365 / 572
第352話 まだ成長するミチナガ商会
しおりを挟む
あれから数日後、ミチナガは幾人かの護衛をつけて街中を歩いていた。なんとも呑気な街の散策である。ただ、これまでミチナガは毎日のようにパーティーをしており、こうして街中を歩くことはできなかった。
ようやくこうして街中を楽しめる日が来たミチナガは笑みを浮かべて散策している。もともとパーティーがそんなに好きでないミチナガにとってようやく来た安らぎの時間である。これまでのパーティーで溜まっていた鬱憤を発散するため自由にそこら中の屋台で商品を物色している。
「あ、これ可愛いな。おっちゃんこれちょうだい。」
「毎度!おや、護衛なんてつけてもしかしてどこかの貴族様かい?…あれ?なんかあんたの顔どっかで見たような…」
「おいおい、それナンパの常套句だぞ。おっちゃんにナンパされても嬉しかないよ。あ、そっちのも良いな。それもちょうだい。」
「ああ、はいはい。…いやナンパとかじゃ無くて本当にどっかで見たような…」
店主は頭を捻らせているがまるでミチナガの正体に気がつかないようだ。ミチナガは英雄にも選ばれたというのに現在人だかりができることもなく、自由に街を散策できている。傍目からでもミチナガにオーラというものが感じられず、雰囲気がただの一般人のようだ。
実はこれが意外とミチナガのすごいところである。ミチナガは王として振る舞うこともできるし商人として振舞うこともでき、一般人としても振る舞える。普通はこれが難しいのだが、ミチナガはこれをそつなくこなす。
もちろん時にはミチナガのことを英雄として気がつくものもいる。そんな人に対してはさっと握手をして騒がないように口止めし、そのまま去る。おかげで気がつかれても騒ぎにはならない。
「メリアの新作入荷しましたぁ!入荷数わずかですので欲しい方はお急ぎくださぁい!」
「おっと、こっちはうちのがあるとこか。騒がれたくないし離れるか。」
ミチナガがブラブラと歩いていたら離れたところから声が聞こえて来た。ここはどうやらミチナガ商会がある通りらしい。今の店員の声につられて幾人かの女性たちがミチナガ商会の方へ引き寄せられて行った。
現在あのミチナガたちのパレードの影響でメリアのように美しくなりたいと思う女性たちがこぞってメリアの商品を買っていく。売り上げは先月比の400%増だ。まだまだ入荷数を増やせば売り上げは上がっていくだろう。ただ基本的にブランドメリアは売れるため、全店舗で品薄なのだ。だからこれ以上売り上げを伸ばすことは難しい。
そんな大賑わいのミチナガ商会から離れるため、ミチナガは路地へと入っていく。なんとなく入った路地であったが、比較的賑わっている路地だ。薄暗い危険な場所ではない。人知れぬ名店が隠れていそうなワクワクする路地だ。そんな中ミチナガは何と無く一つの店舗へと足を踏み入れる。
その店は冒険者専用の用品店であった。冒険者としては全く活躍できないミチナガには必要ないのだが、冒険者用品というのは荷物を少しでも小さく、そして軽く作っているため以外と実用的なものが多い。それに9大ダンジョンに行くのならば何か役に立つものがあるかもしれない。
「魔力を一度込めれば6時間点灯し続けるランタン。魔力込めれば1日10Lまで水を生み出す水筒。やっぱ面白いよなぁ…ん?熱を発するナイフ?なんの役に立つのこれ?」
「おそらくそれは簡易的な止血用です。魔力による自然治癒で傷はすぐに治りますが、治るまでに血が流れ、その血を作るために魔力が消費されてしまうので消費魔力を減らすためですね。」
「ああ~焼いて傷口を塞ぐのか。形状がナイフなのは何かが刺さった時に傷口を開いて取り出せるように。それに発熱すればナイフの殺菌にも良いのか。」
「ええ、時々横着したものがそこで肉を焼いて食べることもあります。まあナイフ自体が小さいので少量しか焼けませんが。」
やはり魔力による自然治癒があるとは言っても応急処置をするかしないかで魔力の消費が違うので、冒険者にとっては重要らしい。金のある冒険者ならばポーションでなんとかしてしまうのだがそうはいかない冒険者の方が多い。
そんなことをお供の騎士たちに教えてもらいながら店内を物色する。すると店主がハッと気づいてミチナガの元に駆け寄り握手を求めて来た。ミチナガがそれに応じると店主は涙目になって喜んだ。
