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交差編
第63話 日曜日⑤
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市の主要道がある繁華街の道へと達也は来た。トレンディなショップが並ぶ一角に、ベンチが設置されていて、その空いている箇所に達也は腰を下ろした。
しばらくして彼が着座した場所よりも、少し離れた場所に女子高生2人が歩いて来て彼女達もベンチに座る。
「ねえ、ミカ大丈夫?」
「うん、平気…それよりも久しぶりに歩いて少し喉が渇いちゃったわ」
「分かったわ、何かドリンク買ってくるね」
「うん、お願い…」
友達が店に入りドリンクを買ってくるのを待っていた、女子高生が突然具合が悪くなり、ベンチから倒れドサッ…と歩道の上に倒れ落ちる。
店から出て来た友達が倒れた女子高生を見て大慌てで駆け付ける。
「ミカ、しっかりして!」
「どうしたのですか?」
店の店員が出てきて言う。
「お願い救急車を呼んで!」
「分かった!」
側に居た竜也が立ち上がり女子高生の側へと行く。
「何があったのです?」
「この子、病気持ちだったのです。余命宣告されていて…もう、長くはなかったのに…思い出作りに出かけようって言って、そしたら…こんな事に」
「急いで家族に連絡をして」
「あ…はい、わかりました」
竜也はミカと言う少女を見た。
「ウウウ…」
息が苦しそうで呻き声を出している少女…今にも命が絶えそうな状況だった。
友達がスマホを取り出して、家族に連絡する間に竜也がミカに近付き、口付けを交わした。
「もしもし…叔母さんですか?私…真理です。じつは…」
涙声で話をするとき、振り返りミカを見て唖然とした。
今直ぐにも息絶えそうだったミカは、平然とした姿で立っていた。
「ミカ…貴女どうして?」
「あれ…?私…なんか平気になった見たい」
店から出て来た店員が大慌てで電話していた。
「そうです、五番街の店…患者は…あれ?」
店員が苦しそうだった女子高生が普通に立っているのを見て茫然としながら
「なんか…病気が治った見たいです…」
と、電話口で言う。
真理は周囲を見回して
「ねえ…今ここにいた男性は?」
「竜也さんなら、直ぐに何処かへと行かれたわ」
「竜也って?」
「私を救ってくれた人なの…」
ウットリとした表情でミカは言う。
大勢の人だかりが出来ているのを見た警官と、少女がその現場へと向かう。
「すみません…何があったのですか?」
人だかりの中央に入って、女子高生2人に声を掛けると真理が話す。
「余命で息絶えそうだった彼女を救ってくれた方がいるのです」
「あの人だわ…きっと」
「まあ…間違いなさそうだね」
「ご存知なのですか?」
「ついさっき、事故にあった私の友達も彼に助けられたのです」
「貴女の友達も竜也さんに救われたのですね」
「ええ…まあ、彼は村石竜也っていうのよね?」
「はい、そうです」
「私、彼にもう一度会いたいのよ・・・良かったら、何処へ行ったか教えてくれる?」
「残念ながら私達も今、彼を探しているのよ」
少女はミカと言う女子高生に言う。
繁華街から離れて歩いていた竜也は、目の前に見えたコンビニへと入る。店舗内を歩き本のコーナーに向かうと車関係の雑誌を適当に手を取り立ち読みを始める。
その頃…部活帰りで制服を着た女子中学生達が帰宅していた。その1人が買い物をして帰ると言って友達と別れてコンビニへと入って行く。
コンビニに入ると…雑誌コーナーで立ち読みしている竜也に気付くなり、ドキッと彼に見惚れてしまい彼女は竜也に近付いて寄り添って声を掛ける。
「ねえ…私、今日はこの後暇なの…良かったら相手してくれない?」
そう言いながら少女は、立ち読みしているフリをしながら竜也の脚を軽く撫でる。
「ゴメン、他を当たってくれない?」
