怖い日常

マミナ

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リアル動画配信

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カオルは深夜、ふとした好奇心から見つけた不気味な配信動画に引き込まれていた。

映像は荒れ果てた廃屋で、暗闇の中でノイズにまみれながら進行していく。

カメラが揺れ、不気味な声が聞こえてくる。

ヴヴヴ……アアアッ……。

カオルはその不気味さに、汗を滲ませながらも呟く。

「これはなんだろう……なんか怖いな……。」

と首をかしげながらも、興味本位で視聴を続けてしまう。

欲求にはどうしても勝てないな……怖いけど…。

配信者は急にカメラを向けて、目を目を覆いながら叫ぶ。

「誰か、助けてくれ!助けてくれ!!」

配信者は鬼気迫る表情で、懇願の声が聞こえる。

途端にカオルの背筋に寒気がゾッと走ってしまう。

突如、配信はカオルの住んでいる街のある場所に移る。

彼は恐怖に怯えながらも、自分の街で何が起きているのだと必死になって理解しようとする。

その時、画面に写るのはカオルの自宅だった。

驚きと恐怖が顔に浮かび…。

「まさか…俺の所に向かっているのか……。」

カメラが振り返られる。

急いで窓を閉めるカオルの姿が映り、彼は困惑と恐怖が混ざりあう。

「これってどういうことなんだ…。」

ガクガクと怯えながら思わず呟く。

配信者は再びカメラを向け、冷たい声で告げる。

「君の家にはもう戻れないよ。ここで見ていないと、次はどこで何が起こるか分からないからね。」

配信者の目は完全に死人のように濁っている。

カオルは呆然と立ち尽くし、自分が見ているのはリアルな悪夢のような出来事であることに気付く。

配信動画の中での悪夢は、彼の日常に飲み込まれ、カオルはただの視聴者ではなかった。

カオルは固唾を飲みながら言う。

「これは…本当に幽霊なのか?」

怯えながらも配信を止められない。

廃屋の中で、幽霊の姿はますますリアルに映り、不気味な笑みが画面を滲ませる。

ふふふ……もうあなたは帰る事は出来ない…

配信者は恐怖の中で、狂ったように叫び声をあげる。

「誰か、誰か助けてくれ!!」

再び必死になってカメラを振り回す。

すると、配信画面が再びカオルの住んでいる街へと戻る。

彼の自宅の前には何か不気味な影が立っていた。

カオルは絶望的な視線で画面を見つめ、窓から冷たい風が吹きこむ。

「これは夢じゃない…現実なんだ!!」

肩を振るわせながら口にするしかなかった。

突如、カメラが配信者の手に握られ、その手が幽霊の姿に変わる。

画面は真っ暗になり、恐ろしい笑い声が響き渡る。

ここで動画配信は終了。

その後、カオルの自宅からは消息は絶たれ、彼の友人たちは必死で彼をさがしましたが見つからなかった。

そして、配信動画は次第にウイルスのように広がり、誰もが同じ運命を辿っていく。

幽霊はいう。

さあ…次はあなたかしら……?

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