「まさか英雄ミチナガ様にご来店いただけるとは。すぐに気がつかず申し訳ありません。」
「お忍びだからすぐに気がつかれるのも問題なんだけどね。しっかし面白いものが色々とあるね。」
「まあ…そうですね。正直なことを言えばその辺りの魔道具は必要ないものなんです。同じことを魔法で行えば良いので無駄に道具を増やす必要はなく…」
この辺りの魔道具は魔法をうまく扱えない冒険者たちが消費魔力を減らすために使うものだ。魔道具は魔力を込めれば使えるので魔力のコントロールが下手でも使える。ただ、冒険者として上に行くには魔力コントロールは必須。必然的に冒険者として上に行くとこういった魔道具は使わなくなる。
そして魔道具は値段も高い。つまり駆け出しの冒険者にはなかなか買えない代物。駆け出しを抜けた頃には魔道具は必要なくなる。つまり無用の長物ということだ。実はこういった理由から駆け出しの魔道具師というのはあまり儲からない仕事なのである。
ただ魔道具師として腕を上げれば国や貴族、はたまた商人から雇われるので腕の良い魔道具師は儲かる。だからここに並んでいる商品はあくまで練習ついでに作ったものということだ。
「え?じゃあ…商売成り立つの?」
「まあ私が暮らしていく分にはなんとか。時々買っていく方がいるのでそういった方々のおかげですね。ですがここ最近は違います。我々の界隈も大賑わいですよ。冒険者ナイト様のおかげです。あのお方が大量のモンスター素材を納品したのでそれの加工に大勢が駆り出されていまして。うちの方でもいくつか入手することができましてこれがかなりの儲けになっているんですよ。」
ナイトの納品したモンスター素材のおかげでこの業種は今バブル期を迎えている。魔道具師は皆モンスター素材の基本的な加工もできるため、今はそちらに駆り出されている。
さらにそのモンスター素材が一般流通しているので、これまで入手できなかったモンスター素材を使用して新たな魔道具を作成しているのだ。
おかげで魔道具師のレベルも上がっているし、多種多様な魔道具も流通し始めている。この商店でもナイトの討伐したモンスター素材を入手し、店主自ら魔道具を作成したという。高位のモンスター素材からできる魔道具は大いに役立つもので上位の冒険者がすぐに買ってくれる。おかげでしばらくは安泰だ。
「じゃあ腕の良い魔道具師が増え始めているのか。そう言えばうちってそういうのあんまり確保してなかったなぁ……」
基本的にミチナガのやっていることは科学寄りだ。現在ある魔法技術に科学を組み入れることで新しいものを完成させている。魔法陣技術はナイトから教えてもらえば世界最高峰のものが使える。しかし魔法錬金や魔法薬の調合は使い魔たちもできるが、エルフたちやユグドラシル国のドワーフたちの方が優秀。
唯一ミチナガ商会お抱えのような立ち位置であるのはユグドラシル国のエミルだ。彼女は古代魔法言語の研究者でその魔法言語の一部を学会で発表しただけで魔道具研究が大きく進んだ天才だ。しかし彼女はあくまで古代魔法言語を研究する歴史研究家だ。魔道具作成とはまた違う。
一般的に魔道具作成は魔法陣技術と魔法錬金、魔法薬を合わせれば完成する。個別の技術は良いものを持っているミチナガだが、魔道具師によっては知識や経験から他の技術を取り入れることもある。そのため、個々の技術を持っているのと、それを一纏めにした魔道具師がいるのとではまた違う。
そろそろ魔道具師を囲って新しい魔道具開発というのをやっても良いかもしれない。そんなことを考えていると店主はニンマリと笑みを浮かべる。
「そういうことでしたらうちに商品を卸している魔道具師の中で優秀なものたちを紹介しましょう。ミチナガ様のお眼鏡に適う人材だと自負しております。」
「あ、本当?それなら紹介してもらおうかな。ただ俺近々仕事でこの国出ちゃうから直接会うのは難しいんだけど…よかったら色々と手伝ってくれない?もちろん礼はするよ。」
「英雄のお役に立てるのであればこれ以上の幸せはありません。私でよろしいのであればいくらでもお手伝いさせていただきます。」
この国の人々は皆、英雄信仰がある。だから英雄に選ばれたミチナガの手伝いができるというのは最高の喜びなのだ。特にこれまでの武人の英雄とは違い、ミチナガは商人の英雄だ。武人の英雄の手伝いは難しいと考えていた商人たちが、こぞってミチナガ商会の傘下に入ろうと打診してきている。