(誘われても、付いて行かない)と…凛との約束だったので、竜也は少女の声掛けを振り切る。
コンビニの外で缶コーヒーを飲んでいると。少女が店から出て来て、竜也を見付けると、彼の方へと向かって来る。
「私は…貴方にとっては魅力無い女性ですか?」
「いや、そうでは無いけど…」
竜也が少女から視線を逸らしながら答えると…
「ちゃんと私の目を見て答えて下さい!」
と、少女は真剣な眼差しで竜也に言う。
「は…ハイ」
親子位の歳が離れている少女に対して、竜也は思わず返事で返した。
改めて少女を見ると…セーラー服を着ている割には小柄で、小学生と言っても納得してしまいそうである。小顔で…まだ、あどけなさがあり、二重の円らな瞳が愛らしさを感じさせる。
「これから私の家に、一緒に行きましょう」
「え…何で?」
「何…ご不満なの?」
少女はキッと大きな瞳を釣り上げて言う。
「いえ…そうではありませんが…」
年上である筈の竜也の方が敬語になっていた。
「じゃあ…行きましょう」
少女は竜也の手を引っ張って、自分の家に向かう…少し歩いて少女は立ち止まり、竜也を見て話し掛ける。
「そう言えば、自己紹介がまだだったわね。私は桑山優奈と言うわ」
「え…と僕は村石竜也と言います」
優奈は微笑みながら「宜しくね」と、応えて再び竜也の手を握って歩き出す。
(女の子では無く…男性をお持ち帰りされるとは…)
逃げる口実を作りたかったが…どう言おうとも彼女には、言い返されてしまいそうで、言えない気分だった。
*
屋敷の中を歩いている凛と雫は、建物の1階の部屋を歩き続けていた。
雫は小さな自分の家の何倍もの広さがある屋敷を見渡しながら凛の後ろを付いていた。
「ウチの学校よりも大きな家ね…」
それを聞いた凛はクスッと微笑みながら…
「褒めてくれてありがとう」
と、答える。
少し歩くと、凛は銭湯の入口付近で足を止める。
「ちょっと汗をかいたし…一緒に体を洗いましょう」
それを見た雫は、手を振りながら言う。
「あ…私は大丈夫です。遠慮せずに1人で入って下さい」
「何を言っているの…女の子は、身だしなみが大切よ。稽古で汗を流したのだから、一緒に入りましょう」
凛は無理矢理雫の手を引っ張って、混浴の看板の中へと入る。
2人が入ると、凛は「使用中」の札を入口に掛けた。
凛が入口から脱衣所へと向かうと、遠慮していた筈の雫は既に衣服を脱ぎ捨てて全裸の状態だった。
「服を脱ぐの早いわね」
「え…ああ、お風呂大きそうだから、ちょっと入りたくなっちゃって」
挨拶笑いしながら雫は先に浴槽へと向かう。
(これは…意外に難敵かも…)
凛も浴衣を脱ぐと浴槽へと向かう。
湯船の中では雫がプールの様に泳ぎ回っていた。
「気持ち良いわね」
2人は頭にタオルを巻いて、髪が乱れて無い様に整えて湯船に浸かる。
凛は女子同士で体を隠していない雫を眺める。
見た目では判断しきれないが…黄色い肌で少し体付きがあり、胸も膨らみ始めて来ている…下に目を向けるとワレメは、まだ無毛である。
「雫ちゃんの体…綺麗ね」
それを聞いた雫が凛を見て答える。
「そう…かな?凛さんの方が、ずっと綺麗だと思うけど…」
雫は凛を見つめた…凛の体は綺麗で、先日鬼頭家で会った漆畑玲奈と同じ位美しいと思えた。
「フフ…ありがとうね」
凛は微笑みながら答える。それを見た雫もニコッと笑う。
「ところで雫ちゃんは、もう…男性との経験は済ませたの?」
いきなりの質問に雫は頰を紅くして顔を俯かせる。
「は…はい。す…すませたわ…」
小声で雫は答える。
その様子を見ていた凛は、そっと雫に近付き彼女の顎に手を掛けると自分の顔が見える様にする。
「あたしもね、最近男性との経験を済ませたのよ…」
その言葉に雫はドキッとした。
