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第294話 発展の兆し
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3大商会会議から1週間後。港町ではいつものような日々が続いている、なんていうことはなかった。数十年ぶりにこの港町に大きな動きが見えていた。シドリア商会の造船所では新たな土地に巨大な造船所を建設するために土地の開発が行われている。
そこではサボっている作業員はいない。皆一息つく暇もなく動き続けている。口では休みたい休みたいとぼやいている作業員だが、その表情は喜びに満ち溢れている。ドルードは造船所の建設にも顔を出すが、それ以上に船の設計図を書くことに躍起になっている。
しかし100mの船しか造ったことのない男にいきなり300mの船を作れと言われても難しい。だから使い魔たちは入手した知識をドルードに教授している。正直ドルードではついていくのがやっとだが、日々船の設計図はよくなりつつある。
カレールウ工場を開発しているロッデイム商会のハルマーデイムは現在の工場を改良しながら日々カレールウの試作品を作っている。食品関係を扱っているロッデイム商会の商会長と言うだけあってその舌は確かなものだ。
シェフが作ったカレーは美味しいものであった。しかし国による味の好みというものがある。その好みにあったカレーを作るためにハルマーデイムとシェフは日々改良を続けている。
商会長補佐のマリリーはロッデイム商会が潰れないと安心したのもつかの間、ハルマーデイムから大量の仕事を任せられた。当初はハルマーデイムの恨みをかって嫌がらせをされていると感じたのだが、工場の改良にカレールウの開発とあまりに多忙なため、仕事を適切に割り振っただけである。
そしてこれだけ多忙だと人も必要になる。街では新たな雇用が促進され、活気に満ち溢れている。3大商会が求めた街の発展が進んでいるのだ。食料の補充に立ち寄った船乗りたちは活気に満ち溢れている街を見て、その情報を少しでも集めようと停泊期間が伸びた。そのおかげで外貨獲得も少し増えた。
そしてそんな中ミチナガは黒真珠の受け取りのため、メランコド商会を訪れている。メランコド商会の倉庫の前では疲れた表情の従業員たちが並んでいる。その先頭には商会長のメイリヤンヌもいた。
「この倉庫の中にある黒真珠を全て売るわ。帳簿も作っておいたから確認して。料金は最後のページに書かれているわ。」
「黒真珠のネックレスに指輪に宝石箱に……ああ、ちゃんと未加工の黒真珠もあるな。総額は…約金貨42万か。当初の値段より上がったな。まあ問題ないか。じゃあこっちでも検品させてもらうから少し待ってくれ。」
「傷つけないようにちゃんと手袋はしてよ?ってあなたは知っていたわね。素手で触ると色焼けするから触るなっていうのにうちの従業員は何人か触っちゃっていつも困るのよ。いくつか素手で触って放置したせいで色が悪くなったものがあるから少し値引いたわよ。検品はゆっくりで良いわよ。うちでも1週間はかかったから。」
「素手で触って色焼けなんてそんな若干の違いなのに…あ、ほんとに安くなっている。他にも保管状態が悪くて安くなったのがあるな。なるほどね。じゃあ確認させてもらうよ。ああ、1時間もあれば終わると思うから少し一緒にお茶でもしない?」
「1時間って…数百個じゃないのよ?」
メイリヤンヌは呆れ果てた表情をしている。ミチナガが連れてきたのは騎士の護衛10名とメイドと執事10名である。そんな人数で1時間以内に検品することは不可能だ。するとミチナガはなんでもないように倉庫の前まで歩いていくとスマホを取り出した。
「それじゃあみんな、書類はここにあるから検品頼んだぞ。あ、着服禁止ね。」
