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孕みたい
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ず、ず、と入っていく怒張が士匄の中を分け入っていく。熱い肉が内壁をゆっくりと進み、士匄の口から、あ、ぁ、あ、と感じ入ったような声が溢れた。ゆっくりと進むそれは、奥に当たるきわで止まり、退いていく。入り口ギリギリまで抜かれ、排泄に似た快感にため息が出る。そこからまた、肉棒がゆっくりと入ってくる。何度も繰り返されるゆったりな行き来に、熱が積み重なるように溜まっていく。
初手、お決まりのようにされるそれであったが、士匄の体は飽きず、毎回歓喜の震えを見せた。内側を侵食するもどかしい悦楽は、士匄を少しずつ酔わせていく。腹の奥が激しく疼きはじめ、士匄は歯をガチガチと震わせた。
「も、お、はや、早く、もっと……っ」
何度も身をよじり、敷布を握りしめて士匄は呻いた。じわりじわりと溜まる熱、少しずつしずくのように落とされてはあと一歩で止められる快感は、飢えをもたらす。徹底的ではないが確実に降り積もる淫情に脳が痺れるようで、士匄はすすり泣く。
「趙孟、も、むり、いきた、いきたい、あっ、いく、いく、のに」
手の届きそうな絶頂の直前まで引き上げられ、波が引くように去っていき、燻りだけが残る。その燻りが煽るように高ぶられては弾けることなく止め置かれて士匄はたまらず指を噛んだ。
「あなたは感じ入ってらっしゃるけれど、中はまだ拒んでるんです。どこか頑なな范叔そのもの、ゆっくり進めないと深いところまで降りていけない」
趙武が士匄の腹を撫でながら言うと、容赦もなくゆっくりじっくり責めていく。実際、いまだ開きの鈍さがあるのも本当である。しかし、それ以上にじっくりと味わいたいという趙武の欲があった。固い肉を熟成させ柔らかく食べたい。士匄が快楽の波へ勢いよく飛び込む姿ではなく、少しずつ淫欲の沼へ溺れていくのを見たい。
ふっと熱く吐息をついた趙武が、奥をわずかに抉ってから腰を引く。士匄は体をはねさせて、あ、むり、むり、と訴えた。燻った熱を煽られ、引き絞るだけ引き絞られている。これ以上焦らされれば神経が焼ききれそうであり、ここで破裂すれば身が壊れそうな心地であった。
「も、だめ、やだ、ぁ、っ」
矢が放たれる直前の弓のように、士匄はのけ反った。そこに、ズッと入ってきた怒張が、とん、と奥をつき、腹の裡で溜まっていた熱が一気に弾ける。
「ひっ、あ、あー、あ、いっいく、あ、あー、あー、いく、いっく、あひ、いった、もぉ、あーーっ」
ビクンビクンと腰を跳ねさせ、身を踊らせながら士匄は叫んだ。腹の中でスパークでも起こしたような快楽の渦に、趙武の棒が今度は早急に入ってきて、誘爆でも起きたかのような幾度も絶頂が訪れた。
「お、お、ぁ、あ、ああ、お、ぅあ、また、またいく、」
さんざん焦らされたあとの絶頂に士匄は淫楽の深い水底に沈められ、外し、何度も極まる。すっかり食べごろに育った肉をしゃぶり尽くすように、趙武が容赦なく奥へ男根を叩きつけ、ずぶっ、ずぶっ、と早く力強く腰を行き来させる。中がどろどろになりそうな熱と快感が襲い、士匄は頭を何度も振っては熱い息を吐き、己の指の背を噛んで呻き、誘うように舌を踊らせて喉奥から喘いだ。敷布を両手でひっかくように掴み、のけぞり喉をさらけ出す。もっと欲しいと足をさらに開き、内股がきしんだ。
趙武がそれで調子に乗ったのか、さらに激しく腰を動かした。突き上げ、中を時には捏ね、引き、また突く。
「きもち、いいっ、ひっ、きもちいいっ、あ、あー、もぉ、むり、むりぃ、いった、いったぁ、また、またいく、いくっ、あ、いっっ」
