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第425話 氷国防衛要塞
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カーンカーンカーン…
金属を叩く音があちこちから聞こえる。周辺には防寒具を着込んだ人々がせっせと荷物を運んでいる。誰1人サボることは許されず徹底的に管理された状態で誰もが仕事をこなしていく。今日は魔神会談から1週間後、ミチナガの働きかけで早速氷国に新たな要塞が作り出される。
まだ作り始めたばかりということで基礎を作る段階であるのだが、基礎から徹底的にしっかりと作られている。魔王クラスや魔帝クラスともなれば地面を掘って下から侵入することも可能だ。だからそんなものたちに対して土中結界の魔法陣を組み込んでいる。
特に氷国は地面の9割が氷だ。今要塞を建設している場所も氷の上であるため、基礎工事は一番重要である。地下100m以上まで打ち込まれる鉄柱にはいくつもの魔法陣が刻み込まれている。これが氷国での城や要塞を作る時の基礎の常識なのだという。
その打ち込んだ鉄柱を軸にして要塞を作っていく。防衛のための防壁には積み上げるレンガ一つ一つが魔法回路を刻み込んだ特別製だ。これにより防壁に魔力を流すことが楽になり、通常の防壁の数十倍の強度を得ることができる。
ただこのせいで一つ一つ丁寧に行わなければならず、作業の進み具合はかなり遅い。そしてもう一つの問題が氷国での要塞建設に遅れを生じさせていた。それは今もやって来た。
「おーい、ブリザードが来るぞぉ。一旦休憩だ。」
「なんだまたか。全員急いで戻れぇ。」
鐘が鳴らされるとみんな駆け足で小屋へと戻っていく。そして5分もたたぬうちに避難し小屋の外では猛吹雪が吹き荒れ始めた。この猛吹雪の前では人間などちっぽけなものだ。1m先の視界も取れなくなり、要塞建設という限られた空間の中でも遭難が発生する。
この猛吹雪の中遭難すればいくら魔力で体を強化しても一般人では30分も経てば凍死することだろう。そんな猛吹雪が今日の作業中にすでに4度は発生している。
そもそも今この要塞の建設を行なっているのが海岸近くの氷国でも吹雪が発生しやすい地帯だ。わざわざそんな場所を選んでいるのはこの地点で防衛を行えばメリットが大きいからだ。
これだけ猛吹雪が多いということは敵が攻め込んで来た時には自然も味方してくれる。氷国の兵士と戦いながら吹雪にも備えなくてはならないとなれば、敵としては一番嫌な戦場になるだろう。それこそ10倍の兵力差があっても勝つことができるかもしれない。
氷神ミスティルティアはそういった危険地帯に要塞を建設することを勧めた。そもそもの話、氷国の人口は他国と比べても少ない。防衛のための戦力が多く確保できないのだ。今作っている要塞も完成したとして常駐できる兵士は5000にも満たないだろう。だからこそ自然も味方につけた。
吹雪が日に何度も吹き荒れる土地、自然の雪と氷が生み出した自然要塞、常に海流が変化するせいで船を岸につけることが困難な海岸。そういった場所で敵が攻め込んで来そうな場所を選んだ。
しかしわずか1週間でそんな場所をすぐに選定し、すでに人を送り工事に入るのにはさすがに早すぎる。どうやら前々からそこに要塞を作りたいと考えていたようだ。
氷国は鉱石どころか地面そのものがまるで存在しない。だから基本的に家を作るのにも氷ばかりであった。しかし氷で要塞を建設しても簡単に破壊されてしまう。氷神が生み出せるとする溶けない氷の場合でも要塞を建設するほどとなると膨大な魔力が必要となる。
だからなんとかお金を貯めて外から資源を購入していたようだが、要塞建設ができるほどの資金を貯めるのは難しかったようだ。だから今要塞建設が進んでいるこの状況下は待ちに待った状態ということでミスティルティアは毎日機嫌が良いという。
そんな中、使い魔達が氷の大山を登っている。人間が通れるような道はほんの少ししかない。まさに天然の要塞だ。使い魔達も登るのが非常に困難なようだ。途中まではエヴォルヴに搭乗していたが、途中からエヴォルヴの関節部分、魔術回路部分が凍結してしまい動かなくなってしまった。
だから使い魔達は生身の状態でこの氷の大山を登っている。途中何人も凍死したり足を滑らせて滑落死したりした。しかし今、ようやく目的地となる山頂にたどり着いた。