『ポチ・わかってるって!それじゃあみんな、仕事に取り掛かるよ~!』
『『『『『使い魔一同・は~い!!』』』』』
ミチナガが取り出したスマホから数千もの使い魔たちが溢れ出てきた。そして使い魔たちは倉庫の中に押し入るとすぐに作業を開始した。収納されている黒真珠を取り出して検品を行うが、これだけの人数ならば1時間もかからないだろう。
すると数人の使い魔たちがこちらに残り、椅子とテーブルを用意し始めた。待っている間のお茶の準備をし出したのだ。もうメイリヤンヌはどう反応して良いかわからない。だがもうされるがままに椅子に座りミチナガとお茶をすることにした。
「俺今日は緑茶が良いかな。お茶菓子は何がある?」
『ポチ・色々あるよ。今日のオススメはフルーツタルトかな?この港町のオレンジも使っているよ。あ!バーサーカー!いつの間にボスの膝の上に!仕事まかしといたでしょ!』
『バーサーカー・ウガッ!』
「まあいいじゃんか。お前もなんか食べるか?よしよし。あ、メイリヤンヌさんは何食べます?飲み物は紅茶かコーヒーか緑茶がありますけど。あ、従業員の方々も座って休んでください。今用意しますんで。」
のんびりとしたお茶会が始まる。メイリヤンヌも従業員もミチナガの提供した飲み物とお茶菓子に舌鼓を打つ。のんびりとしたお茶会にメイリヤンヌも徐々にリラックスしてきた。
「そういえばマッテイに聞いたけどこの街の壁の色は3大商会会議で決まったんだって?」
「ええ、ずいぶん昔にね。色を白くすると遠くからでも日光が反射して目立つから、船の日中の目印になるの。土気色だと周囲の地面に紛れるから。夜はあそこの灯台が目印になっているのよ。」
「合理的に考えられているのか。そういやマッテイの姿がないけどどうしている?」
「マッテイならお勉強中よ。今回の功績に昇格させてあげようと思ったけど知識が足りないから、昇格したいなら勉強しなさいって言ったら夢中になって勉強しているわ。結構努力家なのよ。」
どうやらマッテイは順調に頑張っているらしい。忠誠心も高いため、今後の頑張り次第では要職につくかもしれない。ただこれにはメイリヤンヌの思惑もあるようで、下男から要職につければ、他のものたちも実績次第で上に行けると思い努力してくれるとのことだ。
ミチナガのおかげでメランコド商会は大きくなるだろう。そうなると人材不足が懸念される。そのため今のうちから人材を育てようと動き出しているのだ。
「あ、そうだ。うちの商会の支店もこの街に欲しいんだけど、どっか余っている土地ない?」
「余っている土地……どこか良いところあったかしら?書類持ってきてくれる?」
すぐに従業員の一人が駆け足で書類を探しに行った。ミチナガはこの街に支店を作ろうと考えていたのだが、この街には商業ギルドは無く、その代わりを3大商会が担っている。これでは他の商会の参入は難しい。実にうまくこの街を支配している。
「それにしてもこの紅茶もコーヒーも美味しいわね。少し頂けないかしら?もちろん適切な値段で買うわ。」
「ん?気にしないでもお礼ってことであげるよ。コーヒーの方は在庫が厳しいから100gだけになっちゃうけどね。」
「今後も買うつもりだからちゃんとお金払うわ。いくらなの?」
『ポチ・コーヒーの方は金貨200枚、紅茶の方は100g金貨50枚ね。』
「に、にひゃ……そ、そんなに高いの?」
「アレクリアル様のお気に入りで1日1回は必ず飲むからね。それに他の12英雄の方々にも卸していて…出荷量に対して収穫量が全く足りていないんだよね。収穫量増やそうにも特殊な作り方だからそれも難しくてね。正直まだまだ値上がりすると思うよ。紅茶の方は収穫量も落ち着いているからいつでも買えるよ。」