もちろん全員傘下に入れられるわけではないのでちゃんと話を聞いて使い魔たちが選考している。結果が出るのはもう少し先になるだろう。
英雄に選ばれたことでミチナガ商会は現在さらに大きくなろうとしている。いくつかの商会を取り込み、傘下に収めれば世界一の商会と言われる日も近いだろう。
ようやくこうして街中を楽しめる日が来たミチナガは笑みを浮かべて散策している。もともとパーティーがそんなに好きでないミチナガにとってようやく来た安らぎの時間である。これまでのパーティーで溜まっていた鬱憤を発散するため自由にそこら中の屋台で商品を物色している。
「あ、これ可愛いな。おっちゃんこれちょうだい。」
「毎度!おや、護衛なんてつけてもしかしてどこかの貴族様かい?…あれ?なんかあんたの顔どっかで見たような…」
「おいおい、それナンパの常套句だぞ。おっちゃんにナンパされても嬉しかないよ。あ、そっちのも良いな。それもちょうだい。」
「ああ、はいはい。…いやナンパとかじゃ無くて本当にどっかで見たような…」
店主は頭を捻らせているがまるでミチナガの正体に気がつかないようだ。ミチナガは英雄にも選ばれたというのに現在人だかりができることもなく、自由に街を散策できている。傍目からでもミチナガにオーラというものが感じられず、雰囲気がただの一般人のようだ。
実はこれが意外とミチナガのすごいところである。ミチナガは王として振る舞うこともできるし商人として振舞うこともでき、一般人としても振る舞える。普通はこれが難しいのだが、ミチナガはこれをそつなくこなす。
もちろん時にはミチナガのことを英雄として気がつくものもいる。そんな人に対してはさっと握手をして騒がないように口止めし、そのまま去る。おかげで気がつかれても騒ぎにはならない。
「メリアの新作入荷しましたぁ!入荷数わずかですので欲しい方はお急ぎくださぁい!」
「おっと、こっちはうちのがあるとこか。騒がれたくないし離れるか。」
ミチナガがブラブラと歩いていたら離れたところから声が聞こえて来た。ここはどうやらミチナガ商会がある通りらしい。今の店員の声につられて幾人かの女性たちがミチナガ商会の方へ引き寄せられて行った。
現在あのミチナガたちのパレードの影響でメリアのように美しくなりたいと思う女性たちがこぞってメリアの商品を買っていく。売り上げは先月比の400%増だ。まだまだ入荷数を増やせば売り上げは上がっていくだろう。ただ基本的にブランドメリアは売れるため、全店舗で品薄なのだ。だからこれ以上売り上げを伸ばすことは難しい。
そんな大賑わいのミチナガ商会から離れるため、ミチナガは路地へと入っていく。なんとなく入った路地であったが、比較的賑わっている路地だ。薄暗い危険な場所ではない。人知れぬ名店が隠れていそうなワクワクする路地だ。そんな中ミチナガは何と無く一つの店舗へと足を踏み入れる。
その店は冒険者専用の用品店であった。冒険者としては全く活躍できないミチナガには必要ないのだが、冒険者用品というのは荷物を少しでも小さく、そして軽く作っているため以外と実用的なものが多い。それに9大ダンジョンに行くのならば何か役に立つものがあるかもしれない。
「魔力を一度込めれば6時間点灯し続けるランタン。魔力込めれば1日10Lまで水を生み出す水筒。やっぱ面白いよなぁ…ん?熱を発するナイフ?なんの役に立つのこれ?」
「おそらくそれは簡易的な止血用です。魔力による自然治癒で傷はすぐに治りますが、治るまでに血が流れ、その血を作るために魔力が消費されてしまうので消費魔力を減らすためですね。」
「ああ~焼いて傷口を塞ぐのか。形状がナイフなのは何かが刺さった時に傷口を開いて取り出せるように。それに発熱すればナイフの殺菌にも良いのか。」
「ええ、時々横着したものがそこで肉を焼いて食べることもあります。まあナイフ自体が小さいので少量しか焼けませんが。」
やはり魔力による自然治癒があるとは言っても応急処置をするかしないかで魔力の消費が違うので、冒険者にとっては重要らしい。金のある冒険者ならばポーションでなんとかしてしまうのだがそうはいかない冒険者の方が多い。