まさか凛の口から、そんな言葉が出て来るとは思いもよらなかった…見た目からして、いかにもお嬢様と言う風格のある少女が、ごく普通の一般的な少女と肩を並べている事自体不思議な程であるが…それに付け加えて、男性との経験を済ませた…と言う事に雫は驚きを隠せ無かった。
「そ…その相手と言うのは、どんな人ですか?」
雫の言葉に凛は口を開いた。
「そうね…素敵な人と、だけ伝えておくわ」
その言い方は、先日雫が鬼頭家に行った時に沙耶から聞いた言葉と同じだった。雫は…既に彼女は、竜也さんとの性行為を済ませている…と、感じた。
その時、凛が雫に見せた事の無い不適な笑みを浮かべた。
「あたしが、どんな人と関係を済ませたのか知りたいのなら…貴女があたしを堕として見る事ね」
意外な発言に雫は戸惑う。その時改めて自分が禁断の場所に足を踏み入れていた事に気付く。
彼女は最初から自分を誘い込む事が狙いだった…美穂と逸れかせて、自分と2人きりになったところで、女同士で性行為する事が狙いだったのだ…と、今頃になって気付いた。
「申し訳無いけど…女同士でエッチは興味無いので…」
そう言って雫は、湯船から出ようとする。
それを見ていた凛は、薄っすらと微笑みながら言う。
「あら、そう…じゃあ、琴美ちゃんが何処に居るかも知らないままで良いのね…」
その言葉に、雫はピクッと体を止めて凛を見る。
「知っているの?」
「あたしは…この屋敷の人間よ、他の人が知らない部屋を全て知っているわよ、少なくとも見つけられる可能性はあると思うけど…」
「教えて」
「教えるわよ、でも…その代わり、貴女があたしを満足させる位、気持ち良いプレイが出来るか試させてくれる?」
雫は正直自信が無かった…今まで自慰しかした事が無く、女同士での行為は病院の屋上と、竜也さんのアパートで位しか無く…。それも相手とのプレイと言う程では無かった…。
「はっきり言って、あまり上手く無いわよ…私は…」
「上手いかどうかを決めるのは、あたしよ…まずは始めないと分からないでしょう?」
湯船から出た凛が浴室の壁に掛けてあるお風呂マットを持って来る。
「さあ…始めましょうか?」
凛の言葉に雫は戸惑いの表情を浮かべていた。
しばらくして彼が着座した場所よりも、少し離れた場所に女子高生2人が歩いて来て彼女達もベンチに座る。
「ねえ、ミカ大丈夫?」
「うん、平気…それよりも久しぶりに歩いて少し喉が渇いちゃったわ」
「分かったわ、何かドリンク買ってくるね」
「うん、お願い…」
友達が店に入りドリンクを買ってくるのを待っていた、女子高生が突然具合が悪くなり、ベンチから倒れドサッ…と歩道の上に倒れ落ちる。
店から出て来た友達が倒れた女子高生を見て大慌てで駆け付ける。
「ミカ、しっかりして!」
「どうしたのですか?」
店の店員が出てきて言う。
「お願い救急車を呼んで!」
「分かった!」
側に居た竜也が立ち上がり女子高生の側へと行く。
「何があったのです?」
「この子、病気持ちだったのです。余命宣告されていて…もう、長くはなかったのに…思い出作りに出かけようって言って、そしたら…こんな事に」
「急いで家族に連絡をして」
「あ…はい、わかりました」
竜也はミカと言う少女を見た。
「ウウウ…」
息が苦しそうで呻き声を出している少女…今にも命が絶えそうな状況だった。
友達がスマホを取り出して、家族に連絡する間に竜也がミカに近付き、口付けを交わした。
「もしもし…叔母さんですか?私…真理です。じつは…」
涙声で話をするとき、振り返りミカを見て唖然とした。
今直ぐにも息絶えそうだったミカは、平然とした姿で立っていた。
「ミカ…貴女どうして?」
「あれ…?私…なんか平気になった見たい」
店から出て来た店員が大慌てで電話していた。
「そうです、五番街の店…患者は…あれ?」
店員が苦しそうだった女子高生が普通に立っているのを見て茫然としながら
「なんか…病気が治った見たいです…」
と、電話口で言う。
