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第510話 もう一つの始まりの地
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「よし、逃げるぞ。」
夜半のこと。突如そう切り出したミチナガに対しクラウンは興味なさそうにため息をつく。イシュディーンとメイドはなんの反応も示さない。おそらくこうなることを予期していたからこその無反応なのだろう。
「もう嫌だ!仕事したくないのに城に行ったら王と会食して、その後は貴族どもとくっちゃべって…なんも楽しくない!ファルードンの息子と久しぶりに会えたのは良いけど、他のおじいちゃんズは遊びに行っちゃったからここにいないし……ともかくとっとと離れるぞ!」
「断りゃいいじゃんか。お前の方が偉いんだろ?」
「偉いからこそ無下にすると問題になるんだよ!マジめんどくせぇ…マジでめんどくせぇ!!とりあえず今日寝て早朝のうちにチェックアウトしたら即転移で次の国だ!」
「もう何日か我慢したらどうだ?角を立てたくないんだろ?」
「昨日と今日我慢したんだ!やだったらやだ!絶対あいつら朝のうちから待ち構えるぞ…昨日だって昼からって言ったのに朝からずっと張り付いていやがったからな!何がお迎えもせず失礼にならないようにだ!他国に俺と懇意にしているっていうマウント取りたいだけだろ!」
荒れ狂うミチナガを見て仕方ないと諦めるクラウンたち。まあ確かにミチナガが荒れる気持ちもわかる。やっていることは礼儀正しく、マナーとしては間違っていないのかもしれない。しかし礼儀正しく、マナーを守れれば良いと言う問題ではない。この国のやり方は結構強引だ。
もしもミチナガが最初にこの国にいた頃に商人として実績を上げすぎていれば今頃はこの国に取り込まれていたかもしれない。
その後は荒れるミチナガをなんとかなだめ寝かしつけると翌日の早朝にはチェックアウトを行い、クラウンの能力で次の街へと転移した。ミチナガが立ち去った後のホテルには大勢の貴族が詰め掛けたと言う。
クラウンはいつものようにミチナガに言われるがまま見知らぬ場所へと転移した。クラウンの転移能力は一度行ったことのある場所、もしくは転移先の座標を知ることで発動することができる。この能力はミチナガの持つスマホのマップアプリと非常に相性が良い。
しかしそんなことよりもクラウンは今非常に困惑している。それは転移した先が初めて行く場所のはずなのに初めての気がしないのだ。
ふと視線を足元からそらせば小川が流れており、その横には青々とした稲が植えられた水田が整列している。見事なまでの田園風景はクラウンに地球にいた頃を思い出させた。
もしかしたら帰ってきたのかもしれないと思うほど懐かしい光景を前に立ち尽くすクラウンを、肩を叩くミチナガの手が現実へと引き戻した。
「見事だろ。この世界でも数少ない米の生産地だ。ここの領主は米にうるさくて品種改良までしているんだぞ。」
「あ、ああ…そうなのか……」
惚けるクラウンに気がつかないミチナガは懐かしいなと言いながらずんずんと歩いて行く。なんとも立派な田園風景だが、ミチナガが来たときよりもはるかに田園の数が増えている。そんなミチナガの目に巨大な施設が写った。
「あれは製糖工場だな。それで確か…」
『ポチ・キノコ工場は別の場所だよ。視察に行くのも良いけど、その前に挨拶しておかないと。』
「そうだな。テレビ電話はしているけど、直接会うのは何年ぶりだろうなぁ…」
ミチナガから笑みがこぼれた。この地はルシュール領。この世界で初めて出会った魔帝クラス、幻夢の魔帝ルシュール辺境伯が治める土地だ。
ミチナガは早くルシュール辺境伯に会いたいという気持ちから早足になる。気持ちが急いてしまうのは仕方がないことだ。ただダメなことは早足になったせいで息が上がり、あぜ道で休んでいることだ。