まさかそこまで高いものとは知らないメイリヤンヌだが、一度買うと言ってしまった手前引くに引けない。仕方なく購入するとミチナガは少し量をサービスした。やはり少しでもサービスされると人は嬉しいものだ。喜ぶメイリヤンヌとの会話はますます弾んだ。
「ああそうだ。出店記念にうちの商品をいくつか送るよ。気に入ったら広めてうちの店に買いに来て。」
そういうとミチナガはミチナガ商会の商品をいくつか取り出した。ミチナガ牧場の乳製品に服飾ブランド月夜とメリアの化粧品。それから徐々に勢いをつけ始めたポーションを取り出しているとメイリヤンヌはメリアの香水を手に取った。
「メリアの香水…確か似たようなのを以前もらったわね。けど正直……」
『ポチ・もしかして…こんなの?』
「ええ、それね。全く同じだったわ。」
ポチが取り出したのは以前問題になったメリアの香水の模造品だ。どうやら模造品がこんな遠くまで出回っていたらしい。これは大きなマイナスイメージだ。ミチナガ商会のない場所では模造品が本物として出回っても確認の仕様がない。
「以前どこかの商人が流行っているものだと言って持って来たものよ。売れないから途中からはタダ同然で配り歩いていたけどね。」
『ポチ・模造品だから安く仕入れて遠くで高く売ろうと考えたんだろうね。ただ模造品は適切に保管しないと劣化してダメになるから。特に運搬中の気温の上昇とかでやられたんだろうね。』
「面倒なことしてくれたな。そのマイナスイメージを払拭するために動かないといけないから、しばらく売上は良くないかもな。まあ本物使ってくれれば良いものだってわかってくれると思うから……とりあえずメイリヤンヌさん、広告塔としてよろしくお願いします。」
「まあ別に構わないけど…」
それからメリアの化粧品を使って化粧を施すと、メイリヤンヌはその色艶と香水の香りをいたく気に入ってくれた。他の従業員も気になってくれたようで他の女性従業員にも化粧を施すとその場でいくつもの商品が売れた。
どんな噂が出回ろうと良いもの売ればそれはちゃんと買い手もわかってくれる。しばらくは地道な広報活動が必要になるかもしれないが、それでもミチナガ商会の心配は必要ないだろう。
そこではサボっている作業員はいない。皆一息つく暇もなく動き続けている。口では休みたい休みたいとぼやいている作業員だが、その表情は喜びに満ち溢れている。ドルードは造船所の建設にも顔を出すが、それ以上に船の設計図を書くことに躍起になっている。
しかし100mの船しか造ったことのない男にいきなり300mの船を作れと言われても難しい。だから使い魔たちは入手した知識をドルードに教授している。正直ドルードではついていくのがやっとだが、日々船の設計図はよくなりつつある。
カレールウ工場を開発しているロッデイム商会のハルマーデイムは現在の工場を改良しながら日々カレールウの試作品を作っている。食品関係を扱っているロッデイム商会の商会長と言うだけあってその舌は確かなものだ。
シェフが作ったカレーは美味しいものであった。しかし国による味の好みというものがある。その好みにあったカレーを作るためにハルマーデイムとシェフは日々改良を続けている。
商会長補佐のマリリーはロッデイム商会が潰れないと安心したのもつかの間、ハルマーデイムから大量の仕事を任せられた。当初はハルマーデイムの恨みをかって嫌がらせをされていると感じたのだが、工場の改良にカレールウの開発とあまりに多忙なため、仕事を適切に割り振っただけである。
そしてこれだけ多忙だと人も必要になる。街では新たな雇用が促進され、活気に満ち溢れている。3大商会が求めた街の発展が進んでいるのだ。食料の補充に立ち寄った船乗りたちは活気に満ち溢れている街を見て、その情報を少しでも集めようと停泊期間が伸びた。そのおかげで外貨獲得も少し増えた。