『白之佰伍拾参・うぉぉぉ!!登頂したぞぉ!!!』
『アルファ426・氷国最高峰登頂成功だぁ!!』
『蒼之参佰拾壱・すごい良い景色…登ったかいがあったよ。それじゃあ下山…』
『オメガ635・いやいや…しばらくここで寝泊まりだよ。人送り込むの難しいから僕たちだけで建設するよ。』
この地はただの作業員を送り込むのにはあまりに危険だとミスティルティアが判断した場所だ。しかしこの地は氷国で最も高い場所。ここに要塞を建設すれば敵の動きが全て見える上に長距離魔法ならば援護することが可能だ。
攻め込まれた時にここに要塞があるかどうかで戦局は大きく変わる。だからこそ使い魔達が無茶をしてでもここまで登頂したのだ。そしてここでの作業は全て使い魔達だけで行われる。すぐに使い魔達はワープに連絡を取り、追加の使い魔達を送り込んでもらう。
そしてまずは使い魔達の拠点となる建物を作成すると早速要塞建設作業が始まるのだが、問題の連続であった。建設に使うための機械や魔導具がほとんど凍りついてしまって屋外での作業がままならないのだ。
こうなると全て使い魔達の手作業になるのだが、使い魔達が作業を行うのにはあまりにも寒すぎる。1時間も作業していれば数人の使い魔が凍死したと報告が入る。どんなに服を着込んでも体の小さい使い魔達では体温の維持ができない。
そこで作業を行うためにもとエヴォルヴの改造が行われた。できることならば高温にも低温にも耐えられるようにしたいところだが時間もそこまで無いため、とにかく寒さ対策を行うこととなった。
一番簡単な寒さ対策は機体をそのまま温める方法だ。しかしここは氷国の中でも最高峰の山の上。地上と比べても気温は大きく下がる。生半可な温めでは意味なく凍ってしまう。そこで機体から炎が噴き出すほど機体を熱くした。
結果は機体も魔術回路も熱で溶けて失敗に終わった。一応そちらの方向で熱に強い機体を作りながら、今度はむしろ寒くする機体を作ってみた。凍りつくほど寒くなる機体。寒いからと温めるのではなく、寒いならより寒くして耐えようという考えだ。
結果は機体も魔術回路も凍りついて終わった。まあそもそも今の気温にも耐えられないのに、より寒くしたら耐えられるはずがない。実に当たり前の結果だ。
しかしそこでちょっとした問題が発生した。寒さに耐えられる機体と暑さに耐えられる機体、どちらを作るかで使い魔達の研究開発班が割れたのだ。
暑さに耐えられるのならば機体を熱くして寒さも暑さも耐えてしまえば良いという考えと、寒さに耐えられる機体を作れば寒さはもちろんのこと、暑い時でも耐えられるという考えだ。そんな意見で研究開発班が2つに割れた状態で研究は進んだ。
しかし2つに割れたところで最近では使い魔の数も膨大になっているので人材不足は起こらない。むしろ2つに別れたことで互いに切磋琢磨し、研究はより良い方向へ進んだ。そして研究内容は全てマザーに蓄積され、そこから新たな発見が見つかる。
そして数週間後、互いの研究チームは同時に研究に成功した。2000度まで耐えられるエヴォルヴ機体とマイナス60度まで耐えられるエヴォルヴ機体が完成したのだ。しかし互いにまだまだこれでは満足できないようでさらなる研究を進めている。
しかし現状ならこれで一応問題ない。とりあえず現状ではどちらの方式を採用するかということになったが、どちらも採用するということで決着した。
マイナス60度まで耐えられるエヴォルヴ機体は確かにすごいのだが、この氷国の山の山頂はマイナス60度を下回ることがある。つまり今のままじゃ普通に凍るのだ。
ならば機体を熱くするエヴォルヴ機体ということなのだが、熱くしすぎていると地面の氷は溶けるし、魔力を多く消費する。だから両方の機体を二人一組で行動させて、寒くなりすぎたら熱くさせるエヴォルヴで気温を上げて対処するようにした。
時間はかかったがこれでとりあえず作業は進められる。大きく遅れた工期日程を取り戻すために使い魔達は人員を増やして大忙しで働く。
それから数ヶ月後、要塞建設が終わる少し前にエヴォルヴ研究では一つの特殊合金の作成に成功した。それは上は3000度、下はマイナス120度まで耐えられるという特殊合金だ。非常に加工が困難な合金なのだが、これを用いることで高温、低温ともに耐えられる特殊機体が完成した。
これでいがみ合っていた2つの班は再び元通りになる……ことはなく自分たちの方がより優れていることを証明するためにさらなる高温に耐えられるエヴォルヴ機体を、さらなる低温に耐えられるエヴォルヴ機体を作るために研究を始めた。
