が知るのはまだ後の話。
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