そしてそんな中ミチナガは黒真珠の受け取りのため、メランコド商会を訪れている。メランコド商会の倉庫の前では疲れた表情の従業員たちが並んでいる。その先頭には商会長のメイリヤンヌもいた。
「この倉庫の中にある黒真珠を全て売るわ。帳簿も作っておいたから確認して。料金は最後のページに書かれているわ。」
「黒真珠のネックレスに指輪に宝石箱に……ああ、ちゃんと未加工の黒真珠もあるな。総額は…約金貨42万か。当初の値段より上がったな。まあ問題ないか。じゃあこっちでも検品させてもらうから少し待ってくれ。」
「傷つけないようにちゃんと手袋はしてよ?ってあなたは知っていたわね。素手で触ると色焼けするから触るなっていうのにうちの従業員は何人か触っちゃっていつも困るのよ。いくつか素手で触って放置したせいで色が悪くなったものがあるから少し値引いたわよ。検品はゆっくりで良いわよ。うちでも1週間はかかったから。」
「素手で触って色焼けなんてそんな若干の違いなのに…あ、ほんとに安くなっている。他にも保管状態が悪くて安くなったのがあるな。なるほどね。じゃあ確認させてもらうよ。ああ、1時間もあれば終わると思うから少し一緒にお茶でもしない?」
「1時間って…数百個じゃないのよ?」
メイリヤンヌは呆れ果てた表情をしている。ミチナガが連れてきたのは騎士の護衛10名とメイドと執事10名である。そんな人数で1時間以内に検品することは不可能だ。するとミチナガはなんでもないように倉庫の前まで歩いていくとスマホを取り出した。
「それじゃあみんな、書類はここにあるから検品頼んだぞ。あ、着服禁止ね。」
『ポチ・わかってるって!それじゃあみんな、仕事に取り掛かるよ~!』
『『『『『使い魔一同・は~い!!』』』』』
ミチナガが取り出したスマホから数千もの使い魔たちが溢れ出てきた。そして使い魔たちは倉庫の中に押し入るとすぐに作業を開始した。収納されている黒真珠を取り出して検品を行うが、これだけの人数ならば1時間もかからないだろう。
すると数人の使い魔たちがこちらに残り、椅子とテーブルを用意し始めた。待っている間のお茶の準備をし出したのだ。もうメイリヤンヌはどう反応して良いかわからない。だがもうされるがままに椅子に座りミチナガとお茶をすることにした。
「俺今日は緑茶が良いかな。お茶菓子は何がある?」
『ポチ・色々あるよ。今日のオススメはフルーツタルトかな?この港町のオレンジも使っているよ。あ!バーサーカー!いつの間にボスの膝の上に!仕事まかしといたでしょ!』
『バーサーカー・ウガッ!』
「まあいいじゃんか。お前もなんか食べるか?よしよし。あ、メイリヤンヌさんは何食べます?飲み物は紅茶かコーヒーか緑茶がありますけど。あ、従業員の方々も座って休んでください。今用意しますんで。」
のんびりとしたお茶会が始まる。メイリヤンヌも従業員もミチナガの提供した飲み物とお茶菓子に舌鼓を打つ。のんびりとしたお茶会にメイリヤンヌも徐々にリラックスしてきた。
「そういえばマッテイに聞いたけどこの街の壁の色は3大商会会議で決まったんだって?」
「ええ、ずいぶん昔にね。色を白くすると遠くからでも日光が反射して目立つから、船の日中の目印になるの。土気色だと周囲の地面に紛れるから。夜はあそこの灯台が目印になっているのよ。」
「合理的に考えられているのか。そういやマッテイの姿がないけどどうしている?」
「マッテイならお勉強中よ。今回の功績に昇格させてあげようと思ったけど知識が足りないから、昇格したいなら勉強しなさいって言ったら夢中になって勉強しているわ。結構努力家なのよ。」
どうやらマッテイは順調に頑張っているらしい。忠誠心も高いため、今後の頑張り次第では要職につくかもしれない。ただこれにはメイリヤンヌの思惑もあるようで、下男から要職につければ、他のものたちも実績次第で上に行けると思い努力してくれるとのことだ。