水を飲みながら呼吸を整えるミチナガたちの元へ荷馬車に乗った老夫婦がやって来た。そしてその老夫婦としばらく会話をすると街まで乗せて行ってくれることになった。
イシュディーンはミチナガが荷馬車に乗ることに対して嫌悪感を示したが、ノリノリで乗って行くミチナガを見てすぐに諦めた。のどかな田園地帯をのどかな荷馬車に乗って移動する。忙しいミチナガにとってこれはある意味贅沢なことかもしれない。
それから1時間以上荷馬車に揺られて行くとようやく街にたどり着いた。街は活気があるようだが、ミチナガが初めて来た頃と比べると人が少し少ないように感じる。やはり世界的な人口減少の影響を受けているのだろう。
そして街に入ったところで荷馬車から降りると老夫婦にお礼を言って別れた。そこからミチナガが向かった先はもちろんミチナガ商会だ。
ただしここのミチナガ商会はただのミチナガ商会ではない。ミチナガ商会の第1号店だ。このルシュール領からミチナガ商会は始まったのだ。それまでは出店のようにして商売をしていた。
だからこそ、ここのミチナガ商会には深い思い入れがある。ミチナガの記憶を頼りに街を進む。すると徐々に人通りが多くなって来た。さらに進むとさらに人が多くなる。そして人口密度が一番高い場所にそれはあった。
ミチナガ商会。内装は多少変わっているが、店構えはまるで変わらない。あの頃のままだ。従業員はあの時雇った人とは変わってしまっているが、それでも記憶が蘇ってくる。
すると人々が群がるような妙に人口密度の高い場所が見えた。一体何に群がっているのか気になる。なんとかその情報を得るために聞き耳をたてるミチナガは不確かな情報を手に入れ、そして人々が群がる場所に加わった。
遠目からは群がるように見えた人々は綺麗に列をなしていた。そして自分の番が来るのをただひたすらに待っていた。そしてミチナガも同じように自分の番が来るのを待った。
まさか自分の店の行列に並ぶなんて酔狂も良いところだが、順番を待つミチナガの表情は明るい。そして十数分後、ようやくミチナガの番が来た。
「お待たせしました。どのお弁当に…ってみ、ミチナガ様!?」
「よう、久しぶりだなティッチ。あんなに恥ずかしがってた耳と尻尾は今じゃトレードマークか。ふふ…ケモミミ印のお弁当か。毎日数百食が売り切れる看板商品か…この5つを一つずつ頼む。それから終わったら少し話せるか?」
「え!あ…わ、わかりました。時間を空けておきます。…あ!お弁当ですね!い、今用意します!!」
慌てふためくティッチを見て当時のティッチを思い出した。恥ずかしがり屋で一生懸命な少女が今では立派な女性になったものだ。なお今ではミチナガ商会ルシュール領店舗の総責任者になっている。
それだけの歳月が経っていたことに改めて驚きながら購入した弁当を受け取ったミチナガはクラウンたちと共に少し見晴らしの良い場所へと移動し、そこで弁当を食べた。
栄養バランスをしっかり考えられたそのお弁当の中身は、この街にある使い魔のシェフの食堂で提供されているものと同じだ。シェフの食堂は今も営業しているが、非常に人気が高くなかなか入ることはできない。
そこで手軽に食べられるようにお弁当をお昼の時間にミチナガ商会の店舗で売り出しているということだ。味もよく、値段も手頃ということで非常に人気だ。
「俺がいない間に随分と変わったもんだな。あ、この煮付け美味しい。」
『ポチ・シェフの料理はいつも食べているから食べ慣れているはずだけど、こうしてお弁当として食べると味が違うように感じるね。』
クラウンやイシュディーン、メイドもこれは美味しいと手が止まらない。そんな様子を見てミチナガは少し誇らしくなる。シェフはミチナガが2番目に手に入れた使い魔だ。使い魔たちのことは家族のように思っているが、ポチやシェフはより思い入れが強い。