真理は周囲を見回して
「ねえ…今ここにいた男性は?」
「竜也さんなら、直ぐに何処かへと行かれたわ」
「竜也って?」
「私を救ってくれた人なの…」
ウットリとした表情でミカは言う。
大勢の人だかりが出来ているのを見た警官と、少女がその現場へと向かう。
「すみません…何があったのですか?」
人だかりの中央に入って、女子高生2人に声を掛けると真理が話す。
「余命で息絶えそうだった彼女を救ってくれた方がいるのです」
「あの人だわ…きっと」
「まあ…間違いなさそうだね」
「ご存知なのですか?」
「ついさっき、事故にあった私の友達も彼に助けられたのです」
「貴女の友達も竜也さんに救われたのですね」
「ええ…まあ、彼は村石竜也っていうのよね?」
「はい、そうです」
「私、彼にもう一度会いたいのよ・・・良かったら、何処へ行ったか教えてくれる?」
「残念ながら私達も今、彼を探しているのよ」
少女はミカと言う女子高生に言う。
繁華街から離れて歩いていた竜也は、目の前に見えたコンビニへと入る。店舗内を歩き本のコーナーに向かうと車関係の雑誌を適当に手を取り立ち読みを始める。
その頃…部活帰りで制服を着た女子中学生達が帰宅していた。その1人が買い物をして帰ると言って友達と別れてコンビニへと入って行く。
コンビニに入ると…雑誌コーナーで立ち読みしている竜也に気付くなり、ドキッと彼に見惚れてしまい彼女は竜也に近付いて寄り添って声を掛ける。
「ねえ…私、今日はこの後暇なの…良かったら相手してくれない?」
そう言いながら少女は、立ち読みしているフリをしながら竜也の脚を軽く撫でる。
「ゴメン、他を当たってくれない?」
(誘われても、付いて行かない)と…凛との約束だったので、竜也は少女の声掛けを振り切る。
コンビニの外で缶コーヒーを飲んでいると。少女が店から出て来て、竜也を見付けると、彼の方へと向かって来る。
「私は…貴方にとっては魅力無い女性ですか?」
「いや、そうでは無いけど…」
竜也が少女から視線を逸らしながら答えると…
「ちゃんと私の目を見て答えて下さい!」
と、少女は真剣な眼差しで竜也に言う。
「は…ハイ」
親子位の歳が離れている少女に対して、竜也は思わず返事で返した。
改めて少女を見ると…セーラー服を着ている割には小柄で、小学生と言っても納得してしまいそうである。小顔で…まだ、あどけなさがあり、二重の円らな瞳が愛らしさを感じさせる。
「これから私の家に、一緒に行きましょう」
「え…何で?」
「何…ご不満なの?」
少女はキッと大きな瞳を釣り上げて言う。
「いえ…そうではありませんが…」
年上である筈の竜也の方が敬語になっていた。
「じゃあ…行きましょう」
少女は竜也の手を引っ張って、自分の家に向かう…少し歩いて少女は立ち止まり、竜也を見て話し掛ける。
「そう言えば、自己紹介がまだだったわね。私は桑山優奈と言うわ」
「え…と僕は村石竜也と言います」
優奈は微笑みながら「宜しくね」と、応えて再び竜也の手を握って歩き出す。
(女の子では無く…男性をお持ち帰りされるとは…)
逃げる口実を作りたかったが…どう言おうとも彼女には、言い返されてしまいそうで、言えない気分だった。
*
屋敷の中を歩いている凛と雫は、建物の1階の部屋を歩き続けていた。
雫は小さな自分の家の何倍もの広さがある屋敷を見渡しながら凛の後ろを付いていた。
「ウチの学校よりも大きな家ね…」
それを聞いた凛はクスッと微笑みながら…
「褒めてくれてありがとう」
と、答える。
少し歩くと、凛は銭湯の入口付近で足を止める。
「ちょっと汗をかいたし…一緒に体を洗いましょう」
それを見た雫は、手を振りながら言う。
「あ…私は大丈夫です。遠慮せずに1人で入って下さい」
「何を言っているの…女の子は、身だしなみが大切よ。稽古で汗を流したのだから、一緒に入りましょう」