金属を叩く音があちこちから聞こえる。周辺には防寒具を着込んだ人々がせっせと荷物を運んでいる。誰1人サボることは許されず徹底的に管理された状態で誰もが仕事をこなしていく。今日は魔神会談から1週間後、ミチナガの働きかけで早速氷国に新たな要塞が作り出される。
まだ作り始めたばかりということで基礎を作る段階であるのだが、基礎から徹底的にしっかりと作られている。魔王クラスや魔帝クラスともなれば地面を掘って下から侵入することも可能だ。だからそんなものたちに対して土中結界の魔法陣を組み込んでいる。
特に氷国は地面の9割が氷だ。今要塞を建設している場所も氷の上であるため、基礎工事は一番重要である。地下100m以上まで打ち込まれる鉄柱にはいくつもの魔法陣が刻み込まれている。これが氷国での城や要塞を作る時の基礎の常識なのだという。
その打ち込んだ鉄柱を軸にして要塞を作っていく。防衛のための防壁には積み上げるレンガ一つ一つが魔法回路を刻み込んだ特別製だ。これにより防壁に魔力を流すことが楽になり、通常の防壁の数十倍の強度を得ることができる。
ただこのせいで一つ一つ丁寧に行わなければならず、作業の進み具合はかなり遅い。そしてもう一つの問題が氷国での要塞建設に遅れを生じさせていた。それは今もやって来た。
「おーい、ブリザードが来るぞぉ。一旦休憩だ。」
「なんだまたか。全員急いで戻れぇ。」
鐘が鳴らされるとみんな駆け足で小屋へと戻っていく。そして5分もたたぬうちに避難し小屋の外では猛吹雪が吹き荒れ始めた。この猛吹雪の前では人間などちっぽけなものだ。1m先の視界も取れなくなり、要塞建設という限られた空間の中でも遭難が発生する。
この猛吹雪の中遭難すればいくら魔力で体を強化しても一般人では30分も経てば凍死することだろう。そんな猛吹雪が今日の作業中にすでに4度は発生している。
そもそも今この要塞の建設を行なっているのが海岸近くの氷国でも吹雪が発生しやすい地帯だ。わざわざそんな場所を選んでいるのはこの地点で防衛を行えばメリットが大きいからだ。
これだけ猛吹雪が多いということは敵が攻め込んで来た時には自然も味方してくれる。氷国の兵士と戦いながら吹雪にも備えなくてはならないとなれば、敵としては一番嫌な戦場になるだろう。それこそ10倍の兵力差があっても勝つことができるかもしれない。
氷神ミスティルティアはそういった危険地帯に要塞を建設することを勧めた。そもそもの話、氷国の人口は他国と比べても少ない。防衛のための戦力が多く確保できないのだ。今作っている要塞も完成したとして常駐できる兵士は5000にも満たないだろう。だからこそ自然も味方につけた。
吹雪が日に何度も吹き荒れる土地、自然の雪と氷が生み出した自然要塞、常に海流が変化するせいで船を岸につけることが困難な海岸。そういった場所で敵が攻め込んで来そうな場所を選んだ。
しかしわずか1週間でそんな場所をすぐに選定し、すでに人を送り工事に入るのにはさすがに早すぎる。どうやら前々からそこに要塞を作りたいと考えていたようだ。
氷国は鉱石どころか地面そのものがまるで存在しない。だから基本的に家を作るのにも氷ばかりであった。しかし氷で要塞を建設しても簡単に破壊されてしまう。氷神が生み出せるとする溶けない氷の場合でも要塞を建設するほどとなると膨大な魔力が必要となる。
だからなんとかお金を貯めて外から資源を購入していたようだが、要塞建設ができるほどの資金を貯めるのは難しかったようだ。だから今要塞建設が進んでいるこの状況下は待ちに待った状態ということでミスティルティアは毎日機嫌が良いという。
そんな中、使い魔達が氷の大山を登っている。人間が通れるような道はほんの少ししかない。まさに天然の要塞だ。使い魔達も登るのが非常に困難なようだ。途中まではエヴォルヴに搭乗していたが、途中からエヴォルヴの関節部分、魔術回路部分が凍結してしまい動かなくなってしまった。
だから使い魔達は生身の状態でこの氷の大山を登っている。途中何人も凍死したり足を滑らせて滑落死したりした。しかし今、ようやく目的地となる山頂にたどり着いた。
『白之佰伍拾参・うぉぉぉ!!登頂したぞぉ!!!』
『アルファ426・氷国最高峰登頂成功だぁ!!』
『蒼之参佰拾壱・すごい良い景色…登ったかいがあったよ。それじゃあ下山…』