食後、時間を確認したミチナガはティッチの時間があくまでまだ時間がかかると街を散策に出かけた。
夜半のこと。突如そう切り出したミチナガに対しクラウンは興味なさそうにため息をつく。イシュディーンとメイドはなんの反応も示さない。おそらくこうなることを予期していたからこその無反応なのだろう。
「もう嫌だ!仕事したくないのに城に行ったら王と会食して、その後は貴族どもとくっちゃべって…なんも楽しくない!ファルードンの息子と久しぶりに会えたのは良いけど、他のおじいちゃんズは遊びに行っちゃったからここにいないし……ともかくとっとと離れるぞ!」
「断りゃいいじゃんか。お前の方が偉いんだろ?」
「偉いからこそ無下にすると問題になるんだよ!マジめんどくせぇ…マジでめんどくせぇ!!とりあえず今日寝て早朝のうちにチェックアウトしたら即転移で次の国だ!」
「もう何日か我慢したらどうだ?角を立てたくないんだろ?」
「昨日と今日我慢したんだ!やだったらやだ!絶対あいつら朝のうちから待ち構えるぞ…昨日だって昼からって言ったのに朝からずっと張り付いていやがったからな!何がお迎えもせず失礼にならないようにだ!他国に俺と懇意にしているっていうマウント取りたいだけだろ!」
荒れ狂うミチナガを見て仕方ないと諦めるクラウンたち。まあ確かにミチナガが荒れる気持ちもわかる。やっていることは礼儀正しく、マナーとしては間違っていないのかもしれない。しかし礼儀正しく、マナーを守れれば良いと言う問題ではない。この国のやり方は結構強引だ。
もしもミチナガが最初にこの国にいた頃に商人として実績を上げすぎていれば今頃はこの国に取り込まれていたかもしれない。
その後は荒れるミチナガをなんとかなだめ寝かしつけると翌日の早朝にはチェックアウトを行い、クラウンの能力で次の街へと転移した。ミチナガが立ち去った後のホテルには大勢の貴族が詰め掛けたと言う。
クラウンはいつものようにミチナガに言われるがまま見知らぬ場所へと転移した。クラウンの転移能力は一度行ったことのある場所、もしくは転移先の座標を知ることで発動することができる。この能力はミチナガの持つスマホのマップアプリと非常に相性が良い。
しかしそんなことよりもクラウンは今非常に困惑している。それは転移した先が初めて行く場所のはずなのに初めての気がしないのだ。
ふと視線を足元からそらせば小川が流れており、その横には青々とした稲が植えられた水田が整列している。見事なまでの田園風景はクラウンに地球にいた頃を思い出させた。
もしかしたら帰ってきたのかもしれないと思うほど懐かしい光景を前に立ち尽くすクラウンを、肩を叩くミチナガの手が現実へと引き戻した。
「見事だろ。この世界でも数少ない米の生産地だ。ここの領主は米にうるさくて品種改良までしているんだぞ。」
「あ、ああ…そうなのか……」
惚けるクラウンに気がつかないミチナガは懐かしいなと言いながらずんずんと歩いて行く。なんとも立派な田園風景だが、ミチナガが来たときよりもはるかに田園の数が増えている。そんなミチナガの目に巨大な施設が写った。
「あれは製糖工場だな。それで確か…」
『ポチ・キノコ工場は別の場所だよ。視察に行くのも良いけど、その前に挨拶しておかないと。』
「そうだな。テレビ電話はしているけど、直接会うのは何年ぶりだろうなぁ…」
ミチナガから笑みがこぼれた。この地はルシュール領。この世界で初めて出会った魔帝クラス、幻夢の魔帝ルシュール辺境伯が治める土地だ。
ミチナガは早くルシュール辺境伯に会いたいという気持ちから早足になる。気持ちが急いてしまうのは仕方がないことだ。ただダメなことは早足になったせいで息が上がり、あぜ道で休んでいることだ。
水を飲みながら呼吸を整えるミチナガたちの元へ荷馬車に乗った老夫婦がやって来た。そしてその老夫婦としばらく会話をすると街まで乗せて行ってくれることになった。