「は、私も一回いきます、中、范叔のなかに出しちゃう、出します」
趙武の宣言に、士匄は悦楽に熟れてるくせに反射的に首を振り拒絶を示す。この期に及んでいまだ何が嫌なのか己でもわからない。
「や、やだ、それ、いや、なか、は」
「お好きでしょう。いつも中に子種びゅーびゅー入れられて、擦り付けられて、よがってらっしゃいます。私、范叔に種付するの、その、好き……なんです。ね、私の想いです。あなたの心をもっとください」
士匄はそれでも首を降って拒む。そのくせ、やだと言いながら腰をすりつけ求めた。趙武が熱に浮かされた顔で笑んだ。
「あなたのお口は詐術も垂れ流し、信用できませんが、お体は正直。あは、孕みたいってしてる、中がずっと、達してぷるぷるして、あ、出る」
趙武の体がぎゅっと縮み、腸壁へ精をぶっかけた。そのまま、行き渡らせるよう、擦り付けるよう、捏ねるようにかき混ぜる。士匄は、
「あー、いい、気持いい、また、またいく、いった、あつ、あつい」
と、ガクガクと震え悶えながら、深く達した。腹の奥でじわりと広がるそれが、気持ち悪く、また気持ちいい。わけがわからない。
一旦、体を離し趙武が士匄の胸にひたりと手を添える。探るようになぞって、未だ腫れぼったい乳頭を指で弾いた。士匄は、ひ、と小さく悲鳴を上げる。
趙武が静かに身を乗り出し、士匄の乳頭を舐め、食んだ。萎えた自身を手で擦りだす。
「范叔のこの場所、かわいい。とくとくて音もして、愛しい。あったかくて生きてて、もっと欲しい」
ふっ、と胸に息を吹きかけて趙武が言う。士匄はあ、お、と小さな声を上げ、ガチガチと歯を鳴らす。腹の奥で渦巻く興奮と胸からなされる甘い痺れ、趙武の覆ってくるような欲情に苛まれ、軽い甘イキが襲い、熟した肛門をぴくぴくと震わせた。
「あ、んあ、趙孟の、趙孟に、んっ」
想うだけ心をやる、と言いたいのか、それとも別か。ともあれ、趙武は嬉しそうに微笑んだあと、思い切り乳輪ごと噛んで、ひっぱった。士匄は痛みと悦の双方に目を見開き、また軽く達した。陰茎は勃起することなく、だらだらと先走り汁を垂れ流し続けている。
静かな部屋で、荒い息が二人分、かすかに響いていた。
初手、お決まりのようにされるそれであったが、士匄の体は飽きず、毎回歓喜の震えを見せた。内側を侵食するもどかしい悦楽は、士匄を少しずつ酔わせていく。腹の奥が激しく疼きはじめ、士匄は歯をガチガチと震わせた。
「も、お、はや、早く、もっと……っ」
何度も身をよじり、敷布を握りしめて士匄は呻いた。じわりじわりと溜まる熱、少しずつしずくのように落とされてはあと一歩で止められる快感は、飢えをもたらす。徹底的ではないが確実に降り積もる淫情に脳が痺れるようで、士匄はすすり泣く。
「趙孟、も、むり、いきた、いきたい、あっ、いく、いく、のに」
手の届きそうな絶頂の直前まで引き上げられ、波が引くように去っていき、燻りだけが残る。その燻りが煽るように高ぶられては弾けることなく止め置かれて士匄はたまらず指を噛んだ。
「あなたは感じ入ってらっしゃるけれど、中はまだ拒んでるんです。どこか頑なな范叔そのもの、ゆっくり進めないと深いところまで降りていけない」
趙武が士匄の腹を撫でながら言うと、容赦もなくゆっくりじっくり責めていく。実際、いまだ開きの鈍さがあるのも本当である。しかし、それ以上にじっくりと味わいたいという趙武の欲があった。固い肉を熟成させ柔らかく食べたい。士匄が快楽の波へ勢いよく飛び込む姿ではなく、少しずつ淫欲の沼へ溺れていくのを見たい。
ふっと熱く吐息をついた趙武が、奥をわずかに抉ってから腰を引く。士匄は体をはねさせて、あ、むり、むり、と訴えた。燻った熱を煽られ、引き絞るだけ引き絞られている。これ以上焦らされれば神経が焼ききれそうであり、ここで破裂すれば身が壊れそうな心地であった。