『オメガ635・いやいや…しばらくここで寝泊まりだよ。人送り込むの難しいから僕たちだけで建設するよ。』
この地はただの作業員を送り込むのにはあまりに危険だとミスティルティアが判断した場所だ。しかしこの地は氷国で最も高い場所。ここに要塞を建設すれば敵の動きが全て見える上に長距離魔法ならば援護することが可能だ。
攻め込まれた時にここに要塞があるかどうかで戦局は大きく変わる。だからこそ使い魔達が無茶をしてでもここまで登頂したのだ。そしてここでの作業は全て使い魔達だけで行われる。すぐに使い魔達はワープに連絡を取り、追加の使い魔達を送り込んでもらう。
そしてまずは使い魔達の拠点となる建物を作成すると早速要塞建設作業が始まるのだが、問題の連続であった。建設に使うための機械や魔導具がほとんど凍りついてしまって屋外での作業がままならないのだ。
こうなると全て使い魔達の手作業になるのだが、使い魔達が作業を行うのにはあまりにも寒すぎる。1時間も作業していれば数人の使い魔が凍死したと報告が入る。どんなに服を着込んでも体の小さい使い魔達では体温の維持ができない。
そこで作業を行うためにもとエヴォルヴの改造が行われた。できることならば高温にも低温にも耐えられるようにしたいところだが時間もそこまで無いため、とにかく寒さ対策を行うこととなった。
一番簡単な寒さ対策は機体をそのまま温める方法だ。しかしここは氷国の中でも最高峰の山の上。地上と比べても気温は大きく下がる。生半可な温めでは意味なく凍ってしまう。そこで機体から炎が噴き出すほど機体を熱くした。
結果は機体も魔術回路も熱で溶けて失敗に終わった。一応そちらの方向で熱に強い機体を作りながら、今度はむしろ寒くする機体を作ってみた。凍りつくほど寒くなる機体。寒いからと温めるのではなく、寒いならより寒くして耐えようという考えだ。
結果は機体も魔術回路も凍りついて終わった。まあそもそも今の気温にも耐えられないのに、より寒くしたら耐えられるはずがない。実に当たり前の結果だ。
しかしそこでちょっとした問題が発生した。寒さに耐えられる機体と暑さに耐えられる機体、どちらを作るかで使い魔達の研究開発班が割れたのだ。
暑さに耐えられるのならば機体を熱くして寒さも暑さも耐えてしまえば良いという考えと、寒さに耐えられる機体を作れば寒さはもちろんのこと、暑い時でも耐えられるという考えだ。そんな意見で研究開発班が2つに割れた状態で研究は進んだ。
しかし2つに割れたところで最近では使い魔の数も膨大になっているので人材不足は起こらない。むしろ2つに別れたことで互いに切磋琢磨し、研究はより良い方向へ進んだ。そして研究内容は全てマザーに蓄積され、そこから新たな発見が見つかる。
そして数週間後、互いの研究チームは同時に研究に成功した。2000度まで耐えられるエヴォルヴ機体とマイナス60度まで耐えられるエヴォルヴ機体が完成したのだ。しかし互いにまだまだこれでは満足できないようでさらなる研究を進めている。
しかし現状ならこれで一応問題ない。とりあえず現状ではどちらの方式を採用するかということになったが、どちらも採用するということで決着した。
マイナス60度まで耐えられるエヴォルヴ機体は確かにすごいのだが、この氷国の山の山頂はマイナス60度を下回ることがある。つまり今のままじゃ普通に凍るのだ。
ならば機体を熱くするエヴォルヴ機体ということなのだが、熱くしすぎていると地面の氷は溶けるし、魔力を多く消費する。だから両方の機体を二人一組で行動させて、寒くなりすぎたら熱くさせるエヴォルヴで気温を上げて対処するようにした。
時間はかかったがこれでとりあえず作業は進められる。大きく遅れた工期日程を取り戻すために使い魔達は人員を増やして大忙しで働く。
それから数ヶ月後、要塞建設が終わる少し前にエヴォルヴ研究では一つの特殊合金の作成に成功した。それは上は3000度、下はマイナス120度まで耐えられるという特殊合金だ。非常に加工が困難な合金なのだが、これを用いることで高温、低温ともに耐えられる特殊機体が完成した。
これでいがみ合っていた2つの班は再び元通りになる……ことはなく自分たちの方がより優れていることを証明するためにさらなる高温に耐えられるエヴォルヴ機体を、さらなる低温に耐えられるエヴォルヴ機体を作るために研究を始めた。
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