ミチナガのおかげでメランコド商会は大きくなるだろう。そうなると人材不足が懸念される。そのため今のうちから人材を育てようと動き出しているのだ。
「あ、そうだ。うちの商会の支店もこの街に欲しいんだけど、どっか余っている土地ない?」
「余っている土地……どこか良いところあったかしら?書類持ってきてくれる?」
すぐに従業員の一人が駆け足で書類を探しに行った。ミチナガはこの街に支店を作ろうと考えていたのだが、この街には商業ギルドは無く、その代わりを3大商会が担っている。これでは他の商会の参入は難しい。実にうまくこの街を支配している。
「それにしてもこの紅茶もコーヒーも美味しいわね。少し頂けないかしら?もちろん適切な値段で買うわ。」
「ん?気にしないでもお礼ってことであげるよ。コーヒーの方は在庫が厳しいから100gだけになっちゃうけどね。」
「今後も買うつもりだからちゃんとお金払うわ。いくらなの?」
『ポチ・コーヒーの方は金貨200枚、紅茶の方は100g金貨50枚ね。』
「に、にひゃ……そ、そんなに高いの?」
「アレクリアル様のお気に入りで1日1回は必ず飲むからね。それに他の12英雄の方々にも卸していて…出荷量に対して収穫量が全く足りていないんだよね。収穫量増やそうにも特殊な作り方だからそれも難しくてね。正直まだまだ値上がりすると思うよ。紅茶の方は収穫量も落ち着いているからいつでも買えるよ。」
まさかそこまで高いものとは知らないメイリヤンヌだが、一度買うと言ってしまった手前引くに引けない。仕方なく購入するとミチナガは少し量をサービスした。やはり少しでもサービスされると人は嬉しいものだ。喜ぶメイリヤンヌとの会話はますます弾んだ。
「ああそうだ。出店記念にうちの商品をいくつか送るよ。気に入ったら広めてうちの店に買いに来て。」
そういうとミチナガはミチナガ商会の商品をいくつか取り出した。ミチナガ牧場の乳製品に服飾ブランド月夜とメリアの化粧品。それから徐々に勢いをつけ始めたポーションを取り出しているとメイリヤンヌはメリアの香水を手に取った。
「メリアの香水…確か似たようなのを以前もらったわね。けど正直……」
『ポチ・もしかして…こんなの?』
「ええ、それね。全く同じだったわ。」
ポチが取り出したのは以前問題になったメリアの香水の模造品だ。どうやら模造品がこんな遠くまで出回っていたらしい。これは大きなマイナスイメージだ。ミチナガ商会のない場所では模造品が本物として出回っても確認の仕様がない。
「以前どこかの商人が流行っているものだと言って持って来たものよ。売れないから途中からはタダ同然で配り歩いていたけどね。」
『ポチ・模造品だから安く仕入れて遠くで高く売ろうと考えたんだろうね。ただ模造品は適切に保管しないと劣化してダメになるから。特に運搬中の気温の上昇とかでやられたんだろうね。』
「面倒なことしてくれたな。そのマイナスイメージを払拭するために動かないといけないから、しばらく売上は良くないかもな。まあ本物使ってくれれば良いものだってわかってくれると思うから……とりあえずメイリヤンヌさん、広告塔としてよろしくお願いします。」
「まあ別に構わないけど…」
それからメリアの化粧品を使って化粧を施すと、メイリヤンヌはその色艶と香水の香りをいたく気に入ってくれた。他の従業員も気になってくれたようで他の女性従業員にも化粧を施すとその場でいくつもの商品が売れた。
どんな噂が出回ろうと良いもの売ればそれはちゃんと買い手もわかってくれる。しばらくは地道な広報活動が必要になるかもしれないが、それでもミチナガ商会の心配は必要ないだろう。
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