そんなことをお供の騎士たちに教えてもらいながら店内を物色する。すると店主がハッと気づいてミチナガの元に駆け寄り握手を求めて来た。ミチナガがそれに応じると店主は涙目になって喜んだ。
「まさか英雄ミチナガ様にご来店いただけるとは。すぐに気がつかず申し訳ありません。」
「お忍びだからすぐに気がつかれるのも問題なんだけどね。しっかし面白いものが色々とあるね。」
「まあ…そうですね。正直なことを言えばその辺りの魔道具は必要ないものなんです。同じことを魔法で行えば良いので無駄に道具を増やす必要はなく…」
この辺りの魔道具は魔法をうまく扱えない冒険者たちが消費魔力を減らすために使うものだ。魔道具は魔力を込めれば使えるので魔力のコントロールが下手でも使える。ただ、冒険者として上に行くには魔力コントロールは必須。必然的に冒険者として上に行くとこういった魔道具は使わなくなる。
そして魔道具は値段も高い。つまり駆け出しの冒険者にはなかなか買えない代物。駆け出しを抜けた頃には魔道具は必要なくなる。つまり無用の長物ということだ。実はこういった理由から駆け出しの魔道具師というのはあまり儲からない仕事なのである。
ただ魔道具師として腕を上げれば国や貴族、はたまた商人から雇われるので腕の良い魔道具師は儲かる。だからここに並んでいる商品はあくまで練習ついでに作ったものということだ。
「え?じゃあ…商売成り立つの?」
「まあ私が暮らしていく分にはなんとか。時々買っていく方がいるのでそういった方々のおかげですね。ですがここ最近は違います。我々の界隈も大賑わいですよ。冒険者ナイト様のおかげです。あのお方が大量のモンスター素材を納品したのでそれの加工に大勢が駆り出されていまして。うちの方でもいくつか入手することができましてこれがかなりの儲けになっているんですよ。」
ナイトの納品したモンスター素材のおかげでこの業種は今バブル期を迎えている。魔道具師は皆モンスター素材の基本的な加工もできるため、今はそちらに駆り出されている。
さらにそのモンスター素材が一般流通しているので、これまで入手できなかったモンスター素材を使用して新たな魔道具を作成しているのだ。
おかげで魔道具師のレベルも上がっているし、多種多様な魔道具も流通し始めている。この商店でもナイトの討伐したモンスター素材を入手し、店主自ら魔道具を作成したという。高位のモンスター素材からできる魔道具は大いに役立つもので上位の冒険者がすぐに買ってくれる。おかげでしばらくは安泰だ。
「じゃあ腕の良い魔道具師が増え始めているのか。そう言えばうちってそういうのあんまり確保してなかったなぁ……」
基本的にミチナガのやっていることは科学寄りだ。現在ある魔法技術に科学を組み入れることで新しいものを完成させている。魔法陣技術はナイトから教えてもらえば世界最高峰のものが使える。しかし魔法錬金や魔法薬の調合は使い魔たちもできるが、エルフたちやユグドラシル国のドワーフたちの方が優秀。
唯一ミチナガ商会お抱えのような立ち位置であるのはユグドラシル国のエミルだ。彼女は古代魔法言語の研究者でその魔法言語の一部を学会で発表しただけで魔道具研究が大きく進んだ天才だ。しかし彼女はあくまで古代魔法言語を研究する歴史研究家だ。魔道具作成とはまた違う。
一般的に魔道具作成は魔法陣技術と魔法錬金、魔法薬を合わせれば完成する。個別の技術は良いものを持っているミチナガだが、魔道具師によっては知識や経験から他の技術を取り入れることもある。そのため、個々の技術を持っているのと、それを一纏めにした魔道具師がいるのとではまた違う。
そろそろ魔道具師を囲って新しい魔道具開発というのをやっても良いかもしれない。そんなことを考えていると店主はニンマリと笑みを浮かべる。
「そういうことでしたらうちに商品を卸している魔道具師の中で優秀なものたちを紹介しましょう。ミチナガ様のお眼鏡に適う人材だと自負しております。」
「あ、本当?それなら紹介してもらおうかな。ただ俺近々仕事でこの国出ちゃうから直接会うのは難しいんだけど…よかったら色々と手伝ってくれない?もちろん礼はするよ。」
「英雄のお役に立てるのであればこれ以上の幸せはありません。私でよろしいのであればいくらでもお手伝いさせていただきます。」