「も、だめ、やだ、ぁ、っ」
矢が放たれる直前の弓のように、士匄はのけ反った。そこに、ズッと入ってきた怒張が、とん、と奥をつき、腹の裡で溜まっていた熱が一気に弾ける。
「ひっ、あ、あー、あ、いっいく、あ、あー、あー、いく、いっく、あひ、いった、もぉ、あーーっ」
ビクンビクンと腰を跳ねさせ、身を踊らせながら士匄は叫んだ。腹の中でスパークでも起こしたような快楽の渦に、趙武の棒が今度は早急に入ってきて、誘爆でも起きたかのような幾度も絶頂が訪れた。
「お、お、ぁ、あ、ああ、お、ぅあ、また、またいく、」
さんざん焦らされたあとの絶頂に士匄は淫楽の深い水底に沈められ、外し、何度も極まる。すっかり食べごろに育った肉をしゃぶり尽くすように、趙武が容赦なく奥へ男根を叩きつけ、ずぶっ、ずぶっ、と早く力強く腰を行き来させる。中がどろどろになりそうな熱と快感が襲い、士匄は頭を何度も振っては熱い息を吐き、己の指の背を噛んで呻き、誘うように舌を踊らせて喉奥から喘いだ。敷布を両手でひっかくように掴み、のけぞり喉をさらけ出す。もっと欲しいと足をさらに開き、内股がきしんだ。
趙武がそれで調子に乗ったのか、さらに激しく腰を動かした。突き上げ、中を時には捏ね、引き、また突く。
「きもち、いいっ、ひっ、きもちいいっ、あ、あー、もぉ、むり、むりぃ、いった、いったぁ、また、またいく、いくっ、あ、いっっ」
「は、私も一回いきます、中、范叔のなかに出しちゃう、出します」
趙武の宣言に、士匄は悦楽に熟れてるくせに反射的に首を振り拒絶を示す。この期に及んでいまだ何が嫌なのか己でもわからない。
「や、やだ、それ、いや、なか、は」
「お好きでしょう。いつも中に子種びゅーびゅー入れられて、擦り付けられて、よがってらっしゃいます。私、范叔に種付するの、その、好き……なんです。ね、私の想いです。あなたの心をもっとください」
士匄はそれでも首を降って拒む。そのくせ、やだと言いながら腰をすりつけ求めた。趙武が熱に浮かされた顔で笑んだ。
「あなたのお口は詐術も垂れ流し、信用できませんが、お体は正直。あは、孕みたいってしてる、中がずっと、達してぷるぷるして、あ、出る」
趙武の体がぎゅっと縮み、腸壁へ精をぶっかけた。そのまま、行き渡らせるよう、擦り付けるよう、捏ねるようにかき混ぜる。士匄は、
「あー、いい、気持いい、また、またいく、いった、あつ、あつい」
と、ガクガクと震え悶えながら、深く達した。腹の奥でじわりと広がるそれが、気持ち悪く、また気持ちいい。わけがわからない。
一旦、体を離し趙武が士匄の胸にひたりと手を添える。探るようになぞって、未だ腫れぼったい乳頭を指で弾いた。士匄は、ひ、と小さく悲鳴を上げる。
趙武が静かに身を乗り出し、士匄の乳頭を舐め、食んだ。萎えた自身を手で擦りだす。
「范叔のこの場所、かわいい。とくとくて音もして、愛しい。あったかくて生きてて、もっと欲しい」
ふっ、と胸に息を吹きかけて趙武が言う。士匄はあ、お、と小さな声を上げ、ガチガチと歯を鳴らす。腹の奥で渦巻く興奮と胸からなされる甘い痺れ、趙武の覆ってくるような欲情に苛まれ、軽い甘イキが襲い、熟した肛門をぴくぴくと震わせた。
「あ、んあ、趙孟の、趙孟に、んっ」
想うだけ心をやる、と言いたいのか、それとも別か。ともあれ、趙武は嬉しそうに微笑んだあと、思い切り乳輪ごと噛んで、ひっぱった。士匄は痛みと悦の双方に目を見開き、また軽く達した。陰茎は勃起することなく、だらだらと先走り汁を垂れ流し続けている。
静かな部屋で、荒い息が二人分、かすかに響いていた。
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