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第396話 わからぬ戦い

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 衝撃音が響き渡る。それは今なお傷だらけになりながら戦い続けている2人の強者から発せられる音だ。拳と大剣がぶつかり合う音はまるで列車同士の衝突だ。そのあまりの戦いの凄まじさに法国、英雄の国どちらからも戦いの余波に当てられ失神した兵士が続出している。

 英雄の国最強ザクラム、法国最強アルスデルト。この二人の戦いは一般の視線からは拮抗しているように見える。だがアレクリアルや12英雄などの魔帝クラス以上の強者にもなるとその真実はすぐにわかる。ザクラムが不利なのだ。

 アルスデルトの武器は両腕につけた手甲などの防具のみ、対するザクラムは大剣だ。故にアルスデルトは武器を持たぬ分、破壊力に欠けるが手数が勝る。ザクラムは大剣を持つため手数は劣るが一撃一撃の破壊力がある、はずであった。

 しかし実際は破壊力は拮抗している。そして手数はアルスデルトが優っているためザクラムが防戦一方なのだ。まさかザクラムが劣勢になるとは思ってもいないアレクリアルは明らかに焦りを見せている。

 そして今まさにアルスデルトの右拳がザクラムの腹部に深々と突き刺さり、優に数メートルは吹き飛ばされた。あまりの衝撃に膝から崩れ落ちるザクラムだが大剣を地面に突き刺し、顔だけはアルスデルトの方へ向けていた。

「さすがは英雄の国最強。黒の名を受け継ぐだけはある。ここまで拮抗した戦いは初めてだ。」

「褒められた気にならねぇよ……あんたは全盛期をとっくに終えている。なのに俺はこの有様だ。」

 ザクラムは格の差をありありと見せつけられている。アルスデルトはすでに高齢の身。本来なら前線から退いてもおかしくない。さらに精神状態も良くないだろう。だというのにザクラムは劣勢を強いられている。

 これまで法国が多くの国から敵視されていたのにも関わらず、手を出されていない理由はいくつかあるがその理由の一つにこのアルスデルトの存在がある。現在魔神に選ばれているのは法神ザラブゼルであるが、ザラブゼルが魔神に選ばれるまではアルスデルトが法国の魔神に選ばれると考えていた国も多い。

 正直なところザラブゼルとアルスデルトの全盛期の力は拮抗していたとまで言われる。ただ、血統の問題で国内での影響力がザラブゼルの方があったため、ザラブゼルが法神になっただけだ。

 そんなアルスデルトは神の代行者として数十年にわたり各地で戦い続けた。そこで培われた戦闘感は常人を逸脱する。たとえアレクリアルであってもアルスデルトを相手にすればかなりの代償を強いられるだろう。

 故に法国がこれまで怪しげな研究をしたり、他国にちょっかいを出したりしても誰も手を出せなかった。法神と違い他の魔神による拘束力が少なく、自由に動けるアルスデルトの存在は実に恐怖であった。

 アレクリアルもアルスデルトに対抗するためにザクラムに9大ダンジョンの防衛を任せてその腕を磨かせていたのだが、ここまで差があるとは思わなかった。

 準魔神クラスまで至ったザクラムならば拮抗した戦いができる。いや、年老いたアルスデルトならば圧倒できると思っていた。だがそれは間違いであった。アレクリアルは己の判断を悔やんだ。アルスデルトにザクラムをぶつけるのは早計であった。他の魔帝クラスを捨て駒に使ってでもザクラムを生かすべきであった。

 ここでザクラムがやられれば魔神2位に当たるアレクリアルと魔神3位に当たるザラブゼルの順位が入れ替わる可能性も十分ある。この戦争に負ける可能性も十分にありえてしまうのだ。

 そんなアレクリアルの心配をよそにザクラムとアルスデルトの戦いの終わりが近づく。正拳突きの構えをとるアルスデルトの魔力が静かに落ち着いた。魔力が残りわずかで消えたわけではない。溢れんばかりの魔力を次の一撃に込めているのだ。

 対するザクラムは未だに呼吸を整えている。先ほどの一撃がよほど重かったのだろう。今の負傷は魔力による回復では次のアルスデルトの攻撃までに癒えそうにない。

 さらに魔力の制御も乱れているのかザクラムの体から魔力が溢れ出している。魔力を抑え、貯め込んでいるアルスデルトとはまるで対照的だ。法国の陣営から眺めているザラブゼルもすでに決着は見えたと笑みを浮かべている。

