僕の学園奮闘記

本編

会計様は高嶺の花

「今日もかっこいぃ、、。」

ざわざわと人で溢れかえる食堂。
それもそのはず、この学校....中高一貫の全寮制男子校....高田高校の生徒会役員様が今日は食堂にいらしているからだ。

「かいちょーさまぁ！！」
「だ、抱いてぇ！！！」

などと声が飛び交ってはいるが、僕の視線は会計様.......東堂湊人とうどうみなと様しか映さない。

「はぁ、、麗しぃ。」

蕩けたため息をつくと、目の前にいた僕の親友.....桜木晴人さくらぎはるとが呆れたようなため息をついた。

「まぁた言ってらぁ....そんなに好きなら親衛隊にでも入ればいいのに。」

頬杖をつき、僕をじーっと見つめる晴人に僕は、ぐいっと近づく。

「僕なんかが湊人様の親衛隊なんか入れる訳ないでしょ？見てよあれ！湊人様の親衛隊の皆様は、美形揃い...！僕なんかが居たら品質がお！ち！る！」

僕が熱弁をすれば、はいはいっと晴人に流される。内心ムッとはしたが、晴人が共感してくれるなど毛頭思っていなかった為、晴人から湊人様へと視線を映す。

湊人様の外見は茶髪でピアス、着崩した制服から見える肌が色気を醸し出している。キラキラと微笑むその姿はまさに王子様そのもの.....！
周りにはチワワ(親衛隊)達が群がり一人一人とお話されている..。麗しぃ。

「はぁ、、好きぃ」

一人悶えて、机に突っ伏したが晴人はあっそっと心底興味なさそうだった。
そんなことをしていたら、チャイムが鳴ってしまった。

「バイバイ」

っとチワワに手を振り生徒会室に戻って行った湊人様を視線で見送り、音を立てて僕も立った。

「さぁて、充電完了～！午後も頑張るかー！！」

んーっと背伸びをすれば、早く行くぞと言わんばかりの視線を送ってくる晴人にくすっと笑ってしまった。