イシュディーンはミチナガが荷馬車に乗ることに対して嫌悪感を示したが、ノリノリで乗って行くミチナガを見てすぐに諦めた。のどかな田園地帯をのどかな荷馬車に乗って移動する。忙しいミチナガにとってこれはある意味贅沢なことかもしれない。
それから1時間以上荷馬車に揺られて行くとようやく街にたどり着いた。街は活気があるようだが、ミチナガが初めて来た頃と比べると人が少し少ないように感じる。やはり世界的な人口減少の影響を受けているのだろう。
そして街に入ったところで荷馬車から降りると老夫婦にお礼を言って別れた。そこからミチナガが向かった先はもちろんミチナガ商会だ。
ただしここのミチナガ商会はただのミチナガ商会ではない。ミチナガ商会の第1号店だ。このルシュール領からミチナガ商会は始まったのだ。それまでは出店のようにして商売をしていた。
だからこそ、ここのミチナガ商会には深い思い入れがある。ミチナガの記憶を頼りに街を進む。すると徐々に人通りが多くなって来た。さらに進むとさらに人が多くなる。そして人口密度が一番高い場所にそれはあった。
ミチナガ商会。内装は多少変わっているが、店構えはまるで変わらない。あの頃のままだ。従業員はあの時雇った人とは変わってしまっているが、それでも記憶が蘇ってくる。
すると人々が群がるような妙に人口密度の高い場所が見えた。一体何に群がっているのか気になる。なんとかその情報を得るために聞き耳をたてるミチナガは不確かな情報を手に入れ、そして人々が群がる場所に加わった。
遠目からは群がるように見えた人々は綺麗に列をなしていた。そして自分の番が来るのをただひたすらに待っていた。そしてミチナガも同じように自分の番が来るのを待った。
まさか自分の店の行列に並ぶなんて酔狂も良いところだが、順番を待つミチナガの表情は明るい。そして十数分後、ようやくミチナガの番が来た。
「お待たせしました。どのお弁当に…ってみ、ミチナガ様!?」
「よう、久しぶりだなティッチ。あんなに恥ずかしがってた耳と尻尾は今じゃトレードマークか。ふふ…ケモミミ印のお弁当か。毎日数百食が売り切れる看板商品か…この5つを一つずつ頼む。それから終わったら少し話せるか?」
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慌てふためくティッチを見て当時のティッチを思い出した。恥ずかしがり屋で一生懸命な少女が今では立派な女性になったものだ。なお今ではミチナガ商会ルシュール領店舗の総責任者になっている。
それだけの歳月が経っていたことに改めて驚きながら購入した弁当を受け取ったミチナガはクラウンたちと共に少し見晴らしの良い場所へと移動し、そこで弁当を食べた。
栄養バランスをしっかり考えられたそのお弁当の中身は、この街にある使い魔のシェフの食堂で提供されているものと同じだ。シェフの食堂は今も営業しているが、非常に人気が高くなかなか入ることはできない。
そこで手軽に食べられるようにお弁当をお昼の時間にミチナガ商会の店舗で売り出しているということだ。味もよく、値段も手頃ということで非常に人気だ。
「俺がいない間に随分と変わったもんだな。あ、この煮付け美味しい。」
『ポチ・シェフの料理はいつも食べているから食べ慣れているはずだけど、こうしてお弁当として食べると味が違うように感じるね。』
クラウンやイシュディーン、メイドもこれは美味しいと手が止まらない。そんな様子を見てミチナガは少し誇らしくなる。シェフはミチナガが2番目に手に入れた使い魔だ。使い魔たちのことは家族のように思っているが、ポチやシェフはより思い入れが強い。
食後、時間を確認したミチナガはティッチの時間があくまでまだ時間がかかると街を散策に出かけた。
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