 魔力を垂れ流し、その手に持つ大剣を握るのもやっとそうなザクラムと次の一撃に持てる全てを注ぎ込むアルスデルト。両者は互いに見合い、そしてアルスデルトが仕掛けた。

 一直線にザクラムに接近するアルスデルト。一方ザクラムは未だ一歩も動かない。そしてそのまま正面から拳を放つアルスデルトはザクラムに触れる瞬間、姿を消した。

 気がつけばアルスデルトはザクラムの側面に回っている。アルスデルトの超高速の歩法術だ。これまでの戦いでも何度も見せてきたこの歩法術はザクラムの反射神経を超え、何発もザクラムに打撃を食らわせた。

 そして今アルスデルトが見せた歩法術はこれまでの数倍は早かった。本気の歩法術だ。これまではあえて速度を抑えることでこの本気の歩法術の伏線にしていた。もちろんザクラムは一歩も動くこともできない。これまでの歩法術でもようやく反応していたザクラムではこれには反応できるはずがなかった。

 そしてアルスデルトが放つ拳が胴体に衝突するその瞬間、わずかに仰け反ったザクラムによりアルスデルトの渾身の一撃は躱された。

「何!」

「脱力…力を抜け……力みをなくせ…」

 驚愕するアルスデルトの目の前ではザクラムが闘志も何の感情を見せないままブツブツと己に言い聞かせるように小さく呟いている。先ほどまでの荒々しいザクラムの闘志が完全に消えたことでアルスデルトはわずかに反応が遅れる。その間にザクラムは地面につけていた大剣をふっと動かした。

 緩やかな大剣の振り。アルスデルトはそれを迎撃するように拳を振り下ろした。そしてアルスデルトの拳とザクラムの大剣がぶつかり合うその瞬間、ザクラムは己の全てを大剣に注ぎ込んだ。

 ザクラムはこれまでどの攻撃にも渾身の力を込めていた。どんな時もそうであった。しかし自身の血縁に当たる13英雄のガザラムが残した秘伝の技の中に一つの技があった。それは13英雄の中でも随一と言われた豪腕の持ち主であるガザラムが年老い、自慢の豪腕に衰えが見えた時のものだ。

『年々年老いて往く我が身。丸太のように太く、オリハルコンよりも硬い我が腕は徐々に枯れ始めた。やがて枝の如く細くなるのだろう。我が愛剣も我が身に余るものとなり、我が子に授けた。しかしいつまでも英雄の身に居続けたい我は今なお力を求め続ける。そして年老いた身を考えず疲弊したその時、我は秘技を得た。』

 年老いた13英雄のガザラムは終ぞ実戦でその技を使うことはなかったが、死するその時まで英雄として強くあり続けられたとしてガザラムは満足していたという。そしてその技は一族に伝えられたが誰も使うことはできなかったという。

 豪腕のみで魔帝クラスまでのし上がったガザラム、そしてザクラムが得た秘技。それは豪腕とは真逆である脱力であった。全身の力を抜き、風の力にも負けてしまうような完全な脱力状態。ザクラムはこの極限の戦いのなかで自然とそれができた。いや、その状態にさせられてしまった。

 相手が自身より強者であったが故の結果。そして完全な脱力状態から相手に触れる刹那の時に起こす力み。完全な脱力からの全身の力みはザクラムの一刀を新たなレベルへと昇華させた。

 ザクラムの一撃はアルスデルトの迎え撃つ拳を切り裂き、胴体をも切り裂いた。だが本来のアルスデルトの渾身の一撃であれば今のザクラムの一撃と互角であっただろう。しかし渾身の一撃はすでに避けられている。ザクラムの大剣を迎え撃った拳は通常の魔力が込められた拳だ。

 ザクラムは切り裂いたアルスデルトに対しさらなる斬撃を放とうとする。しかし脱力からの一刀はザクラムの傷ついた身体に多大な負担をかけていた。もう一度振るおうにも腕がうまく動かない。

 アルスデルトに与えた一撃は致命傷になりかねないものだ。しかしアルスデルトほどの実力ならばここで追撃しなければ回復してしまうだろう。焦るザクラムを前にアルスデルトは微笑みを見せた。見ればアルスデルトの傷が一向に塞がらない。

「体外に魔力を放っていたのは私の移動を感知するためか。油断したな。」

「アルスデルト…まさか回復限界か。」

 回復限界とは魔力による自然治癒の限界点のことだ。人間の1日の魔力による自然回復というのは限界がある。ただし魔王クラス、魔帝クラスともなればその回復限界はそうそう到達しない。だが高齢になることでその回復限界が短くなるのだ。

 アルスデルトはザクラムの戦いの中でかなり無茶な戦い方をしていた。自身の回復限界を理解しているであろうアルスデルトの致命的なミスだ。本来のアルスデルトではあり得ないミス。だがアルスデルトも戦いながら回復限界には気がついていただろう。