この国の人々は皆、英雄信仰がある。だから英雄に選ばれたミチナガの手伝いができるというのは最高の喜びなのだ。特にこれまでの武人の英雄とは違い、ミチナガは商人の英雄だ。武人の英雄の手伝いは難しいと考えていた商人たちが、こぞってミチナガ商会の傘下に入ろうと打診してきている。
もちろん全員傘下に入れられるわけではないのでちゃんと話を聞いて使い魔たちが選考している。結果が出るのはもう少し先になるだろう。
英雄に選ばれたことでミチナガ商会は現在さらに大きくなろうとしている。いくつかの商会を取り込み、傘下に収めれば世界一の商会と言われる日も近いだろう。
10
お気に入りに追加
545
あなたにおすすめの小説
地獄の手違いで殺されてしまったが、閻魔大王が愛猫と一緒にネット環境付きで異世界転生させてくれました。
克全
ファンタジー
「第3回次世代ファンタジーカップ」参加作、面白いと感じましたらお気に入り登録と感想をくださると作者の励みになります!
高橋翔は地獄の官吏のミスで寿命でもないのに殺されてしまった。だが流石に地獄の十王達だった。配下の失敗にいち早く気付き、本来なら地獄の泰広王(不動明王)だけが初七日に審理する場に、十王全員が勢揃いして善後策を協議する事になった。だが、流石の十王達でも、配下の失敗に気がつくのに六日掛かっていた、高橋翔の身体は既に焼かれて灰となっていた。高橋翔は閻魔大王たちを相手に交渉した。現世で残されていた寿命を異世界で全うさせてくれる事。どのような異世界であろうと、異世界間ネットスーパーを利用して元の生活水準を保証してくれる事。死ぬまでに得ていた貯金と家屋敷、死亡保険金を保証して異世界で使えるようにする事。更には異世界に行く前に地獄で鍛錬させてもらう事まで要求し、権利を勝ち取った。そのお陰で異世界では楽々に生きる事ができた。
仮想戦記:蒼穹のレブナント ~ 如何にして空襲を免れるか
サクラ近衛将監
ファンタジー
レブナントとは、フランス語で「帰る」、「戻る」、「再び来る」という意味のレヴニール(Revenir)に由来し、ここでは「死から戻って来たりし者」のこと。
昭和11年、広島市内で瀬戸物店を営む中年のオヤジが、唐突に転生者の記憶を呼び覚ます。
記憶のひとつは、百年も未来の科学者であり、無謀な者が引き起こした自動車事故により唐突に三十代の半ばで死んだ男の記憶だが、今ひとつは、その未来の男が異世界屈指の錬金術師に転生して百有余年を生きた記憶だった。
二つの記憶は、中年男の中で覚醒し、自分の住む日本が、この町が、空襲に遭って焦土に変わる未来を知っってしまった。
男はその未来を変えるべく立ち上がる。
この物語は、戦前に生きたオヤジが自ら持つ知識と能力を最大限に駆使して、焦土と化す未来を変えようとする物語である。
この物語は飽くまで仮想戦記であり、登場する人物や団体・組織によく似た人物や団体が過去にあったにしても、当該実在の人物もしくは団体とは関りが無いことをご承知おきください。
投稿は不定期ですが、一応毎週火曜日午後8時を予定しており、「アルファポリス」様、「カクヨム」様、「小説を読もう」様に同時投稿します。
ユーヤのお気楽異世界転移
暇野無学
ファンタジー
死因は神様の当て逃げです! 地震による事故で死亡したのだが、原因は神社の扁額が当たっての即死。問題の神様は気まずさから俺を輪廻の輪から外し、異世界の神に俺をゆだねた。異世界への移住を渋る俺に、神様特典付きで異世界へ招待されたが・・・ この神様が超適当な健忘症タイプときた。
好色一代勇者 〜ナンパ師勇者は、ハッタリと機転で窮地を切り抜ける!〜(アルファポリス版)
朽縄咲良
ファンタジー
【HJ小説大賞2020後期1次選考通過作品(ノベルアッププラスにて)】
バルサ王国首都チュプリの夜の街を闊歩する、自称「天下無敵の色事師」ジャスミンが、自分の下半身の不始末から招いたピンチ。その危地を救ってくれたラバッテリア教の大教主に誘われ、神殿の下働きとして身を隠す。
それと同じ頃、バルサ王国東端のダリア山では、最近メキメキと発展し、王国の平和を脅かすダリア傭兵団と、王国最強のワイマーレ騎士団が激突する。
ワイマーレ騎士団の圧勝かと思われたその時、ダリア傭兵団団長シュダと、謎の老女が戦場に現れ――。
ジャスミンは、口先とハッタリと機転で、一筋縄ではいかない状況を飄々と渡り歩いていく――!