凛は無理矢理雫の手を引っ張って、混浴の看板の中へと入る。
2人が入ると、凛は「使用中」の札を入口に掛けた。
凛が入口から脱衣所へと向かうと、遠慮していた筈の雫は既に衣服を脱ぎ捨てて全裸の状態だった。
「服を脱ぐの早いわね」
「え…ああ、お風呂大きそうだから、ちょっと入りたくなっちゃって」
挨拶笑いしながら雫は先に浴槽へと向かう。
(これは…意外に難敵かも…)
凛も浴衣を脱ぐと浴槽へと向かう。
湯船の中では雫がプールの様に泳ぎ回っていた。
「気持ち良いわね」
2人は頭にタオルを巻いて、髪が乱れて無い様に整えて湯船に浸かる。
凛は女子同士で体を隠していない雫を眺める。
見た目では判断しきれないが…黄色い肌で少し体付きがあり、胸も膨らみ始めて来ている…下に目を向けるとワレメは、まだ無毛である。
「雫ちゃんの体…綺麗ね」
それを聞いた雫が凛を見て答える。
「そう…かな?凛さんの方が、ずっと綺麗だと思うけど…」
雫は凛を見つめた…凛の体は綺麗で、先日鬼頭家で会った漆畑玲奈と同じ位美しいと思えた。
「フフ…ありがとうね」
凛は微笑みながら答える。それを見た雫もニコッと笑う。
「ところで雫ちゃんは、もう…男性との経験は済ませたの?」
いきなりの質問に雫は頰を紅くして顔を俯かせる。
「は…はい。す…すませたわ…」
小声で雫は答える。
その様子を見ていた凛は、そっと雫に近付き彼女の顎に手を掛けると自分の顔が見える様にする。
「あたしもね、最近男性との経験を済ませたのよ…」
その言葉に雫はドキッとした。
まさか凛の口から、そんな言葉が出て来るとは思いもよらなかった…見た目からして、いかにもお嬢様と言う風格のある少女が、ごく普通の一般的な少女と肩を並べている事自体不思議な程であるが…それに付け加えて、男性との経験を済ませた…と言う事に雫は驚きを隠せ無かった。
「そ…その相手と言うのは、どんな人ですか?」
雫の言葉に凛は口を開いた。
「そうね…素敵な人と、だけ伝えておくわ」
その言い方は、先日雫が鬼頭家に行った時に沙耶から聞いた言葉と同じだった。雫は…既に彼女は、竜也さんとの性行為を済ませている…と、感じた。
その時、凛が雫に見せた事の無い不適な笑みを浮かべた。
「あたしが、どんな人と関係を済ませたのか知りたいのなら…貴女があたしを堕として見る事ね」
意外な発言に雫は戸惑う。その時改めて自分が禁断の場所に足を踏み入れていた事に気付く。
彼女は最初から自分を誘い込む事が狙いだった…美穂と逸れかせて、自分と2人きりになったところで、女同士で性行為する事が狙いだったのだ…と、今頃になって気付いた。
「申し訳無いけど…女同士でエッチは興味無いので…」
そう言って雫は、湯船から出ようとする。
それを見ていた凛は、薄っすらと微笑みながら言う。
「あら、そう…じゃあ、琴美ちゃんが何処に居るかも知らないままで良いのね…」
その言葉に、雫はピクッと体を止めて凛を見る。
「知っているの?」
「あたしは…この屋敷の人間よ、他の人が知らない部屋を全て知っているわよ、少なくとも見つけられる可能性はあると思うけど…」
「教えて」
「教えるわよ、でも…その代わり、貴女があたしを満足させる位、気持ち良いプレイが出来るか試させてくれる?」
雫は正直自信が無かった…今まで自慰しかした事が無く、女同士での行為は病院の屋上と、竜也さんのアパートで位しか無く…。それも相手とのプレイと言う程では無かった…。
「はっきり言って、あまり上手く無いわよ…私は…」
「上手いかどうかを決めるのは、あたしよ…まずは始めないと分からないでしょう?」
湯船から出た凛が浴室の壁に掛けてあるお風呂マットを持って来る。
「さあ…始めましょうか?」
凛の言葉に雫は戸惑いの表情を浮かべていた。
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