「良い…戦いであった……こんな老兵の……最後の…誉れであった……」

 そういうとアルスデルトはその場で崩れ落ち息を引き取った。それを見たザクラムはその場でゆっくりと倒れた。ザクラムも完全に限界である。両雄の戦いに両陣営から雄叫びが上がる。敵も味方も関係ない実に立派な戦いであった。

 だがその時、倒れたザクラムの元に迫る影があった。その影は歓声も何も関係ないと言わんばかりにその手に持つ錫杖をザクラムへ振り下ろした。だがその錫杖は一本の剣によって止められた。

「あまりにも無粋だなザラブゼル。この戦いに水を差すとはな…」

「ふむ…敵の強者が倒れているのだ。ここで討ち取るのが一番利になる。なんせこのバカがやられてしまったのだからな。こいつのせいでこの戦いのパワーバランスが大きく崩れた。」

 ザラブゼルは真顔でそう答えた。それに対しアレクリアルは怒りを見せる。そんなザラブゼルとアレクリアルに一歩遅れて聖人と12英雄がやってきた。

「おい、こいつを回収しておけ。まだ何かの役に立つだろう。」

「ザクラムを安全な場所へ。それから…防壁を更に強固にしておけ。」

 アレクリアルは怒りを隠すことなくあらわにする。だがそんなアレクリアルに対しザクラムは最後の力を振り絞った。

「奴らの本命は龍の国です。氷国を討ち滅ぼし背後から我が国を…」

「チッ!この馬鹿が!!それまで話おったか!」

「ありがとうザクラム。今はゆっくりと休め。」

 それだけ言うとザクラムは他の12英雄に連れられて自陣に戻って行った。アルスデルトの遺体もすでに回収されている。

「まあ今更バレたところで関係ないか。すでに計画は動き出している。もうお前では止められない。」

「…ザクラムの情報はすでに他の戦場で入手した。お前たちの作戦の全容は全て知っている。だが…一つだけ聞こう。ザラブゼル、何を根拠に龍の国が動くと思ったのだ?」

「ハッ!そこまで話す馬鹿がいるか。私がここでお前を止めていればこの戦いには自然と勝てる。龍の国にかかればこんな国など…」

「龍の国は動いていないぞ。」

「何を言っている?ハッタリにしてはあまりにも…」

「龍の国の動向に関しては戦いの当初から気にかけていた。すでに海神と氷神の二人にも協力を頼んで龍の国を見張ってもらっている。だが龍の国は未だ一度たりとも戦いの兆候は見せていない。」

「ふん!お前たちの情報どこまで正確に入ってきているか怪しいものだな。すでに龍の国の国力は海神と氷神を同時に相手取っても勝てるだけの力を得ている。お前のその情報がいつのものかは知らないがもう龍の国によって海神と氷神は死んでいる頃だろう。そしてここで…私がお前を殺す。」

「話をする余裕もないか。致し方ないな。神剣よ、我らが英傑たちの霊廟へ繋がる門を開け。かの英雄の力を我が前に…」

 アレクリアルの持つ神剣が光り輝き、空中に光の輪を形成した。そしてその光の輪から一振りの刀が出現する。だがその刀はあまりにも禍々しく、妖刀と呼ぶのにも適さないほどの凶悪な邪気を放っていた。それを見たザラブゼルも思わず飛び退いた。

「まさか…それをここで使うとはな。瘴魔黒疫之刀。9大ダンジョン人災のミズガルズ最終階層から出土した人類史上最悪の刀にして黒騎士の愛刀か。」

「私は黒騎士様のように甘くはないぞ。触れればお前でも死に至るだろう。」

 瘴魔黒疫之刀は黒騎士が愛用したと言われる刀だ。黒騎士の並外れた力の前では普通の武器では持たない。だがこの瘴魔黒疫之刀は刃こぼれ一つすることなく生涯黒騎士のために使われ続けた。

 だが世間一般には邪刀として知られている。かつて黒騎士の前に一度だけ使用されたことがあるが、その際にはたったの一振りで1000万人が死に至ることになった。この瘴魔黒疫之刀はその刀身に無数の疫病を内包しているのだ。

 その疫病はどれも世界に出回ったことのない凶悪なものばかり。一度その疫病が出回れば治療することもできずに感染者が増え続け死者がネズミ算のごとく増え続ける。黒騎士が使用した際は黒騎士がこの刀に主人だと認められたため、疫病の力を封じたまま使用できた。

 そんな敵も味方も等しく疫病で殺す瘴魔黒疫之刀が今全ての力を行使された状態で使用される。そしてそれが勇者神アレクリアルと法神ザラブゼルの戦いの始まりでもあった。
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