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本編
会計様は恋をしているようだ
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転校生君がやってきて数週間がたった。
またまた、小耳に挟んだ程度だが、見事にチワワちゃん達から制裁を受けているらしい。
僕は特に変わりはない.....と言いたい所ではあったが、正直変わった。
転校生君が湊人様の隣に居る時の湊人様の顔を見るのが僕は辛くて辛くて仕方なかった。僕のあまりの落ち込みように、あの晴人が僕を元気づけようとしてくれた。ありがとう親友。
湊人様は恋をしているようだった。
そして、僕の勘が当たっていれば.......転校生君に。
「なんでだよォ!なんであんな6股野郎を好きになるんだよォ!百歩譲ってさぁ~チワワちゃん達なら祝福出来たかもしれないのにさ~なんでよりによってあのもじゃ毛な転校生君なの~!?」
「そーだなぁ。でもお前どうせ会計様がチワワ共を選んでも文句言ってただろ。」
「うわぁん湊人様~!」
「あぁ。なるほどね。俺のことは無視ね。」
あれから、夏休みに入った。
今日は晴人の豪邸へと遊びに来ている。
「坊ちゃん。スイーツをお持ちいたしました。」
「ぶっ!ぼ、坊ちゃん、、くすっ、」
「おい。坊ちゃんと呼ぶな。」
"坊ちゃん"僕が初めて晴人の家に来た時から執事の......丸尾さんが読んでいる敬称。何度聴いても笑ってしまう。
「やっぱ晴人の家はなんて言ってもこの、何処のお店よりも美味しいスイーツだよね!!」
目をキラキラと輝かせチョコケーキにありつく様は見苦しく見えたのだろう。
晴人は、はぁっとため息をついた。
「はいはい。俺よりスイーツなんですねぇ~」
「ももぐ!もぐもぐ!!」
「なんて言ってるのかわっかんねぇよ!」
吠える晴人を無視して僕はパクパクとチョコケーキを食べ進める。まじ美味しい。
「ん、そーいえば!楓にゃんとはうまくいってるの?」
僕がフォークを甘噛みしながら聞けば紅茶を飲んでいた晴人が、ニヤリッと笑った。
「あぁ。一応な。でもあいつはまじで重い。」
「重いって.....?」
「メッセージの返信は30分以内。毎日二回電話。夜寝る前に好きなとこ10個言わないと寝かせてくれない。無視したらキレる。まぁ色々あるが、ここまでにしとくわ。お前の楓にゃんのイメージ崩しそうだし。」
「もう十分崩れましたよ?」
まぁ、晴人が好き好きするタイプではないとは分かっていたが、楓にゃん.....凄いな。
「凄いね楓にゃん。楓にゃんの方が数倍忙しいだろうに。」
「俺もさ~そう思って連絡しなかったりしたのに、楓のやつめちゃくちゃキレるんだよ~毎回さ。俺なりの思いやりなんだけどな~」
そう言って遠い方を見る晴人は結構本気で楓にゃんの事を想っているようだった。
「僕は、君にそんな子ができて心底嬉しいよ、」
ふふふっと微笑めば、怪訝な顔をした晴人と目が合う。
「.......うるせぇ、」
耳を赤くしてそっぽを向く晴人にニヤニヤしていると、パシッと頭を叩かれた。
「いいなぁ、、僕も.......、 、。」
はぁぁっと大きなため息をつく。
僕の恋は、ほぼ叶わないと知っているからか晴人は何も言わなかった。
またまた、小耳に挟んだ程度だが、見事にチワワちゃん達から制裁を受けているらしい。
僕は特に変わりはない.....と言いたい所ではあったが、正直変わった。
転校生君が湊人様の隣に居る時の湊人様の顔を見るのが僕は辛くて辛くて仕方なかった。僕のあまりの落ち込みように、あの晴人が僕を元気づけようとしてくれた。ありがとう親友。
湊人様は恋をしているようだった。
そして、僕の勘が当たっていれば.......転校生君に。
「なんでだよォ!なんであんな6股野郎を好きになるんだよォ!百歩譲ってさぁ~チワワちゃん達なら祝福出来たかもしれないのにさ~なんでよりによってあのもじゃ毛な転校生君なの~!?」
「そーだなぁ。でもお前どうせ会計様がチワワ共を選んでも文句言ってただろ。」
「うわぁん湊人様~!」
「あぁ。なるほどね。俺のことは無視ね。」
あれから、夏休みに入った。
今日は晴人の豪邸へと遊びに来ている。
「坊ちゃん。スイーツをお持ちいたしました。」
「ぶっ!ぼ、坊ちゃん、、くすっ、」
「おい。坊ちゃんと呼ぶな。」
"坊ちゃん"僕が初めて晴人の家に来た時から執事の......丸尾さんが読んでいる敬称。何度聴いても笑ってしまう。
「やっぱ晴人の家はなんて言ってもこの、何処のお店よりも美味しいスイーツだよね!!」
目をキラキラと輝かせチョコケーキにありつく様は見苦しく見えたのだろう。
晴人は、はぁっとため息をついた。
「はいはい。俺よりスイーツなんですねぇ~」
「ももぐ!もぐもぐ!!」
「なんて言ってるのかわっかんねぇよ!」
吠える晴人を無視して僕はパクパクとチョコケーキを食べ進める。まじ美味しい。
「ん、そーいえば!楓にゃんとはうまくいってるの?」
僕がフォークを甘噛みしながら聞けば紅茶を飲んでいた晴人が、ニヤリッと笑った。
「あぁ。一応な。でもあいつはまじで重い。」
「重いって.....?」
「メッセージの返信は30分以内。毎日二回電話。夜寝る前に好きなとこ10個言わないと寝かせてくれない。無視したらキレる。まぁ色々あるが、ここまでにしとくわ。お前の楓にゃんのイメージ崩しそうだし。」
「もう十分崩れましたよ?」
まぁ、晴人が好き好きするタイプではないとは分かっていたが、楓にゃん.....凄いな。
「凄いね楓にゃん。楓にゃんの方が数倍忙しいだろうに。」
「俺もさ~そう思って連絡しなかったりしたのに、楓のやつめちゃくちゃキレるんだよ~毎回さ。俺なりの思いやりなんだけどな~」
そう言って遠い方を見る晴人は結構本気で楓にゃんの事を想っているようだった。
「僕は、君にそんな子ができて心底嬉しいよ、」
ふふふっと微笑めば、怪訝な顔をした晴人と目が合う。
「.......うるせぇ、」
耳を赤くしてそっぽを向く晴人にニヤニヤしていると、パシッと頭を叩かれた。
「いいなぁ、、僕も.......、 、。」
はぁぁっと大きなため息をつく。
僕の恋は、ほぼ叶わないと知っているからか晴人は何も言わなかった。
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