天下無敵の色事師ジャスミン。
新米神官パーム。
傭兵ヒース。
ダリア傭兵団団長シュダ。
銀の死神ゼラ。
復讐者アザレア。
…………
様々な人物が、徐々に絡まり、収束する……
壮大(?)なハイファンタジー!
*表紙イラストは、澄石アラン様から頂きました! ありがとうございます!
・小説家になろう、ノベルアッププラスにも掲載しております(一部加筆・補筆あり)。
異世界召喚に条件を付けたのに、女神様に呼ばれた
りゅう
ファンタジー
異世界召喚。サラリーマンだって、そんな空想をする。
いや、さすがに大人なので空想する内容も大人だ。少年の心が残っていても、現実社会でもまれた人間はまた別の空想をするのだ。
その日の神岡龍二も、日々の生活から離れ異世界を想像して遊んでいるだけのハズだった。そこには何の問題もないハズだった。だが、そんなお気楽な日々は、この日が最後となってしまった。
異世界転生雑学無双譚 〜転生したのにスキルとか貰えなかったのですが〜
芍薬甘草湯
ファンタジー
エドガーはマルディア王国王都の五爵家の三男坊。幼い頃から神童天才と評されていたが七歳で前世の知識に目覚め、図書館に引き篭もる事に。
そして時は流れて十二歳になったエドガー。祝福の儀にてスキルを得られなかったエドガーは流刑者の村へ追放となるのだった。
【カクヨムにも投稿してます】
誰も要らないなら僕が貰いますが、よろしいでしょうか?
伊東 丘多
ファンタジー
ジャストキルでしか、手に入らないレアな石を取るために冒険します
小さな少年が、独自の方法でスキルアップをして強くなっていく。
そして、田舎の町から王都へ向かいます
登場人物の名前と色
グラン デディーリエ(義母の名字)
8才
若草色の髪 ブルーグリーンの目
アルフ 実父
アダマス 母
エンジュ ミライト
13才 グランの義理姉
桃色の髪 ブルーの瞳
ユーディア ミライト
17才 グランの義理姉
濃い赤紫の髪 ブルーの瞳
コンティ ミライト
7才 グランの義理の弟
フォンシル コンドーラル ベージュ
11才皇太子
ピーター サイマルト
近衛兵 皇太子付き
アダマゼイン 魔王
目が透明
ガーゼル 魔王の側近 女の子
ジャスパー
フロー 食堂宿の人
宝石の名前関係をもじってます。
色とかもあわせて。
貴族に生まれたのに誘拐され1歳で死にかけた
佐藤醤油
ファンタジー
貴族に生まれ、のんびりと赤ちゃん生活を満喫していたのに、気がついたら世界が変わっていた。
僕は、盗賊に誘拐され魔力を吸われながら生きる日々を過ごす。
魔力枯渇に陥ると死ぬ確率が高いにも関わらず年に1回は魔力枯渇になり死にかけている。
言葉が通じる様になって気がついたが、僕は他の人が持っていないステータスを見る力を持ち、さらに異世界と思われる世界の知識を覗ける力を持っている。
この力を使って、いつか脱出し母親の元へと戻ることを夢見て過ごす。
小さい体でチートな力は使えない中、どうにか生きる知恵を出し生活する。
------------------------------------------------------------------
お知らせ
「転生者はめぐりあう」 始めました。
------------------------------------------------------------------
注意
作者の暇つぶし、気分転換中の自己満足で公開する作品です。
感想は受け付けていません。
誤字脱字、文面等気になる方はお気に入りを削除で対応してください。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる